1月10日、東京国税局が濱田元札幌局長を脱税容疑で東京地検に告発した。
底 知れぬ大蔵官僚等の腐敗・堕落がさらけ出されたにもかかわらず、大蔵省・国税庁当局が自浄能力を発揮せず、甘すぎる処分で事件に蓋をしたことは記憶に新しいところである。そのため、疑惑まみれのキャリアは順送りに国税局長に就任している。濱田容疑者もこうした流れの中で、ノンキャリアトップとして札幌国税局長に任命されたものである。
在職中はもとより退職後でも「何をやっても許される」という驕り昂ぶりは特権官僚人事のなかで身につけた体質であり、ここに鋭いメスを入れなければ第二、第三の濱田容疑者は生まれてくる。加えて、一部幹部が引き続き甘い汁を吸いつづけ、腐敗の温床になってきた天下り、顧問先斡旋も廃止すべきである。このことなしに、職員はもとより納税者・国民の信頼は回復できない。
国税庁は自らの手で腐敗の温床に深く切り込み、早急に自浄能力を回復する措置を国民の前に明らかにすべきことは言うまでもない。 |