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 国公労連速報 2012年8月13日《No.2814》
 核兵器のない平和で公正な世界のために
 ――原水爆禁止2012年世界大会ひらく
     
 

 

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  原水爆禁止2012年世界大会・広島が8月4日から開催され、海外代表も含めて約6,800人が参加しました。NPT再検討会議の2015年開催に向けて国内外で核兵器、そして原発ゼロを求める空前の動きの中での開催で、最終日には)7,200名(国公労連約100名)を超え、「核兵器のない世界」の実現に向けて思いを新たにしました。

 主催者報告を行った冨田宏治・国際会議宣言起草委員長は、「『核兵器全面禁止の国際アピール署名』を始め、様々な取り組みを通じて核兵器禁止条約の交渉開始を求める広範な多数派を国際的に形成していこう。脱原発の世論と運動との連帯を発展させ、いかなる核被害者も出さない未来を作り上げよう」と訴えました。5日の分科会や6日の閉会総会など多彩な取り組みが行われ、最後に「『核兵器全面禁止のアピール署名』の取り組みを地域ぐるみの取り組みで大きく発展させましょう」との「広島からの呼びかけ」を採択して幕を閉じました。参加者は核兵器廃絶、原発廃止、被爆者・被災者援護の政府責任の追求など決意を新たにし、舞台を長崎へと移しました。

 《分科会報告》

 第2分科会「核兵器全面禁止のために 世界の運動と連帯して」
 5カ国13人の海外代表を含め約140人が参加。海外の参加者は自国での反核平和運動の取り組みについて報告し、日本の参加者からは「ドイツではどんな運動で脱原発を達成したのか」「インターネットを使った署名活動の有効性は」などの質問が出され、活発に交流がおこなわれました。

 第6分科会「憲法9条と原水爆禁止運動」
 小澤隆一東京慈恵会医科大学教授(憲法学)による「核抑止の思想と憲法9条の思想」の講演を受けた後、全国からの平和の取り組みの交流を行いました。
 小澤教授は「原子力村の安全神話は、都合の悪いことは無視し、本当の危険に対する認識とそれへの対応の欠如が今回の事故を引き起こした。これは核兵器抑止論の理屈と一緒だ。抑止論は相手が、自国の破滅を引き起こしかねない攻撃を思いとどまるという前提で成り立っている。それが突破されれば破滅へ向かう。現実にソ連崩壊以後核テロの可能性が生まれ、破滅への危険性が一層現実的となっている。これを克服するのは憲法前文(平和的生存権)と9条だ。各国が相互依存を高める努力により克服できる」と強調しました。
 これを受けて全国から活動報告が次々と出されました。「近くに関電の幹部が多く住んでいる。退職した元幹部は自分たちは間違っていたといった。小学校区単位での活動がいる」(近畿Mさん)「23人の学友と参加した。署名集めている。9条には熱い思いがある」(愛知、学生)「署名、集会を取り組んでいる。外国で事故が起こり、それで反原発が進むと思っていたが、日本で事故が起きた。大変悔やんでいる」(神奈川Sさん)など35名が次々と発言しました。(国公労連本部も参加し、詳細報告しました)

 第8分科会「被爆者とともにー被爆者援護・連帯の活動を」
 被爆者5人が証言し、高齢化した被爆者への支援をはじめ、被爆の実相語り継ぐための原爆展の開催や聞き取りの取り組みなどが交流されました。
 すべては紹介できませんが、そのほか全部で14の分科会と、3つの動く分科会が取り組まれました。


 2012年国公平和の集いへ73人が参加

 分科会終了後の5日午後4時時半、広島県原水協代表理事の高橋信雄さんを講師にお招きし、広島YMCAにおいて国公労働者平和の集いを開催しました。集会に先駆けて広島の平和運動の記録映画の上映も行いました。
 高橋さんは約1時間、核兵器が実際どのような機序で人間の体や環境に被害を与えるのか、科学的な分析も交えて被爆の実相について興味深くお話をしていただきました。よせられた感想を紹介します。
 「外部被爆と内部被爆の違いについて知った。内部被爆の影響が出る数年後の対応を政府はちゃんとすべき」(国交労組)、「非常に科学的な見地から、まるで8月6日の広島にいるような話を聞けた。被爆者を作らないことが放射線治療の最善の治療ということがよくわかった」(全司法)、「記録映画が生々しく、学校での学習よりインパクトがあった。講師のお話は大変恐ろしく感じた」(全労働)、「被爆事故に対し、最新の医学でも治療法はないとのお話、本当に恐ろしくなった。政治は軌道修正すべきだ」(全通信)



 ノーモア ナガサキ

 原水爆禁止2012年世界大会・長崎は8月8日に開催され、約1,700人が参加しました。
 主催者報告を行った安斎育郎さん(大会実行委員会議長団)からは、4日に広島で採択された国際会議宣言で、「核兵器のない平和で公正な新しい世界への扉をひらくために、被爆者や未来を担う若い世代とともに、いまこそ力強く前進しよう」と訴えかけていることに触れながら、「この世界大会で学んだことを世界各国、日本各地に持ち帰り、受け身ではなく、自分がしたいこととして核兵器廃絶のための創造性豊かな行動をみなさん一人一人から起こしていこう」と呼びかけました。
 その後、草の根の運動交流では、海外代表4名と九州各県の代表が発言。九州各県からは、「被爆の実相を伝える写真展開催」、「核兵器全面禁止のアピール署名」などのとりくみを報告し、世界の平和を願う人々とつながって今後も活動を続けていく決意が述べられました。
 最後に、「核兵器のない世界」への扉を開くために全力を尽くすことを訴える決議〜長崎から各国政府への手紙〜を採択し、野口邦和・運営委員会代表からの行動提起と閉会あいさつで2012年世界大会は閉会しました。


以上


 
 
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