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国公労連速報 2009年2月24日《No.2121》
自治体関係にヒアリングを実施
労使関係制度検討委員会が第5回会議を開催
     
 

 

 政府の労使関係制度検討委員会は23日、第5回会議を開催し、前回につづいて、労働組合や政令市・市町当局を対象にしたヒアリングを実施しました。
 この日のヒアリングでは、自治労連の豊橋市職労が意見をのべ、自治体での労使交渉の現状などが報告されるとともに、協約締結権を付与する効果の大きさや労働基本権回復は、地方自治体にとっても住民福祉の向上につながるものであることを訴えました。

 労働基本権の確立は、住民福祉の向上を労使で築くものにつながる

 豊橋市職労へのヒアリングでは、はじめに長坂執行委員長が、主に次のように報告しました。

 協約締結権の保障は職員の士気を高める

 賃金・手当など労働条件については、支部ごとの交渉ではなく、本部と当局の間で労使交渉を行い、内容を決定しています。支部や補助機関も交渉を行っていますが、賃金・労働条件以外の本部交渉にそぐわない、個別・具体的な課題について進めています。例えば、病院支部では、看護師不足にどう対処し、働き続けられる職場を作るか、人員確保を図るため、風通しの良い職場作りを進めるかなどが交渉課題となっています。現業評議会では、全国で委託化の提案が相次ぐ中、仕事の見直しや人員確保などを課題に交渉しています。
 協約締結権の付与は、職員の士気を高め、公務能率、行政対応能力の向上につながるものであり、効果こそあれ、懸念するものは特段ないと考えています。

 日本の公務員法制はILO条約に違反

 そもそも、労働基本権は、憲法28条で保障されたものであり、すべての労働者について保障されるべきものです。不当にも、戦後の混乱期に公務員の労働基本権が剥奪され、今日まで憲法を逸脱したまま来ており、問題となっています。
 国際的に見ると、労働基本権はほとんどの国で公務員労働者にも認められており、労働基本権を認めない国は数カ国になっています。日本の現行の公務員法制が、ILO条約に違反し、国際労働基準に適合していないことは、ドライヤー委員会報告や結社の自由委員会報告などですでに明確になっており、早急な見直し、改善が必要と考えます。
 これまでも「地域住民の繁栄なくして、自治体労働者の幸せはない」との自治体労働運動の原点に立って、地方自治の充実、仕事の改善を進めてきました。
 例えば、清掃の現場労働者は、ごみのリサイクルのための分別収集の地元住民説明会を、実際に収集している自分たちこそがやるべきだと取り組み、厳しい批判に耳を傾け改善して、高齢者世帯・障害者世帯などへの戸別収集の提案を実現してきました。

 労働基本権の確立は住民福祉の向上につながる

 また、学校用務員は、樹木の選定を誰もができるよう研修したり、大きな営膳作業は夏季休暇等に数校の用務員が集まって作業を実施、高所作業車なども使い、予算の節約しながら仕事の充実を図っています。
 非現業職員についても、例えば、税務職場では税制の変更に当たって、住民に分かりやすく変更点を知らせるよう、独自の案内文を作成し、住民説明会を実施するなど、豊橋市では日常的な取り組みとして、職員が地域住民の福祉や生活に心を寄せながら、仕事の効率化、住民サービス拡充をめざした取り組みを進めています。
 労働基本権を確立し、労働組合の権利性を向上させることは、組合の権利問題であると同時に、住民福祉の向上を労使で築いていくことにつながるものです。

 地域住民に対して誇りを持って仕事するために権利回復を

 これに対して、次のようなやりとりが行われました。(●は労使関係制度検討委員、○は豊橋市職労・長坂執行委員長の発言)
 ● 「人勧制度は、労働基本権の代償性をもてていない」とのことだが、締結権を付与した場合、職員の給与は上がると思うか、それとも、下がると思うか。
 ○ 地方公務員法第24条で、「職員の給与は、生計費ならびに国および他の地方公共団体の職員ならびに民間事業の従事者の給与、その他の事情を考慮して」定められている。人勧がなくなっても、国家公務員の給与や民間の状況はものさしになる。議会の理解を得られる形できめていく必要。
 昨年秋からの社会状況では、給与を上げていくという実態にないが、一方では業務量は増えている。しかし、業務の繁忙性とは矛盾し、賃金の低下が続いている。そのため、職員の就労意欲も低下している。働きがいのある賃金水準をお願いしたい。
 ● 2点質問をしたい。一つ目は、労使交渉の透明性の向上について。交渉のプロセスについて、マスコミの陪席は慎重に行うべきと考えるか。個人情報は口外しないという条件を付けてもそうなのか。
 二つ目は、労働協約権の議論について、乱暴な言い方をするが、議論の中には、「協約権を付与するために、リストラをしやすくすべき」「市場代替性のある職務(清掃・用務員)については、公務員がやらなくてもよいので、リストラをやりやすくなる」ということを言う人がいるが、どう考えるか。
 ○ マスコミの傍聴については、交渉過程の中で、個人情報に関する内容が発言されることもあるため、慎重に検討してほしい。大阪府に見られるように、組合が言ったことが誤った意味で報道されるなど、マスコミの報道の仕方によっては、本来の主張と違うものになることがある。
 現業については、退職者補充をしているが、総務省から採用するなと圧力がかけられている。市場代替性のある職務というが、我々としては、地域住民に対して誇りを持って、民間には真似のできない、自治体がやった方がいいと言われる仕事をするつもりであり、協約締結権が付与されても耐えうる仕事の改善を行っている。
 ● 仕事量が増加している職務内容は何か?具体的な例を示してほしい。
 ○ 今日の不況を背景に、生活保護の相談業務が増えている。また、子育てに関しても、家庭で子育てをしている母親などが、生活を維持するために仕事を探すことから、保育園の入所相談業務も多くなっている。税金など滞納世帯が増加し、税務相談や滞納整理についての相談業務は増えている。不況になれば、住民との接点が密接である地方自治体だからこそ、公務の役割を発揮するために業務は増大する。
 ● 平成19年度の労使交渉の状況について、書面協定の締結はおこなっているか。
 ○ 労使交渉を踏まえて、合意した内容を組合の機関紙などで公表している。議論の中身について、労使間の確認をする意味から行っている。
 ● それは合意をしたという書面協定の締結なのではないのか。
 ○ 労使交渉の確認事項を機関紙で組合員に公表するものであり、条例化されてはじめて内容が確認されたということであり、書面協定の締結ではないと考える。

 ※「公務員制度改革」闘争ニュース2009年2月24日《No.75》(発行=全労連「公務員制度改革」闘争本部)より転載。

以上


 
 
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