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国公労新聞 2007年11月25日号 第1270号
     
 
 

 

 ◆最賃法案 労働契約法案 与党・民主の修正で衆院通過
 「大連立」の「密室会談」で態度一変


 最低賃金法改定案と労働契約法案が、11月8日の衆院本会議で自民、公明、民主などの賛成多数で可決されました。民主党は、最賃・労働契約法の2課題では、独自法案を提出していましたが、「福田・小沢の党首密室会談」を前後して、それを撤回し、水面下で与党とすりあわせてきた共同修正案を自ら提案したのでした。

 可決した最低賃金法案は、生活保護との関連を文言に書き加えていますが、「整合性に配慮」とあいまいにされています。何よりも、民主党が政府案に対抗して出していた案には、金額決定原則に「労働者及びその家族の生計費を基本として」定めるとしていたほか、「全国最低賃金制」を提起していました。

 ◇労働者・国民の期待を裏切る

 また、与野党共同修正案で通過した労働契約法案には、「就業規則の変更による労働条件の不利益変更ルール」が盛り込まれており、このままでは労働条件切り下げ法案となってしまいます。民主党が主張していた中身とも大きく異なるものです。
 それを、大連立をもくろんだ「福田・小沢密室会談」に沿うように、民主党は態度を一変させ、自らの案を撤回し、与党と修正合意したのでした。これは多くの労働者・国民の期待を裏切る行為です。

 ◇民主的な国会運営が選挙結果の民意

 最低賃金法と労働基準法、大型新法の労働契約法といった、労働者にとって重大な法案が、参考人招致もされず、一部政党による密室審議で粛々と進められたことは、民主的な国会運営からかけ離れたものといわざるをえません。
 人間らしく「働くルールの確立」は喫緊の課題です。参議院では徹底した審議による大幅修正が求められます。これまで以上に運動と共同をひろげることがもとめられています。

 
 

 

 ◆働くルール確立・労働基本権の回復を
 国公労連 50万超える署名達成に向け、全力


 10月19日、行政改革推進本部の専門調査会は「公務員の労働基本権のあり方について(報告)」をとりまとめました。報告は公務員に労働協約の締結を認めていることから、来年の通常国会に提出が予定される「公務員制度改革基本法(仮称)」では、協約締結などの労働基本権が法案に盛り込まれる可能性が高まっています。

 私たちの要求の強さを使用者・政府に示そう

 国公労連は、労働基本権の回復を現実のものとするために、(1)公務・公共サービスの充実、(2)非常勤職員等の労働条件改善、(3)すべての労働基本権の回復を求める、全労連・公務労組連絡会の「公務公共サービス充実、公務職場の働くルール確立を求める請願署名」をとりくみます。
 この署名は、使用者たる政府に私たちの要求の強さを示すバロメーターです。署名は、単組本部に推進体制を確立して単組ごとに集約。第1次集約の1月末を起点に、国会提出時には国公全体で50万を超過して達成することが目標です。
 劣悪な労働条件に押さえられている非常勤の労働条件改善は、公務・公共サービスの拡充に不可欠であり、民主的な公務員制度の確立にも欠かせません。職場のすべての仲間の奮闘が求められます。

 
 

 

 ◆独法の「整理合理化計画(廃止、民営化)」は
  国民の安全・安心の切り捨てに


 政府は「骨太方針2007」のなかで「独立行政法人整理合理化計画」を今年12月に策定するとしています。この計画はすべての独立行政法人(101法人)とその事務事業について廃止もしくは民営化、民間委託の検討対象とし、存続が必要な独法の事務事業についてもすべて市場化テスト導入の検討対象とするとしています。国民サービス切り捨ての独法「整理合理化計画」策定の問題点をみます。
 
 ◆独立行政法人とはどういうものか
  「行政機関の減量化」として発足


 ◇国民生活を支える重要な組織

 独立行政法人は、「橋本行革」の一環として省庁再編と同時に行政機関を減量化するために2001年に発足しました。その後、旧特殊法人も独法へ移行しました(図1)。  独法は、確実に実施される必要のある事務事業であって、国自らが直接実施する必要のないもののうち、民間にゆだねた場合、実施されないおそれのある事務事業を実施(通則法第2条)しており、医療、検査、試験研究、技術開発、情報提供など、国民生活を支える重要な組織です。

 ◇ほとんどの独法が非公務員型へ移行

 各独法では所管の主務大臣が中期目標(3年から5年)を設定し、独法理事長が中期計画を策定し、その終了時に総務省独法評価委員会を頂点とする評価をうけて、組織の見直しを含めて方向を決める仕組みとなっています。
 特定独法(公務員型)から非特定独法 (非公務員型)への移行が強引に進められ、101ある独法のうち、特定独法は現在8独法のみ。職員の労働条件は人事院勧告制度ではなく、団体交渉による労働協約で決められます。

 ◇評価の押し付けで「従属」行政法人に

 なお、独法の業務を運営する経費については基本的に国からの「運営費交付金」という「渡しきり」の予算により賄われています。
 独法の職場は、移行前の宣伝とは違い、運営費交付金削減、人件費抑制、各省・各独法の自主性を踏みにじる総務省独法評価委員会の評価の押し付けにより、すでに、「独立」行政法人ではなくて、「従属」行政法人の状態になっています。
 
 ◆「整理合理化」は行政の責任放棄

 ◇現行も業務・組織を改める仕組みはある

 本来、独立行政法人は、通則法で中期目標の期間(3年から5年)を設定し、その終了時に総務省の独法評価委員会等の評価を受け、事務事業の改廃を含めその後の業務・組織の方向を決める仕組みとなっており、すでに多くの法人がそうした見直しを行っています。したがって、新たな「整理合理化計画」は不要です。

 ◇経済財政諮問会議の提案が発端に

 経済財政諮問会議の民間議員(日本経団連・御手洗会長など)の提案を発端とする今回の整理合理化計画策定について、国公労連が従来の仕組みとは別に計画策定を強引に進めていることを追及したところ、行革推進本部事務局は、「独法通則法には総務省独法評価委員会だけが見直しができるとは書いていないし、従来の独法のスキームと別の見直しはできないということではない」(6月)と居直りの回答をしています。

 ◇「真に不可欠以外はすべて廃止」の方針

 整理合理化計画策定は、国民サービスを切り捨てることになります。
 計画策定のための独法の見直し基準である「策定基本方針」(8月に閣議決定)は、独法の事務事業については「真に不可欠なもの以外はすべて廃止する」とし、「当該事務・事業の廃止が国民生活や社会経済の安定等の公共上、著しい悪影響を及ぼすものでなければ不可欠なものとならない」としています。
 結局、多少の悪影響は仕方がないと居直り、国民サービス低下を是認しており、行政の責任放棄を公然と宣言しているのです。
 
 ◆廃止・民営化の「政治的圧力」はねのけよう

 ◇行政減量・効率化有識者会議の動き

 整理合理化計画策定は、行革推進本部の行政減量・効率化有識者会議が進めています。
 有識者会議は、所管主務省から8月末に提出された各独法の見直し案を踏まえて、9月末から11月初旬に計49独法からの個別ヒアリングを行いました。同時に総務省独法評価委員会(35独法の見直し担当)、規制改革会議、官民競争入札監理委員会(市場化テスト担当)、資産債務改革の実行等に関する専門調査会からの報告をうけています。今後、有識者会議として指摘事項をまとめることとなります。その後12月末までに整理合理化計画を確定し閣議決定される予定です(図2)。

 ◇研究機関の統合など圧力をかける

 有識者会議は、所管主務省からの各独法の見直し案について、緑資源機構の廃止の他、国立病院機構と統計センターの「非公務員型への移行の検討」を大きく評価していますが、全体としてまったく不十分としています。ヒアリングを終了した後も、研究機関の統合などの圧力をかけています。指摘事項をまとめる時期は当初予定した11月末から12月へのびる可能性が大きくなっています。

 ◇自民が各省に圧力、民主独自法案提出も

 こうした状況の中、11月初旬、自民党・行革推進本部は整理合理化計画の進捗について「およそ納得出来る段階に至っていない」として各省官房長宛に文書を発出し、党独自で各省ヒアリングを行う旨を伝えました。有識者会議の援軍の意味合いがあります。
 一方、民主党も独法を3年後に「廃止、民営化、地方委譲、国へ戻す」(4つの選択)という法案を提出しようとしています。

 ◇予測のつかない混沌とした状況

 「整理合理化計画」策定をめぐる情勢は、12月へむけて予測のつかない混沌とした状況にあり、圧力をかけて無理に各省に廃止・民営化などを飲ませるという「政治決着」の危険も大きいといえます。
 
 ◆「構造改革ノー」の世論喚起を

 国公労連は、以上の混沌とした情勢のなか、(1)国民サービス切り捨ての整理合理化計画策定反対、(2)独法とその事務事業の存続・拡充実現、(3)職員の雇用確保を掲げて運動を進めています。
 整理合理化計画策定は、構造改革路線の「小さな政府」論により、「政府機能の見直しの第一弾」(骨太方針)とされており、独法を公務・公共サービス切り捨ての突破口とするものです。しかし、構造改革路線は参議院選挙で国民から「ノー」と判断されています。これを背景に、大きく運動を発展させることが大切です。
 独法職員を含む公務部門の職員数(人口千人当たり)は、日本が先進国のなかで最少です。これ以上、「小さな政府」とする必要は、まったくありません(図3)。

 ◇署名と宣伝、新聞投書の運動を強めよう

 具体的な行動としては、国民サービスを切り捨てる「独立行政法人整理合理化計画」に反対する署名の継続です。国公労連全体として集約し、11月28日に政府(行革推進本部)へ提出しましたが、12月に最終集約し、再び提出します。
 全国統一宣伝行動として12月第2水曜日(12日)を中心に独法ビラ(A4二つ折り青色)の配布・宣伝を行います。
 新聞投書行動として一般新聞の投書欄で世論喚起を図ります。「国公労連速報11月1日付」(国公労連ホームページに掲載)に、参考として文例4例を掲載しています。
 「政治決着」を許さないため、各単組による各主務省・各独法当局交渉と連携をとりつつ、国公労連として最終的に整理合理化計画をとりまとめる行革推進本部事務局との交渉を行います。

 
 

 

 ◆守ろう!社会の基盤ささえる独法
  11・17つくば集会に216人参加


 11月17日、国公労連、学研労協、茨城県国公と共催(全労連、特殊法人労連、茨城労連が協賛)で、「守ろう!社会の基盤ささえる独立行政法人〜一方的な整理合理化を許さない〈つくば集会〉」を216人の参加で開催。
 パネルディスカッションで、専修大学の晴山一穂教授は、独法の整理合理化計画の狙いが「行政の公共的役割を解体する突破口」として、行政を「国民の人権保障」から「支配層への奉仕」に転換することだと指摘しました。
 学研労協の戸田佳明前副議長は、「独法は、利潤追求をめざす民間にはできない長期的視野に立った研究、基礎基盤研究、安全・安心な社会の基盤となる研究を担っている」と研究開発独法の重要性について述べました。
 特殊法人労連の岩井孝議長は、財界は奨学金の教育ローン化や公団住宅の廃止を求めていると指摘。「独法の業務のうち民間が食い物にできる部分は明け渡せということ」と批判しました。
 全労連の小田川義和事務局長は、「財界の儲けの自由を拡大することを最優先にして、『官から民へ』と独法・公共サービスが切り捨てられようとしている。格差と貧困が広がるなか、公務・公共サービスを再生し、労働者の権利保障を確立する労働組合のとりくみが求められている」とのべました。
 パネリストの報告を受けて、各独法職場(7人)からのフロア発言、自治労連、日本科学者会議の連帯あいさつなど活発な集会となりました。

「国公労連速報」2007年11月19日付

 
 

 

 ◆業務に精通した職員の採用を
 年金記録問題解決までは年金機構法凍結を
 社保庁職員の分限免職は許さない


 「社会保険庁改革」により常勤職員1万7100人、非常勤職員1万1500人の雇用が揺れています。

 ◇2008年、健保協会が発足

 「全国健康保険協会」(08年10月1日発足、非公務員・公法人)の設立委員会は10月25日に職員募集を発表し、社会保険庁長官に対して現在の常勤職員から1800人を上限とする募集を依頼しました。社保庁は、11月末までに職員意向調査を行い、来年2月末に「協会の職員となるべき者」の名簿を提出し、4月に採用通知が行われます。
 「協会」の組織人員は現行より約200人削減するとともに、民間採用等で約300人を確保するとし、社保庁職員枠を制限しています。
 また、「採用基準」では、人事評価や過去の処分歴を判断材料とするとともに、「協会」の運営方針や人事方針への賛同と改革意欲の誓約を求めるなど、重大な問題を含んでいます。
 設立委員会の議論では、業務運営やサービス水準に支障を来さないことが指摘されており、業務に精通した職員の採用を最大限に優先することが求められます。

 ◇2010年、年金機構が発足

 非常勤職員も含めた雇用問題は、2010年1月の「日本年金機構」(非公務員・公法人)の発足までのたたかいとなります。民間人採用や業務の民間委託の一方で、職員を分限免職することは論外です。
 国公労連は、全厚生や公務労組連絡会、弁護士とともに会議を行い、反論と運動の強化を確認しました。
 年金記録問題が解決しないもとでは、年金機構法は凍結すべきです。08年春闘期には、社保庁前宣伝やシンポジウムなどをとりくみます。

 
 

 

◆地方機関の底上げを強調
 昇格改善要求で、人事院最終交渉


 国公労連は11月19日、昇格改善課題で人事院との最終交渉を実施しました。人事院は、9月25日に提出した「2008年度昇格改善要求書」に対する最終回答を示しました。
 人事院は、スケジュールは例年どおりとし、「級別定数は対外的にも十分納得される改定を行う必要がある」と公務員給与をめぐる情勢の厳しさに言及しました。
 私たちが重点としている、(1)地方機関の職務評価の底上げと機関間格差是正、(2)行(一)5級をはじめとする高位号俸在職者の解消、(3)行(二)の昇格の抜本改善などの諸要求についても、「各ポストの職務・職責の変化を級別標準職務表をもとに適切に評価することが基本」とし、(1)については「行政機関間の相対的な関係は変化していない」、(2)については「処遇改善のためだけの定数改定はできない」、(3)については「職務給原則により部下数撤廃は困難」などと従来スタンスの回答に終始し、改善の見通しを示すまでには至っていません。

 ◇今後とも正当な職務評価を追及

 各省庁に級別定数改定は各省庁に内示される段階です。職務・職責の変化が級別定数改定にどのように反映しているか十分な検証を行い、今後とも、正当な職務評価を求め、粘り強くとりくみをすすめていく必要があります。

 
 
 
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