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国公労連速報 2010年6月4日《No.2359》
 非正規で働くなかまの全国交流集会に432人
 人間らしく働ける社会に!愛媛の仲間が奮闘
     
 

 

 全労連・非正規雇用労働者全国センターは5月22〜23日、第18回パート・派遣など非正規で働くなかまの全国集会を愛媛県松山市の松山大学で開催し、全国から432人(のべ760人)が結集。国公労連(高木・中田)や愛媛県国公(10名以上)、中部ブロック国公(丹羽さん)が参加し、地元の愛媛県国公は集会実行委員として奮闘しました。

 第1日目は、新国立劇場の契約打ち切りとたたかう日本音楽家ユニオンの八重樫節子さんと、愛媛合唱団の歌声で開幕。主催者あいさつした全労連の小田川義和事務局長は、企業の都合で非正規雇用が増加し、セーフティーネットからも漏れている現状に触れ、「非正規雇用の働くルールを整備しなければならない」と指摘。「正規雇用が当たり前」「均等待遇の実現を」と迫る運動を展開しようと訴えました。

■「社会的富」の再分配が必要 都留民子広島県立大学教授が講演

 全国交流集会で講演した広島県立大学の都留民子教授は、同一価値労働同一賃金の実施と社会保障の拡充を行うことで貧困問題は解消できると提言。都留教授は、貧困問題が起きてくるのは「社会的富」が平等に分配されていないためだと指摘し、「貧困問題を解決するには、労働者が賃金だけに依存するのをやめて、たとえ企業がつぶれても社会が面倒をみることができるようにしないといけない」と強調。財源問題については「貧困率の高さの一方で、個人資産が1,400兆円もある」と述べ、富裕層への課税を強化すべきとの考え方を示しました。労働組合に対しては「社会運動とは、企業から富を取り戻すこと。貧困問題をホームレスや生活保護のことと考えがちだが、非正規も正規も含めた労働者階級の問題だ」と語りました。

■全厚生愛媛の児島さんが当事者として
 社保庁解雇撤回闘争への支援を訴え!

 「不当な解雇・権利侵害とたたかう労働者を支援しよう」と題した特別発言では、全厚生愛媛協議会の児島文彦さん(全厚生不当解雇撤回闘争・四国闘争団長)が、社会保険庁で分限免職された当事者として発言(同じ闘争団の出原崇さんと2人で登壇)。児島さんは、「全国で525人が分限免職されました。四国でも5名が分限免職され、そのうち愛媛は4人います。働くルールを守り、真に国民のために役立つ公的年金制度を確立するためには、知識と経験が豊富な職員を一刻も早く職場に復帰させることが、いま一番求められています。4月28日に『全国初』の私たちのたたかいを支援していただく『愛媛闘争支援共闘会議』を設立していただきました。大変ありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。精一杯がんばりますので、みなさんのさらなるご支援をよろしくお願いします」と力強く訴え、会場は大きな拍手に包まれました。

■ダム管理事務所の労働者が「時給300円」と官製ワーキングプアを告発

 全体会では、非正規雇用の当事者である郵政産業労働組合神戸支部、広島パート連絡会、愛媛自治労連、岡山県医労連、コープ愛媛労組、山口一般労組マツダ提訴団、全労連・全国一般神奈川地本、JMIU大阪地本・ビクターサービス支部、千葉労連東葛ユニオンの仲間が発言しました。
 今年3月まで愛媛県のダム管理事務所の嘱託職員だった梶田光行さん(愛媛自治労連)は、職場に最賃減額措置制度が適用されたため、15時間以上働いても一日6千円、時給換算で300円程度の賃金だったと告発。愛媛自治労連に加入後、時給で40円分賃上げさせたといいます。定年後も組合活動を続けている梶田さんは「少数派になることを恐れず、世の中の不条理に声を上げましょう」と呼びかけました。
 「もうけのために法を破ることは許せません」、マツダ派遣切り訴訟の原告団の田坂一朗さんは、同社が派遣と直接雇用を繰り返して派遣の期間制限を逃れてきたことを批判。「私たちは働くルールを守れという当たり前のことを要求している。自分たちだけの闘いではない」と述べ、全国で同様の裁判を闘う労働者との連帯を訴えました。

■分科会で、全厚生の立川さんが支援の訴え

 2日目は8つの分科会に分かれて熱心な議論を行いました。「私たちはモノじゃない、権利を知って元気に働こう」と題しての第1分科会では、4月に結成した「社会保険庁不当解雇撤回闘争支援愛媛共闘会議」の事務局長である全厚生愛媛の立川さんが支援の訴えを行いました。

■実行委員会に愛媛県国公が奮闘

 愛媛県国公は、山岡議長を中心に非正規全国交流集会の実行委員として集会成功にむけて奮闘しました。全厚生不当解雇撤回闘争・四国闘争団長の児島さんも実行委員として参加しました。

■全厚生の立川さんが「非正規川柳の最優秀賞」に!

 集会では、「俳句の街・松山」にふさわしく全国の参加者から「非正規川柳」を募集しました。非正規で働く労働者の悲哀、愚痴、怒りなどみんなの思いが多数寄せられました。
 審査の結果、最優秀賞に 立川詮明さん(社会保険庁不当解雇撤回闘争愛媛支援共闘会議の会員)に決定しました。おめでとうございます!

☆最優秀賞☆
「非をのけて 働く者が 輝けり」
※ホームページ 全労連非正規雇用労働者全国センター http://www.cwac.jp/

■参加者の声
 地域から官製ワーキングプアをなくそう
 中部ブロック国公事務局長 丹羽佐俊

 遅々として進まない非常勤職員たちの組織化について、何かヒントはないかと思い、この全国集会に参加しました。1日目の都留教授のお話は、地元の愛労連の新春大学習会でお聞きしましたが、「日本という国は、なんとみみっちい国なのか」と思わざるを得ませんでした。福祉より金儲けに税金を使い、貧困なんて知らん顔。「政権交代は何のためだったのか」と、帰りの電車の中で夢を見ていました。
 2日目の分科会は「地域から官製ワーキングプアをなくそう」に参加しました。全労連の斎藤寛生地方組織局長が、公務職場の貧困や公共サービスの民営化などについてわかりやすく話しました。
公共工事や職員の採用など、公務の内外ではいろんな契約が発生しています。公共工事では何層もの下請け構造があり、下に行けば行くほど賃金は安くなっていきます。非常勤職員の賃金も、都市圏から離れれば離れるほど安くなっていきます。公務が交わす契約の中に、その契約の範疇で働く労働者の賃金や休暇などの労働条件に、「これ以上低くてはダメ」という一定の縛りをかける必要があります。これが「公契約」です。自治体なら「公契約条例」、国なら「公契約法」です。
 全国では、まだ千葉県野田市にしかこの条例はありません。この公契約を求めていく運動を全国に広げる必要性を、参加者みんなが確信したと思います。

以上

 
 
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