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国公労新聞2010年3月10日号(第1321号)
 
 

◆【国公一般・全国税】四谷税務署に抗議、撤回へ

 「労働者の基本的権利を無視する非常勤職員への一方的な解雇通告は許せない」と、東京・四谷税務署で働く非常勤職員の雇い止め問題に、全国税、国公一般などが連携して税務署当局と交渉し、4月の一方的な雇い止めをストップさせることができました。

◇非常勤職員の雇用守った

 【2度の雇止め通告】
 東京・四谷税務署は昨年12月、同署で働く非常勤職員に対して、わずか2日前の雇い止めを通告しました。非常勤職員からの相談を受けた全国税四谷分会は、こうした理不尽な解雇通告は撤回すべきと、税務署当局に申し入れました。即日、当局は「予算が確保できた」と撤回しました。しかし、税務署当局は1月28日、4月の更新時期に向けて同一の非常勤職員3人に対して雇い止め通告を行いました。

 【税務署前で宣伝】
 「人権・尊厳無視の解雇は許さない」と国公一般は全国税と連携をとりつつ2月17日、四谷税務署長に対して非常勤職員の継続雇用を求め、19日までの回答を申し入れました。
 しかし、当局が誠意ある回答を行わなかったため、国公一般は22日早朝、四谷税務署の門前で「非常勤職員の雇い止め撤回」を求めるハンドマイク宣伝を実施。新宿国公や総理府労連の仲間も駆けつけ総勢17人で雇い止め撤回を訴えました。
 そして同日、希望者全員を4月以降も継続雇用するとの当局からの回答を勝ち取ることができました。

 【行政の土台支え】
  税務署の非常勤職員の雇用期間は3カ月更新で、全国の税務署には通年で6500人の非常勤職員が雇用されています。申告書、納税証明書作成など、非常勤職員は税務行政の土台を支えています。


◆春闘 3・4中央行動に3000人

 「なくせ貧困、賃上げで景気回復、公務・公共サービスの拡充を!」―。2010年春闘勝利3・4中央行動が3月4日、全労連、国民春闘共闘、公務労組連絡会、交運共闘の主催でとりくまれ3000人(国公労連350人)が参加しました。労働者派遣法の抜本改正を求める早朝宣伝、ダンプ・タクシーの車両デモ行進など東京・霞が関を中心に多彩な行動が実施されました。
 午前中に行われた国公労連主催の独立行政法人労組による内閣府前行動では、4月に実施される事業仕分けによる独法の廃止・民営化に反対し、国の責任で独法を存続・拡充するよう要求しました。


◆国の出先機関でなくなった
 社会保険庁 → 日本年金機構
 年金業務はいま

◇業務の停滞と混乱は深刻

 今年1月、国民の老後の命綱である公的年金を扱う社会保険庁は廃止・民営化され、日本年金機構が発足しました。しかし、いま年金事務所では職員が大幅に不足し、業務は大混乱しています。職員定員が大幅に削減されたうえに昨年末には採用内定辞退者が大量発生し、1月以降も退職者が続出しています。

◇発足したばかりなのに次々と辞めて

【来所者からの罵声】
 「おまえらは信用できん」、「いい加減な仕事をしている。ずさんだ」―
 いま年金事務所の窓口では、ちょっとしたことでこうした罵声が来所者から投げつけられます。「ありがとう」の言葉が多い中、でたった一つの罵倒にも職員は心を痛めています。
 現在、年金機構に残っている職員は、連日の残業にもかかわらず先が見えてこない記録の検索、そして何十万件もの未払いの書類の処理に追われています。一日が終わると「あ〜今日も終わったなぁ」とお互いに声をかけ合う声が聞こえてきます。

【あまりにも…】
 年金事務所の窓口には正規職員もいますが契約職員が多数配置されています。しかし、年金の相談は一人ひとり違うのであらゆるケースに対応するためには豊富な知識と経験が必要とされます。
 窓口にいるほとんどの契約社員は時給900円台で一カ月フルに出勤しても税・社会保険料などが引かれるので、手取りは12〜13万円しかありません。日本年金機構になってから新たに採用された人は、あまりにも仕事が難しい、忙しい、その割には賃金が安い、の3悪で次々と辞めていっています。

【新人研修できず】
 年金機構の採用内定者の中には、幹部職を含め発足前の辞退者が続出し、200人を超える定員割れで今年1月に機構スタートしました。しかし、ハローワーク(公共職業安定所)に契約職員の募集を出しても条件が悪くて応募者がなく、いまだに欠員だらけの状態で、職員は激務に追われています。
 新たに採用されてもすぐに窓口業務ができるわけではなく研修をしなくてはなりません。しかし、勤務時間内の研修時間などとても取れる状態ではありません。

◇足かせとなっている「業務処理マニュアル」

【本部の指示待ち】
 いままで47都道府県にあった「社会保険事務局」は廃止され、9カ所のブロック本部が設置されました。労務管理などの権限は東京の本部に移行したため、本部の指示がなければブロック本部は独自の判断ができなくなりました。そのため、全国47カ所の事務センターと312カ所の年金事務所は「本部の指示待ち」状態となり、1月以降まったく手がつけられていない案件が発生しています。

【苦情メール殺到】
 年金機構では「業務処理マニュアル」の見直しが行われました。そして、マニュアルどおりに処理をしないと「法令順守違反」で「処分」されることになりました。
 しかし、マニュアルが足かせとなり、移行時に立ち遅れた業務がさらに遅れています。新たに採用された会社員の資格取得確認保険料の計算の遅れなどが生じています。
 大規模府県では、事業所や社会保険労務士から「理事長メール」への苦情が殺到し、年金機構の設置に対する疑問の声が広がっています。さらに、システムの不備や本部の対応が遅く、給与の誤控除や入力誤りによる訂正が数多く発生している状況といいます。

【労働法違反の残業】
 ある事務センターが、1月の残業が60時間を超えたと報告したところ、本部から事務センター長あてに「労基法違反になり処分もある」「顛末を報告せよ」とのメールが届いたとのことです。国民の年金記録を守るために残業をせざるを得ない状況を放置しておいて、「処分」とは本末転倒です。

【裁定に時間かかる】
 今まで社会保険庁長官が直接行っていた裁定・承認・指定・認可・その他の処分若しくは通知などは厚労大臣の権限となりました。そのため、年金証書や支給額変更通知書等の処分通知に大臣の決裁が必要となり、速やかな発行ができない状態となっています。
 また、日本年金機構は厚生労働省から年金業務運営を委任・委託しています。しかし、業務に不可欠な戸籍・住民票等の調査にあたって、いままでは国の機関で無料交付されていたものが有料となっています。現在、関係省庁と協議中とのことですが、全国の交付手数料は莫大な額であり、準備の「ずさん」さが問われます。

【仲間をもどせ】
 急いで年金機構を発足させる必要がどこにあったのか、はなはだ疑問です。業務の混乱を回避し、国民の信頼を回復するためにも年金業務に精通した職員の雇用こそが求められます。
 「分限免職になった仲間を今すぐに職場に戻してほしい」、「研修しなくてもすぐに戦力になる彼ら彼女たちは、国民にとっても貴重な財産です」の声は、全国の年金機構の職場で働く職員のいつわらざる気持ちです。

◇年金事務所利用者の声

【3時間待ちで混乱する年金事務所】年金受給者の声
 私が行く年金事務所は、いま3時間以上の待ち時間で混乱しております。何度電話をかけてもつながらない、つながってもコールだけ。長時間待たされ、要領の得ない相談担当など何度か年金事務所に行きましたがひどい実態です。
 民主党は日本年金機構の「凍結」を明言していましたが、政権につくと発足させてしまいました。年金機構発足に伴い1000人を超える未経験を採用し、525人もの経験ある職員を解雇しました。
 全日本年金者組合は、これでは迅速な年金業務はできないと年金機構移行に反対、分限免職への抗議声明として不当処分撤回を求めてきました。経験ある職員を年金業務の職場にもどすべきです。

【ベテラン職員やめ従来と勝手が違う】社会保険労務士の声
 1月25日にある年金相談を行った。Hさんの義父は明治42年生まれ、平成4年に死亡。義母が遺族年金を受給していないので調査の依頼であった。年金事務所の窓口に行ったが、従来と勝手が違う。委託したHさんの気持ちに応じて対応してほしいと職員に伝えると、配置換になったばかりで「これが限界」だと言っていた。不慣れな様子で多くのベテラン職員がやめたり、採用されなかったりしたことの影響を感じた。
 「年金相談」では従来レベルを維持してもらいたいというのが私たち社労士の願いである。

◇国民と労働者への責任転嫁は許されない

【差別・効率化はサービス低下に】国鉄労働組合
 1987年国鉄はJRに名を変え民営化された。「1人も路頭に迷わせない」「組合差別はしない」という国会決議は反故にされ、組合所属による採用差別が公然と行われたのが1047名のJR不採用事件だ。
 差別で誕生したJRは、公共輸送機関であるにも関わらず、命令と服従、営利第一・効率化施策が至上命題として進められた。ベテラン技術者、運転士が排除され、もの言う労働者には組合差別も行われた。これらのツケが、多くの人命を奪う大事故を引き起こし、重大なコンプライアンス違反を相次いで犯した企業体質の一因ではないのか。
 社保庁が「解体」され日本年金機構が発足したが、欠員・混乱の年金業務の職場から経験豊富な職員を排除し、過去の処分理由で解雇するのは重大な契約違反だ。
 問題の根底にある政治の責任や幹部の責任は棚上げし、国民と労働者に責任転嫁するのは許されない。世論と運動で解雇撤回と安心して暮らせる年金制度を確立しよう。

【不当な免職撤回し安心できる制度を】弁護士・自由法曹団
 社会保険庁の解体民営化は、職員に問題があったために構想された「改革」ではありません。安心できる公的年金の充実の願いにそむいて年金資産を財界のもうけに利用するためであり、他方で年金業務の担い手を「官製ワーキングプア」におきかえていこうとするものです。
 知識と経験のある職員の分限免職は、公務員法制や解雇権乱用法理に照らしとうてい許されない違法なものであるとともに、国民のための公的年金業務への重大な攻撃です。「小さな政府」論者は、国の機関のさらなる地方移管・民営化・廃止をねらっています。
 公的年金や公共サービスを守り充実させる国民的運動と力を合わせて、職員の免職の撤回と雇用確保を実現しましょう。

◇私たちを年金業務の仕事にもどせ

【分限免職回避努力は不十分】全厚生四国社会保険支部(31歳)
 私は7年9カ月、国民全体の奉仕者として職責を全うしてきたつもりですが、昨年末、分限免職となりました。
 分限免職を行う場合、できる限りの分限免職回避の努力が当然求められます。当局より正規職員の紹介は1件もなく、官民人材交流センターにいたっては、現在まで1度の連絡もない状態です。農政事務所の定員純減では、他省庁配転によって公務員の身分を確保しており、社会保険庁の職員を除外する正当な理由はありません。政府、厚生労働省において分限免職回避の努力は到底不十分で、分限免職に納得することができません。
 全国の仲間とともに人事院に不服の申立を行いました。処分撤回までたたかっていきます。ご協力、ご支援をよろしくお願いします。

【理不尽な二重処分、解雇処分許せない】全厚生近畿社会保険支部(48歳)
 私は、過去に行われた懲戒処分で、機構に採用されず厚労省にも転任できませんでした。「懲戒処分歴のある職員は日本年金機構に採用しない」という採用基準は、二重処分にあたり違法です。
 現在、この懲戒処分の取り消しを求めて裁判でたたかっていますが、社会保険庁のずさんな調査で行われた懲戒処分は、認められません。あわせて分限免職についてもたたかっていきます。
 29年間、社会保険行政に携わり、被保険者・年金受給者の暮らしと健康をまもり、年金記録問題では、知識と経験を生かして解決に向け力いっぱい努力してきました。一日も早く職場に戻ることが希望です。
 理不尽な攻撃をかけられ、たたかいに立ち上がった私たちに、国公のみなさんのご支援をお願いします。

◇社保庁不当解雇撤回 緊急カンパ協力を

 「不当な首切りは許せない」と1月18日に31人の全厚生組合員が「分限免職取消」を人事院に申立ましたが、最終的に申立者は78人となりました。北海道と東京、大阪の仲間が新たに組合加入し、全厚生組合員の申立者は36人となりましたが、育児休業中や病気休職中の職員、夫婦で解雇された職員もいます。
 たたかいに勝利するため、弁護団や全国オルグ、闘争団の生活支援などの資金確保にむけた「緊急カンパ」を呼びかけています。目標は3月末で5000万円です。全国の仲間のご協力をお願いします。
 裁判闘争では早くても5年に及ぶたたかいとなります。今後は、「社保庁解雇撤回闘争を支える会(仮称)」を早期に立ち上げ、支援の輪を広げるとともに、会員拡大で闘争経費や生活支援費を賄っていくこととしています。


◆国鉄闘争勝利3・1JR札幌駅前行動
 社保庁解雇の不当性訴える【北海道国公】

 3月1日、JR札幌駅前で「国鉄闘争勝利3・1抗議行動」が寒風の中行われ、100人以上が参加。1987年に1047人がJRへの採用を拒否された事件は、解決に向けて山場を迎えています。この日、連帯あいさつした北海道国公の富塚豊議長は「社保庁職員525人の解雇は道理のない暴挙」とのべ、解雇撤回のための共同を訴えました。


◆2010春闘地域総行動を展開

 全国各地で、各県・地域労連、春闘共闘が中心になって2010年春闘地域総行動が2月15日から3月5日を集中期間として多彩にとりくまれました。各県国公も地域宣伝や集会・デモ、要請行動などに結集して奮闘しました。


◆不当解雇撤回を 安心年金東京連絡会

 「安心年金つくろう東京連絡会」は3月6日、学習交流会「不当解雇撤回、老後が安心の年金制度を」を都内で開催しました。森田進東京地評副議長は「社保庁の分限免職は社会保障への攻撃。撤回しよう」と主催あいさつしました。年金実務センター代表の公文昭夫氏と全厚生の杉浦書記長が講演を行いました。


◆春闘統一要求を提出 国公東北ブロック

 【東北ブロック国公発】
東北ブロックは2月18日、人事院東北事務局交渉を実施し、国公東北ブロック2010年春闘統一要求書を提出しました。交渉には5県国公8単組16人が参加しました。
 松木長男議長は、分限免職された社保庁職員の不服申立の判定にあたって、「職員の利益擁護機関としての立場を堅持してほしい」と要請しました。


◆展望鏡

 鳩山内閣が国会に提出しようとしている労働者派遣法の改正案は、事前面接の解禁や派遣期間を3年超えた場合の派遣先から直接雇用申し入れ義務の撤廃など、重大な改悪を含んでいるばかりか、実効性のない「抜け穴」だらけの法案だ▼政府は、財界の要望を受けて専門的な16業務に限定していた派遣法を、1999年に原則自由化、2003年に製造業まで解禁した。当時、連合事務局長だった笹森清氏は、2007年10月19日付朝日新聞夕刊で「一番の失敗は、派遣法の規制緩和を認めてしまったこと」と振り返る▼しかし、今回も、労働政策審議会で経営者側委員が派遣法改正に反対するなか、連合の委員は、「まず、法律を成立させることが大事」といって「抜け穴」だらけの派遣法改正案に、強く意義申し立てをしなかった▼「公設派遣村」が示したように、派遣切りから1年たっても生活再建どころか雇用保険も切れ、命さえ脅かされる事態が広がっている。鳩山連立政権が「再び派遣村をつくらない」というのなら、ストップ「構造改革の政治」を望んだ国民・労働者の期待に応えて派遣法の抜本改正をおこなえ。(M生)


◆読者のひろば 私のひと言

【不当解雇は撤回を】(全税関名古屋支部のなかまから)
 社保庁の分限解雇は本当に不当です。裁判には絶対勝たねばいけない。

【青年層の加入を】(全運輸中部支部のなかまから)
 1月に青年婦人部主催の旅行がありました。年1回、支部の青年層が交流できる貴重な場です。今後組合を維持していくには若手層の組合加入がカギになっていくかと思います。

【公務員いじめに対抗を】(全司法鹿児島支部のなかまから)
 公務員制度改革という名のもとのいわれなき公務員いじめには断固として立ち向かう組合であってほしい、と思います。

【派遣手取り下がる】(全気象東京地本のなかまから)
 不況のあおりを受け、派遣職員の手取額も下がる一方のようです。

【殺伐とした空気が】(全法務東北地本のなかまから)
 数年来職員が削られ、なんとか業務をこなしていく中で、人と人との繋がりが薄れ、殺伐とした空気が漂っているように感じるのは私だけでしょうか。この閉塞感を打破するカンフル剤がほしいところです。

【内部留保の還元を】(全運輸中部支部のなかまから)
 内部留保を取り崩し、内需の拡大でしか景気回復はないことを痛感しています。

【人件費として使え】(全大教静岡大学教職員組合工学部支部のなかまから)
 人件費を原資とした「特別積立金」を今年度末までに使い切るために、無駄な工事が行われています。人件費は人件費として使ってほしいです。

【不当解雇許すな】(全経済四国経済産業局支部のなかまから)
 社保庁の不当解雇を許すと、分限免職が蔓延る。絶対阻止必要。

【3月で退職します】(全労働愛知支部のなかまから)
 定年退職後、嘱託職員として働いていますが、この3月で退職します。一年契約の非正規ですから文句を言うことができませんが。昨年から今年も相変わらず多くの方の利用で多忙を極めています。貴紙の投稿もあと1回で最後になります。頑張ってください。


 
 
 
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