厚生共闘、尾辻厚生労働大臣と交渉
「国民生活をもうけの対象にするな!」
2004年12月7日


尾辻厚生労働大臣と交渉  12月7日、厚生共闘(全厚生・全医労)は尾辻厚生労働大臣と3つの要求課題 で交渉を行いました。厚生共闘からは保木井議長(全医労委員長)、杉下副議長(全厚生 委員長)をはじめ、厚生共闘幹事会メンバー10人が出席しました。
 冒頭、保木井議長は要求項目について次の趣旨説明を行いました。
 (1)公務員制度改革については、政府・行革推進事務局が今年8月に示した「公務員制度 改革関連法案の骨子(案)」では、1.「能力等級制」を導入し、人事や給与に反映させ る。2.営利企業と非営利法人を通じ、国と密接な関係のある法人等への再就職を内閣が 一元的に管理する。の2点の改革を柱としているが、この骨子(案)では、ILOが二度 にわたって勧告した、公務員労働者の労働基本権の回復問題の検討には全くふれていない。 また、天下り問題については、現行よりも緩和される内容だと指摘しました。
 (2)看護師の増員等では、高度専門医療センターとハンセン病療養所について、国民や患 者・入所者のニーズにそくして、機能拡充をはかっていただきたい。高度専門医療センタ ーは、病棟によっては4人から5人夜勤が必要だと考えているが、最低でも全病棟で3人 夜勤の確立を。来年度の概算要求を見ても、夜勤体制強化の増員要求はほとんどない。夜 勤体制化の確立も含め早急に実現を。と要求しました。
 (3)「市場化テスト」については杉下副議長が趣旨説明。公務の「民間開放」が大変重大 な問題になってきている。規制改革・民間開放推進会議はその手法として「市場化テスト」 を持ち出し、モデル事業としてハローワークと社会保険業務が対象。社会保険制度は、憲 法25条の生存権保障に基づく制度、国民の豊な社会生活を実現していくために非常に重 要な制度、いかなることがあっても、後退させたり、縮小したりしてはいけない。公共性 の強い事業を、営利目的とする民間企業に委ねることには重大な危惧をいだくものであり、 強く反対。社会保険行政は「市場化テスト」の対象として「民間開放」することなく、ま た、社会保険庁の「独立行政法人化」や「民営化」を行わないこと。と強く要望しました。

 これらの要求説明に対して、尾辻大臣は以下のとおり回答を行いました。
 (1)職員の勤務条件の基本に関わる問題、関係職員団体からの意見も十分聞いて検討され るべき。引き続き行革推進事務局に、労働組合と十分協議が行われるよう働きかけをした い。
 (2)看護業務の実態、入院患者の状況等に応じた「複数・月8日以内夜勤」体制の確保に 従来から最重点事項として取り組んできた。非常に厳しい定員情勢の中、必要性・緊急性 ・優先度を十分考慮し、人員確保につとめる。
 (3)社会保険庁関係については、本年8月より、官房長官の下に設置された「社会保険庁 の在り方に関する有識者会議」において、「緊急に対応すべき方策」や「組織の在り方」 について議論いただいている。「市場化テスト」の問題については、社会保険業務の効率 化の視点から外部委託の範囲を拡大していく必要がある。社会保険の業務のうち、1)権 利義務を具体的に確定するための業務、2)「公」の名義で行うことが必要な業務などに ついては、引き続き社会保険庁自らが実施する必要であると考えているが、例えば、1) 国民年金保険料収納業務、2)年金電話相談業務については、外部委託の拡大を検討、市 場化テストの実施も検討。独立行政法人や民営化については、有識者会議において、十分 検討いただき、その議論の結果を踏まえ適切に対応したい、と回答。

 この大臣回答を受けて、保木井議長は次のとおり再度要望をおこないました。
 医療・年金・福祉は、国民の生存権を保障する大事なもの。この大事な行政を担当して いる厚生労働省の役割と責任は大変大きなものがある。国民生活の安全を守るべき、これ らの事業を民間企業のもうけの対象にするものではない、と強く主張しました。


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