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◆第1768号 (2012年6月15日付)◆
許すな!消費税増税・賃下げ

 消費税大増税と社会保障改悪を許さない運動が全国で大きく拡がっています。国民犠牲の悪政にストップをかけ、5月25日にスタートさせた「公務員賃下げ違憲訴訟」や政府がねらう退職手当の削減を許さない取り組みを一体でたたかう、夏期闘争の本番です。

 いま、消費税大増税を食い止めることが最大の焦点です。消費税は、逆進的な大衆課税であり、反福祉の税制。消費税大増税と社会保障大改悪は、一体の攻撃です。消費税を財源にすると社会保障制度の理念・仕組みそのものが変質する、この本質を語ることが大切です。社会保障講師団の活動を推進し、共同を広げるために奮闘しましょう。
 「公務員賃下げ違憲訴訟」の宣伝行動も全国で展開されています。すべての労働者に保障された労働基本権を剥奪し、その「代償措置」とされてきた人事院勧告を大幅に超える賃下げを、政府が使用者責任を放棄し、議員立法で行ったもの。憲法を二重三重に蹂躙するものです。さらに政府・総務省は6月1日、国公労連に対して、当面の退職者について官民較差(平均402万6千円)の全額を退職手当の支給水準により調整する必要があるとして、退職手当の引き下げを明らかにしました。
 国家公務員に対する賃金切り下げ、退職手当の削減は、すべての労働者に低賃金を押しつける攻撃と一体のものです。夏期闘争で賃下げも消費税増税も許さない、この共同を大きく広げましょう。

「公務員賃下げ違憲訴訟」原告団紹介

皆の思い・職場の声を訴えていく/中央執行副委員長
 今回、公務員賃下げ違憲訴訟の原告の一人として、この裁判に参加させていただくこととなりました。原告団として、皆さんの思いや職場の声を訴えていくことになると思います。
 対抗手段が無い中で、一方的に労働条件が切り下げられたのですから、訴訟になるのは当然です。また、公務員だけでなく、政府の関係法人等も同様の措置(賃下げ)が行われており、経済への影響も心配されます。
 勝利判決を勝ち取るため、皆様のより一層のご支援、ご協力をお願いいたします。
 
思いを代表して、素直に手をあげた/中央執行委員
 違憲裁判に国公労連全体で500人規模、各単組から1%の原告団を!ということでしたが、全厚生の組合員の多くは日本年金機構の職員。国家公務員ではないためなりたくても原告にはなれないみなさんに代わって…というのは大げさですが、本省と福祉部門と研究部門の中から出なきゃならないなら、「中央執行委員なんだから、こんな時こそ目立っておかなくちゃ!」と素直に手を挙げました。労働組合があるのに、議員立法で給料が下げられちゃうなんておかしい、と言えば良いのだと思っています。
 
歴史に残る訴訟団に加わって光栄/本省支部副支部長
 今回の違憲訴訟は、国公労連加盟の組合員だから訴えることができたのであって、未組合員や連合系の組合員では決して訴えることができない性質がある。訴状を読むことでまともな労働組合に加入することの大事さが浮き彫りになると思う。
 個人の慰謝料請求が訴訟費用のこともあり10万円と控えめだが、私たちの精神的な損害に対しては、1000万円請求しても決して多くはない。  日本の歴史に残る裁判の訴訟団に加わることができ、とても光栄です。


憲法違反の公務員賃下げNO! 東京地裁に提訴(5月25日)

 国公労連は5月25日午前、東京地裁前で「公務員賃下げ違憲訴訟」提訴行動を行ました。この行動には、多数の民間組合も支援に駆けつけました。国公労連の宮垣委員長は、「私たち労働組合の意見もまったく聞かずに人事院勧告を超える賃下げ法案を国会に提出し強行したことは、憲法28条やILO条約に違反し、国家公務員労働者の基本的人権を蹂躙するもの。多くの民間労働者、国民のみなさんと共同して消費税増税を阻止し、賃下げの悪循環をストップし、すべての労働者の雇用確保と賃上げ、そして公務員労働者の労働基本権の全面回復をめざして全力でたたかう」と決意を述べました。全労連の大黒議長は、「全労連は国公労連の勇気ある行動を全面的に支援する。賃下げも解雇も許さないために、公務と民間の仲間と力を合わせよう」と激励あいさつ。原告を代表して愛知国公の空議長が、「憲法に違反して、労働者の生活を破壊する政府の行為は絶対に許すことはできない。すべての労働者と連帯して裁判に勝利するまでたたかう」と決意表明しました。


不当解雇撤回 当事者の決意(5)
仲間と運動盛り上げて

 皆様、ご無沙汰しております。秋田6人は元気にしております。
 震災の前後に、秋田事案の口頭審理から1年あまり経ちました。その時は、ひとつ山を越した感じで、ほっとしたことを思い出します。
 その後は、それぞれが今の生活のために働くことに精一杯で、なかなか全員が集まることができずにいますが、闘争団会議で顔を合わせた際に、近況を報告し合っています。6月9日にも久しぶりに会議を開き、みんなの元気な顔を見て安心したところです。
 弁護団の先生方も、最終陳述書の提出に向け詰めに入っていると伺いました。忙しい中、集まる機会を作ってくださる支部役員の皆様、弁護団の先生方には本当に感謝しています。
 口頭審理から今まで、気持ちはあるものの、行動できない自分に苛立ちを感じたりもしていました。これからの人事院の処分取り消し判定を勝ち取るために、今一度、運動を盛り上げなければと強く思ったところです。
 皆様のさらなる応援を、よろしくお願いいたします。


笑顔 仲間 すべての花を咲かせよう
全厚生アピール集会in大阪

 「とどけよう!16人のこえ」と題して、全厚生アピール集会が5月19日午後、大阪市内で開催され、130人が参加。近畿社会保険支部が創作した合唱構成の集会は、原告16人と職場の仲間の思いが歌とともに語られ、不当解雇撤回への決意を固め合いました。

 はじまりは会場が暗転となり開幕。「すべてはここから始まった」とナレーション。その直後、大きなどなり声が会場に響きます。「年金返せ!」「所長だせ!所長!」「税金ドロボウ!」「早う、解体せよ!」。さらに年金記録問題での国会中継、社会保険庁の不祥事を報道した新聞紙面をスクリーンに移し出しました。そして、「あなたは、厚生労働省への転任の内示はありませんでした」「あなたは、日本年金機構に採用内定されませんでした」「あなたは、再就職支援対象者となりました」と非情な声。ここで、再びナレーション。「時は梅雨のさなか、アジサイがひと雨ごとに生き生きときれいな色に染まった頃のことでした」と入ります。
 合唱構成の歌は、「働きたいのに」「お父さんの背中」「笑顔の意味は」「はな」の4曲。歌詞は、仕事への思いや誇り、笑顔でがんばった日々、仲間への思い、解雇された悔しさ、職場を取り戻す決意、団結して生き抜く決意にあふれています。
 アピール集会の中で、弁護団報告、職場の仲間や全厚生OB、大阪・京都の支援者から激励を受けました。最後に、京都闘争団の副団長がお礼の言葉と闘争勝利への決意を述べ、閉会しました。

は な   作詞 松本 典子  作曲 盛田 潔

1 おおくの笑顔があつまって一つの花に
  なるように ひと雨ごとに生き生きと
  綺麗な色に染まってく そんな仲間に
  ささえられ いまの私はここにある
  そんな仲間といっしょに いま私は生きている
 
2 みんなのかたい団結が多くの種を うむように
  強いひかりを浴びるごと
  まっすぐ背を伸ばしてく いつも自信に
  あふれている つよい絆に守られ
  そんな仲間を誇りに いま私は生きている
 
3 ひとり一人の要求が枯れ木に花を咲かすように
  春のひざしを受けながら
  少しずつ花を咲かせて すべての花が
  ひらくとき 私のたたかいは終わる
  すべての花がひらくとき また歴史が始まる
  すべての花を咲かすため 仲間と未来をみつめて


ランチ会で制度学習
本省支部 要求に応え仲間を拡大

 昨年10月の大会後、非常勤職員の仲間を6名組合に迎えています。部会を確立し、定期的に会議を開催する中で、非常勤職員のリアルな要求をとらえながら、その声に応える内容で1月に非常勤職員を対象とした制度学習ランチ会を開催しました。当日は、運営側も含めて55名が参加し会場があふれました。さらに部局ごとに小規模な座談会形式の制度学習ランチ会を5回開催し、延べ40名が参加しています。
 ランチ会では、有給、無給の休暇について、共済加入要件や育休・産休の取得経験など、講師が丁寧に説明。驚いたことに勤務条件通知書が配られていない部局や説明を受けていない部局があるなど、部局ごとに対応が異なることも明らかになりました。このような状況を受けて支部では、全労働本省支部とともに人事課に対して、各部局が統一的な対応を行うよう申し入れを行いました。
 参加者からは「休暇制度について職場では何も説明がされず、知らないことばかりだった」「今日は来てよかったです」など感想が寄せられ組合加入が相次ぎました。組合員が制度学習で得た知識も生かし、困っている人へアドバイスをする中で加入につながるなど、多面的な広がりを見せています。部会では、学習会参加者への加入呼びかけ担当を決めるなど、組織拡大も位置付けて取り組みを行なっています。
 また、人事院勧告に向けて、一番要望の多い夏季休暇の取得など処遇改善を求める署名に取り組むことを決め、目標を500筆と設定しました。さっそく部員を先頭に職員や組合員、家族へ署名集めにも奮闘しているところです。
 引き続き、仲間を増やしながら処遇改善に向けて楽しく取り組みを広げていきたいと思います。


不当解雇を撤回せよ!
全労連・東京地評 争議支援総行動

 すべての争議の早期全面解決をめざし、全労連と東京地評は、5月31日、争議支援総行動を終日展開。社保庁不当解雇撤回をめざし、11時半から開催した厚生労働省前要求行動には、民間労働者・争議団が色とりどりの組合旗を携えて結集。全労連根本副議長は、「この闘争は、解雇自由の攻撃に反撃する生存権をかけたたたかいだ。年内の公正な判定の実現をめざし、全国の仲間と共に運動を強めよう」と主催者あいさつ。全労連・全国一般の青池書記次長と通信労組の宇佐見委員長が連帯あいさつ。全厚生闘争団の事務局次長は、「政府・財界は日本を解雇しやすい社会にしようとしている。厚労大臣は、雇用を守る立場にたつべきだ」と運動への支援を訴えました。


連携し声をあげよう
第42回国公女性交流集会

 5月19日〜20日、「ひろげよう 連帯と共同の輪〜つなげよう 希望ある未来へ〜」をテーマに、香川県琴平町で第42回国公女性交流集会が開催され、全体で251人が参加。全厚生からは13人が参加しました。
 1日目は「フクシマと『オキュパイ・ウォールストリート』―女性がつながり、世界を変える―」と題し、福島県立医科大学講師の後藤宣代先生が講演。21世紀の新しい社会運動と労働運動のあり方についてのお話に勇気付けられました。続く職場・地域からの報告では、分限解雇撤回闘争について当事者が訴えを行いました。まんのう太鼓を聴きながらの夕食交流会後は、全厚生の交流会。後藤先生の講演に感銘を受け、「21世紀の運動はツイッターから」と学習会になりました。
 2日目は、5つの分科会とまとめをおこないました。早起きして金比羅参りをする人も。運動不足の私には結構つらいものがあり、一瞬は反省しましたが、きっとこのまま何もせず運動不足のままでしょう。でも来年の交流集会にまた皆さん、集まりましょうね。


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