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◆第1767号 (2012年5月15日付)◆
第83回メーデー 共同の力で、未来へ
不当解雇を撤回せよ 社会保障を拡充せよ

 第83回メーデーが全国各地で開催されました。今年は、消費税増税やTPP(環太平洋連携協定)参加に反対し、震災復興と原発ゼロ、賃上げと安定した雇用の実現を求めて、労働者の団結と連帯を示し、国民の力を総結集する決意を固めました。全厚生も、中央メーデーをはじめ、全国各地で各支部がメーデー集会に結集しました。

 東京・代々木公園での中央メーデーには、2万1千人が参加。メーデー集会の主催挨拶を行った全労連の大黒作治議長は、「今年のメーデーを野田内閣が『命をかけて』と公言する『社会保障と税の一体改革』、大飯原発の再稼働、TPPへの交渉参加などの暴走を許さないために、たたかいを発展させる決意を固め合う場にしよう。貧困と格差の解消、安定した雇用と社会保障の拡充をはかれの運動を強めよう。長い間続いてきた日本の社会経済の閉塞感を打ち破り、成長が止まった日本経済を立て直すために、今こそ労働運動が社会的役割を発揮できるよう奮闘しよう」と訴えました。集会後は、横断幕やプラカードを持って要求をアピールし、都内3コースを元気よく行進しました。
 全厚生の在京支部は、メーデー実行委員会を結成して参加を準備。社保庁不当解雇撤回の宣伝行動を行い、デモ行進は、「憲法25条の活きる社会保障を!」の横断幕を先頭にしてアピール。最後は団結交流集会で懇親を深めました。

全厚生の仲間が各地で元気にアピール

北海道
北海道社会保険支部は、旭川、札幌、小樽の3会場で不当解雇撤回闘争への協力を訴え。旭川会場では、当事者が壇上から訴えました。
神奈川
神奈川県中央メーデーは、全体で2500人が参加。関東社会保険支部は、悪天候の中、6人が参加して元気にデモ行進をしました。
香 川
香川県中央メーデーは、不当解雇撤回闘争の当事者が「厚労省による首切りは民間の整理解雇を助長する。すべての労働者のためにも絶対に負けられない」と力強く訴えました。


核兵器廃絶、原発ゼロへ
国民平和大行進がスタート

 「核兵器の全面禁止を求めともに歩こう!」「放射線被害の根絶、原発ゼロ、自然エネルギーへの転換を!」などをスローガンに、2012年国民平和大行進(東京〜広島コース)が5月6日、東京・夢の島を出発。全厚生は、機構本部・関東の各支部と本部から6人が参加しました。
 第五福竜丸展示館前の出発集会では、被爆者や通し行進者などが、核兵器のない世界をめざして次々と決意表明。続く行進には、昨年を大きく上回る1000人以上が参加し、核兵器廃絶を元気にアピールしました。
 今回の平和行進は、5日に北海道電力の泊原発3号機が発電を停止し、国内の原発50基がすべて停止状態となった中でスタートを切りました。
 福島第一原発事故は、原因究明も充分にされておらず、安全対策もこれからの課題です。しかし、政府は関西電力大飯原発の再稼働を画策するなど、原発再開を進めようとしています。原発再開を許さず、原発も核兵器もない社会をめざして、平和行進への参加を大きく広げましょう。


中労委の労働者委員の公正任命を
全医労岸田委員長が立候補

 中央労働委員会の第32期労働者委員の任命は、今秋に行われます。任命は、使用者委員及び労働委員の同意を得て作成した名簿の中から、衆参両議員の同意を得て内閣総理大臣が行います。日程は、7月公示、8月に推薦締め切り、9月内示となる予定です。全国労働委員会民主化対策会議(純中立労働組合懇談会、日本マスコミ文化情報労組会議、全国労働組合総連合で構成)は、第32期労働者委員に厚生共闘議長で全医労委員長の岸田重信さん(特定独立行政法人担当)、新聞労連特別顧問の水久保文明さん(民間担当)を推薦しました。
 中央労働委員会の委員の任期は2年。政府は、2期続いてきた特定独立行政法人担当の1名の任命は当然のこと、民間担当でも1名の労働者委員を任命し、文字通り公正・公平な行政を実施すべきです。現在、労働者委員の定数は、特定独立行政法人担当は4名、民間担当は11名です。
 4月24日に行った「出陣・決起集会」で、全医労岸田委員長は、「不当解雇、賃下げ攻撃を受けている労働者を救うため、労働者委員として少しでもお役に立つことができたら、またお役に立ちたいと決意した」と力強く立候補表明を行いました。


今こそ、社会保障講師団の出番
新たな福祉国家を展望しよう

 全厚生は4月21日午後、東京・全労連会館で社会保障講師団学習会を開催。社会保障と税の一体改悪の攻撃に対し、対抗軸を示し、社会保障の再建・拡充をめざす国民的な運動を広げるために大いに学び、積極的な講師活動を展開しようと意思統一しました。

 学習会の冒頭で山本委員長は、社会保障講師団学習会の開催目的にふれ、「社会保障と税の一体改悪がすすめられている下で、厚生行政を担う者として主体的に、急速に運動をすすめる必要がある。消費税増税路線の問題点をあらゆる角度から解明し、講師団として積極的な役割を果たそう」と主催者挨拶。その後、神戸大学名誉教授の二宮厚美先生が「社会保障・税一体改革と新たな福祉国家の展望」と題しての特別講演。講師団として、今把握しておくべき基本的論点を明快に指摘。講師団の水準を高め、出番に応えるための講義を行いました。
 その後、近畿社会保険支部が作成したスライド資料「税と社会保障の一体改革を阻止しよう」を活用しての社会保障講師団のモデル講義を実施。講師を務めたのは近畿支部の藤江書記長。なごやかな雰囲気の中で、わかりやすく解説。その後、杉浦書記長が「社会保障講師団の活動を前進させよう!」と問題提起。社会保障行政に対する激しい攻防の中で、社会保障講師団は、全厚生の存在意義をかけた重要な活動であることを歴史的に解明。この学習会を契機に、宣伝行動での訴え、懇談会や学習会での講師活動を積極的に引き受け、社会保障講師団の活動を一歩一歩着実の積み重ねていこうと呼びかけました。

特別講演 「社会保障・税一体改革と新たな福祉国家の展望」より


消費税増税を許すな!
国民世論の力で、悪法阻止へ

 野田内閣は、何が何でも消費税の大増税を押し切ろうとしています。5月8日に衆院本会議で審議入りした「社会保障と税の一体改革」関連法案。7本もの重要法案を一括審議で押し通す前代未聞のやり方で、消費税の大増税とセットで年金や保育などの社会保障制度を改悪をねらっています。
 11日からは「社会保障と税の一体改革」関連法案の本丸である消費税増税法案が審議入り。野田首相は、消費税率を2段階で10%に引き上げる大増税に「政治生命をかける」と述べ、消費税増税以外の政策は考えることなく突き進んでいます。
 国民世論に逆らう野田内閣の暴走に対し、国民・労働者の共同のたたかいが前進しています。全国で宣伝行動が展開され、消費税増税ノーの声が拡がっています。消費税増税反対の世論と運動をさらに広げ、廃案までたたかい抜きましょう。


働く仲間の支え合いが魅力
国公共済会をおすすめします

 神戸視力障害センターでは、毎年3月に卒業式が行われます。視力のハンディを抱えながら、鍼灸の資格を目指して3年間勉学に励み、晴れて卒業していく利用者の方々を今年も見送りました。一つのことを成し遂げた、自信に満ちたその姿は、みな輝いていました。
 私は、国公共済会が掛金に対して給付の割合が高いなど、民間の保険に比べて有利な点が多く、なによりも働く仲間がお互いに支えあうというところが良いと思い加入をしました。
 ワンコイン共済のような手軽なものから、家族全員加入でしっかり安心なものまで、色々なニーズに応えられる制度が用意されているのが嬉しいです。また還元金があるのもありがたいです。これは、ある意味みなさんが健康だったご褒美ですので、二重に嬉しいです。
 当支部での国公共済会加入率は、85%です。内容も充実していて、組合が運営しているのでとても安心です。みなさんにも加入をおすすめします。


不当解雇撤回 当事者の決意(4)
元気に活動しています

 京都の原告団は、2人の女性を含む15人です。2010年7月に提訴し、今年1月11日から大阪地裁で口頭弁論が始まりました。不当解雇から2年半が過ぎました。国保組合などに就職できた当事者もいますが、短時間のアルバイトや求職中の者もいます。困難な中ですが、近畿の仲間と一体になって闘争団として不当解雇撤回を勝ち取るために元気に活動しています。
 毎月京都駅前宣伝行動でJALなどの争議団と一緒にマイク宣伝をおこない、集会があれば署名なども行なっています。人事院口頭審理や裁判期日には多数の支援者に駆けつけていただき元気をもらっています。
 この間、国公の仲間をはじめ全国に支援の輪が広がりつつあることに身の引き締まる思いであり、最後までがんばる決意です。


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