見出し

◆第1715号 (2009年2月15日付)◆


国の責任で安心して暮らせる年金制度を
「安心年金つくろう愛媛の会」設立総会開く
【安心年金つくろう愛媛の会発】2月12日、松山市内で、全厚生愛媛県支部、県国公、自治労連、新婦人、年金者組合などで構成する「国の責任で安心して暮らせる年金制度をつくる愛媛県連絡会」設立総会が開催され、113名が参加しました。
 総会では、政府の責任で年金記録問題を完全に解決するとともに、消費税財源や企業負担の縮小ではなく、憲法25条に基づく社会保障としての公的年金制度を実現するために運動を展開していくことを確認しました。
 記念講演では年金実務センター代表の公文昭夫氏が、「全国民の夢と希望にこたえる年金改革実現のために」と題して、年金制度の歴史や問題点について講演しました。公文氏は、日本の年金制度は戦費調達を目的に創られ、国民への給付など二の次三の次であったことを始め、高すぎる保険料と低すぎる給付、空洞化など安心年金には程遠い制度であることを明らかにしました。
 続いて、全厚生の飯塚中央執行委員長が、国が年金の記録管理をおろそかにしてきた歴史的経過と雇用問題の現状について告発しました。また、全厚生愛媛県支部からは、社会保険事務所における年金特別便や宙に浮いた年金の窓口対応など、過酷な業務の状況について報告があり、政府に対する怒りを沸々と感じました。
 安心年金つくろう愛媛の会では、社会保険庁職員の雇用を確保するため早急に社会保険事務局への要請行動に取り組むと共に、団体署名の呼びかけを更に広げることを確認しました。

社保庁職員の雇用で年金の安定的運営を
安心年金つくろう会が社保庁に申し入れ
 安心年金つくろう会は2月9日、日本年金機構の職員の採用募集が具体化されていることから厚生労働省と社会保険庁に対して、年金業務の安定的・専門的な運営体制を確保することなどの申し入れを行いました。
 要請は、年金者組合、婦団連、自由法曹団、公務労組連絡会、国公労連、厚生共闘などの世話人団体メンバーで行い、社会保険庁は総務課人事専門官の立田英人氏が対応。
 要請内容について社保庁当局が以下のような回答を行いました。@日本年金機構の体制については、閣議決定を踏まえた設立委員会から定数等が示されている。与えられた体制の中で対応していくことになるA社保庁職員からの希望者については、希望者全員を登載するが、懲戒処分を受けた職員について登載する予定にはないB非常勤職員の雇用については、設立委員会で基準、要綱等が検討されることになっているので、それらを踏まえ応募してもらうことになるC業務委託については、基本方針が示されているのでその範囲で工夫していくことになるD19年度、20年度と予算確保の上、記録整備・体制確保等国民の信頼回復に向けて努力している。
 回答を受けて参加者は、「年金機構の枠組みで記録問題は解決するのか。誰が責任を持つのか」「再裁定に時間がかかりすぎ。人が足りない」、「日弁連の意見書にもあるが、分限免職は法的に許されない。閣議決定はあっても法に反することは正すべきだ」など、現在の社保庁の体制の問題とあわせて年金機構の枠組みの問題点を指摘。現在、公的年業務の行政責任を負っているのは社保庁であり、年金機構の体制と業務運営について国民が真に安心できるようしっかり対応する必要があること、また、使用者として職員の雇用確保の責任を全うすることを強く要請して、申し入れを終了しました。

リレーずいそう
●戦国ブーム
 若い女性に最近人気があるらしい戦国ブーム。我が家の姫も戦国の武将や城にはまっている。その昔、我が家の菩提寺も焼き払った、長宗我部元親(高知の戦国大名で四国の覇者となるも豊臣秀吉に敗れる)の墓参りに線香と花を持って出かける熱心さだ。日本100名城巡り(スタンプラリーが行われている)も2年前から行っており中四国にある城はほぼ登城を達成したようだ。誰がつくった城とかやたらに詳しい。最近は関西の城を目指して登城する作戦を立てているらしい。石垣の美しさに魅了されるのだと言う。
 気分転換と健康維持のため、彼氏のいない姫の従者として姫の解説を聞きながらいくつかの城めぐりにつき合ってきた。現存する天守、復元された天守、城郭しかないところとあるが、それぞれ趣があり、確かに石垣は美しい。特に山城は足腰の鍛錬にはもってこいである。急峻な山道を猿に注意とか、熊に注意という看板を横目にみつつ登り、段差の大きい石段を登っていくと大きな石垣とその上に現われる天守閣を見上げ、思わずみとれてしまう。海水を引き入れた城の堀にチヌ(黒鯛)が泳いでいるのが高松のプチ自慢であったが、今治城の堀にもチヌがたくさん泳いでいた。天守も復元されており美しい景観をなしていた。我が家の姫の従者がいつまで続くのかはわからないが、姫のお供での城めぐりに今後もしばらく付き合うことになりそうだ。
(香川県支部・組合員)

News
トヨタは内部留保をはき出せ
第30回トヨタ総行動に参加

 2月11日第30回トヨタ総行動が愛知県下で行われ、全厚生中部ブロック(愛知・岐阜・静岡)から10名が参加。早朝は名古屋駅ミッドランド前で宣伝行動。豊田市山之手公園でのトヨタ決起集会には1600名が参加。「トヨタは内部留保をはき出せ」「非正規切りをやめよ」と、トヨタ本社まで約1キロをデモ行進しました。

社保庁職員の雇用確保を
国公労連女性協拡大代表委員会で訴え

 国公労連女性協は、2月7・8日に拡大代表委員会を開催し、09年春闘の運動方針を決定。全厚生女性部からは木立事務局長が出席し、社会保険庁解体・民営化問題について特別報告し、職員の雇用確保と労働条件改善への支援を訴えました。また、特別決議「社会保険庁職員の雇用確保を求める決議」を採択しました。

3月の主なスケジュール
 1日 3・1ビキニデー(2月27日〜)
 5日 09春闘3・5中央行動
 9日 憲法改悪阻止9の日宣伝行動
13日 第6回中央執行委員会
14日 組織・人事委員会、救援調査委員会
20日 全厚生健康保険協会分会全国交流集会

かえるぞ大企業中心社会
国公労連第132回拡大中央委員会開く
 いよいよ、春闘の本番です。国公労連は1月30日、第132回拡大中央委員会を開催。09年春闘方針(案)、09年国公労連統一要求(案)を決定。「貧困・生活危機突破の大運動で、かえるぞ大企業中心社会」をスローガンに、09国民春闘を全国でたたかう決意を固めました。
 決定した春闘方針の基本方向は、@「構造改革」路線の転換、貧困と生活危機突破の運動に責任を果たすA組合員の労働実態と切実な声をふまえた要求で政府・人事院を追及するB職場討議を徹底して重視し、地域結集と全員参加を追求するCあらゆる運動を組織拡大に結実させ、産別組織の整備強化を図ることの4点。さらに、社会保険庁改革に対する取り組みでは、「処分者の一律不採用方針」を許さず、日本年金機構への『採用』を希望する職員の雇用確保に向け、設立委員会及び社会保険庁、厚労省の使用者責任を徹底追及する。職員の『採用拒否』等に対しては、提訴等も含めて対抗策の検討を急ぐ。社会保険庁職員の雇用確保を求める団体署名を取り組む。『安心年金つくろう会』の全県での結成をめざす」などの取り組みを決定しました。
 討論では、飯塚委員長が社会保険庁の解体・民営化に伴う雇用問題で発言。法的にみても異常な採用基準を批判。業務を安定的に運営するためにも経験ある職員が求められている。年金制度の改善と雇用確保にむけて全力でたたかう決意を表明。また、「社会保険庁で働くすべての職員の雇用確保を求める決議」を採択。一人の分限免職も許さず、希望にもとづく雇用を確保するたたかいに総力をあげる決意を固めました。

なくせ貧困!仕事よこせ
守ろう雇用と暮らし!
09春闘2・13中央行動
 2月13日、「なくせ貧困!仕事よこせ、守ろう雇用と暮らし!2・13総行動」が行われ、のべ1万人が参加。全厚生からは、本省・統計・業務センター・国リハ・秋田県・神奈川県・愛知県・京都・兵庫県の各支部と本部から31人が元気に参加しました。
 12時から日比谷野外音楽堂で開かれた「なくせ貧困!仕事よこせ、守ろう雇用と暮らし!国民要求実現2・13中央集会」では、建設首都圏共闘、JMIUいすゞ自動車支部、津軽農民組合・ほほえみりんご産直部、全生連・荒川生活と健康を守る会の各代表らがリレートーク。最後に「なくせ貧困」「仕事よこせ」と書いたアピールパネルを持ち、参加者全員でシュプレヒコールしました。
 各省庁前要請行動で全厚生は、厚生労働省前に結集。全厚生の飯塚勇委員長が宣伝カーの上から決意表明。「日本年金機構に移行するまで残り10カ月となり正念場をむかえている。日本年金機構は職員の雇用を引き継がなく、懲戒処分を受けた者は年金機構に一切採用しないとしている。設立委員会の採用基準は違法性が濃厚だ。厚生労働省社会保険庁の職員の雇用を守れのたたかいに引き続き支援を」と訴えました。
 その後、色とりどりのコスチューム、プラカードで銀座パレード。
 日本経団連前行動で、「内部留保を雇用に使え、財界は今こそ社会的責任果たせ」と訴えました。

兵庫県
社保職員の雇用確保を
兵庫社会保険事務局に要請
 【兵庫県支部発】兵庫労連、県国公、年金者組合と全厚生近畿ブロック、全厚生兵庫県支部は1月30日、兵庫社会保険事務局に対して「社会保険庁職員の雇用確保等を求める要請書」を提出し、申し入れを行いました。社会保険事務局からは井上総務課長、岡運営課長、寺本年金調整官、宮田副主幹、鈴木副主幹が対応しました。
 参加者からは、「国民が願う社会保険庁の役割は、過去の被処分者を処分することや民営化することではない。処分問題は、最も責任ある人が処分されず、一番立場の弱い人をスケープゴートにしている。こういうやり方は卑怯である」、「厚生労働省は消えた年金問題をほったらかして民営化しようと言うてますのんか。今年一年で解決できまんのか?できなかったらどないしまんねん」、「口頭注意で済んだほどの違反行為の人が分限免職になる可能性がある。罪と罰の関係から言ってすごく不均衡。閣議決定自体がおかしい。そのことを県の責任者として声を上げていくべきではないか」と要請。宿舎の退去については、「1月以降の勤務先が確定するのが12月中旬と思われるが、11月末に宿舎を一斉退去せよとは矛盾がある。どう考えても不合理」と撤回を求めました。年金者組合からは、「そんなん、民間の派遣切りと一緒やないか」と驚きの声が上がりました。
 社会保険事務局は、「一刻も早く年金記録問題を解決し、安心して信頼のおける公的年金制度になるよう努力している。要請については真摯に受け止め、必ず上に報告する」と回答しました。最後に今後も双方で協議する旨を確認し終了しました。

業務セ
生活を保障する年金制度を
杉並区労連春闘学習会
 2月12日、杉並区労働組合総連合(杉並区労連)は、春闘学習会を開催し、「年金問題と社保庁の民営化」と題して、業務センター支部の峰副支部長が講演しました。学習会には、杉並区内の民間・公務の労働者など23名の仲間が参加し、「年金記録問題」や「社会保険庁の民営化」などの問題点を学び、討論しました。
 講演では、年金を取り巻く環境、年金記録問題の本質、社会保険庁の民営化がもたらすものは何か、職場の現状、新組織移行にあたっての異常性などが報告されました。
 年金を取り巻く環境においては、大企業の雇用調整(派遣切りなど)、下請け単価の切り下げよる中小零細企業の経営環境のもと、国民年金だけではなく、厚生年金においても空洞化がすすんでおり、08年度の上半期において倒産企業の負債は戦後2番目の事態であり、年金の運営が危機的状況になっていること。また、年金積立金の運用に関して、平成19年度において5・5兆円の運用損、今年度でも9・5兆円の損失の恐れがあり、信託銀行、証券会社等への手数料は年間352億円にも上っていることが報告され、危険な市場運用の回避と国民が納得する民主的運用の確立が必要であると指摘しました。
 「宙に浮いた年金」「報酬改ざん」などの年金記録問題では、事務運営における歴史的、制度的問題と職場の現状を絡ませて話し、年金記録問題の解決のためには、業務に精通した人材・職員が不可欠であること。信頼・安心できる年金制度をつくるためには、日本年金機構法の凍結と希望する職員全員の雇用確保をすることが重要であると強調しました。出席者からも「マスコミは責任を職員ばかりに押し付けた報道をしているが実際に聞くのとは大違い。今日聞いて本当によかった」など大きな反響がありました。
(業務センター支部長)

愛知県
国会議員要請を実施
安心年金つくろう愛知の会
 【愛知国公発】「安心年金つくろう愛知の会」は、社会保険庁が日本年金機構設立委員会へ希望者名簿を提出する期限の16日を目前に控え、「国会議員に直接要請しよう」と、2月13日の中央行動に合わせ緊急上京団を組織。愛労連・年金者組合・全厚生・愛知国公の役員等11名が、10時30分に衆議院議員面会所に集合し、愛知県選出(比例含む)の衆参35名の議員に要請しました。
 2人1組となって議員会館へ。自民・公明・民主・共産の各議員事務所を回り、要請書を渡してきましたが、ほとんどは秘書対応で、「話は伝えます」とのことでした。また、日本弁護士連合会が出した「意見書」については、ほとんどの秘書はその存在を知らないことがわかりました。
 自民党の大物議員の秘書は、「処分者の社会的制裁は必要だ。基本計画の撤回はできない」と主張したため若干ディスカッションしましたが、日本年金機構の労働条件の劣悪さについては同感していただきました。
 最後には全員で日本共産党の佐々木憲昭議員の部屋へ。愛知国公議長より要請書を直接手渡し、国会での追及をお願いしました。

Back  to HOME