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◆第1674号(2007年5月1日付)◆


公的年金事業の分割・民営化反対
雇用責任果たせ

4・12中央行動で厚生労働省前集会、議員要請、署名提出行動を実施

 4月12日に行われた公務労組連絡会中央行動の一環として、国公労連は社会保険庁の分割・民営化に反対する要求行動を行いました。これは、社保庁改革関連法案をめぐり、与党が連休前にも審議入りする動きが伝えられる情勢のもとで実施され、全厚生は全国上京団を組織し11支部30人が参加しました。

分限免職は断じて許さない
厚労省前集会

 厚生労働省前集会では、国公労連河村書記次長(社保庁改革対策委員会事務局長)が国会での審議見通しなどの情勢報告とともに、「分限免職などは断じて許せない。公務産別全体の力で阻止しよう」と取り組み強化を呼び掛けました。
 決意表明では、全厚生杉浦副委員長が、「国民の年金不信を社保庁問題にすり替え、選挙に利用しようとする与党の思惑を許さず、憲法25条に基づく国民の権利としての年金制度を拡充するためにも、広範な仲間たちと全力で奮闘する」と力強く決意を述べました。全厚生岐阜県支部澤村支部長は、「職員一丸となって努力していることにより、サービス向上の評価も得ている。しかし、深刻な雇用不安があり、職場では健康悪化や若い職員の退職が急増している。要請に赴いた団体からは、制度改善を求める声が寄せられており、共同を広げ引き続き頑張りたい」と、職場の深刻な状況を語りました。全医労北川委員長は、「国民生活と職員の雇用を破壊するような攻撃は断じて許せない。同じ厚生労働省内の組合として全面的に支援していきたい」とたたかいの決意を述べました。

社保庁の分割・民営化やめよ
議員要請行動

 集会に続き全厚生は、衆・参厚生労働委員(75人)に対する要請行動を実施。多くの議員室では秘書が「預かります」との対応に留まりましたが、野党の中には丁寧に説明を聞きながら「議員に伝えます」「しっかり読ませていただく」などのコメントもありました。一方、一部の与党議員室では、面会そのものを拒否したり、「民営化は決まっていることだ」などとの対応もあり、参加者の怒りをかいました。

団体署名1500提出
厚労省当局へ

 議員要請と並行し、厚生労働省への申し入れを行いました。国公労連からは河村書記次長および井上書記、全厚生から杉下委員長、飯塚書記長の4名が参加、厚生労働省は大臣官房人事課中山人事調査官、稲葉課長補佐が対応しました。
 冒頭、全国から寄せられた「団体署名」1500筆を提出しました。提出にあたり、全厚生杉下委員長は、「この署名は、国公労連各単組はもとより、外部の労働組合などからも賛同を得ている。これは、雇用問題が公務全体の重要課題とする認識の反映である。その点で、分限免職に言及する社保庁の姿勢は容認できず、官房として雇用の維持・確保に指導性を発揮すべきだ」と強調しました。
 国公労連河村書記次長は、「社保庁職員の努力は、社会保険庁が実施したサービス満足度調査において9割の利用者が満足、不満は1%未満という結果にあらわれている。こういう職員を分限免職にして国民には何の利益もない」と指摘しました。
 これらに対し中山人事調査官は、「申し入れの趣旨は理解しており、過日実施した全厚生との人事課長交渉でも最大限の努力を表明したところである。社会保険庁長官の雇用確保の努力も示されており、その立場で臨んでまいりたい」とコメント。
 国公労連はさらに、「示されている社会保険庁長官の努力は省内の転任、他省庁への配置転換、勧奨退職だ。しかし新法人の業務を大幅にアウトソーシングすれば、新法人等に行けない人数は国家公務員全体の新規採用数を上回る。そうなれば勧奨退職か分限免職しかない。その点で3つの努力だけでは不十分であり、アウトソーシングに歯止めをかける努力が重要だ」と指摘し、一人の分限免職も出さない対応を強く求め、申し入れを終えました。

リレーずいそう
●ガーデニング
 昔々、牛小屋だった納屋をつぶして中古の2階建てプレハブを購入し移設した。
 ねずみ色のスレート外壁が味気なくて、どうしようかと考えていたところに朗報が。近くのレンガ製造工場が倒産(働いていたみなさんごめんなさい)。レンガの投売りが始まり、軽トラックで何度も往復。何を作るかも考えておらずとりあえず腐るものでもないのでここぞとばかりに買ってきました。多くのレンガに囲まれ、腰は痛いが何となく幸せな気分。さらに近くのホームセンターで土止めに使っていた中古枕木が店舗改装で撤去され再利用できそうなものを格安で販売しているというのだ。中古の中古枕木で長さもそろっていないが20本あまりゲット。
 枕木にレンガとくれば、ガーデニング。素材を生かすアイディアも技術もないが、せっせと穴掘りし、枕木を立てる。セメントをねってレンガをならべる。体力勝負の日々だが楽しい。水道のパイプを切ってつないでレンガを積んで立水栓をつくる。通りがかりのご近所さんから「これ買ってきたん?自分で作ったん?うまいことつくるなあ。」などと声をかけられると舞い上がってしまうのです。
 枕木をくりぬき、電球をとりつけて玄関まわりの外灯にし、根元は円形にレンガでエッジングし常緑の植物を植栽。さらに郵便受けをミニハウス風に木で作る。これには郵便屋さんもびっくり。ますます舞い上がってしまいます。
 日々、落ち込むことのほうが多いですがDIYで舞い上がれる私はしあわせ者なのでしょうか。
(香川県支部 組合員)

News
社保庁改革法案は廃案に
4・25議員要請行動を実施

 4月25日、中央社保協と各都道府県社保協は、@国民投票法案の廃案A社保庁改革法案の廃案B社会保障拡充を求める議員要請行動を実施しました。神奈川の行動には、全厚生神奈川県支部から6人が参加し、地元選出の衆参国会議員に要請を行いました。川名書記長は、神奈川の院内集会(写真上)で、「社会保険庁改革法案の廃案にむけて頑張る」と決意表明しました。

国民投票法案許さない
参議院議員要請と国会前座り込み

 与党が会期内成立を狙い参議院で連日審議が強行されている「国民投票法案」を廃案に追い込もうと4月25日、国会前座り込みや参議院議員要請行動が行われました。雨の中、全厚生は本部はじめ、神奈川・愛知県両支部とOBから14人が参加しました。(写真上)

業務量に見合う定員確保と配置を
勤務労働条件で社会保険庁交渉を実施
 全厚生は4月23日、社会保険庁職員の勤務労働条件の改善にむけて庁交渉を実施しました。交渉は杉浦副委員長、飯塚書記長など本部専従役員及び支部選出の中央執行委員、社会保険庁からは中野総務課長、三枝職員課長、眞柴調整官などが出席し対応しました。

働くルールの確立を
 冒頭、杉浦副委員長から、働くルールを確立するということは、官民を問わず重要な課題。安定的、継続的、公正に、行政サービスを国民に保障していくうえで優先されなければならない。改革に伴って社会保険行政を国民の期待に応え、その役割を担っていくうえでも労働者に対するルールや条件整備が必要など要求趣旨を説明。その実現に向け誠意ある回答を求めました。
 飯塚書記長からは、現場で起きている様々な実態を踏まえ、要求8項目にわたり改善を求めました。
 定員問題では、制度改正に伴う年金相談時間の増加、未加入事業所の強制適用、国民年金保険料収納強化対策など、職員は困難な状況の中でも一丸となってサービス改善に努力をしているが、努力も限界に近づいていると指摘。業務量に見合った定員確保と適正な配置を強く求めました。また、都市部をはじめとした欠員状況に対する庁の認識と、対策について質すとともに、非常勤職員の一方的な削減計画を改め、住民サービスに悪影響を及ぼすことなく情勢にみあった弾力的な対応を求めました。業務運営では、事業所や利用者とのトラブル防止、職員の負担軽減の立場から十分な説明と事前協議について求めました。
 労働時間問題では、昨年の人事院規則の一方的な改正による家庭生活等への影響や、職場で発生している恒常的な残業実態が一向に改善されていないことを強く指摘し、勤務時間管理の徹底と超過勤務手当不払いの解消を強く求めました。
 広域人事では、職員の意向尊重と宿舎確保など条件整備を求めると共に今後の具体的な対策を質しました。新たな人事評価制度では、職場から出されている様々な問題点をあげ、公務全体との整合性をはかると共に相対評価を絶対評価とするなど改善を求めました。

賃金職員の処遇改善を
 非常勤職員問題では、賃金職員の3年有期雇用の解消と共に処遇改善を要求。新再任用制度では、定年退職後の生活に不安を覚えることなく職務に専念できるように、希望する職員を全員採用することを求めました。
 中野総務課長からは、国の行政組織全般での純減政策など厳しい事情を示し、業務効率化の徹底をすすめると共に、必要な定員確保に努めるとしました。各県の定数是正問題では、社会保険庁の組織改革が政治的レベルで議論される中、新規採用が困難な状況にあることを明らかにしつつ、具体的な解決策として民間からの選考採用を検討していることと、職員の意向を十分配慮するとしたうえで、地方と本庁、さらに事務局間異動を組み合わせた広域人事をすすめるとの考えが示されました。人事評価制度では、相対評価について有識者会議等の議論もあり職員の理解を願いたいとしたうえで、意見要望について積極的に受け改善し対応する。また、非常勤職員の処遇では、機会をとらえて関係機関に要請をすると回答しました。
 三枝職員課長は、全厚生の主張に対し同様の認識を示しつつ、管理職に対し適切な勤務時間管理の徹底にむけ指導すると共に、定時退庁の呼びかけや巡回指導などとあわせ、職員の意識改革をすすめ超過勤務の縮減に努める。休日勤務については、緊急やむを得ない場合どうしても今やらなければならないのか、予算を考慮しながら命じるべきものであると認識を示したうえで、振替休日の確実な取得保証は管理者としての当然の責務であり、そうした状況がない場合は、適切に対応する。職員の健康管理問題では、病気休職状況の詳細な調査をすすめるとともに、19年度から健康管理医と共にメンタル専門医を新たに配置するなど、職員の健康管理に最善を尽くすと回答しました。

現場の実態にあった対策を
 各県からは京都支部の山本中執が、休日出勤に対する管理者の認識の甘さを指摘、働くルールの確立を強く求めました。愛媛県支部の横田中執は、定員問題と庁費問題にふれ現場の実態にあった運用と対策を強く求めました。業務センター支部の峰中執からは、競争入札問題にふれ、公務の専門性と継続性の重要さを訴えました。
 まとめにあたり杉浦副委員長は、職員の健康問題の多くは、心の病が原因。早期発見・早期治療と共に職場のありようが問われていると指摘。国民の信頼を回復する道は、憲法の理念を活かす改革が重要。業務運営では、現場の状況を正確に把握してすすめ、現場の第1線で日々業務遂行にあたっている職員の声を聞いて改革をすすめるなど、公務の運営を民主的に行うことを強く訴え、社会保険庁として万全の対策を求め、今後も社会保険行政の責務を果たすために引き続き協議を要請し交渉を終えました。

改憲手続き法案、社保庁「改革」法案など
悪法の廃案へ全力を
 5月連休明けの国会審議は、緊迫した情勢のもとで、重要法案が目白押しです。この国のゆくえと国民生活にとって、大切なたたかいばかりです。

憲法破壊の改憲手続き法案
 その第1は、憲法破壊の改憲手続き法案(国民投票法案)を廃案にさせる取り組みを強めることです。参議院段階に移っても、議会制民主主義を踏みにじる極めて乱暴な国会運営が続いています。
 法案の問題点も浮き彫りになってきました。国民投票の最低投票率に関する規定を置かず、仮に50%前後の投票率だと全有権者の2割台の賛成でも憲法改正が成立します。テレビ、ラジオ、新聞などの有料広告で、「金」の差による宣伝の量の規制がありません。巨費を投入し、「金で改憲を買う」ことを可能にします。さらに、全国500万人の公務員・教育者の国民投票運動を規制し、行政処分の対象にしています。改憲を実現する不公正なカラクリが仕込まれた危険な法案です。

年金業務の分割・民営化法案
 第2は、いよいよ、社会保険庁改革法案(@日本年金機構法案、A国民年金法等の一部改正案)が5月8日、衆議院本会議で審議入りします。
 年金業務を公務員でなく、公法人で行い、さらに業務をできる限り民間企業に委託して、「公務リストラ」をすすめようとしています。分割・民営化で年金制度が良くなることはありません。厚生労働委員会は、週2日(水・金)であり、5月は、衆議院段階の重要な局面が続きます。国会傍聴行動、国会議員要請行動など、国会闘争の集中期間になります。社会保険庁改革法案の問題点を明らかにし、国民世論に訴えるために宣伝行動を強めます。社会保険行政と雇用を守る正念場のたたかいを組織の総力をあげて取り組みます。

公務員制度改革や教育3法
 第3は、様々な悪法を阻止するたたかいに連帯することです。政府・与党は、今国会で「3本の矢」を改革の柱にしています。その矢とは、社会保険庁改革、公務員制度改革と教育改革です。すでに衆院教育再生特別委員会で審議中の教育3法案は、改悪教育基本法による教育統制を具体化する法案であり、衆議院段階での緊迫した情勢がつくられています。公務員制度改革法案も国会に提出されました。また、イラクへの自衛隊派兵を2年延長する特別措置法改悪案も、5月連休明けの衆議院通過が狙われています。グァムの米軍基地建設に巨額の税金をつぎ込み、米軍基地を強化する米軍再編促進法案は参院委員会で大詰めの段階を迎えています。
 国会の会期末は6月23日です。悪法成立を急ぐ政府・与党に対し、国民的なたたかいに合流し、世論の力で悪法を阻止するために全力をあげましょう。

公的年金事業の分割・民営化反対!

☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生 ☆ ★ ☆
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  全厚生組合員の「ピカピカの小学一年生」全員集合。数回に分けて掲載します。
〈コメント説明〉
(1) 子どもの氏名(ふりがな)
(2) 大きくなったら何になりたい?
(3) お父さん、お母さんからのメッセージ。
浜千代 晃平くん 田中 康平くん
(1) はまちよこうへい
(2) 大工さん
(3) 一年生入学おめでとう。たくさんの新しい友達を作って、楽しい学校にして下さいね。勉強も忘れずにね!!
(1) たなかこうへい
(2) カメラマン
(3) 「お母さんのことが一番大好き」と言ってくれるこうくん。やさしくて思いやりのある本当の意味での強い男になって下さい。

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