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◆第1669号(2007年2月15日付)◆


「戦争する国」づくり許さない
通常国会で悪法通さないたたかいを
 くらし、憲法、働くルール、さらに社会保険庁「解体・民営化」など重大な法案が審議される第166通常国会が始まりました。
 「悪法を通すな!」のたたかいを、07春闘と結合させ、職場において、そして地域での共同を広げ、全力で奮闘することが求められています。
 国政の基本方針を明らかにする年に一度の施政方針演説で、安倍首相は「美しい国」という言葉を7回も連発しました。この安倍首相の言葉には、相当の違和感を覚えますが、「美しい国」とは裏腹に超タカ派としての安倍首相の政治姿勢が鮮明に浮かび上がっています。
 安倍首相は、「憲法を頂点とした、行政システム、教育、経済、雇用、国と地方の関係、外交・安全保障などの基本的枠組みの多くが21世紀の時代の変化についていけなくなっている」として、「戦後レジームを原点にさかのぼって大胆に見直す」ことを打ち出しました。「戦後レジーム」とは憲法そのものであり、憲法に基づく「体制」です。

憲法改悪のための「国民投票法案」
 「任期中改憲」を宣言し、今国会では、そのための「国民投票法案」を成立させようとしています。「戦争する国」づくり、9条改憲は許さないたたかいを急速に盛り上げていくことが極めて重要になっています。
 くらし、社会保障制度については、大企業には減税する一方、参院選挙後に消費税増税の税体系の抜本的改革を言明しています。

社会保険庁の「廃止・解体・6分割」
 厚生年金と共済年金の一元化とともに、社会保険庁「改革」については、「非公務員型の新法人の設置など、『廃止・解体・六分割』を断行」するとしています。
 国民の多くは老後生活の基盤は公的年金でと考えています。安心して老後を暮らすには、年金の充実と国の直接運営が欠かせません。どうあるべきかの議論抜きの「解体ありき」は到底認められるものではありません。

国家公務員5年間1万9千人純減
 公務員の総人件費を徹底して削減するとして、国の行政機関の定員を5年間で19、000人以上純減するとしています。このことと合わせ、社会保険庁の「解体・民営化」は職員の雇用問題に大きな不安をいだかせています。「分限免職」までもがとりざたされていますが、国家的リストラは絶対に認められません。
 雇用問題は最重要課題であり、全厚生は、使用者責任を徹底追及し、合わせて、国民の理解と支持を大きく広げるため、すべての仲間の力を結集して全力でたたかいをくり広げていきます。

厚労大臣の「女性は産む機械」発言
 柳沢厚生労働大臣の「女性は子どもを産む機械」発言は、許し難いものです。安倍首相は、「子どもは国の宝です。安心して結婚し、子どもを産み育てることができる日本に」とはいいますが、女性の人格と尊厳を否定する柳沢厚労大臣を罷免するどころか擁護さえしています。全厚生は、柳沢大臣の辞任を強く求めるものです。

「過労死」助長の労働法制大改悪
 また、労働法制の大改悪が今国会の大きな争点となっています。「安心して結婚し、子どもを産み育てる」根本に働くルールの確立があります。財界とアメリカの要求にそって、さらなる働くルールの破壊は、不安定雇用労働者、ワーキングプアを大量に作り出し、「過労死」を助長するものです。すでに提起している署名のとりくみをはじめとして、労働法制改悪反対のたたかいを強化することが重要です。
 安倍首相の施政方針演説では、現在の日本社会において重大な問題となっている格差と貧困については一言もありませんでした。あからさまに「改憲」を叫ぶ一方で、庶民の生活の実態、苦しさに思いを寄せる心根は持ち合わせていないようです。
 「美しい国」なるものの正体みたりです。悪法成立を許さず未来に希望がもてる政治、社会をめざして奮闘しましょう。

リレーずいそう
●「考える」って難しい
 ある日ふと思ったこと。日本人はなにかにつけて熱しやすく冷めやすい。
 テレビで流れることは、すべてが正しいと思い込んでいる節もある。寒天がダイエットにいいと聞けば、スーパーの店頭から寒天が消え、納豆がそうだとテレビで放送すれば、瞬く間に納豆も店頭から消えた。…まぁ、納豆はデータを捏造したガセネタだったことが判明して問題になったわけだけれど、とにかく、これが体にいいと言われればすぐに飛びついて、しばらくすると熱病が冷めたみたいに忘れていく人のなんと多いことか。
 なにも食べ物に限ったことではない。川にアザラシが迷い込めば、河川敷にはその姿を一目見ようと人が押し寄せるし、政治だってワイドショー的に扱われている。
 …でも、いろんなことがすごく極端で、バランスの悪い社会になっていると思う。
 寒天も納豆もそればっかりをたべるよりそれぞれを程よく食べるほうがよりいいと思う。
 仕事だってどこもすごく忙しいけれど、休息を適度に入れないと過労で倒れたり、ストレスで病気になったりする。
 バランスをとるためには、いろんなものを見ていろんな人の話を聞いたうえで、なんでも鵜呑みにしないで自分で考えることが必要だと思う。
 ちなみに、私は納豆を買いませんでした。理由は、たまたま放送を見ていなかったから。
 ……アレ?私もバランスが悪くないか?
(京都支部 組合員)

News
公共サービス商品化反対
国公労連女性協拡大代表委員会を開催

 国公労連女性協は2月3〜4日、東京都内で拡大代表委員会を開催し、07年春闘方針を決定しました。北畠事務局長は、改憲のための国民投票法案の阻止をはじめ、労働諸法制改悪反対と働くルールの確立、公共サービス商品化反対、母性保護の権利守る取り組み等提案。討論では、全厚生から金子女性部長が、「政府とマスコミは、社会保険庁を解体・民営化すれば社会保障がよくなるかのような宣伝をして国民を欺いている。国の責任による年金制度の運営と職員の雇用保障を求める宣伝を各都道府県国公みなさんの力を借りて頑張りたい」と発言しました。拡大代表委員会では、今年の国公女性交流集会を5月11〜12日に東京と神奈川で開催することを確認しました。

6月に国公青年交流集会
国公労連青年協拡大代表者会議で確認

 国公労連青年協議会は2月3日〜4日に拡大代表委員会を開催しました。参加は7単組1県国公から8人で成立要件を満たさず不成立、拡大代表者会議となりました。全厚生青対部からは、佐藤事務局長と傍聴で西田書記が参加しました。笠松議長の挨拶、福田国公労連委員長によるミニ学習会に続き、執行部が07年春闘方針案と国公青年交流集会(6月15〜17日)を提案。佐藤代表委員が社会保険職場の実態を発言し、「ぜひ年金パンフを利用して学習を」と訴えました。方針案は満場の拍手で承認されました。

ピカピカの小学一年生の原稿を募集中
 今年もピカピカの一年生の原稿を募集します。今年小学校に入学する組合員の子どもさん全員が対象です。子どもの氏名(漢字)(1)氏名のふりがな(2)入学する小学校名(〇〇市立〇〇小学校)(3)大きくなったら何になりたい?(4)お父さん、お母さんからのメッセージ(支部・組合員名)を100字以内で。顔がはっきり写っている写真を送って下さい。デジタルデータもOK。写真(プリント)はお返しします。締め切りは、第1次が3月19日、第2次が3月26日です。お礼に図書カード(千円分)をさしあげます。詳しくは、支部の教宣担当者、または全厚生本部まで。

団体要請や宣伝行動の強化を
第2回社保庁改革対策委員会を開催
 国公労連は1月31日、中央委員会に先立ち「第2回社保庁改革対策委員会」を開催。政府・与党が「社会保険庁解体・民営化」法案を通常国会に提出する動きの中で、自民党が制度の改善はそのままに参議院選挙の焦点に据えて国民の目線を引きつけようとしていること、分限免職を含めた公務リストラの尖兵役になっていることなどから、公務全体の問題としてさらに運動を強化していくことを確認しました。
世論構築を目指すとして、(1)パンフレットを活用した団体要請や団体署名行動、(2)全国の社会保険事務局・事務所前宣伝行動、(3)シンポジウムの開催、また全厚生として、(1)すべての支部・分会での総学習・総対話運動、(2)事務所長及び事務局長への申入れと上申要請、などを全力で取組みます。これらの取組みを各単組、県国公が全面的に支援・展開していくことを確認しました

世論に訴え攻勢的に
国公労連中央委員会開く
 国公労連は1月31日、第128回中央委員会を開催し、07春闘方針の補強と、平均11、000円(2・9%)賃金引上げなどの2007年国公労連統一要求を確認しました。中央委員として全厚生からは、杉浦副委員長と飯塚書記長が出席しました。
 福田委員長は開会挨拶で、「国民生活を守るためには正念場の春闘。過労死法案とも言えるようなホワイトカラーエグゼンプションの提出断念など運動の前進面も出ている。国鉄分割・民営化と同じ手法の社保庁解体を許さず、国民世論に訴えて打って出る闘いを全国各地で展開しよう」と強調しました。続いて岡部書記長が、(1)改憲のための国民投票法案阻止、(2)民主的公務員制度確立をめざす取組み、(3)社会保険庁解体法案反対、(4)地方議会に向けた意見書採択運動、(5)3・6中央行動の成功、などを中心とする春闘情勢と行動の補強を行いました。
 討論では、「今年は外に打って出れば『響く』春闘。意見書採択運動の強化を」「社保庁解体反対運動に支援を」「官民共同の組織拡大や地域春闘の前進を」「非常勤職員の雇用確保を」「要員確保と労働時間の短縮を」など多岐にわたり積極的な発言が相次ぎました。

東海ブ
協力して世論変えよう
全厚生東海ブロック総会開く
 2月3日、静岡市内の静岡県産業経済会館において、第9回全厚生東海ブロックの総会を開催しました。
 総会では、長時間残業を始めとする厳しい職場環境、先行き不透明な雇用問題など、組合員をとりまく諸問題の解決と年金制度など社会保障制度の改善をめざして、愛知、岐阜、静岡の各県支部が協力して運動していく活動方針が全会一致で確認されました。
 具体的活動では、社会保険庁改革に関するリーフレット「安心して暮らせる年金制度は国民の願い」を大きく広げ、世論を変える運動をすすめるため、街頭にて定期的な宣伝活動を行う。庁改革をめぐる情勢の学習会を静岡県、三重県で開催することなどを決定しました。
 総会後、本部の杉浦副委員長を講師に「社会保険庁改革に立ち向かう」とのテーマで、短時間にもかかわらず中身の濃い学習会を行いました。
(愛知県支部 組合員)

社保庁改革を考える集い
兵庫県国公が運動を意思統一
 2月2日神戸市内において、「社会保険庁改革を考える国公労働者の集い」が開催され、兵庫県内の国公職場や近畿各地の社会保険事務所で働く仲間など63名が参加しました。集いは兵庫県国公の主催で、社会保険庁改革の真の狙いと問題点を明らかにし、国公労連としての運動を全国的に展開していくための一環として開催されました。
 内山県国公議長の挨拶の後、国公労連河村書記次長が春闘情勢や労働法制の改悪などをめぐる動きなどについて、また、全厚生飯塚書記長は、社会保険庁改革をめぐる経過や、「解体・民営化」の内容と問題点、そして当面する取組みなどについて報告と問題提起を行いました。
 会場からは、「不正免除問題では誰も損をした人はいないのでは。現行制度こそ問題では」、「窓口ではこの間の様々な問題などで国民から罵倒されることもあるがみんな頑張っている」、「自分の生活もある。業務をしっかりやることで信頼を回復していきたい」などと職場実態や不安の声などが出されました。
 今後、国民の支持を得るために団体要請や宣伝行動など共同の輪を広げていく決意を固め集いを閉じました。

全厚生新年号
「7つのまちがいクイズ」
図書カード当選者
 新年号「7つのまちがいクイズ」への応募ありがとうございました。答えは、(1)左の門松の松(2)右門松の竹(3)女の子のリボン(4)女の子の持つ羽根(5)男の人のセーター(6)女の人のかんざし(7)女の人の振り袖でした。抽選の結果、10人の方に図書カード(千円分)を贈りました。

第31回全厚生女性交流集会in筑波
6月2日(土)〜3(日)
筑波山温泉・つくばグランドホテル
独立行政法人医薬基盤研究所
薬用植物資源研究センター筑波研究部を見学
主催 全厚生労働組合女性部

 6月2日は、薬用植物資源研究センター筑波研究部を見学します。6月上旬は広い畑で栽培されている薬用植物が最も美しい季節。薬用植物センターには身近な薬用植物、世界の薬用植物が保存・栽培されています。研究者の方達に、薬用植物の活用や研究の話などをお聞きし、花咲く薬用植物畑の案内をして頂きます。同じ厚生労働省の関係機関に働く仲間の仕事を理解するまたとないチャンスです。子ども達にとっても貴重な学習の機会となりますので、ぜひ、お子様連れでご参加下さい。宿泊は筑波山温泉です。ゆったりと温泉に入って日頃の疲れを癒し、たっぷり学習と交流をして、身も心も元気になる集会をめざして、準備しています。
 6月2日正午、東京駅に集合(貸し切りバスで移動)
 6月3日正午、ホテルで解散(つくばエキスプレス筑波駅までホテルの
 バスで移動)詳細は決まり次第お知らせします。
 多くのみなさんの参加をお待ちしています。

平和な未来のために、今できることを
見つめよう、公務の仕事・憲法・平和・私たちのくらし
第37回国公女性交流集会5月11日(金)〜12日(土)
1日目 全体集会(星陵会館)
     国会議員要請、省庁要請行動等
     夕食交流、宿泊(ローズホテル横浜)
2日目 分科会、米軍基地フィールドワーク

記念講演 二宮厚美さん(神戸大学教授)
       「格差社会化のなかの国民の暮らしと労働
        …公務バッシングと女性いじめの根源」
   詳細は決まり次第お知らせします。
   多くの女性のみなさんの参加をお待ちしています。

主催 国公労連女性協
協力 神奈川県国公、神奈川県国公女性協

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