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◆第1667号(2007年1月15日付)◆


国民本位の社会保険庁改革を
07春闘方針のポイントを聞く
 全厚生は1月20日、第48回中央委員会を都内で開催します。米国企業や財界・大企業の利潤追求を第一とする構造改革路線は、国民生活の「貧困」と「格差」を拡大させるとともに、厚生労働行政の中核を占める社会保障制度を直撃しています。こうした情勢のなかで、国民的課題の前進と自らの生活と権利を守るために、07春闘の焦点について、そのポイントを飯塚書記長に聞きました。

学習と討議で情勢を共有し広範な運動に参加しよう
 日本経済は高度成長を象徴する「いざなぎ景気(1965〜1970)」を超えて景気回復が継続している、などと言われています。しかし、労働者・国民には全く実感がわきません。国税庁の調査では、民間労働者の賃金は、8年連続減少しています。フルタイムで働いても生活保護水準以下の賃金しか得られない「ワーキングプア」と呼ばれる貧困層の急増が社会問題にもなっています。また、07政府予算案をみても、大企業には減税や大型公共事業重視で優遇をいっそう進める一方、国民には定率減税廃止や社会保障改悪でさらなる負担増を押し付けようとしています。こうした庶民には増税、大企業には減税という逆立ちした政治を止めさせることが最大のポイントです。
 職場では、慢性的な人員不足の中でただ働き残業が恒常化し、健康不安が広がっています。しかし、財界は、労働者を残業代なしに何時間でも働かせ、長時間労働とただ働き残業を野放しにする労働法制の大改悪を狙っています。こうした動きを阻止し、働くルールの確立を目指すことも重要です。
 情勢を全職場で共有するために学習・職場討議を深め、県国公などを中心とする広範な運動に積極的に参加しましよう。

国による年金制度の運営と雇用確保を目指し奮闘しよう
 自民・公明与党は12月14日、事実上の社会保険庁「解体・民営化」案をまとめ通常国会に関係法案を提出する考えを示しましたが、朝日新聞社説は、「頭と心臓は国、胴体は非公務員型の新法人、手足は民間」と表現し、「これで本当に大丈夫か」と指摘しました。保険料徴収や年金支給のほか、記録の管理や年金相談など様々な業務が密接に絡んでいます。データ管理やサービス拡充など国民の権利としての年金業務は、国が責任を持って一元的に運用することが安心・安全の基本と考えます。
 一方、職員の雇用問題も重大です。安倍内閣は、公務リストラを可能にするため、働くルールを無視し、社会保険庁職員に「分限処分」を適用するための指針作りを狙っています。これらは、社保庁職員のみならず、すべての国家公務員、地方公務員、教員などに波及するものであり、許されるものではありません。
 職場学習とともに、団体要請や世論構築のために「パンフレット」を作成しました。積極的に活用しましょう。

国民本位の政治の実現にむけてともに奮闘しよう
 今年は4月に一斉地方選挙、7月には参議院選挙と大きな政治課題が続きます。憲法改悪の動きや米軍基地の再編強化、「構造改革」路線に基づく公共サービスの切捨てなどに対し、国民生活の安全・安心を守るための政治への転換が極めて重要になっています。とりわけ、国民本位の社会保険庁改革実現のためにも大きな意義があります。
 全厚生は、政党支持の自由を尊重しつつ、要求実現と国民生活を守るために、各政党の基本的立場など判断材料を提供し、合わせて棄権防止を呼びかけます。

リレーずいそう
●北の国へ’06ー07
 「北海道に行く?」「うん、行きたい。」「じゃあ見学に行こう。」と北海道入りしたのは05年12月。
明けて06年4月、手続きも済み、いよいよ娘の山村留学生活が始まる。荷物は先に送っていたので、身の回りの品とペット(ハムスター)と飛行機で北海道入り。特急に乗り遅れ、最寄り駅ではバスを30分待ち、貸切り状態で40分ほど揺られ、半日がかりでようやく到着。しかし2日後にはもうさよならだ。
 しかし娘はあっさりしたもので、私達の帰りのバスを見送る際も「寒いからもうウチに入って良い?」と、既に両親には未練無し??
 その後も葉書が4・5枚届いた程度。便りの無いのは元気な証拠と思い、仕方なくこちらから、せっせと書いて送っていた。
 昨年現地へ行ったのは、6月の運動会と8月の授業参観、11月の学芸会のみ。しかし、小さな町の小さな学校の行事はとてもアットホームで楽しく居心地が良かった。
年末には帰ってきたが、「今日はこっちに泊まっちゃうね。」と従兄弟の家に泊まってくる娘…
 久々の再会なのに、お母さんは淋しいぞーー。
天の邪鬼な娘だから、ホントは淋しいのだろうけれど、「平気だよ」と言うので私も騙されてあげよう。「えー、淋しいのはお母さんの方だけなの??つまんなーい!!」
 離れている時間が長いけれど、私も娘もきっと成長しているはず。「大自然に育まれ、いろんな経験をしておいで。」
(統計支部 組合員)

News
国による雇用破壊に異議あり
民事法務協会労組などが決起集会

 1月5日民事法務協会労働組合と特殊法人労連、全労連・全国一般東京地本は、全労連会館ホールにおいて、「行政サービスの低下は許さない!国による賃金・雇用破壊に異議あり!1・5決起集会」を開催。内外から会場を埋め尽くす224人が参加しました。(写真上)これは、登記事項証明書等の作成業務を受託している(財)民事法務協会の職員が、「市場化テスト」と随意契約「見直し」による競争入札によって、職場を失う危機に直面しているもとで、「公共業務に信頼を寄せる国民生活の安全・安心の切り捨てと雇用・労働条件の切り捨ては許さない」と開催したもの。集会では、「公務の公共性の破壊であり、公務サービスの到達点を根本からくずすもの」、「国がワーキングプアと失業者を作り出すのは許せない」など怒りの発言が。民事法務協会労働組合の幕田委員長は、雇用の継続などを盛り込んだ「主張と要求」を紹介し、運動を広げていく決意を表明しました。

「残業代不払い」法案反対
07春闘1・9新春宣伝行動

 国民春闘共闘と東京春闘共闘は1月9日早朝、07春闘のスタートをきる「新春宣伝行動」を実施。国公労連・全厚生は、東京・霞ヶ関と虎ノ門周辺で宣伝を行いました。(写真上)「労働法制改悪(ホワイトカラーエグゼンプションの導入)で、あなたも残業代がなくなる」とのビラを出勤途上の人たちに配布しました。

2月の主なスケジュール
3日 国公労連青年協拡大代表委員会(〜4日)
    国公労連女性協拡大代表委員会(〜4日)
9日 憲法改悪反対全国統一行動
12日 トヨタ総行動
13日の週 第1次全国統一行動
15日 国公法弾圧世田谷事件第2回総会
17日 第2回「国公労連青年セミナー」(〜18日)
    第5回中央執行委員会
21日 「公共サービス商品化」反対・定時退庁宣伝行動
17日 地域総行動(〜23日)
27日 3・1ビキニ・デー集会(〜3月1日)

社会保険庁改革を解き明かすパンフ
大いに活用して世論を変えよう!
 厚生共闘(全厚生と全医労)と国公労連は、「安心して暮らせる年金制度は国民の願い」のパンフレットを作成しました。
 パンフレットはA4版カラー12頁で、イラストや図表をふんだんに使い、社会保険庁の解体が何をもたらすか、安心できる年金制度にするには何が必要かなどをわかりやすく解説しています。 “現在”の扉を開けると、「年金制度を直撃する『格差』と『貧困』」。“04年金改革”の扉を開けると、「深刻さを増す年金制度の空洞化」。 そして開けていい“未来”の扉は…と続きます。最後は、「国民の財産=公的年金を守りよくするために、力を合わせましょう」と締めくくっています。
 職場や地域で大いに活用して世論を変えていきましょう。

大分県
雇用確保に全力を
第7回定期大会で確認
 大分県支部は12月16日に第7回定期大会を大分市の第一ホテル会議室において開催しました。
 支部長のあいさつに続いて、本部の杉下委員長より挨拶と社会保険庁改革をめぐる現時点での情勢などの報告をいただきました。
 そのあと、議案の討議をおこない、社会保険職場で働くすべての労働者の雇用確保に全力をあげて取り組むことを確認しました。また、「新評価制度」についても問題点が出され今後の取り組みを強化することが確認されました。
 すべての採決は全員一致で可決、新役員も信任選挙で全員信任され、最後に新支部長の団結ガンバロウで閉会しました。 大会終了後に組合OBも参加した懇親会を行い熱い激励をいただきました。

業務セ
安心して働ける職場に
支部定期大会で決意
 社会保険業務センター支部は昨年12月20日に全厚生本部から飯塚書記長を迎えて、支部定期大会を開催しました。
 冒頭、峰支部長の挨拶。続いて、飯塚本部書記長の挨拶があり、情勢と全厚生の方針を語っていただき、政府から示された社会保険庁解体後の案に対しての職場の不安と、それを跳ね返していく意気込みをいただきました。議案の提案後の討論では、今の職場の状況や仕事についての現状と課題、また、旧態全とした運動ではだめだ、との厳しい意見等が出されました。峰支部長の総括答弁では雇用の確保、安心して働ける職場環境を断じて求めていく決意が語られ、団結がんばろうで終了しました。
(書記長)

京都
皆でやれば大きな力に
支部大会で励まされ
 京都支部は12月23日、第34回定期大会を開催しました。今回は12時開会とし、昼食を取りながら執行部提案を行うなど限られた時間を有効に活用すべく工夫をしました。
 議案提案の後、各支部の連帯の挨拶を受け、続いて本部飯塚書記長から、社保庁改革を巡る情勢報告と問題提起を受けました。
 討論では、採用2年目の若い代議員からの「野球に例えるなら、まさにいま職場は、客席から総ブーイング状態と思いがちだが、フィールドの選手がくさっていたらいい仕事は出来ない、みんな前向きに明るくがんばろう」という発言や、女性からの「取り組みは一部に偏るよりみんなでちょっとずつでもやる方が大きな力になる」という発言に象徴されるように、全体で8名と少ないながらも活動強化に前向きな発言が多く見られました。
 こうして補強された議案、並びに特別決議、大会宣言、すべて満場一致で採択され、この一年間の方針が確認されました。
(書記長)

新執行委員紹介
労働者の為に働く笑顔の人
中央執行委員 峰 一史 さん

 峰さんは、社会保険業務センター支部の支部長です。今まで、業務センターの組合活動を支えてきてくれた大変頼りになる人です。仕事は業務一課の課長補佐という大役です。そのため、仕事の上でも、業務部の中であちらこちらから舞い込んでくる課題をてきぱきとさばき、また、調整をしたりと大変多忙を極める方です。そんな多忙な峰さんは実は職場のある杉並区の地域組織、杉並区労連の事務局長も担っております。地域のなかでも、労働相談の対応など労働者のために働いています。こんなにいろいろやってるのに、さらに全厚生の中央執行委員になってしまって、大丈夫かと思われる方も多いでしょう。しかし、大丈夫だと私は断言します。
 さて、どんな人なのかもう少し紹介します。峰さんは常に笑顔を絶やさず、気軽に話しかけられる雰囲気をもっています。また、語り口も軽快で、安心感を与えてくれます。
 そして、お笑いが大好きです。ラジオのお笑いトーク番組がすきでよく聞いているようです。たまにいっしょに組合の仕事をするときはたいていその番組を聴いています。また、映画をみるのも好きなようです。私にとっては組合活動の大先輩であり、また、いっしょにいて癒されるそんな存在の人です。
(業務センター支部書記長)

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