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◆第1661号(2006年10月15日付)◆


知る,行動する,憲法9条守る
平和のために 今 私たちにできることを考えた
全厚生青年交流集会in東京
 全厚生は、10月6日〜8日の3日間、「全厚生青年交流集会2006in東京」を都内で開催し、10支部から総勢57人が参加しました。
 今回のテーマは「憲法&平和」。(1)労働組合の力を実感する、(2)靖国神社や戦争の被害体験・加害体験に触れることで「戦争と平和」を多面的に考える、(3)全国の仲間と交流すること、を目的にしました。
 1日目は大雨の中、昼から国公青年協の中央行動に参加。人事院前で「給与法改悪反対!」「宿舎の改善を!」と訴えました。また午後は情勢学習と、全労連作成のDVD「もう一つの日本を」を鑑賞しました。
 夕方からが全厚生青年交流集会の本番!夕食交流会では、まずは他支部からの参加者同士で交流を深めようと、5つの班に分かれて交流。班対抗ジェスチャーゲーム・お絵かき伝言ゲームなど、チームワークを発揮してのゲームに会場全体が盛り上がり、大いに交流を深めました。
 2日目は朝から1日かけての都内オリエンテーリング。班ごとに(1)靖国神社と遊就館の見学、(2)東京大空襲体験を聞くべく、ホテルを出発。
 靖国神社では、新宿平和委員会の東海林次男さんにガイドしてもらいながら境内をまわりました。遊就館では第2次大戦を「大東亜戦争」と呼び、「他国に強いられた避けられなかった戦争だ」との説明に「それは変だ」「これは事実なの?」など皆で意見を交流しながら見学しました。

東京大空襲体験者の証言や侵略戦争の実相を聞きました。
全厚生青年交流集会in東京
 オリエンテーリングのもう一つの目玉は東京大空襲体験者による証言。会場は、江東区東陽町にある江東区文化センター。その一帯もかつて大空襲に焼かれた地です。ビデオ「君知ってる?首都炎上」で大空襲の全容を学習した後、午前中は上原淳子さん、午後は画家の狩野光男さんが当時の被害体験を講演。狩野さんは当時を思い出し描いた絵を示しながら、「戦争に正義はない。お互いに深い傷を負うだけで誰も勝たない」と、自分自身も含め今も苦しむ人がいることを語りました。憲法を変えようという今の政府の動きに対しては、「戦争を知らない政治家たちが戦争のことを考えるということが間違っていると思う。戦争とは何か?をもっと深く知る必要があるのでは」と問題提起しました。
 夜は月島のもんじゃ焼き屋で交流。「初めてもんじゃを焼く」という参加者も多く、皆で協力しながら楽しく食べました。
 3日目は、元軍医で90歳になる今も証言を続ける湯浅謙さんからお話を伺いました。湯浅さんは、中国で生体解剖した自身の痛苦の加害体験を語り、戦争の異常な実態を告発。参加者に何度も「信じられますか?」と問いかけながら、国民全体が戦争へ向かっていく当時の社会に触れて「ビラを配布して逮捕される。学校では日の丸・君が代が強要される。皆さん、これが軍国主義です」と現在の社会に対しても警告を発しました。
 班ごとのディスカッションでは、「率直に知らないことばかりだった!」「遊就館の『正当な理由で殺しました』という主張はおかしい」「人間は理性をなくすとなんでもやってしまう。だからこそ、憲法9条が大切」など様々な意見が飛び交いました。「9条の必要性を考えよう」、「いま自分たちにできること」をテーマにまとめ、「戦争からは何も生まれない!」「この3日間をきっかけに、事実を知る学習を」「憲法9条を守る!」など班ごとに発表。最後に「アピール」を拍手で承認しました。
(本部書記)

リレーずいそう
●反射し合って輝く
 今回の随想原稿を依頼されて、「何を書いたらいいのかな」と考えながら、まず辞書で「随想」を調べて見ると、そこには「思いつくまま。おりにふれて感じたこと。」と書いてありました。
 そこで自分が最近感じた事を振り返ってみると、最近読んだ本の中で感銘を受けた一文と出会ったのでご紹介したいと思います。
 それは「知らないところで誰かの影響を受けていて、誰かに影響を与えている。」という一文でした。その内容はダイヤモンドの輝きを例にとり、以下のような話でした。
 ダイヤモンドのカッティングはブリリアント・カットといって、全部で「58面」あるそうで、ダイヤモンドがあんなに光るのは、一つの面から入った光が、別の面から入った光を受けて反射するからだそうです。そして、それぞれの光が反射し合って、あのきれいなダイヤモンドの光になっているそうです。つまりダイヤモンド自体のある一面が凄く輝いている訳ではなく、他の面と面の光が反射し合ってあの輝きになっているのです。
 又、ダイヤモンドが他の宝石より輝くのは、屈折率が高くて、他の面の光をたくさん反射するからだそうです。
 これは人間でも同じ事で、たった一人で輝いているのではなく、色々な人達がいて、それぞれが反射し合って、その人の輝きになっていくということです。つまり「人は誰かの光を受けて輝き、誰かに光を与えている。」
(秩父学園支部 組合員)

News
悪法阻止へ全力をあげる
9・26国会開会日請願昼デモ

 第165臨時国会開会日の9月26日、国会請願昼デモが行われ、雨にもかかわらず500人が参加。「憲法改悪反対」などのシュプレヒコールで国会へデモ行進(写真上)。国会内での院内集会には250人が参加し、憲法改悪や教育基本法改悪を掲げる安倍新首相と対決し、悪法阻止に全力をあげる決意を固め合いました。

「ベアゼロ勧告」実施反対
秋年闘争第1次中央行動を実施

 9月29日、労働法制改悪阻止、退職手当の引き下げ反対!、「ベアゼロ勧告」実施反対などを掲げ、国公労連秋年闘争第1次中央行動が行われ、全厚生も参加。人事院前では、飯塚副委員長が社会保険庁職員の雇用継続を訴えました(写真上)。各省前要求行動、総決起集会、国会議員要請行動等を行いました。

社会保障の解体許さない
第28回厚生共闘大会を開催
 厚生共闘(全厚生・全医労)は9月27日、東京・茜荘において第28回定期大会を開催。小泉構造改革を引き継ぎ、憲法「改正」・教育基本法「改正」を掲げる安倍新首相と対決して、憲法改悪阻止のたたかいを強めると同時に、国立高度専門医療センターや社会保険庁の非公務員型独法化=民営化による公的医療・年金の切り捨てに反対し、社会保障制度の改善・充実を求める取り組みを強化する方針を確立しました。
 冒頭、北川議長(全医労委員長)が幹事会を代表して「我々にかけられている攻撃は、社会保障にかけられている攻撃であって、職員のせいにして、国民の批判をかわし、社会保障解体、憲法改悪、教育基本法改悪を狙う安倍内閣に、厚生共闘は全力でたたかおう」とあいさつしました。また、国公労連・山瀬副委員長と全労働・新宮委員長が来賓あいさつしました。
 運動方針案は、飯塚事務局長(全厚生書記長)が提案。宮田幹事(全厚生前中執)が財政報告をしました。
 限られた時間でしたが討論では6人が発言しました。
 全厚生から三角副委員長が、記者発表した残業実態アンケート結果が世論を動かした。10月第1週に霞ヶ関の灯を消す取り組みを成功させる、と発言。神奈川県支部の川名書記長が、雇用不安のある時こそ組合の出番。署名など元気のでるたたかいグッズを揃えて、がんばろう!中央執行委員の峰さんが、職員の7%が長期病気休職者という異常な職場実態を紹介しつつ告発しました。
 全医労からは、看護師の過酷な労働と高離職率の実態報告や、10万円の手取りしかない月もあるという賃金職員からの訴えがありました。医療保険の公法人化は民営化であり、都道府県格差は容認できない。全厚生には、免除問題で謝るのではなく無年金者をなくそう!といってほしい、との激励もありました。
 すべての議案は満場一致で採択され、団結ガンバロウで閉会しました。
 新役員は次のとおり。 ▽議長 北川寿博(全医労)、▽副議長 杉下茂雄(全厚生)、渡辺伸仁(全医労)、▽事務局長 杉浦公一、▽事務局次長 飯塚勇(以上全厚生)、岸田重信(全医労)、▽幹事 福士広志、峰一史(以上全厚生)、淀房子、瀬谷哲也(以上全医労)

新執行委員紹介
地区国公議長,支部長など歴任した新リーダー
中央執行委員 泉 徹さん

 小生が始めてお会いしたのは2年前、第1印象はまじめな人。それは現在も変わっていません。
 家族構成は、看護師である奥様と3人のお子様の頼もしいお父さんであります。また、お忙しい奥様に代わり、家事全般を難なくこなす姿は、小生も見習わなければならないと妻から言われています。
 さて、彼の本業は現在、国立函館視力障害センター指導課の生活支援専門職で主に視覚障害者の生活支援を担当しています。更に、10月から施行された障害者自立支援法のために、早い時期から勉強会を率先して行い、同法のワーキンググループを担当しています。施設のためのサービスではない、障害者のための施設、サービスを実現するために日々奮闘しています。
 このような多忙な中での組合活動は、2001年からは函館地区の国公の議長に就任し、地区労連との連携を図るとともに、2002年からは函館支部の支部長に就任するなど積極的な活動を行っています。当局と対立する組合ではなく、当局と真のサービスのために協力して問題を解決していく組合であるべきとの信念をもたれている、新しい形のリーダーです。この度、中央執行委員で改革を進める全厚生労働組合の中心となって活躍していただけることを心強く思っています。
 最後に、国公で活躍されていた経験とその厚い人望で、これからの全厚生労働組合を飛躍させていくことを期待しています。
(函館支部書記長)

平和の願いを託してください
「9条改憲反対」新聞意見書広告カンパ
 戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認を明記した憲法9条が変えられようとしています。国公労連は第52回定期大会で、9条改憲阻止のたたかいを広げるために、組合員にカンパを呼びかけ、「9条改憲反対」新聞意見書広告を11月下旬に全国紙に掲載することを決定しました。新聞意見広告にかかる費用は2300万円。費用はすべての労働者と家族のカンパでまかないます。組合員一人当たりにすれば250円。あなたの平和への願いをカンパに託して下さい。

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