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◆第1647号(2006年4月25日付)◆


悪法阻止し労働条件守ろう
全国支部委員長会議を開催
 全厚生は4月22日、全国支部委員長会議を東京都内で開催し、06春闘の中間総括とともに、当面する情勢とたたかいの基本方向について確認しました。
 冒頭、杉下委員長は、小泉内閣最後の国会情勢にふれ、公共サービスを破壊し行政機構内部から「小さな政府」を推し進める、「行政改革推進法案」「市場化テスト法案」などの悪法が、十分な議論がされない中、衆議院を通過している現状にふれ、国会形骸化の危険性について指摘しました。また、「国民投票法案」や「教育基本法改悪法」など、日本を「戦争できる国」につくり変える議論が本格化する中、真実を訴え、共同を広げる運動の重要性を訴えました。

◆総括と提案
もうひとつの日本めざし奮闘を

 杉浦書記長は、06春闘の中間総括と5月〜6月にかけた当面するたたかいの基本方向について提案しました。
 春闘の到達点について、小泉構造改革の影が浮き彫りになりつつある中で、「もうひとつの日本」闘争本部の多彩で共同の幅を広げる行動について紹介、社会保険庁改革の取り組みでは、産別全体での問題意識の共有、全県での宣伝行動、衆・参厚生労働委員会委員に対する要請行動など広範な取り組みを紹介しつつ、06春闘の到達点を踏まえ、夏季闘争に運動をつなげることを強調しました。
 5月〜6月にかけた当面するたたかいについて(1)職場要求実現にむけた当局交渉の実施(2)庁改革に対する国会闘争の取り組み(3)憲法・教育基本法改悪阻止(4)女性部、青年部の取り組みの成功(5)権利をめぐる裁判闘争のたたかい(6)草の根からの平和の取り組み(7)国公労連主催労働学校への参加などについて具体的に提案しました。

◆組織拡大
60周年記念大会増勢で迎えよう

 組織拡大・強化については、杉下委員長みずから(1)組合員の期待に応える活力ある全厚生運動をめざす(2)全厚生組織の直面している状況(3)組織拡大を特別な課題とし重視する(4)すべての支部が決意を新たに目標と計画をもつことなどを中心に訴え「組合員拡大を旺盛に展開し、60周年記念大会を迎えよう」と全支部代表者へ呼びかけました。
 社会保険庁改革問題では、飯塚副委員長が特徴的な職場情勢と運動の経過と到達点について紹介し、(1)組織強化と併せた支部・分会オルグ(2)国会議員要請(3)社会保険庁交渉など当面する取り組みについて提案しました。また、女性部、青年部からは6月に予定している第30回全厚生女性交流集会の成功、10月に予定している青年交流集会の成功にむけた提案がされました。

◆討論
職場の実態や要求の前進を報告

 支部代表者からは19人の発言があり、06春闘の取り組みや全労連の「もうひとつの日本をめざす全国縦断キャラバン」参加状況などについて報告されました。
 福祉部門からは「受講生が食事を抜き自己負担を節約している」実態が報告され「障害者自立支援法」による影響が明らかにされました。また、社会保険部門からは、トップダウンにより国民年金収納業務などが強化されるなか、健康被害や若年層の早期退職が増えている実態が報告されました。研究部門からは当局交渉による職場要求の一定の前進があったなどの活動が報告されました。最後に杉下委員長から厳しい職場状況のなか全厚生の組織強化をはかり夏季闘争に運動をつなげることが提起され全体で確認し会議を終えました。

リレーずいそう
●フランスの官僚制度に思う
 以前1年間フランスに留学をする機会を得、この国に関する知識を深めることができた。その中で職業柄印象に残った話として、フランスの官僚制度を紹介する。
 フランスは戦争に負け続けながらも世界の大国として君臨してきたのは官僚の優秀さからという話を聞いた。その真偽はさておき、フランスの国家公務員は、グランゼコールという特別の学校を卒業した優秀な人材がなるというのは事実のようで、彼らは在学中から公務員としての身分を与えられ、給料をもらいながら学んでいる。そのかわり、ここに合格するのは困難で、学力だけでなく、その人柄、公務員としての資質も重要な評価基準であるらしい。さらに国家公務員として必要な教育が施され、優秀な人材を輩出し、将来行政機関において活躍するという訳である。当然身分も十分に保証されており、日本のように給与を民間の平均に合わせるなどと言う発想は生まれないわけである。
 築数十年のぼろ官舎に住みながら、都心の広い宿舎に格安の家賃で住んでいるなどというご批判を受けるにつけ、その格差に寂しい思いをさせられる。日本も国のために働く公務員に対してはもっと待遇面で優遇して、公務としての仕事に集中できる環境を作るべきだと望んでいる。そうした意味で、組合が公務員の地位向上に少しでも役立ってくれることを期待している。
(国衛研支部 組合員)

News
労働運動の男女共同参画前進を
国公労連が交流集会を開催

 国公労連は4月15日、東京都内で、「国公労働運動における男女共同参画の前進をめざす交流集会」を開催。(写真上)これは、労働組合運動に女性が積極的に参加し、運動を活発にするために、女性の労働組合運動への参加の現状を出し合うとともに、国公労連の大会等の構成員に一定割合以上の女性参加を義務づける「クオーター制」の導入(規約の改正案)にむけて、討議を深めることを目的として開催されたもの。各単組、地方・ブロック組織から67人が参加。全厚生からは6人が参加しました。はじめに、「公務におけるディーセントワーク」と題して牛久保秀樹弁護士が記念講演。国公労連の小田川書記長が女性の労働組合運動への参画の到達点、「クォーター制」の考え方等について基調報告。討論では、各単組の現状を交流し合ったほか、「クオーター制」について、「女性参加のための規約改正は必要」、「努力義務期間をおいてはどうか」、「規約で縛るのは現状に合わない」などさまざまな意見を出しあいました。

年金制度と庁改革の問題点
「最低保障年金シンポ」で発言

 老後生活の充実のために、年金制度の改善を主な課題に運動を取組んでいる、全日本年金者組合主催の「最低保障年金を目指すシンポジウム」が4月15日午後、都内で開催されました。シンポは年金者組合、関係労組・民主団体等から200名を超える参加となり、全厚生からは2名が参加しました。大学教授、マスコミ関係者など4人のパネリストからの問題提起を受け、参加者からのフロアー発言となり、全厚生からは飯塚副委員長が、国民年金、厚生年金などの空洞化を解消し、国民本位の年金制度を実現するためにも最低保障年金の創設が急務の課題であること、さらに、運営主体の社会保険庁改革に伴う雇用問題などについて発言し理解を求めました。

☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生 ☆ ★ ☆
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 全厚生組合員の「ピカピカの小学一年生」全員集合。数回に分けて掲載します。
〈コメント説明〉
(1) 子どもの氏名(ふりがな)
(2) 大きくなったら何になりたい?
(3) お父さん、お母さんからのメッセージ。
蒲 有紗美ちゃん
(1) かばあさみ
(2) 幼稚園の先生
(3) 年中のときから「小学3年生?」と言われていたけど、ようやく小学生になりました。たくさん友だちを作って元気に育ってほしいと思います。
北久保拓真くん 宮下かな子ちゃん
(1) きたくぼたくま
(2) 消防車の運転手
(3) そそっかしい拓真くん。ケガには気をつけてネ。みんなと仲良くなって学校と学童で、おもいっきり遊ぼうネ。
(1) みやしたかなこ
(2) お花屋さん
(3) いつも元気いっぱいのかな子ちゃん。小学校でも新しいお友達をいっぱいつくってくださいね。

ピカピカの小学一年生
原稿募集5/8まで

 今年もピカピカの一年生の原稿を募集します。今年小学校に入学する組合員の子どもさん全員が対象です。子どもの氏名(漢字)(1)氏名のふりがな(2)入学する小学校名(〇〇市立〇〇小学校)(3)大きくなったら何になりたい?(4)お父さん、お母さんからのメッセージ(支部・組合員名)を100字以内で。顔がはっきり写っている写真を送って下さい。デジタルデータもOK。写真(プリント)はお返しします。締め切りは、最終が5月8日本部必着です。お礼に図書カード(千円分)をさしあげます。詳しくは、支部の教宣担当者、または全厚生本部まで。

障害者自立支援法で早くも深刻な事態
社会福祉支部代表者会議で浮き彫り
 全国支部委員長会議の翌日の23日、社会福祉支部(厚社連)代表者会議を開催しました。函館、塩原、神戸、福岡の視力障害センター支部と、国リハ支部が参加、本部からは杉浦書記長、宮田中執らが参加しました。
 会議では、4月から障害者自立支援法の一部導入による各施設の影響を話し合いました。また、10月から実施となる施設入所支援における指定(最低)基準の人員配置や、サービス管理責任者とその研修などについて、意見交換しました。
 利用者からの費用徴収が4月から実施され、食事が実費になったことにより、利用者の食堂利用率が激減した。施設で食べるより近所の弁当の方が安いのでそちらに人が流れている。食事もとらない人もいる。今後訓練に支障をきたす可能性も出てきている。などの深刻な実態が浮き彫りになりました。
 こうしたことを受け、厚社連独自行動を提案。国立更生援護施設の責任を求めるための署名を行うことを再度確認し、内容についても、意見を出し合って、良い物にしようということになりました。また、春の管理室交渉では、従来の要求書の組み立てを大幅に変更し、柱の立て直しを確認しました。
 さらに、7月から廃止される「休憩・休息」について意見交換をおこないましたが、各施設により実態が異なることから、統一ではなく施設ごとに要求していこうということになりました。
 障害者自立支援法による影響の感じ方は、職員間に差がまだまだあり、共通認識にしていく必要があると感じました。

組織強化、庁改革、人事評価制度等で議論
社会保険関係支部代表者会議を開催
 全国支部委員長会議の翌日(23日)、社会保険関係支部代表者会議を開催し、国会など今日的な情勢をふまえ、組織強化の重要性や新たな段階をむかえた新人事評価制度等を中心に、議論を深めました。組織強化の関係では、定員配置の是正や削減計画のなか新規採用が減少している実態や、他県等との人事交流が拡大している状況などが明らかにされ、あわせて、組合加入への困難性なども報告されました。一方、新規採用や転入者を対象とした「歓迎会」やレクリエーションなどを開催し、呼びかけを強化していることなども報告されました。また、今年の10月からは、監察業務のブロック化が実施されることから、異動に伴う組織強化のあり方などについて今後議論していくことを確認しました。
 既に国会で審議入りしている「健保法等改正案」、連休明けにも審議入りが予定されている「ねんきん事業機構法案」に関わっては、職場段階での具体的取組み、他労組・団体等への支援要請、さらに政党要請などについて意見が出され、具体化に向けて検討していくことが確認されました。
 また、社会保険庁が一定職以上を対象に4月から「本格実施」を打ち出している新たな人事評価制度については、(1)試行を経験しない人が異動したことにより即本格実施になるという矛盾が発生すること(2)目標遂行のためには全所体制業務などは困難なこと(3)昇給等への具体的な反映方法にあいまいさがありかえって混乱することなどの問題点が指摘され、具体的な改善要求を強化していく必要性が強調されました。今後、7月に予定される社会保険庁交渉に向けて、運動を再構築していくことも確認されました。 

第30回全厚生女性交流集会
たまにはちょっとひと休み(^-^)v
明日への元気は癒しから

 日時 6月17日(土)〜18日(日)
 会場 熱海温泉 「ホテル池田」
 記念講演 宮崎 薫さん(社団法人日本アロマ環境協会認定アロマテラピーインストラクター)
        「香りのパワーで心と体リフレッシュ」
  *記念講演でリフレッシュ、温泉に入って、日頃の疲れを癒しましょう。
  *分科会は部門別です。学習し、交流し、展望を語り合いましょう。
  *保育室を設置しますので、お子様連れでどうぞ。詳しくは女性部まで。

2006年原水爆禁止
国民平和大行進に参加しよう
 「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ」、「核兵器のない世界を」、「平和憲法をまもろう」と沿道に訴えながら、2006年原水爆禁止世界大会が開催される8月の広島・長崎をめざして歩き続ける国民平和大行進が5月6日にスタートします。
 今年は、核兵器廃絶の流れをさらに発展させようと、今秋の国連総会にむけたさまざまな行動が探求され、新しい国際署名運動が開始された中で取り組まれます。核兵器廃絶とともに憲法改悪反対の声をあげ、昨年以上に大きく成功させましょう。
 東京〜広島コースは5月6日、東京・夢の島「第五福竜丸展示館」前で、午後12時30分から集会を開いた後、午後1時に出発。翌7日には、神奈川県へ引き継がれます。全厚生は、東京〜広島(神戸まで)の幹線コースを中心に通し行進旗を立てます。みなさん、ご一緒に歩きましょう。

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