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◆第1646号(2006年4月15日付)◆


社会保険職員の雇用を守れ
4・14中央行動で国会議員に要請
 4月14日国公労連は、06年春季闘争第二次中央行動に取り組みました。この中央行動は、全労連「もうひとつの日本」闘争本部等による全国キャラバンの集結集会と結合して、小泉「構造改革」の総仕上げといわれる「行政改革推進法案」「市場化テスト法案」、審議の重要段階を迎える「医療制度改悪」、さらには、改憲を前提とした「国民投票法案」、「教育基本法改悪」など、小泉内閣が成立をねらうすべての悪法を阻止することを目的に行ったもの。全国から2000人が参加し、全厚生は、秋田県・神奈川県・静岡県・愛知県・京都・香川県・大分県・本省・統計・業務センターの各支部から25人が参加しました。

衆参両院68人の国会議員に要請
 中央行動の中で全厚生は独自に、「社会保険庁改革関連法案」に関する議員要請を衆参両院の68人の厚生労働委員に対して行いました。
 要請内容は、(1)「 全国健康保険協会」への「転籍」を希望する職員の選別がおこなわれないよう必要な措置を講じていただくこと(2)「ねんきん事業機構」の新設にあたっては、全職員の「引き継ぎ規定」を措置していただくことの2つ。参加者は8班に分かれて、議員会館の各議員の部屋を訪問。ほとんどが秘書対応でしたが、それぞれ職場実態を訴えながら社会保険職員の雇用を守るよう要請しました。
 要請に対して直接対応した日本共産党の小池晃参議院議員は、「雇用を守るべき厚生労働省で職員の『引き継ぎ規定』を設けないのは、許されない。神奈川の社会保険事務所を視察し、謝金職員の雇い止め問題などを国会で追及した。要請の内容については、引き続きがんばる」と表明しました。他に、熱心に聞く秘書もいましたが、「社会保険庁改革関連法案」の理解が不十分で、職員の「引き継ぎ規定」がないことを初めて知った秘書も少なくなく、再度の議員要請の必要性を感じさせるものとなりました。
 参加者からは、「社会保険職員の責務を果たすため参加した。社会保険庁解体と制度改悪は一体であることを訴えていきたい」、「はじめての体験でわくわくしたが、対応がそっけなく、がっかりした」、「国会議員は国民の声を聞いてくれているのか、不安になった」、「これからも社会保険職員のための活動をしていきたい」などの感想が出されました。
 併せてこの議員要請では、昨秋からとりくんだ「格差拡大の構造改革を転換し、安全・安心な社会の実現を求める請願(くらし安心)」署名の紹介議員としての賛同を求める要請も行いました。

国会前座り込みや中央集会参加
 中央行動では、午前中に、「もうひとつの日本」闘争本部の「行政改革推進法案」廃案を求める国会前の座り込み行動に参加し、午後からは、日比谷野外音楽堂で行われた全労連・国民春闘共闘・公務労組連絡会主催の「06春闘勝利!国民のいのちと暮らしを守れ!『もうひとつの日本』をめざす中央集会」 に参加しました。議員要請行動は中央行動の締めくくりに行いました。

リレーずいそう
●郷に入っては…
 こちら、北大阪の桜は4月9日に満開となりました。一年前に東京から大阪へ職場が移転となり実験道具と共に引っ越して、毎日ダンボールに囲まれた生活から少しずつ普通の生活へと変わってきました。一年過ぎたのだと桜を見て思います。生まれ育ちの違う土地での新生活、戸惑うこともあります。
 ある日、大阪から京都へ出かけた時、大坂の駅でエスカレーターに乗ったとき、左側に立っていたら急ぐ人たちを私が立ちふさいでいた。おや、私が間違えて立っているのかなと右側に移動したらスムーズに人が流れていった。郷に入っては郷に従え。左は、歩く人用と覚えました。それから京都駅についたので、覚えたての立ち位置を自信を持って実行。右側に立った、また私が、立ちふさいでいた、何故だろう、確か大阪では、右だったが。周りを見渡せば、どうやら京都はまた立ち位置が違うのだとわかった。郷に入っては・・・。
 それから駅のホームで電車を待っている時、駅名の読み方を間違えていつまでも待ち続けたこともありました。ホームで「○○行きです。」とアナナウンス、私が漢字を読んだ駅名と違っていたので次にくるのかなと思って待っていたが、来ませんでした。よーく行き先の漢字を見ると、なるほど違う読み方ならアナウンスと同じだと判り、納得しました。 今では、電車が駅に着くたび駅名のひらがなをじっと眺め、漢字の読み方を勉強しています。
(医薬基盤研究所支部 RT)

News
国家的首切り許さない
「女性の春闘懇談会」で報告

 全労連女性部などでつくる「女性の春闘懇談会」は4月1日、実効ある均等法の改正めざして、職場の均等待遇を見直してみようと交流会を全労連会館で開催。国公労連、全教、医労連、自治労連、出版労連などの女性組織から40名が参加しました。全厚生女性部からは、金子菊枝女性部長が参加し、社会保険庁改革問題と職場の実態について報告しました。交流のなかで、民間労組の代表から、「中小企業では、首切りを合理化するために、偽装倒産させて業務は継承させるが、職員は解雇するという横暴があたりまえのように行われている。これが、国家レベルで行われるとしたら許せない。私たちの年金や医療保険の将来と職員の雇用問題は切り離して考えられない。官民労組が協力して、国家的首切りを阻止しよう」との発言や「社保庁改革は国鉄分割民営化と同じ。組織の中だけでは運動も広がらない。世論を見方に付けて一緒にがんばりましょう」との激励がありました。交流会の前に、有楽町マリオン前で宣伝行動を行いました。

組織と運動の前進を討議
第2回組織人事財政委員会を開催

 全厚生は3月25日、東京・茜荘で第2回組織(人事)財政検討委員会を開催。昨年12月に行った第1回委員会で確認した検討課題について、より深く討議しました。主な課題は、(1)社会保険庁改革の中での全厚生の組織と運動と執行体制(2)専従役員の安定的確保と中期的人事政策(3)各部門別の組織分析と運動強化の課題と体制(4)次期(2006年度)の本部専従体制のあり方(5)本部組合費のあり方など。特に、社会保険庁を解体的組織再編が行われる2008年秋を想定して、全厚生の組織と運動を前進させる課題が討議の軸になっています。検討課題は相互に関連しており、組織と運動を前進させる観点に立ち、総合的に討議しました。

☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生 ☆ ★ ☆
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 全厚生組合員の「ピカピカの小学一年生」全員集合。数回に分けて掲載します。
〈コメント説明〉
(1) 子どもの氏名(ふりがな)
(2) 大きくなったら何になりたい?
(3) お父さん、お母さんからのメッセージ。
赤間 遼河くん
(1) あかまりょうが
(2) サッカー選手
(3) テレ屋のりょうちゃんだけど小学校ではたんさんお友達できるといいね。
友澤 優希ちゃん 佐藤 穣くん
(1) ともざわゆき
(2) パン屋さん
(3) いつもお手伝いしてくれてありがとう。1年生になったらお友達がたくさんできるといいね。
(1) さとうゆたか
(2) イチローみたいな野球の選手
(3) うんどうすることが、だいすきなゆたか。これからも、いろいろなことに、いっぱい、いっぱい、ちゃれんじしてね。
荒谷 俊樹くん 岩井 渚ちゃん
(1) あらたにとしき
(2) 学校の先生
(3) いろいろなことにチャレンジしていこうね。大好きな事をたくさんみつけて楽しい小学校生活を送ってください。
(1) いわいなぎさ
(2) プリキュア
(3) 兄2人に囲まれてはいますが、女性らしさを見失わない、また人の気持ちのわかる優しい人になってください。
西山 太智くん 福田 紗也ちゃん
(1) にしやまたいち
(2) サッカー選手
(3) いつも黙々と何かに熱中している太智君。小学校に入ったら、もっと友達をつくっていってください。
(1) ふくださや
(2) ケーキやさん
(3) 友だちいっぱい作ってください。元気に小学校生活を楽しんでほしいです。そして笑顔の素敵な女の子で、育っていってね。
斉藤 一希くん
(1) さいとうかずき
(2) パイロット
(3) とっても甘えん坊のかーくん。でもここぞという時はしっかり頑張る力を持っているよね。楽しい学校生活になりますように。

ピカピカの小学一年生
原稿を募集中

 今年もピカピカの一年生の原稿を募集します。今年小学校に入学する組合員の子どもさん全員が対象です。子どもの氏名(漢字)(1)氏名のふりがな(2)入学する小学校名(〇〇市立〇〇小学校)(3)大きくなったら何になりたい?(4)お父さん、お母さんからのメッセージ(支部・組合員名)を100字以内で。顔がはっきり写っている写真を送って下さい。デジタルデータもOK。写真(プリント)はお返しします。締め切りは、第5次が4月28日です。お礼に図書カード(千円分)をさしあげます。詳しくは、支部の教宣担当者、または全厚生本部まで。

みんなで第77回メーデーに参加しよう
 今年も5月1日に、「第77回メーデー」が開催されます。メーデーは1886年にアメリカの労働者が「8時間は仕事」「8時間は休息」「8時間はすきなことをする」ために8時間労働を要求・ストライキで立ち上がり、8時間労働制の協約を勝ち取るとるところから始まりました。
 このたたかいは、激しいものでした。スト中の労働者が射殺されたり、抗議集会に爆弾が投げ込まれるなどの事件が発生、組合指導者8人が犯人に仕立てあげられ処刑されました。この弾圧のなかで資本家は8時間労働協約を次々と破棄しました。
 1890年、アメリカの労働者は再びゼネストでたたかうことを決意、
各国の労働者にも同じ日に同じ要求でたたかうことを呼びかけ、同年5月1日、第一回国際メーデーとなりました。
 日本のメーデーは1897年、日本に最初の労働組合が組織されたと同時に取り組みが開始され、1905年、当時は屋外で公然と集会が開けなかったため、「平民社」がメーデー茶話会を屋内で開きました。その15年後の1920年、上野で5000人を超える労働者が集まり、第1回目のメーデーが開催、神田錦町までデモ行進をおこないました。
 メーデーは時々の労働者の要求を反映させながら、団結と行動の日となっています。みなさんも横断幕やプラカードを持ちながら、メーデーに参加しましょう。

障害者自立支援法でどうなる国立施設(連載<3>)

制度移行後の国立施設のあるべき姿を
函館支部支部長 泉 徹

 民間施設では、平成18年10月から5年間の移行期間を設け、その中でできるだけ早い時期に新制度への移行を認めていく方向ですが、国立施設の場合、その移行期間を認めず、国として「率先」して移行していくスケジュールです。既にこの4月からみなし支給期間として新制度にむけての利用料徴収がスタートしています。これまでの低負担から食費・高熱水費を含んだ高負担となり、単に利用料徴収のみ先行してという理屈は国立施設入所者には通用しない状況にあります。また、仮に低額であっても費用を頂く以上、しっかりとした説明に基づき同意を得るということに予想以上の労力を要しているのが現状です。

民間と同様の競争が強いられる
 これからの国立施設運営に必要なことは先ず、「職員の意識改革」ではないかと考えます。今まで「国立施設条項」に守られ施設運営が成り立っていたところから、民間同様の競争社会での運営が強いられて来ますが、未だ意識は「国立」のままというのが現状です。しかし、置かれている状況とは裏腹に二昔前の措置制度から全く意識を変える努力に乏しく、(障害者自立支援法の)看板だけ替えたところで、中身は古いままの施設運営ということでは国民の納得を得ることは難しい状況です。
 今後、名前は「国立」でも、中身は民間との競争に十分耐えうる施設運営が求められています。 

利用料の負担増で入所者が減少
 次に、入所者確保の問題です。全国に5カ所ある国立視力障害センターでは、今年度の入所希望者が減少しました。これは今まで低額で職業教育である理療教育課程で訓練が保証されていましたが、今回の新利用料負担でそのシステムが覆ったことが原因です。視覚障害者を対象としたあんまマッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格取得を目指したコースというのは、国立視力障害センターや国立リハセンター、民間施設も含めた視覚障害者更生施設のほか、各都道府県の盲学校でも行っています。文字通り盲学校は学校教育法により現在も設置運営されており、今回の障害者自立支援法の範囲から外れるため、現状の授業料負担のみとなり、大きな負担増にはつながっていません。このため、経済状況の厳しい視覚障害者はたとえ中高年であっても盲学校を選択するようになっているのが現状であり、理療教育課程の入所申請を行い、国立施設の入所承諾を受けた視覚障害者の何名かは、その後の盲学校の選考も受け合格になった時点で国立施設の入所を辞退するものもおり、例年にない利用者減少に追い込まれた施設もありました。

国立のノウハウと体制生かして
 これまでも国立施設のあり方については、様々な論議が交わされていましたが、障害者自立支援法の影響でいよいよ本格的な改革が必要となっています。だた、民間との競争では、これまで「国立」として培ってきた民間以上のノウハウや設備・職員体制があります。今後、民間施設では成し遂げられなかった様々なニーズに対し、国として先駆的なモデルを示しつつ、国立施設としてアピールして行かなくては国立施設の明日はないと思います。  

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