見出し

◆第1640号(2006年2月5日付)◆


全職員の雇用承継に最大限の努力を
社会保険庁次長と交渉

「ねんきん事業機構(仮称)」設立
今国会に組織改革法案を提出

 全厚生は1月20日、社会保険庁と交渉を実施しました。全厚生から本部役員及び支部の代表が、社会保険庁からは小林次長、石井総務課長、柳田職員課長等が出席し対応しました。
 冒頭、杉下委員長は11月に行われた新組織実現有識者会議のヒヤリング発言内容にふれ、「社会保険庁改革」は国民の利益、視線で徹底的に行うよう強調したうえで、「組織改革」、「定員合理化」、「新人事評価制度」などについて、全厚生としての主張、問題意識などについて発言を行いました。

◆組織改革
使用者責任で全職員の雇用継承を

 年金と政管健保の運営の分離については、社会保険庁解体ありきからの結論であり、事務処理の効率性等から問題がある。政管健保については、国の責任において、全国一体的に運営すべき。また、新組織への職員の任用については、国公法78条4号にふれ、使用者責任から、全職員の雇用承継に最大限の努力をするべきであり、雇用不安を起こすべきではない。さらに、業務目的外閲覧にかかる懲戒処分と組織移行問題については、法の厳格な適用に照らして重大な疑義があり、職権の乱用は許されない。

◆定員合理化
5年間5%純減の定員削減やめよ

 政府が目標とする「5年間5%の純減」とする定員削減計画は、現場の実態からは、到底許されない、「官から民へ」の大合唱のもとに、市場化テストなどにより公務の民営化が進められようとしているが、公務の責任と役割を切り捨てるものであり、公務員の労働条件の悪化に止まらず国民生活に重大な影響をもたらすことは必至。こうした中、その尖兵として社会保険庁が位置づけられている、定員はあくまで公務の責任と役割、業務量見合いで論じられるもの。また、仕事の忙しさから、長時間残業も常態化し、健康破壊も深刻。社会保険は今後さらに行政需要が増えていくことは確実であり、改革の柱として定員を大幅に削減することは全く根拠も道理もない。公務の責任と役割、業務量見合いで最大限の努力をしていただくことを強く求める。

◆新人事評価
試行の充分な検証・検討を行え

 4月から本格実施にむけ、十分な研修や試行が行われることが前提であり、実態からみて全く不十分、スケジュールでは10月から半年間の試行期間を設けることとなっているが、研修のずれ込みなどから目標達成シートの作成が12月になっているところが少なくない県で見受けられる。また、研修が十分であるか、制度についての理解はどうかということを聞くと、そうなっていないという実態が報告されている。評価制度は労働条件そのものであり、理解と納得が得られる十分な労使協議、試行を行い、十分な検証・検討を、そして公務全体との整合性が必要。スケジュールありきはやめるべき。
 これに対し小林次長は、この間の社会保険庁改革の経過にふれ、村瀬長官が着任し1年半が経ち、様々な動きがあり自民党、有識者会議などにより組織のあり方などが集大成され、国会レベルに移る状況にある。新組織設立にあたっては社会保険庁を廃止・解体し、平成20年10月、公的年金及び政管健保について、それぞれ新たな運営主体を設立し、公的年金の運営は、現在の「外局」ではなく、厚生労働省の「特別の機関」として「ねんきん事業機構(仮称)」を設立する。設立委員会のもと都道府県単位の財政運営による政管健保公法人を設立する。など、通常国会に組織改革法案を提出(厚生労働省設置法の一部改正ではなく、公的年金の業務運営の基本等とともに新組織の設置を定めた新たな単独立法)することを明らかにしました。また、職員の移行については「与党内からは漫然とした移行は許されない」との批判もあり適切な対応を行うとの考え方を明らかにしました。 
 また、定員削減問題では、社会保険庁改革が政府の「行政改革の重要方針」とし閣議決定されていることなどにふれ、粛々と進める姿勢に終始するなど、誠意ある回答はありませんでした。

◆心の病対策
夜間・休日、長時間残業をなくせ

 飯塚副委員長は「社会保険庁が発表した休職状況をもとに、心の病が急増していることを指摘、要因として定員不足による夜間、休日出勤による勤務時間延長やサービス残業、現場に対する一方的ともいえる業務運営や国民からの批判の集中について指摘し職場における十分な労使協議の尊重と適正な定員配置、健康管理対策の拡充などについて強く訴えました。その後、木立、山本中央執行委員から現場の切実な要求として「育児、介護、加療中などの職員に対する目標設定のあり方、評価基準について不安の声が寄せられている。例えば休職を抱える職場では対応にあたる職員の理解が必要であり、人事評価制度を理由に問題が生じるのではないか不安がある。目標設定のあり方や評価基準については別途対応が必要ではないか」「改革についての重要性は認識するが、現場では業務に対応する事前協議や準備期間がない中、健康管理上いろいろな影響がでている。国民年金納付率を上げるために、国民年金業務課以外の職員が自分の仕事を後にまわしてシフト替えで対応している実態もあり慢性的な長時間労働が続いている」など対応を求めました。
 石井総務課長からは「社会保険庁が置かれている状況を共有し、国民の声が反映していることを率直に認めたうえで改革を進めていくことが必要」としたうえで、定員問題については「国民の公務員批判が燃えさかっている中、定員削減について撤回することは困難、社会保険庁改革は他省庁に先駆けて失墜してしまった信用を具体的な行動として示し結果をだすことが信頼回復につながる」とし、平成18年度定員査定状況及び今後の定員合理化案について説明を行いました。人事評価制度については4月本格実施に向け職員からの意見要望について積極的に受け改善すべきは改善しあくまでも実施する姿勢に終始しました。また、柳田職員課長からは、メンタル対策など職員の健康管理等の改善について、管理者意識の徹底など検討を重ね一層推進していくとの回答がありました。
 まとめにあたり杉下委員長は、特に公務員削減問題にふれ、労使での認識の違いを指摘、法規に照らして職員の労働条件確保は努力すべき課題、管理者責任を果たすよう強く要求すると共に、社会保険行政の責務を果たすことや、職員の労働条件確保のため、引き続き協議を要請し交渉を終えました。

リレーずいそう
●私のストレス解消法
 今、課長職にあり支部では副支部長をやっています。毎日、仕事や組合用務に追われる日々が続いています。友人から「ストレス溜まらないか?」と聞かれたことがある。「課長になってから終電近くに帰宅することも多く疲れるけど、ストレス溜まらない性格なので」と答えておいた。
 今年で45歳になりますが、今でも20歳の頃から参加しているバレーボールチームで汗を流しています。今はクラブで代表を務めており、雑務を一手に引き受けています。一時メンバーが減り、一人二人で練習をする日々が続き存亡の危機もありましたが、ホームページを作成し、インターネットで募集をかけ、活況を取り戻し、地元地域では絶えず優勝を争うチームに復活しました。長い間、クラブの運営をしてきて、メンバーに恵まれ、好きなバレーを続けられていることで苦労なんて吹っ飛んでしまう気がしています。
 仕事の都合で、何週も練習にいけなくなると、メンバーから「アフターだけでも参加してください」と飲み会の誘いが入ってきます。これもまた楽しみの一つになっています。
 毎日、通常の勤務時間を過ぎて仕事をしていると、たまに、息抜きしたれと思います。課員が残業しているときは申し訳け無いなと思いつつも、「気分転換にバレー行くな」とか「組合用務があるから」と時々、先に帰宅をします。
 私にとってひょっとしたらバレーボールと組合がストレスかも知れませんが日常業務からはなれて没頭することが解消法だと信じています。
(愛知県支部 組合員)

愛知県
壊すな!社会保障
社会保険事務局前で宣伝行動
 愛知県支部は1月25日朝8時から、12名の組合員が愛知国公の仲間と共に「医療改悪反対!」国民の権利を守る社会保険行政の拡充を求める早朝宣伝行動を社会保険事務局前の交差点で行いました。
 当日は「大増税反対」を訴える他団体の宣伝と競合したため、予定していた場所が使用できないというハプニングもありましたが、結果的には事務局により近い場所で宣伝することができました。
 深沢中央執行委員を始め、杉崎、磯貝両支部役員がマイクを握り、通勤・通学の人たちに小泉首相の掲げる「小さな政府」は国の社会保障制度に対する責任放棄、公務労働の営利化、公共サービスの切り捨てにつながるものであり、止めさせようと訴えました。
 事前に事務局組合員には機関紙で行動を知らせていたこともあって、「ご苦労さま」と声をかけてくれたり、飛び入りでビラ配りに協力してくれた組合員もあり、用意していた1千個のビラ入りポケットティシュは30分ほどでなくなりました。
(書記次長)

言論・表現の自由守れ
世田谷国公法弾圧許さない会
 1月27日・東京全労連会館で、「世田谷国公法弾圧を許さない会結成総会」が開かれました。この会は、先の総選挙で休日に自宅や仕事場とまったく関係ない東京・世田谷区でビラを配った厚生労働省職員・宇治橋眞一さん(元全厚生・書記長)が、国家公務員法違反で不当起訴されたことに反対するもので、当日は110名の支援者が参加しました。主任弁護士の小林容子弁護士が事件の経過と裁判闘争について、「留置所で面会した宇治橋さんは、ポロシャツ・綿パンで、見ただけでは国家公務員ということは分からない。公務員と分かったから、不法侵入罪で起訴することを止め、国家公務員法違反で起訴した」と指摘。また、会場発言では「友人・知人の会」を代表して小山さん(全厚生OB)が、「1月14日に結成会を開き、宣伝、裁判傍聴、支援者の拡大、カンパなどを、許さない会と協力・共同していくことを決めた」と発言。宇治橋さんは「私の職場・権限から離れた場所でやったことにたいして、なぜ逮捕されなければいけないのか。共産党のビラだから、差別・選別されて逮捕されたのではないか。こんな理不尽な話はない。長い闘いになりますが、支援をお願いします」とあいさつしました。
 第1回の公判は3月24日午後1時半に開かれます。

女性の採用・登用拡大を
拡大計画策定にあたり要求書提出
 全厚生女性部は2月1日、人事課に「女性職員の採用・登用拡大計画に関する要求書」を提出。金子女性部長、木立女性部事務局長、杉浦書記長が出席、人事課の井上補佐が対応しました。
 これは、昨年12月に人事院が策定した「女性国家公務員の採用・登用拡大指針」(5年前の改訂版)にもとづき、厚生労働省が策定する「女性職員の採用・登用拡大計画」についての要求を女性部でまとめたもの。
 金子部長から、「政府は2020年までに幹部職員の30%を女性にするとの目標を掲げている。達成するためにも、ぜひ、各部局ごとに登用の数値目標を掲げ、女性の能力をどう行政に生かし、どう登用していくか、先を見通して計画的に進めていただきたい」と申し入れました。

女性のみなさん
お待たせしました。
第30回全厚生女性交流集会
  とき 6月17日(土)〜18(日)
  会場 熱海温泉・ホテル池田

第36回国公女性交流集会
  とき 5月26日(金)〜27日(土)
  会場 札幌定山渓・定山渓ビューホテル
  記念講演 高遠菜穂子さん

 どちらも詳細は決まり次第お知らせします。
 多くの女性のみなさんの参加をお待ちしています。

新執行委員紹介
物知りでお笑い好きのヤングマン
中央執行委員

 斎藤君の紹介と言うことで・・・。斎藤君は色々物知りです。彼とはよく飲みに行きますが、音楽の話やらスポーツやら車やら何やらかんやら、私の知らないようなとても・・・深いというか何というか・・・な話をよくしております。
 普段はスバルのレガシィで街の風となっていますが、彼のエア・ギターはなかなかのものです。でも実はエア・ドラムのほうが得意です、ただし必ず2バスになります。
 でもエア・サプライは聞かないみたいです。2バスじゃないですからね。そんな彼もエル・サムライには一言あります。やっぱり最強はジャンボ鶴田になるのでしょうか?
 あと彼は無類のお笑い好きでもあります。いつも最高のツッコミは誰だとか、一番勢いのある人は誰かとか、〈のいる〉だ〈こいる〉だとか言っています。端から見ればとても間抜けな光景ですが、それが許された「お笑いブーム」の去年は幸せな年でした。ちなみに彼の一押しはレイザーラモンHGです。
 レイザーラモンといえば最近西城秀樹のヤングマンをカバーしましたが(でも元々はビレッジ・ピープルですからナイスな選曲ですね)、斎藤君も中央執行委員の中では一番のヤングマンであり、何かと力不足の点はあろうかとは思いますが、何卒皆様よろしくお願いします。
(秋田県支部書記次長)

Back  to HOME