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◆第1634号(2005年11月25日付)◆


国立として誇れる事業を
国立施設管理室長と交渉
 全厚生は11月21日、社会援護局国立施設管理室長と要求の実現を求め交渉を行いました。これには函館、塩原、国リハ、伊東、秩父、神戸、福岡、別府の福祉関係全支部の代表のほか、杉下委員長、飯塚・鈴木両副委員長、杉浦書記長、今井・宮田両中執の本部役員が出席。管理室からは菅原室長、角田補佐らが対応しました。
 交渉の冒頭、杉下委員長は、(1)国立施設のあり方問題(2)公務員制度改革(3)新再任用制度(4)定員削減・増員・要員問題の4点を中心に総括的な問題提起をし、管理室の見解を求めました。
 これに対し、菅原室長は、(1)国立施設のあり方問題については、障害者自立支援法にともない施設体系の見直しが重要になってくる。法律的には概略が示されており今現在詳細をつめている。実施時期が、4月実施と10月実施と2段階にわかれており、今4月実施のものを中心に進めている。4月実施のものは年始めに示される予定、組織体系については10月実施なので、もう少し先に示される。(2)公務員制度改革については、人事評価システムが国立更生援護機関で通用するとは思っていない。将来導入されることになれば、福祉の仕事はチームプレイなので個人の評価はなじまないと主張していきたい。(3)新再任用制度については、定員の枠内という制約があるので、人事課や人事院にたいして申し入れをしている。(4)定員削減については中止もしくは緩和をしてもらいたいと思っているが、閣議決定されたこともあり、厳しい状況であると回答しました。
 障害者自立支援法に係わってスケジュールを質問したとろ、12月の審議会で、4月施行分について議論、来年2月に施行通知が出されるのではないか、また10月実施分については、来春になるのではないかと回答。交渉団は、入所者や入所希望者への説明責任から遅すぎるのではないかと指摘しました。それに対し室長は1月に担当者に対して説明したいとの考えを明かにしました。 国リハ支部で問題にしている「理療教育部の学院移行」については、管理室長は「18日にリハ当局から説明を受けたが、他施設との関係もあり、難しい。今すぐ返事は出来ない」と回答しているとのこと。交渉団は難しいのであれば白紙撤回をするよう求めたが、これには「単なる勉強会と理解」と回答した。

自立支援法で職員に広がる不安
 また視力障害センターの事業として(理療教育)の重要性に変更はないのかの質問には、あ・は・きは視力障害者にとってまだまだニーズがあるので続けていくと回答しました。この間自立支援法に係わって、現場の職員が不安に思っているので、管理室として各施設を指導するよう強く要求しました。計画中の歩行訓練士養成通信課程について、障害者の立場にたった、よりよいものにするため抜本的な対策をたてるよう要求しました。
 定員削減については施設関係で、5年間で60名を削減。具体的な計画策定は年末頃の予定と回答。
 宿日直の課題では障害者自立支援法の政令を見ないとわからないとの回答でしたが、宿日直体制を前提として検討しないよう要求しました。
 新再任用制度では、すべての希望者を採用するよう要求、秩父学園からは調理師の再任用を要求しました。昇格について組合からは、平成16年度は全くというほど実現していない、努力が不足しているのではないかと迫りました。増員要求では、伊東、函館支部から職場実態を訴え実現を求めました。健康安全委員会の設置については、開催されていない施設がほとんどなので、実効ある委員会の開催運営を求めました。人事異動については、本人の意思を尊重するよう、また研修については、障害者自立支援法に関する実務研修を随時おこなうよう要求しました。来年4月から導入される地域手当について、現行制度でリハ支部と秩父学園支部に支給されている調整手当の官署指定を、引き続き続けるよう人事院への申し入れを要求しました。

社会福祉支部代表者会議開く
 管理室交渉前日の11月20日、全厚生は茜荘で、社会福祉支部(厚社連)代表者会議を開催。翌21日の管理室長交渉の打ち合わせを行うとともに、「障害者自立支援法」にかかわって、国立施設の在り方がどのように変わっていくか、現場からの意見の交換をしあいました。会議には、福祉関係全支部代表のほか、本部役員が出席しました。

リレーずいそう
●すばらしい民族衣装
 先日次男の結婚式で着物を着た。最初は洋服のつもりでいた。式は2人で手作りでやると言った。「お母さん着物を着てくれ」と次男が言った。「いや」と私は抵抗した。 長男はレストランで簡単な会食風の結婚式をした。親もスーツで間に合わせた。長女は国際結婚で、インドネシアのロンボク島でごてごての民族衣装を着た。純和風は初めてである。
 次男がどうしても、というのでやむなく、貸衣装を頼んだ。そうすると、長女も「自分は民族衣装でやったから、日本風に着物を着てみたい」長男の嫁も「自分はウェディングドレスだったから、着物は成人式以来だから着てみたい」と言い出した。
 嫁は中肉中背の普通の体型で貸衣装がすぐあった。私と長女はLLサイズ。なかなか気に入った柄、大きさがない。
 思い出した!!私が結婚するときに作った、たった1枚の着物がある。長女に着せたらぴったり。さすが親子。30数年の前のものでもちっとも変ではない。すると、私の姉が、「留め袖を以前親族でまわして着るように大きく作ったのがたんすの中にあった」と持ってきた。超大型人間でも着られる。私が着ても十分だった。貸衣装代は嫁の分だけですんだ。着物自分持ちで、当日は美容師さんが15分足らずで上手に着せてくれた。
 「馬子にも衣装」3人で写真、写真と騒ぎ、誰の結婚式か忘れて楽しんでしまった。民族衣装はすばらしい。
(静岡県支部 組合員)

News
「小さな政府」許さない
11・16第3次中央行動を終日実施

 官民共同のたたかいで「小さな政府」、「総人件費削減」を跳ね返そうと11月16日、全労連第3次中央行動が2,000人の参加で実施され、全厚生も参加しました。各省庁前の早朝宣伝行動にはじまり、昼休みには日比谷野外音楽堂での「『小さな政府』は大きな国民負担、許すな小泉『構造改革』!『もう一つの日本の実現を』11.16総決起集会」に参加。(写真上)集会後は国民犠牲の「公務リストラ」をやめよと、財務省・内閣府・農水省・厚労省の4か所に分かれて「霞が関総行動」を展開。その後、銀座デモ行進、各駅頭で宣伝行動、夕方には国公労連主催の「ここが問題!公務破壊11.16集会」に参加するなど、終日の行動に奮闘しました。

改憲、大増税はね返そう
11・19国民大集会に35,000人

 「憲法9条を守り、世界に広げよう」「庶民大増税反対、くらしと福祉を守ろう」と11月19日、明治公園で国民大運道実行委員会と憲法改悪共同センターの主催で「11・19国民大集会」が開催され、全国から35,000人が参加。(写真下)全厚生も本省・業務センター・リハ・神奈川県・愛知県の各支部と本部OBあわせて26人が参加しました。集会では、自由法曹団の坂本修団長が主催者挨拶し、宗教者・市民団体が連帯挨拶、全国からの参加者が次々とリレー発言し、集会後3コースに分かれてデモ行進しました。

業務にみあう公平な処遇を
昇格改善求め人事院と交渉
 全厚生は11月4日、昇格改善を求めて人事院と交渉しました。交渉には杉下委員長をはじめ、飯塚・三角副委員長、杉浦書記長、福士書記次長、木立・田口・宮田中央執行委員の8人が参加。本省庁、試験研究機関、社会福祉施設、社会保険の4部門の重点要求に対する誠意ある回答を求めました。人事院は、勤務条件局・給与第2課の保川専門官が対応しました。
 冒頭、杉下委員長から「昇格改善に関する要求書」を手渡し、要求趣旨を説明。職員が誇りをもって働くには業務内容と経験の蓄積にみあう公平な処遇が不可欠なことを強調。職務実態を正当に評価した昇格改善を強く求めました。
 これに対し、保川専門官は、「定数改定の作業は、例年通りのペースで進んでいる。12月の予算、組織、定員の結果と合わせて査定結果を示したい。公務を取り巻く情勢は昨年に増して厳しい。来年4月からの給与構造見直しは現行制度のワク内で行ったもの。定数改定のスタンスは変わらない」と作業状況を説明。その後、具体的なやりとりの中で昇格改善を迫りました。

退職手当見直し法案を提出
 本省庁の課題では、本省係長7級を本定数で大幅に拡大することを要求。これに対し人事院は、「標準職務表の改定は現段階では困難。係長は6級まで、課長補佐7級であり、この職務・職責の大きな変化はない」。昇格における男女格差の是正の要求では、「定数は、男女別に出していない。定数の使い方は人事運用の問題。個別具体的な人事管理を当局と協議してほしい」と回答。
 試験研究機関では、3級昇格について、技術・検定・検査・教育・指導等の業務を適正に評価した昇格改善を強く要求。これに対し、人事院は「研究能力の判断は、各研究所の能力審査会が行う。評価の基準は、論文だけでなく、研究能力を評価する物差しがあれば、それを否定しない」と回答。
 社会福祉施設では、介護員長の福祉職3級への格付け、福祉職4・5級の上位定数の拡大、医(二)や行(二)など少人数職種の昇格改善を要求。介護員長の3級格付の要求は、「職務給の考え方からして現段階では難しい。強い要望であることは承る」と回答。
 社会保険では、地方庁の職務と機関の評価を引き上げ、7級枠外を解消するため、8級以上の上位級定数の拡大を要求。これに対し、「国の仕事はピラミッド型の階層で、組織段階的に職務をつくっている。基本的な関係は崩せない。要望は受けとめる」と回答しました。
 最後に杉下委員長は、人事院の引き続く努力を強く要求し、交渉を終えました。

静岡県
健康で働ける職場に
支部定期大会を開催
 静岡県支部は、定期大会を11月9日に静岡労政会館で開催しました。愛知県支部、岐阜県支部から挨拶を受け、福士本部書記次長から社会保険庁改革を取り巻く厳しい情勢と今後の方針について説明を受けました。
 大会では、組合員から業務等によるストレスにより、健康状態が良くないとの報告があり、支部としてこの状況を打ち破るため、本部方針により運動を進めていくことを確認しました。
(支部長長)

近ブロ
公務の「商品化」反対
基盤研支部迎え総会開く
 11月19日、全厚生近畿ブロック協議会は、大阪市内で第6回総会を行いました。
 総会では、社会保険職場に成果主義を基本とする「新たな人事評価制度」が導入されようとしている現状をふまえ、全厚生本部から飯塚副委員長を講師に招き学習会も同時に行いました。学習会では、制度の矛盾や全厚生の考え方、今後の運動についての講義を受けた後、参加者から質問や意見を出し合い制度についての理解を深めました。
 その後開かれた総会では、各支部から職場の問題点等についての報告が行われ、協議会全体として取り組むべき運動を確認し、2006年度運動方針等は満場一致で可決されました。
 医薬基盤研究所支部が新たに仲間として加わり、ますます個性豊かな集団となった近畿ブロック協議会の、今後の運動の高まりを感じることができる総会でした。
 
(中央執行委員)

新執行委員紹介
まじめに組合&家族サービス
 「倉チャン」と大阪の仲間たちから、親しみを込めて呼ばれている倉橋君。私は、彼ほど風貌から受ける印象と、内実にギャップがある人を知りません。風貌はといえば、ボサボサ頭にラフなスタイルでプー太郎もどき。従来のつくられた公務員像からは、大きくかけ離れています。
 しかし内実は違います。昨日も、一杯やりながら「社会主義をめざす国」問題で激論となりました。彼は、「その国の国民を抑圧しているのに社会主義をめざす国とは言えないのと違いますか」となかなか鋭い。新人事評価制度をめぐっても、「拒否闘争は機械打ちこわし運動と同じやん」と手厳しい。また、韓国語を学んだり、「天竜チョップ」というロックバンドに参加したことも。
 こんな倉チャンが、全厚生の中執で活躍する姿を見るのは頼もしい限りです。これからの全厚生運動には、幾多の試練が待ち受けています。そんな時に、政策的な面で全厚生運動をリードする若い力が必ず必要となります。倉チャンには是非力を発揮してほしいものです。ただ一つだけ難を言えば、行動でもリードしてほしいということかな…(大阪支部 組合員)
 倉橋さんは私より2つ年下なのですが、組合員としては先輩で、青年部活動を中心にお世話になってきました。彼は、組合活動、家族サービスにはすごくまじめだと思います。趣味はプロレスと音楽観賞と蛇味線(三線)とギター。家事や料理も趣味なのか、ほとんど倉橋家では主夫状態です。
 いまは組合活動が本当に大変ですが、ここを乗り切っておちついたら、また、倉橋家に沖縄料理や生レバーを食べに行きたいと思います。
(大阪支部 組合員)

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