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◆第1620号(2005年6月15日付)◆


国立の役割果たす施策充実を
国立施設管理室長と交渉

 全厚生は6月6日、社会援護局国立施設管理室と要求の実現を求め交渉を行いました。これには函館、塩原、国リハ、伊東、秩父、神戸、福岡、別府の福祉関係全支部の代表のほか、杉下委員長、藤巻・鈴木両副委員長、杉浦書記長、福士書記次長、今井・宮田両中執の本部役員が出席。管理室からは菅原室長、角田補佐らが対応しました。

給与構造見直しやめよ
 交渉の冒頭、杉下委員長は@給与構造見直し問題A国立施設のあり方問題B公務員制度改革の3点を中心に総括的な問題提起をし、管理室の見解を求めました。
 これに対し、菅原室長は、@給与構造見直し問題についてマスコミ報道程度しか情報がないとしながら、現水準を確保すべく機会ある毎に伝えていきたいと回答しました。A国立施設のあり方問題については、国立として特色のあるモデル的なものにする必要があるとし、当面18年度予算要求や国会の障害者自立支援法案関係の動きをみながら取り組みたいと回答。B公務員制度改革については、あまり情報がはいってこない。施設職員の個別評価は難しい。反対の立場で伝えていきたいと回答しました。

宿舎専任職員の配置を
 障害者自立支援法案に対する管理室の認識としては、法律が成立の段階で、今の施設機能に加えて何が出来るかを検討したいと回答するに止まり、国立施設管理室としての主体性の欠如や国立施設としての意識の低さが改めて鮮明となりました。とりわけ、視力障害センターの理療教育部門について、課程変更も視野に入れて検討するが、就労移行支援型であれば、施設の得意分野事業として打ち出していきたいと回答しました。
 宿日直の課題では、日直の試行結果について、施設により問題意識に違いがあるが、方向性を出さなければいけない時期と認識している。障害者自立支援法案の関係でサービスの詳細が不確定なので、18年度の対応は難しい。予算的には早くて19年度にずれ込むと回答しました。
 健康安全委員会の設置については、16年度に未実施の施設があることは残念。施設長会議で開催するよう依頼していると回答しました。組合からはメンタルヘルス、長期病欠、宿日直業務に係る健康管理、早期退職者の増など課題はたくさんある。実効ある委員会の運営を求めました。
 再任用については、例年通りのスケジュールで実施していく。定員内職員になるので、全員とはいかない。ご理解願いたいと回答しました。

業務実態に合う定員を
 増員の課題については、新たな10%削減の対象となっている。純減にならないように工夫したい。欠員は、早急に解決できるよう全力で補充したい。行(二)の補充については、民間委託できるものは委託していく事で、ご理解いただきたいと回答。また、皆さんからも増員要求についてはアピールしていただきたいと回答しました。
 調整額・手当要求については、介護員の夜間特殊業務手当に触れ、これからも継続して要求していきたい、現場からも困難性を上げて欲しいと回答しました。
 昇格について組合からは、平成16年度は全くというほど実現していない。努力が不足しているのではないかと迫りました。室長は高い処遇で働いて欲しいと考えている。施設の特殊性による職務の困難性などを出して要求しているが、実現していない、皆さんの知恵を貸して欲しいと回答しました。加えて、国リハの医療(二)、行(二)の5級昇格について、事例を出して実現を求めました。
 人事異動については、活力ある組織作りのため異動は必要。ご本人の意思は尊重するが、全員という訳にはいかないこともあるのでご理解いただきたいと回答しました。 国リハ採血室の人事配置について、適切に対応するよう求めました。
 研修については、障害者自立支援法案、個人情報保護法などについて行うよう話をしたい。歩行訓練の研修については引き続き検討すると回答しました。

支部活動の現状を意見交換福祉支部代開く
 管理室交渉前日の6月5日、全厚生は茜荘で、社会福祉支部代表者会議を開催しました。
会議では、翌6日の管理室長交渉に臨むにあたっての打ち合わせを行うとともに、支部活動の現状を交換しあいました。
会議には、福祉関係全支部代表のほか、本部役員が出席しました。

リレーずいそう
● ヒロシマのこころ
 「父と暮らせば」が横浜で上映された。舞台は原爆投下から3年がたった1948年の広島。あの日、美津江は、廃墟となった自宅前で親友の母親と出会い「何であんたが生きとるん」といわれたことが深く心に突き刺さる。一人生き残ってしまったことで、幸せになることを拒み続ける美津江のもとに、原爆でなくなった父が亡霊となって現れる。ユーモアと優しさであふれた父娘の交流、ふかい悲しみの重圧から、生きていく希望を取り戻し、一人の幸せを願う娘となるまでを描いた4日間。そういえば、神奈川の平和行進でクラスメートの名簿を持って歩いていた、被爆者のおばあちゃんも同級生の母親に「何であなたが生きてるの」と言われたと言っていた事を思い出す。生き残ってしまったことに負い目を抱き、幸せになってはいけないと生き続ける、なんて切ないことだろう。人として生まれ、誰しも生きる権利を持ち、幸せになる権利を持っているのに…。広島、長崎合わせて21万人の命を一瞬に奪った原爆。被爆して生き残った28万人という多くの人々を苦しめている原爆。人間の存在そのものに落とされた原爆。ヒロシマ、ナガサキから60年たった今も、多くの人々の心の傷はまだ癒えていない。今年、原水爆禁止世界大会は両被爆地広島、長崎をメインに開かれる。全厚生から多く参加を!「核兵器廃絶、戦争反対」を大きな声で叫ぼう!もっと平和に近づきたいから!私たちは歩きだそう。
(神奈川県支部 組合員)

News
● 国民本位の社保行政を ―「私の一言」はがき908枚提出―
 6月10日全厚生は、不祥事の再発防止の徹底と、国民本位の社会保険行政の確立を求め、「私の一言」はがき908枚(写真左)を社会保険庁に提出しました。
 この間、年金関連施設の赤字問題や監修料と随意契約の不透明さ、多額の保険料の事務費等への転嫁など、さまざまな問題がマスコミでも取り上げられ、社会保険庁改革が政治課題として浮上。特に特定業者との信じられないような癒着、便宜供与は贈収賄事件へと発展し、ノンキャリアのトップも含めた複数の現職が逮捕されるという最悪の事態となり、組織解体論に拍車がかかりました。
 全厚生では2月に不祥事の再発防止徹底と、国民本位の社会保険行政の確立を求めた声明を発表するとともに、現場で働く職員の切実な声を直接届ける意味で「私の一言」はがき行動に取り組みました。提出には総務課長が対応。2度とこうした不祥事が繰り返えされないよう強く申し入れるとともに、組合員から寄せられたはがきを厚生労働大臣、社会保険庁長官へ直接届けるよう要請しました。

● なくせ公害 守ろう環境 ―第30回全国公害被害者総行動―
 「なくせ公害、守ろう地球環境」をかかげ6月9日、東京・霞ヶ関周辺で第30回全国公害被害者総行動が実施され、環境省交渉や昼休み霞ヶ関デモ(写真上)、全国公害被害者総決起集会などが行われました。昼休みデモには全厚生からも参加し、「公害なくせ」「被害者救済」を訴え、デモ行進しました。


給与構造の見直しやめよ
国公労連 05夏季闘争方針を決定

 いま政府は、財界の意向を受けて、公務員の総人件費削減の攻撃を強め、賃金切り下げ、定員の純減を迫っています。こうした方向と併せ、公務の民間開放・民営化を一層迫るため、経済財政諮問会議では「骨太方針2005」の策定に向けた議論が大詰めの段階を迎えています。人事院は、5月18日に給与構造等「見直し」の措置案を提案。公務の在り方、賃金・労働条件をめぐるこの夏の人事院勧告に向けた最大の課題になっています。
 国公労連は厳しい情勢をはね返すために6月3日、第123回拡大中央委員会を開催。「05夏季闘争方針」と「05勧告期における対人事院要求」を決定。全厚生はただちに、この方針を具体化して全力でたたかいます。
 夏季闘争の中心課題は、@8月の人事院勧告にむけて、職員の賃金引き下げとなる給与構造・地域給の見直しに対し、一人の賃下げも許さず生活改善をめざすA「公共サービス商品化」反対キャンペーンを全国で継続し、「市場化テスト」など公務の民間開放に反対するB改憲を許さず、平和と憲法が輝く社会を守り発展させる取り組みを強めるC要求実現のたたかいと結びつけ、組合員加入の取り組みをすすめ、組織拡大・強化をはかることです。決定した人事院勧告期にむけた要求は、@賃金水準の改善では、平均1,000円引き上げることA給与構造の「見直し」に関わっては、職員の賃金引き下げとなる給与構造・地域給「見直し」は行わないことを柱に据えています。 全厚生は、この夏季闘争を全組合員の参加で取り組みます。@財務大臣宛の「行政サービス充実のための予算・要員確保を求める職場連判状」の取り組みA総務大臣宛の「退職手当の現行水準を求める要求ハガキ」の取り組みB人事院総裁宛の「賃下げとなる給与構造『見直し』に反対する要請書」の取り組みを実施します。
 さらに、夏季闘争の中心課題について、職場からの上申・交渉の取り組みを強めます。中央行動は、6月24日と7月26日に行います。特に7月の中央行動は、人事院勧告前の最大の山場の取り組みとして位置づけています。この夏、最大規模の上京団行動として、全支部が取り組みます。


核兵器廃絶を皆の力で

ニューヨーク行動に参加して(3) 伊東支部 組合員

◆5月3〜5日
世界の反核運動との交流会→帰国

 5月3日 午後13時〜15時30分、SEIU1199支部会館にて、世界の反核運動との交流集会。
 SEIU1199支部会館で「核兵器のない世界のための連帯交流集会」と題され、原水協の主催で行われた集会には、5人のパネリストが出席した。
 イギリスCND議長のケイト・ハドソンさんは、「世界の世論と反核運動が核兵器を使用させなかった。皆で力を合わせて運動などを行えば何もできない事は無いと、伝えて行かなくてはならない」と発言された。
 フランス平和運動共同議長のピエール・ビラールさんは、「前回のNPT会議からの核兵器を無くしていくという事は非常に大切な事、今回夏の広島、長崎にフランスから大きな代表団を送り、惨劇の現場を見る事が必要である」と発言された。
 ジョセフ・ガーソンさんは、「ニューヨークタイムスに『NPT前に大規模な集会とパレードが行われた』と記事に取り上げられたのは、日本から大勢の人が訪れた為」と発言され、「今後もアメリカと日本は平和運動を連帯しておこなって行かなくてはならない」と発言された。
 ピースフル・トゥモローズのアンドレア・ルブランさんは、「『9・11』後悲しみを平和につなげる活動をしている」と発言された。
 この後、質疑応答があり、大いに意見が交換された。
 5月4日 朝10時15分集合、JFK空港へ、13時55分ノースウエスト機にて空路13時間45分。
 5月5日 成田空港、16時40分着、それぞれ解散。

生涯忘れない集会デビューNY行動
 帰国してからも、NPT関連のニュースを見るたびにどのように進んでいるのかが気になりますが、今回の日本からの代表団の思いが伝わるように、いつもそう思いながらニュースを見ています。
 仕事柄、パレードも集会も始めてで、そのデビューがニューヨーク行動だった事を私は生涯忘れる事は無いと思います。ありがとうございました。
(連載おわり)

みんなの国公共済会
支部の取り組み紹介します <連載(5)>
小さな掛け金大きな保障
 ちょっとした不注意で、左手の中指を骨折してしまいました。
 大したケガとは思っていなかったものの、完治まで2カ月かかってしまいました。しかし、通院費を上回る給付を受けて、チョッピリ得した気分もあります。ケガをしないことが大事ですが、万が一の為に小さなお金で安心できる国公共済はありがたいものだと思いました。(本省支部 H・K)

突然の事故で、長期の入院生活と軽度の後遺症を負いました。一方、支えてくれた家族・職場の仲間には、語り尽くせないお世話を受けました。
 そして国公共済には、その額面通りのサービスに満足しています。簡単でスピーディ、小さな掛け金で大きな保障。マイナー(共済会)がメジャー(大手生保会社)級の実力を備えていることを実感しました。この給付金は、自宅のバリアフリー化に生かされ、生涯、共済会の恩恵と生活を共にすることになります。本当にありがとうございました。
(愛媛県支部 組合員)
※連載おわり

国民平和大行進が行く

元気よくリレー旗は静岡へ 2

 さわやかな5月の風の中、「05平和大行進」は、神奈川県内を13日かけて行進。19日、静岡へと引き継がれました。全厚生からは、神奈川県支部3人、静岡県支部2人が参加。リレー旗を、静岡へと無事手渡しました。湯河原町では、町長自らが、平和行進に激励の挨拶。町議会で「非核兵器宣言」等を全会一致で採択してきた事、「子々孫々に平和な世界を引き継ぐことは、被爆国の責務であると」を表明。神奈川県は、84年に「神奈川非核兵器宣言」を議会で採択。県内市町村でも次々と「非核兵器宣言」が議会で採択されました。毎年この時期、横浜市、川崎市、湯河原町をはじめ多くの自治体が、平和行進への激励と、「核兵器廃絶、反戦平和」の立場で努力することを表明します。「05平和大行進」は、今年も神奈川県内の自治体を巻き込んでの行進となりました。被爆60年、当時10歳の人も今年で70歳の高齢です。一日も早く「核兵器のない、戦争のない、平和な世界」を実現にするために、草の根からの運動に取り組むことを決意を新たにしました。
(神奈川県支部書記長)


ギャラリー平和キャラ (8)

国衛研支部 組合員の家族の作品

 全厚生女性部が募集した平和キャラクターの応募作品を紹介するコーナーです。  〈評〉平和のハトを守ってくれる母なる大樹。ハトが抱いているのは平和の卵?それとも人間?それとも地球?大樹のおだやかな表情は母のよう。女性の平和への深いメッセージが込められたキャラクターです。

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