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◆第1616号(2005年4月25日付)◆


国公権利裁判控訴審第1回口頭弁論開催

不利益遡及は許さない

 4月14日、東京高裁で、国公権利裁判控訴審第1回口頭弁論が開かれました。
 この裁判は、02年人事院勧告にもとづく給与法「改正」で減額分を4月に遡って再計算し、12月期末手当から「減額措置(不利益を遡及した)」ことは違法・違憲だとして国公労連が原告団(139名)を組織して、国(被告)を訴えたものです。
 10回の口頭弁論を終え昨年10月21日に東京地方裁判所で判決が出され、「国家公務員に対しては『不利益不遡及』の原則が直ちに当てはまるとはいえない」として原告損害賠償請求を棄却しました。この判決を不服とした原告団(101名)はただちに控訴し、高等裁判所での争いとなりました。
 当日午前10時より東京高裁での宣伝行動には全厚生から本部役員と大阪支部の北川原告が参加しました。宣伝行動のなかで本部の宮田中執が「社会保険事務所の職場では社会保険庁改革の名のもとで時間外や土日の窓口業務を行っており、そこで働く職員は心身ともに疲れ切っている。メンタルになり長期休養している職員も増えてきている。そうしたなかで生活の拠り所である給与が遡って削られるのは許せない。勝利に向けて最後まで頑張る」と決意表明しました。
 その後11時より東京高裁第101号大法廷で第1回口頭弁論が開かれ原告・傍聴併せて全体で117名が参加しました。原告側が「控訴人準備書面(1)」と専修大学・晴山教授の鑑定意見書、国側からは答弁書が確認されました。原告を代表して2名が意見陳述をおこない、全港建・福嶋委員長は、「私たち101人の控訴人は国公労連に結集する13万人の仲間を代表しており、働くルールを守って欲しいという願いを代弁している」、続いて全通信・星野支部長からは、「子供達にも説明できる『働くルール』を正義と道理をもって判断して欲しい」と裁判長に訴えました。国側は早期の結審を主張しましたが、裁判長は主張をしりぞけ第2回口頭弁論が6月14日に開催されることになりました。
 弁護士会館で開催された意思統一集会では、国公労連の小田川書記長が行動提起をおこない、「法廷外の大衆運動を盛り上げ、裁判の意義を確認し、世論形成のための署名目標をやり遂げたい。6月のILO総会を活用しながら国公権利裁判の勝利に向け大いに奮闘していこう」と呼びかけました。最後に岡村弁護団長が「ILOの2度の勧告が公務員制度に大きな影響を与えている。日本の公務員のような現状は世界では通用しなくなっており、このような有利な状況を活かしたい。不利益遡及ではなく減額調整だという被告・国の主張はいかにも苦しい。判決は秋になると思うが、その間の運動を強めてほしい」と締めくくりました。



4・20中央行動多彩に

国民犠牲の公務リストラ反対

 4月20日冷たい雨の降る中、国公労連は郵政民営化、市場化テストなど「公共サービスの商品化」反対、5年間10%以上の定員削減、独立行政法人の「見直し」など「公務リストラ」阻止を中心課題に全労連・国民春闘共闘委員会・公務労組連絡会が結集して第2次中央行動を実施。決起集会をはじめ、財務・金融共同行動、また国公労連独自の各種団体への要請行動や議員要請行動など、多彩な行動を終日展開。全国から2千人が結集。全厚生は、本省・業務センター・神奈川県の各支部と本部から15人が参加しました。


リレーずいそう
●花
 今年の桜は見事です。
 世田谷の砧公園には、桜の巨木が連なる場所があります。訪れた時は満開を過ぎ、風が吹く度に花びらが降り注ぐ幻想的な風景を楽しめました。
 家の近所にも桜並木の続く一画があり、途中のパン屋さんで焼きたてパンを買い込んで散策に出ました。やはり桜の見事な公園で昼食にして一休み。こちらは砧公園より開花が若干遅く、未だ蕾も残る八分咲きでした。
 浮かれた気分で家に帰ると、一見して放任主義の賜物であろう庭が目に飛び込んで来て、現実に引き戻されます。既に散り始めていたモクレンの大きな花びらが積もり、変色し始めています。塀際には去年の落ち葉が溜まっています。
 こんな庭でも、冬場のサフラン、クリスマスローズから始まり、盛りを過ぎたツバキ、ヒイラギナンテン、ヒヤシンス、チューリップ、そして今は繁殖力旺盛なパンジー、サクラソウ、桜より控えめなカリン、プルーン、リンゴの花盛りです。ワスレナグサ、サンショの花も咲き始め、アマリリス、ユリ、バラも新芽をのばし始めています。夏、秋もそれぞれ季節の花が咲き、結構きれいなんですよ、手入れさえしてあればね。
 2坪ほどの庭にこれだけ植えたら、手入れ以前の問題だろうとの意見もありますが、例年のごとく、今年こそはまめに手入れをしようと思った1日でした。
 ところで、サザエさん通りの八重桜は今が見頃ですよ。
(国衛研支部 組合員)


News
● 東原爆裁判が完全勝訴 ―厚生労働省は上告を断念―
 東数男原爆裁判控訴審で厚生労働省は4月12日、上告を断念し、東さんの完全勝訴が確定しました。この裁判は当時16歳であった東数男さんが、学徒動員先の工場(長崎)で被爆をし、数十年後肝機能障害で原爆症認定を申請しました。しかし、国=厚生省は95年11月、「東さんの疾病は原爆によって起きたものとは認められない」と申請を却下、それを不服とし、裁判で争ってきました。04年3月31日東京地裁で完全勝訴しましたが、判決を不服とした国は不当起訴をおこないました。05年3月29日、東京高裁の判決でも東さん側が完全勝訴。「厚生労働省は上告するな」と、期限の4月12日まで「東京おりづるネット」が中心となり厚生労働省前で宣伝行動をおこないました。8日、全厚生はこの行動支援のため、本部から宮田中執と西田書記が参加、厚生労働省で働く職員へマイクでの訴えや、ビラまきを行いました。
 12日、厚生労働省は上告を断念、東さんの勝利となりました。まだ全国13の地方裁判所で168人の被爆者が原爆症認定で闘っています。この勝利は全国で闘う被爆者に勇気と希望を与えました。

● 労働運動に男女共同参画を ―国公労連が学習交流集会を開催―
 4月16日国公労連は、国公労働運動における男女共同参画の前進をめざす交流集会を開催。全厚生から12人が参加しました。茨城大学教授の清山玲さんが「男女共同参画と労働組合運動」と題して記念講演。全法務、全労働、全経済、全司法が取り組みを報告。女性の意見や要求を労働組合に反映させ、運動へ結集・強化することの重要性や経験、課題などを話し合い、交流しました。


NPT再検討会議要請行動
全厚生から2人の代表派遣

ニューヨークに行ってきます。

 5月2日から27日にかけて国連本部で開催されるNPT(核拡散防止条約)再検討会議の成功へ、日本原水協は830人もの大要請団を組織しました。全厚生からは、青年対策部の代表として本部の宮田健一中央執行委員、女性部の代表として伊東支部の土屋きよみさんが参加します。2人は4月29日出発し5月5日に帰国。参加にあたっての決意を紹介します。

各国参加者と交流深めたい  中央執行委員 宮田健一
 NPT再検討会議は核兵器廃絶にむけ、国連加盟国のうち188カ国の代表が集まり議論する場です。2000年5月の会議において「核保有国による核兵器廃絶の明確な約束」などを盛り込んだ最終文書を採択したことにより廃絶に向けて大きな前進をしました。
 しかしその後におこった同時多発テロも影響し、アメリカは核兵器使用をふくむ「先制攻撃」戦略を崩そうとはしていません。イラク侵略戦争でも、核兵器の使用さえ選択肢のひとつとする発言がくり返しおこなわれました。
 NPT会議は5年ごとに開催されます。今回の会議は大変重要で、核保有国に期限付での廃絶を約束させることが求められています。各国参加者と交流し核兵器廃絶を訴えて来たいと思います。

署名活動などがんばります  伊東支部 土屋きよみ
 5月1日にニューヨークで行われる大集会とパレード、およびNPT再検討会議の傍聴にニューヨークへ行って来ます。核兵器をなくす為に世界各国の代表の方々と交流を深め、ニューヨークの街角で署名活動などの行動に参加させていただきます。がんばってきま〜す!!


☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生 ☆ ★ ☆
─ 3 ─

 全厚生組合員の「ピカピカの小学1年生」全員集合。数回に分けて掲載します。
〈コメント説明〉
(1)子どもの氏名(ふりがな)
(2)大きくなったら何になりたい?
(3)お父さん、お母さんからのメッセージ。
岩本 純弥 くん
(1)いわもとじゅんや
(2)メカゴジラ
(3)小学校でも友達をいっぱい作って元気いっぱいの純弥でいてください。にこにこ笑顔の純弥が大好きです。
安田 麻央 ちゃん 小澤 晟士朗 くん
(1)やすだまお
(2)ケーキ屋さん
(3)いつものニコニコ笑顔で小学校に行ってもお友達をたくさん作って仲良く楽しく過ごしてください。
(1)おざわせいじろう
(2)パイロットか電車の運転手
(3)いつも明るくてやさしいせいじろうくん小学校入学おめでとう。友達をたくさん作って元気いっぱい通学してね。
鈴木 千夏 ちゃん
(1)すずきちか
(2)歯医者さん
(3)恥ずかしがりやでがんばりやの千夏、これからは人に優しく、素直な気持ちを持ち、笑顔を忘れないでね。千夏のことを応援しています。


ギャラリー平和キャラ (4)

基盤研支部員の家族の作品

 全厚生女性部が募集した平和のキャラクターの応募作品を紹介するコーナーです。
 《評》地球がまるごとキャラクターに。国と国との間で争ったりしている場合じゃないよ〜、地球は1つだよ〜、仲良くしようよ〜!!とかわいい声が聞こえてきそうです。

みんなの国公共済会
支部の取り組み紹介します <連載(1)>
仲間のためのたすけ愛
 国立福岡視力障害センター支部の機関紙「かたらせて」に掲載されたメッセージをご紹介します。

*  *  *

 職場生活を支える重要なものは家庭生活です。家族が心配であったら仕事もままなりません。皆様は、家族のために、自分のために、「もしも…」の時に備えて…いわゆる「お金」を残すために民間の保険に加入されている方もおられると思います。
 民間の保険は会社組織であり利潤を追求しなければ保険会社が成り立たない。つまり、我々の働いた大切な「お金」で保険会社に保険をかけてあげているようなものです。「お金」をあつめても「お金」をださない、この精神で、会社(職場)を守っているものなのです。
 そこで、利潤を追求せず、しかも合併せずに存続できる保険を紹介いたします。それは、国公共済会というもので、国公労連に加盟する組合員と、ご家族のみなさん全ての日常生活上の不安と危険(病気、事故、災害など)に備え、いざという時に組合員同士で助け合う事業・活動です。仲間が増えれば増えるほど充実するものです。
 あなたの参加で、自分のため、家族のため、そして、“仲間のため"の「ささえ愛、たすけ愛」の輪を、大きく拡げることができます。どうぞ、この機会に共済会について考えていただくようお願い申し上げます。



核兵器廃絶国民平和大行進に参加を

ニューヨークへ平和の声届けよう

 国民平和大行進が5月6日、東京を出発します。核戦争阻止、核兵器廃絶を訴えながら、2005年原水爆禁止世界大会が開催される広島・長崎をめざします。
 全厚生は今年も通し行進旗を繋げます。


第29回全厚生女性交流集会 in 広島
誓いをあらたに 明日を守ろう
〜未来ある子らのために 戦争のない世界めざして〜
日時6月11日(土)13:30〜12日(日)12:00
会場アークホテル広島 (11日は広島港宇品旅客ターミナル集合)
11日 似島「廣島とヒロシマを訪ねる」フィールドワークほか
12日 被爆の実相を語る記念講演ほか         
親子参加大歓迎!フィールドワークは子どもたちが参加できるコースです。

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