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◆第1613号(2005年3月25日付)◆


社会保険行政の「民間開放」やめよ

大臣官房人事課長交渉を実施

 全厚生は3月24日、大臣官房人事課長と05春闘の重点要求で交渉を実施。交渉には全厚生から杉下委員長、網・藤巻各副委員長、杉浦書記長、福士書記次長、木立・田口・宮田各中執が出席。人事課からは、小野人事課長、木倉参事官、西山人事調査官らが対応しました。
 冒頭、杉下委員長は、統一賃金要求の実現を求めるとともに、給与構造の基本的見直しの問題点を指摘。社会保険庁改革や市場化テストでは、公務の在り方が問われていることを強調し、10項目の重点要求の実現を求めました。これに対し、小野人事課長が一括回答しました。

国公労働者の賃金引き上げを
 国公労働者賃金の平均1万2千円(3・1%)引き上げ要求には、「賃金改善は、職員の志気に直結する身近な問題。人事院勧告までの間、関係機関に対し、必要な意見・要望を申し入れたい」と回答。
 社会保険行政は憲法25条にもとづき国の責任で拡充し、「市場化テスト」(官民競争入札)の対象として「民間開放」しないよう求めたのに対しては、「『社会保険庁の在り方に関する有識者会議』で5月には最終的なとりまとめが行われる予定。その議論の結果を踏まえ、適切に対応したい」と回答。市場化テストでは、「効率的で質の高いサービスの実現を目指し、より一層の業務の効率化が求められている。その観点から、外部委託の拡大を図る一環として『市場化テスト』のモデル事業に取り組んでいる」と回答。
 政府管掌健康保険は国の責任で国の事業として全国一体で実施し、国の責任放棄・縮小につながる「都道府県単位の運営」は行わないことの要求に対しては、「次期医療保険制度改革との整合性を図り、その運営や組織等についての抜本的な改革を進めたい」と回答。

給与構造の「見直し」やめよ
 医薬基盤研究所の課題では、異動する職員について、身分・勤務条件の後退を招かないよう万全の措置を要求。これに対し、「勤務条件等の扱いは非常に重要な問題。異動する職員の身分・勤務条件等の後退を招かないよう、諸規定案の整備は万全を期すよう厚生科学課及び関係機関へ伝える」と回答。
 ILO勧告にそった公務員制度改革を行うことと、評価制度の「試行」を一方的に強行せず、労使協議を尽くすことの要求に対しては、「公務員制度改革は、職員の勤務条件の基本に関わる問題。関係職員団体の意見を十分聞いて検討されるべきもの。評価は公正で納得性が高いものであることが必要。制度官庁において、職員団体と十分話し合いを尽くすよう申し入れる」と回答しました。
 賃金引き下げにつながる給与構造の「見直し」改悪を行わないことに対しては、「人事院は、俸給水準の引き下げと地域手当の支給による適切な地域間配分の実現や勤務実績の給与への反映を図るとしている。調整手当に替わる地域手当の財源を全体の俸給水準の引き下げによるものとなれば、非常に多くの職員の生活に大きな影響を与える極めて厳しいものと受け止めている。納得性が高く人事管理上支障のない制度となるよう慎重な検討を申し入れている。給与が職員の志気及び生活に直結する大きな問題であり、職員の理解を得ることが重要。皆さんの意見を踏まえ、人事院に対して必要な意見・要望等を申し入れる」と回答。

超過勤務の大幅縮減を
 定員関係では、国民サービスの向上・充実にむけた大幅な増員を行うことを要求。これに対し、「厚生労働省は国民の生活と安全に深くかかわる重要な行政分野。行政の重要性、必要性の観点から、18年度においても、真に必要な増員を要求し、最大限の努力をする」と回答。
 超過勤務の大幅な縮減、本省庁職場の恒常的な残業改善の要求では、「恒常的な残業実態の改善は、職員の健康管理という観点から重要性は十分認識している。管理者の意識を高め、定着させることが大切。今後とも、超過勤務の縮減について十分認識をもって積極的に取り組む」と回答。
 メンタルヘルスの課題では、「メンタルヘルス対策は非常に重要。今後とも、職員の健康・安全対策の充実を図っていきたい」と回答。
 女性職員の採用と登用を拡大する要求では、「今後とも女性職員の採用・登用の拡大に積極的に取り組む」と回答。
 再任用制度では、希望者全員の雇用のために最大限の努力を要求。これに対し、「定員の問題が制度上の一番の問題。制度の趣旨を踏まえ、適正、公正な運用がなされるよう、各機関を指導していきたい」と回答しました。

基盤研職員の身分・勤務条件の後退招くな
 一括回答の後、さらに要求実現を迫りました。
 杉下委員長は、社会保険庁改革の課題で追及。確かに有識者会議で議論されているが厚生労働省として、国民の利益擁護の立場で行政組織のあり方について、積極的に意見を表明し、世論をリードする役割を発揮すべきと主張。
 杉浦書記長は医薬基盤研究所の課題で追及。基盤研の設立後も就業規則等のすべてが確定するまで、身分・勤務条件の後退を招かない一致点を大括りで確認することを要望。これに対し、要望の趣旨を関係課に伝えると回答。さらに、生物資源部門は、研究業務の継続性を重視し、予算や定員を安定的に確保するよう要望。公務員制度改革の評価制度の「試行」については、労働条件の最たるもの。労働組合との内容の協議・交渉を前提にすることを強く要求しました。
 網副委員長は、試験研究機関の現場から定員確保の要求で追及。生物製剤の検定分野の実例を述べ、特殊性や専門性をもった人材を育成するための十分な配置を要望。
 藤巻副委員長は、メンタルヘルスの課題で追及。メンタルの人を出さない職場環境・体制づくりや職場に復帰する人の対策を講じる重要性を述べ、取り組み強化を求めました。


リレーずいそう
● 一人暮らし
 一人暮らしをしている人にとって、病気にかかるというのは大変なことです。それがインフルエンザともなると、最悪です。幾ら具合が悪かろうが食事をとらなければ病状は良くならないし、薬も飲めません。寝ているだけでもつらいのに、立ち上がるとなると、さらにつらいのですが、そこは覚悟を決めてフラフラになりながらも食事の用意をする。ご飯といっても食材もなにもないので、自ずとカップ麺になるのですが、これには、今まで一人暮らしをやってきて一度も寂しいと感じなかった私も、寂しい気分に襲われ、思わず涙をこぼしそうになりました。
 病気になる前は、カップ麺を毎日食べても全く思いもしなかったのですが、病気の時にカップ麺を毎日食べてみて、初めて、この食生活は駄目だと気付かされました。
 私はこの日以来、心を改め、まな板、包丁、食器類を揃え、お湯を沸かす際にしか使わなかったガスコンロにも、フライパンを置いて、ちゃんとした自炊をしようと心がけています。まだ私のレパートリーは、“炒めもの”しかない、というかそれしかできないのですが、これからどんどんレパートリーを増やし、充実した食生活を送れるよう日々、勉強していきたいと思っています。そうしたら、健康を維持できるし、食費も今よりは抑えられるのではと、もの凄く希望に燃えています。
(伊東支部 組合員)

ピカピカの小学1年生の原稿を募集中
 ピカピカの小学一年生の原稿を募集します。今年小学校に入学する組合員の子どもさん全員が対象です。子どもの氏名(漢字)@氏名のふりがなA入学する小学校名(〇〇市立〇〇小学校)B大きくなったら何になりたい?Cお父さん、お母さんからのメッセージ(支部・組合員名)を100字以内で。顔がはっきり写っている写真を送って下さい。デジタルデータもOK。写真(プリント)はお返しします。締め切りは、第3次が4月15日です。お礼に図書カード(千円分)をさしあげます。 くわしくは、支部の教宣担当者、または全厚生本部まで。



イラク占領反対3.20国際共同行動に参加

憲法9条守れイラクに平和を


【大阪】 8000人で人文字
みんなで「平和」と「9」

 イラク戦争開始から2年目の3月20日、大阪では、お城の公園に8000人が集合。お年寄りから中学生まで、なごやかに行われました。
 大阪支部は、他の行事が重なるなか、現役7人が参加。退職者の方にも3人お会いできました。
 「スマイル」という歌にグッとこみあげ、高校生の訴えに感心し、ヘリコプターに向かって人文字の色紙を掲げました。『平和』の「平」の右側の点にいたので、写真を見たらぜひ見つけてください。
 続いては、「デモ」ならぬ「パレード」へ出発。三線(さんしん)をバックに「沖縄を返せ」を歌うと気持ちよいものです。「シュプレヒコール!」に「おー!」と応えるも『帰ってきてよ 自衛隊』のかけ声に、時代を感じます。
 10時半からトイレも行かず、お昼もガマンで難波に到着は2時過ぎ。参加者のみなさん、とりわけ最後まで一緒に歩いた小林・大内さん、本当にごくろうさまでした。
 平和な世界を実現するために、9条を守りぬきましょう。
(大阪支部 組合員)


【東京】 子ども達の願い届け
いまこそ平和守るとき

 東京では、日比谷野外音楽堂で「いまこそ平和を守るとき NO!イラク占領・有事法制・憲法改悪 国際共同行動3・20集会」が行われ、6000人が参加しました。
 全労連や陸・海・空・港湾労組20団体が実行委員会をつくり開催したもので、全厚生は、本省・統計・業務センター・感染研・秩父学園・神奈川県の各支部とOB、本部から23人が参加。
 集会では、映画人9条の会の神山征二郎監督や前レバノン大使の天木直人さんらが発言。イラク人のハッサン・アリー・ハッサン・アボットさんは、イラクで普通に暮らす人々が殺されていく様子を生々しく証言し、米軍の蛮行を糾弾しました。集会後は、銀座から東京駅方面にデモ行進。
 集会には子ども達も手作りのプラカードを持って参加。感染研支部組合員の長男(中1)と次男(小5)は、それぞれ「イラク戦争反対」「イラクに平和を、アメリカ軍よ帰れ」とのプラカード。統計支部組合員の長女(小3)は、「せんそう反対」のメッセージの下に、「みんなにこにこ」と、平和であればこその笑顔いっぱいのイラスト入りのプラカード。子ども達の平和への願いがみんなに届くよう、元気いっぱいアピールして行進しました。


【本省共闘】 第6回定期大会を開催
過酷な超勤の縮減を

 3月9日、厚生労働省本省に働く仲間でつくる厚生労働本省労働組合共闘会議 (全厚生本省支部、全厚生統計情報支部、全労働本省支部)の第6回定期大会が開催されました。
 来賓挨拶に続き、市川事務局長(全厚生本省支部)が議案提案、会計監査報告の後、採決が行われ、全ての議案が採択されました。2005年活動方針では、長時間過密労働改善、「命と健康を守る運動」を引き続き最重点課題として、取り組むことを確認しました。
 新役員は次のとおりです。
 ▽議長 神山正(全厚生本省支部) ▽副議長  菅沼伸至 (全厚生統計情報支部)、御園洋一 (全労働本省支部)▽事務局長 原和義 (全労働本省支部) ▽事務局次長  菊池竹人 (全厚生本省支部)、梅澤明子(全厚生統計情報支部) ▽幹事 三角美智子(全厚生統計情報支部)、西森 和寛 (全労働本省支部)、大島勝也 (全厚生本省支部)
(本省支部 組合員)


ギャラリー平和キャラ (1)

国衛研支部 組合員さんの家族の作品

 全厚生女性部が募集した平和のキャラクターの応募作品を紹介するコーナーです。
 日本の憲法9条を初めて知った地球くんの思いは…感動して泣いちゃうかも。


全厚生女性部平和キャラクター決定

たくさんの応募ありがとうございました

 全厚生女性部が募集した平和キャラクターが決定しました。
 組合員とその家族17人から17作品の応募があり、3月23日の第5回女性部幹事会で審査した結果、辻泰弘さん(61)(国衛研支部辻澄子さんの家族)の作品を採用することを決定しました。
 応募作品は、いずれも、平和をアピールする力作揃いで、選考作業は難航しましたが、辻さんの作品は、「世界が日本の憲法9条を学び、自国の憲法に戦争放棄、戦力不保持を明記すれば、地球上から戦争はなくなる」「今ほど憲法9条が重要な時はなく、世界に広めこそすれ、改悪などとは言語道断」というメッセージを伝えることができるとして採用が決定しました。
 辻さんの作品は今後、ニュースや宣伝などで使用していきます。辻さんはじめ、応募頂いた方全員に記念品(図書カード)をお贈りします。
 今回の応募作品は、いずれもメッセージ性のある個性あふれる作品でしたので、「全厚生」新聞紙上に連載で紹介していきます。お楽しみに。


憲法9条でいこう平和バッグ販売中
 全厚生青年対策部は、「ニューヨーク100万人行動」への代表派遣を決め、その費用確保のため、「NO WAR 憲法9条でいこう」のオリジナルバッグを作成・販売しています。
 色は生成りでプリントとまち部分が藍色。人気のデザイナー、ttによるイラストでアピール力はバツグン!型くずれしにくい丈夫なつくり、おちついた色合いとデザインで、どんな洋服にもコーディネートOKです。あなたの常備バッグのひとつにいかがですか。大きさは2種類。価格は、小1,000円、大1,500円です。
 お問い合わせは、支部役員または全厚生本部まで。 買ってね(^-^)

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