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◆第1587号(2004年6月5日付)◆


国立施設管理室長と春闘要求で交渉

国立として信頼される施設に

 全厚生は5月24日、国立施設管理室長と「全厚生春闘期統一要求」実現を求めて交渉を行いました。全厚生からは杉下委員長をはじめ本部役員と函館、国立リハ、秩父、伊東、神戸、福岡、別府の各支部代表が出席。管理室からは金井室長、阿部補佐らが対応しました。

寒冷地手当の改悪やめよ

 冒頭、杉下委員長は(1)寒冷地手当見直し(2)施設の組織再編(3)公務員制度改革(4)新再任用制度(5)施設職員の処遇について取り上げ、室長の見解をただすとともに、課題解決に向けての最大努力を求めました。
 金井室長は、施設関係は今回が初めてとしながら、「寒冷地手当て見直し」では、「人事課から話しは聞いている、給与の改悪は生活を脅かすので、管理室としても反対していく」と回答。「施設の組織再編」では、「国立として信頼される施設にしていくことが重要。独法化の話は聞いていない。各施設と意見交換をし、統一して特色を出して行きたい」と回答。「公務員制度改革」では、「職場では、まとまったチームとして処遇に関わっているので、能力等級制には大いに疑問を感じている」と回答。「再任用制度」では「7月までに対象者から意向を聞いた上で、各施設の機能が十分発揮できるような定員管理を行って行きたいとし、定員外での運用が可能となるよう意見を出していきたい」と回答しました。
 寒冷地手当改悪については、函館支部から「10月から5月頃までは暖房が必要で生活給として欠かせない手当である」と訴えました。

新たな宿舎体制の確立を

 平成17年度概算要求については、「前年度の要求事項を引き続き要求していく。定員要求については、施設運営上必要性の高いものを優先的に要求する。定員削減があり、実定員が減ることがないよう努力する」と回答しました。
 国立施設のあり方、組織再編について「一部の管理者が、施設の独法化は決定のように発言していることがある。職員の不安をあおることは許されない」との追及に対して、「事実であれば適切ではない。近々施設長会議があるので、確認をしていきたい」と回答しました。
 再任用制度については「施設40人程度の職員中では、運用できないことは分かり切っている。包括的に定数を運用するとか暫定定数にするとかでなければ、実現性が乏しい」と追及しましたが、「関係機関へ働きかけていく」との回答になりました。
 宿日直課題では、日直試行の中間総括と今後の展開、利用者契約制度のもとでの新たな宿舎体制の確立を再度求めました。室長は、「試行の未実施の所もあるので、具体的な話しは聞いていない。基本的には入所者の希望を把握しながら、最大限取り入れることになる。職員には理解を求めていく。グループごとに出来ることから実施していきたい」と回答。
 定員要求では職場実体を訴えながら要求しました。秩父の調理師、伊東の介護員、看護師の増員について強調。室長は、「定員確保が厳しい。取りやすい職種や利用者サービスとして高いものを優先して要求していく」との回答に止まりました。

行(二)の5級昇格が実現

 調整額・諸手当要求は、医療社会事業専門職の調整額と介護員の夜間特殊業務手当の増額について強調。室長は「方法を工夫しながら要求していきたい」と回答しました。
 昇格の要求では、前回交渉時から行(二)について、5級が4人、4級が8人、3級が6人と多くの昇格が実現したことを双方で確認し、一層の努力を求めました。また、各施設が抱える重点課題について支部代表が発言、早期昇格実現を迫りました。とくに介護員長3級、准看2級、医(二)の処遇改善、福祉職の上位級定数の確保などを強調しました。

職員研修のあり方さらに検討

 人事異動について、「本人の意思を尊重する」としながらも「長期間異動がないと活力不足になるので異動は必要」と回答しました。
 職員研修の課題では、指導課生活支援員の採用要件と、採用後の業務遂行上必要な資格取得は、国立リハの異動で対応していくこと、幾つかの施設で問題が出ていることについて管理室の考えをただしました。これに対し、「平成15年度から実施しているが、ベストな方法とは考えていない。今後検討をしていく」と回答しました。
 公務員宿舎では、「塩原で宿舎が不足している。立地条件で一般的な対応は難しい」と、独自課題としての対応を求めました。


リレーずいそう
● その理由は?
 先日、残業を終えて、夜遅い電車に乗ったときのことである。
 乗った電車が、私の降りる駅のひとつ手前の駅で2分ほど停車するというので、私は、降りたとき改札に近いよう、車両を移った。私の降りる駅の2つ先が終点だったため、車内はかなり空いており、その車両で立っている人は、私を含め10人くらいだった。
 電車が動き始めて1分もしない時に、私の近くに座っていた大学生くらいの若者が私の肩をぽんとたたいて、「どうぞ」と席を譲ってくれたのだ。しかし、降りる駅まであと2分もなかったため、次で降りる旨伝え、お礼を言って辞退した。
 なんとなくほんわかした気持ちで電車を降りたものの、よくよく考えたら、彼はなぜ私に席を譲ってくれたのだろう???
 (1)席を譲ってあげようと思うくらいの歳に見えた(あんまりだ・・・まだ、40代なんだけど!)。(2)ちょっと荷物が多かったので、大変そうに見えた。(3)私の美貌にくらっときた(これか!←あり得ん!)。(4)残業続きの週末だったので、1週間の疲れが顔に出ていた(気を付けねば・・・)。(5)一日一善を心がけていて、その日の一善がまだだった。etc・・・う〜ん、いろいろ考えてみたが、納得いく理由は考えつかない。
 謎は深まるばかりである(おおげさかしら?)。
(本省支部副支部長)


News
● 年金改悪・有事法制は廃案に ―6・2中央決起集会―
 年金改悪法案と有事関連7法3条約協定案の廃案を求め6月2日、国会山場の行動が行われ、参議院前の座り込みや日比谷野音での中央決起集会が行われました。年金改悪法案は中央公聴会も開かれないまま、採決が強行されようとしています。集会では、廃案に追い込むまで全国で宣伝行動を展開しようと呼びかけました。


健やかに生きよう 女性として人として
第28回全厚生女性交流集会 in 湯河原
日時6月26日(土)13:30〜27日(日)12:00
会場ウェルシティ湯河原(厚生年金会館)
記念講演産婦人科医 堀口雅子さん
群馬大学医学部卒 虎ノ門病院産婦人科医長を経て嘱託医
性と健康を考える女性専門家の会会長、2003エイボン女性功労賞受賞
 ゆったりと温泉につかって、楽しく夕食交流、部門別交流で語り明かしましょう。子どもたちにも楽しい企画を用意していますので、お子さま連れで参加して下さい。2日目の分科会テーマは次の3つです。
  @あなたの ハート は元気? 〜働く女性のメンタルヘルス
  A子供の未来は? 〜学校教育はどこに向かっているか
  B女性から見た年金 〜制度や仕事を語ろう

 みなさんの参加をお待ちしています。



国公権利裁判・第9回弁論期日行動

不利益遡及は許せない

 5月20日、東京地裁周辺で、昼休み宣伝行動・第9回口頭弁論傍聴行動・報告集会が行われました。今回は東京地裁第103号大法廷を使用するということで、全国から44人の原告団・70人の傍聴者といままでにない規模で取り組みとなりました。
 裁判はこれまで8回にわたる弁論で争点整理を終え、この日は裁判の山場である証人喚問がおこなわれました。まず始めに、国公労連・小田川書記長が、公務員労働者の労働基本権が不当に制約されている下での政府・人事院の対応や、史上初の賃下げ勧告にもとづく2002年12月期の期末手当での「減額調整措置=不利益不遡及」の問題点について証言。この裁判に至るまでの経過、尋問の最後に「国公労連として裁判所に訴えたいことがありますか」との弁護士の質問に対し、「 原告139人は13万人の組合員を代表しており、一部の国家公務員が怒りにまかせて起こした訳ではない。不利益遡及という理不尽な行為が、労働組合との交渉もないまま一方的に実施された労働基本権侵害、最も善良な使用者であるべき国が、法のすき間をぬって労働者の賃下げや労働条件の不利益変更を一方的におこなうようでは、労働者いじめの『リストラ』がもっとひどくなる。そんな思いが底流にある」と訴えました。
続いて、原告団・滝口さん(全運輸)が証言に立ち、妻と子供3人をもつ国公労働者の代表として、切実な生活実態を裁判長に訴えました。証言の最後として、「国自身がルールを破っていいのかと大きな怒りを感じている。裁判所はぜひ公正な判決をしてほしい」また、最年少の原告代表として金田さん(全国税)が証言にたち「日本の司法ここにあり、との判決をぜひお願いします」と裁判官に訴えました。
 国公権利裁判は7月15日の第10回弁論で結審を迎え、秋にも判決がでることが予想されます。最後まで裁判の火を消さずに闘いましょう。
(国公権利裁判原告・中央執行委員)



厚社連支部代表者会議開く

支部活動で意見交換

 全厚生は5月23日、東京・茜荘で厚社連(社会福祉)支部代表者会議を開きました。会議には函館、塩原、国立リハ、秩父、伊東、神戸、福岡の各支部代表が出席しました。 「厚社連はひとつ」をスローガンに、仲間の連帯を背景に、翌日の交渉に向け話し合いを行いました。
 会議では各支部の抱えている課題の報告をうけ、翌日の交渉に反映できるように整理、ポイントについて意思統一しました。
 支部活動についての意見交換では多彩な報告がされ有意義な会議となりました。


「年金改革」私も言わせて

こんなに無責任な国会議員がいていいのか

 今回の年金改悪案は、将来にわたって、現役時代も老後も含めて生活に重大な影響を与えるものであり、十分な審議と国民への説明責任があると考えてきた。
 国会議員の国民年金保険料未納問題で騒がれているが、問題の本質から目をそらされているような気がする。もともと国会議員の未納は、驚くべきことではないと思う。これが、この国の国会議員の実態なのではないだろうか。
 未納がわかったときの言い訳がなんとも悲しい。「知らなかった」「制度が複雑で・・・」「任せていたから」などなど、こんなに無責任な国会議員がいていいのだろうか。こんなに無責任な人たちに、私たちの将来を勝手に決めさせていいのだろうか、と率直に思う。 しかしこの無責任は、年金に限った事ではない。あらゆる問題がこのように無責任に決められてきたのではないか。
 さらに、国会議員が国民年金の当然加入の対象となった1986年4月に遡って納付できるようにしようとする修正案にいたっては、あきれてものが言えない。思いつき、自分勝手、という言葉が脳裏をめぐった。
 誰が未納かということを問題にしたり、社会保険庁がどうのこうのと囃し立てるのではなく、もっと本質に目を向けることが大切ではないだろうか。無責任で自分勝手な政治をやめさせて、われわれ国民にしっかり向かい合うことこそが、今、政治家に問われることなのではないだろうか。
(京都支部支部長)



楽しく語り合った国公女性交流集会
 国公労連女性協は5月21・22日に新潟県越後湯沢で第34回国公女性交流集会を開催。全国から336人(全厚生は9人)が参加。大原穣子さんの記念講演や年金問題などの分科会で学び、交流を深めました。


国民平和大行進が行く ─ 2 ─

核兵器廃絶訴え、神奈川から静岡へ

 今年も、支部は、「核兵器廃絶」の願いを込めて、5月7日より19日の間、神奈川県内の「平和行進」を取り組みました。
 7日に六郷土手(東京)で神奈川県支部代表の梅田副支部長が全厚生平和行進に合流、引継ぎ会場の川崎市役所前で待機していた平丸支部長が東京からの平和行進旗を鈴木副委員長から無事引き継ぎました。引継ぎが終わった後は川崎で恒例の「平和を祝う会?」を全労働の仲間と一緒に開催しお互いに平和のエールを交歓しました。翌日は複数名が連続参加「イラク戦争反対!」「神奈川県からの基地撤廃!」などを訴えました。神奈川県の行進最終日19日には、県境近くにある新緑輝く湯河原・千歳橋付近を通過し下田副支部長が静岡県の飯塚支部長に行進旗を無事引き継ぎました。
(神奈川県支部書記長)



みんなの国公共済会
私の体験紹介しま〜す <連載(6)>
ささえ愛、助かりました
 毎年秋に受けている人間ドッグで右乳房のエコーがひっかかり、再検査を受けたのが01年秋でした。半年後の精検でも様子観察。そして1年後、「どうも気になる」と主治医の言葉で更に詳しい検査をした結果、乳ガンと診断されました。まさに青天の霹靂でした。
 1年間、診断がつかないうちは放っておいたクセに、診断がついたとたん、日増しに大きくなってくるのでは…と思われ、一刻も早く切除してしまいたいと休職の手続きや入院中の家庭生活、子供の事とアタフタし始めました。そんな最中、支部の担当者より共済手続きの声を掛けて頂きました。
 風邪もひかない、丈夫が取り柄の私でしたので、正直いって、保険など殆ど無関心状態でした。共済もお付き合い気分が多かったのですが、入院保障・そして結果的に4カ月間休んだ為、1月分の休業加療保障は大変に助かりました。
 幸い1pにも満たない小さな腫瘍でしたので手術も予後も全く順調で2年目を迎えようとしています。
 今流行りのガン保険にはもう入れないだろうと諦めていましたが、国公共済は1年経過すれば増口できるとの事。早速この春に増口しました。2度とお世話にはなりたくないものですが、今の私には唯一頼りの保険です。
(国立秩父学園支部 組合員) 


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