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◆第1576号(2004年2月5日付)◆


全厚生第45回中央委員会を開催
年金大改悪阻止,憲法9条守り,暮らしの改善を

 「国民総決起の春闘で年金大改悪を阻止し、憲法9条を守り、暮らしを改善しよう」と全厚生労働組合は1月24日、第45回中央委員会を東京都内で開催。04年春闘方針案、統一要求案、補正予算案を全会一致で採択し、みんなでつくる春闘の決意を固め合いました。
 中央委員会は、春闘アピールと、「年金の大改悪を許さず、国民が安心して暮らせる社会保障の拡充をめざす決議」、「自衛隊のイラク派兵をただちに中止し、平和を求める決議」を採択。討論は19人が発言し、年金講師団活動はじめ、職場からのたたかいについて真剣に討論を行いました。来賓として、国公労連の横山中執、全医労の淀副委員長、全労働の高木副委員長が出席し、連帯の挨拶をしました。
 中央委員会に続き04年全厚生旗開きを開催し交流しました。

憲法と社会保障守るたたかいを  委員長あいさつ
 中央委員会冒頭、杉下委員長があいさつ。この春闘で、(1)国立病院の賃金職員の雇用継続問題に全厚生として全力をあげる(2)イラクへの自衛隊派兵に対し、憲法改悪を許さないたたかいに全力をあげる(3)年金の大改悪に反対し、信頼と安心の年金制度を確立する(4)春闘のたたかいの高揚の中で組合員を増やす、の4点を強調し、情勢を見据え仲間と職場の実際を踏まえた討論で、中央委員会を成功させようと呼びかけました。  議案提案では、杉浦書記長が春闘方針案を、川名書記次長が、03年度補正予算案を提案しました。

自発的な運動でみんなの春闘へ  書記長が提案
 杉浦書記長は04年国民春闘で、小泉「構造改革」と対決し、雇用とくらし、社会保障、平和憲法を守り、国民が主人公の社会めざす創造的なたたかいをすすめようと、春闘の課題と闘い方を提案。職場から要求を確立し、みんなでたたかう春闘にするため、〈1月段階〉職場での対話、地域での交流、学習を強め意思統一。〈2月段階〉要求を確立し、全国統一行動週間(9〜13日)と2・25全国1千地域総行動に結集する。〈3月段階〉支部の交渉強化とその積み上げのもとでの本部交渉、3・18全国統一行動=早朝時間外職場集会に結集することなどを提起。全員参加型の運動めざして、ホンネを出し合い、自発的な運動にするための工夫と知恵を出し合おうと呼びかけました。
 また、3月6〜7日に京都で開催する社会保険行政研究集会を成功させることをはじめ、研究機関交流集会の準備、厚社連を軸にした政策活動の強化など、行政研究活動を各部門で推進することを強調しました。
 年金改悪阻止のたたかいでは、年金講師団活動の裾野をさらに広げ、全厚生の役割を発揮するとともに、年金改悪阻止4・15全国統一ストライキへ結集しよう。賃金改善のたたかいでは、国公労働者の賃金を平均1万2千円〔3・2%〕引き上げることを柱とした国公労連の賃金要求をかかげ、賃下げ攻撃に歯止めをかけ、生活改善をめざそう。ただ働き残業の根絶、働くルールの確立、労働条件の改善をめざそう。民主的な公務員制度の確立と国公権利裁判の前進をめざそうと提起。
 そして、これら春闘のたたかいの中で、頼りになる労働組合を築くため、日常活動を重視し、改善に務めること、学習活動を重視し、機関紙活動を前進させることを強調。そのためにも2月14・15日の支部書記長・教宣担当者会議を成功させることをはじめ、春闘の中で、要求実現の最大の力となる組織強化・拡大に全力でとりくもうと呼びかけました。


リレーずいそう
● 最近思うこと
 最近何かが変わってきた、ここは本当に日本なのか自分は本当に日本人なのか疑わしくなることがある。
 ハイテクやパソコンには必死なってついて来た、一応ケイタイも持っている。しかし、最近信じられないような事が多くついていけない、何処かへ逃げ出したいと思うことがある。
 外国人による安易な強盗殺人、重機を使ってATMを丸ごと盗む、「おれおれ」詐欺など数え上げたらきりがない。
 これらは一部の人の仕業としても、BSEで牛丼が作れないので、焼き鳥丼にしようとしたら、ニワトリにもウイルスが発生し世界各地に広がり輸入禁止になった、豚は大丈夫か、魚だってノルウェーかブラジル辺りの聞いたこともないような切り身がならんでいる。
 野菜も残留農薬が心配だ、いったい何を食べたらいいのだろう、食物だけではない、電化製品、衣類にしても外国製がほとんどだ、物造り日本はどこへいった、日本人の心は何処に残っているのだろう。
 政治だってそうだ、憲法9条にはあんなにはっきり書いてあるのに、軍隊が外国に出かけた、10年前にはとても考えられなかった、一番身近なことは賃金が年々下がっていることだ、昨年よりも相当少ない、年金も改悪されそう、構造改革に名を借りてやりたい放題だ、こんな日本は逃げ出そう!何処に行く?往くところがない、ならば闘うしかない出来るところからでも。
(大分県支部)


News
● 自衛隊のイラク派兵反対 ―与党がイラク派兵承認案を強行採決―
 与党(自民・公明)は1月30日衆議院イラク特別委員会で、イラクへの自衛隊派兵承認案を強行採決しました。イラク派兵承認案は、憲法にかかわる重要案件のため、政府が国権の最高機関である国会に承認を求めたにもかかわらず、与党が一方的に審議を打ち切る暴挙に出たもの。イラク派兵承認案は関係予算を盛り込んだ補正予算案、同関連法案とともに31日未明、衆議院本会議で与党単独の出席で採択されました。イラク派兵反対を求め1月28日、年金改悪反対の課題とともに、国会前で座り込み行動が行われ200人が参加。全厚生も座り込みました。

● 寒冷地手当見直しやめよ ―人事院が抜本的見直しを提案―
 人事院は1月26日、国公労連に対して、寒冷地手当の見直しについて提案しました。内容は、(1)民間準拠を基本として支給対象地域及び支給額の見直しを行うとともに、支給方法等全般にわたって抜本的見直しを行う(2)本年夏の勧告において行う(3)関係団体等とよく意見交換しながら作業を進める、というもの。国公労連は、寒冷地手当の性格や支給根拠の見直しにつながりかねない、民間準拠を配分決定にまで拡張・適用するもの等、重大な懸念を表明。今後、当該地域代表を含めた交渉の場の保障や資料公開などを求めました。

● 年金の大改悪許さない ―保険料の引き上げ率与党が合意―
 自・公両党による与党年金制度改革協議会が30日国会内で開かれ、厚生年金保険料を今年10月から年0.354%引き上げ、2017年度以降18.30%(労使折半)とすることで一致。国民年金保険料については2005年4月から毎年月額280円(年間3,360円)引き上げ、2017年度に16,900円とする案で合意しました。


全厚生第45回中央委員会討論

全員参加の春闘をつくろう

 全厚生第45回中央委員会の討論は19人が発言。
 (岐阜県支部)傍聴は、04春闘は、自発的全員参加をめざしたい。中央委員(愛知県支部)は、国立病院のように、いつ首を切られるか、国立大学のようにいつ公務員の身分を奪われるか分らない。全員参加の春闘に心くだきたい。中央委員(統計支部)は、定員を減らされ、みんなが悶々として残業している中で、まずは、顔を見て話し合うところから始めたい。女性部長(統計支部)は、次世代育成支援対策推進法は、男女ともの仕事と子育ての両立推進という視点で厚生労働省と社会保険庁にも行動計画策定を求めているので、働き方を変えるチャンスでもある。中央委員(感染研支部)は、組合に入らない人が増え、組合攻撃が激しくなっているが、私たちの築き上げてきた権利を守るのは、やはり労働組合と発言しました。
 年金闘争については、中央委員(岐阜県支部)は、講師要請を待つのではなく、こちらから企画を持ち込むような講師団活動にしよう。中央委員(大阪支部)は、年金講師団活動や署名宣伝行動、労組訪問などの取り組みを紹介。中央委員(業務センター支部)は、職場は年金への国民の不安や関心を反映して多忙と混乱を極めている。年金闘争がんばりたい。中央委員(神奈川県支部)は、街頭で年金相談を行い好評だった経験を紹介。中央委員(京都支部)は、年金学習会を通して、より多くのオルガナイザーを作っていきたい。中央委員(滋賀県支部)は、年金講師要請の声が掛かり始めた。がんばりたい。(大阪支部)傍聴は、年金講師は「モテモテ」であると同時に「奮闘しているなー」と言われるよう、がんばると決意を表明しました。
 中央委員(愛知県支部)は、青年交流集会inあいちの報告。中央委員(愛知県支部)は、春闘終焉を叫ぶ日本経団連の奥田会長率いるトヨタ自動車は、世界第2位の売り上げをあげていても、労働組合は賃上げ要求すらしない。2・11トヨタ総行動を成功させたい。中央委員(京都支部)は、私たちの要求を阻んでいるのは小泉の悪政。政治闘争は要求闘争。京都市長選挙がんばりたいと決意を表明。
 中央委員(国リハ支部)は、支部で独立行政法人学習会を開いた。我々は、入所者の生命・財産の保全、快適な生活を保障するための新たな宿舎体制を要求しているが、当局は、障害者のことを考えない宿日直体制を進めようとしている。中央委員(神戸支部)は、宿日直体制は、障害者の生命や財産をいかに守るかということから離れてはいけない。国立病院、国立大学の次の独立行政法人は、福祉施設ではないかとの危機感がある。中央委員(別府支部)は、独立行政法人化の波がいつ国立施設にくるか心配。人件費カット、サービス低下、弱者切り捨ての独立行政法人化は許せないと発言しました。
 最後に杉下委員長が、まとめを行い、内容の豊かさに確信が持てる討論だった。相手の攻撃が厳しいほど、たたかいがいがある、共に頑張りましょうと結びました。


私の年金講師団活動

歴史ある愛媛県の年金闘争に学びながら講師活動

 75年「国民闘争」の一つとして、愛媛県支部が年金受給者の方に呼びかけ「生活できる年金の実現」の運動を展望して「第1回愛媛年金集会」を開催しました。その後、79年には、「自分の年金は自分の力でー」と、「愛媛年金受給者の会」が結成され関係当局との交渉・全政党への申し入れ活動等の取り組みを行っていましたが、全労連レベルでの「年金者組合」の発足により、現在では「えひめ年金受給者友の会」と親睦団体として今も独自の活動をしています。先日も、会に招かれ会員の方とお話しする中で、やはり年金生活に入ってからの年金・医療・介護は切実な問題であり拡充を望む声ばかりです。
 03年度補正予算案ではイラク復興支援費1188億円の使途・内容や資金の提供先が不明瞭なまま審議されていますし、消費税は導入以来15年間の累計で136兆円の増収に対し、法人税は大企業への減税等で131兆円の減収という事で、何のための消費税導入だったのでしょう。という様な年金の話だけでなく、岐阜の國枝さんも書かれていましたが、色々な事を語る重要性を痛切に感じています。また、いつもの事とは言え、年金改正の具体的な中身が地方の第一線の事務方に何も知らされず、新聞報道によってのみ改正の動きがわかるなんて、とブツブツ言いながら、継続は力なり、諸先輩の英知に学び、お声が掛かれば即出前。あなたのチャレンジに期待してます。
(愛媛県支部)



【統計】03年支部総会で確認
合理化許さず結束を

支部長菅沼伸至
副支部長三角美智子
書記長梅澤明子
執行委員川田和美
和佐田裕子
 〔統計支部発〕12月18日、厚生労働省の会議室で2003年支部総会を開催。杉浦書記長をはじめ本部、本省共闘を結成している全厚生本省支部、全労働本省支部が挨拶しました。
 統計支部では、市ヶ谷庁舎から霞が関への移転、省庁再編等、職場環境が大きく変化したなか2年ぶりの支部総会となりました。この2年間、残業問題はますます深刻な状況となり、統計調査部門では、定員削減計画とは別に新たな合理化計画が進められている状況で、組合の結束が最重要ではないかとする活発な議論を行い、決意も新たに運動方針を決定することができました。
 新役員は右のとおり。


【京都】第31回定期大会で意思統一
年金の大改悪阻止へ

支部長山本 潔
副支部長中本 邦彦
足立 仁孝
北久保和夫
書記長川口 博之
書記次長波多野智明
亀山 泰之
 12月12日、第31回全厚生京都支部定期大会を開催しました。挨拶に立った山本支部長は「記念誌の発行やレセプションの開催など30周年事業を行ってきた。運動の節目になった。忙しくなっている職場での活動はむずかしいがみんなが参加できる環境づくりを。年金改悪阻止の運動は私たちの出番であり奮闘しよう」と呼びかけました。
 執行部からは03年度の活動報告と04年度の運動方針案を提起。第2相談センターの設置への執行部の考え方や、賃金・労働条件改善の取り組みなどを報告。特に年金改悪の問題では「制度改善は職場で最も切実な要求。この春闘期の最重点課題と位置付け、講師団活動をより活発化し、改悪阻止、誰もが受給できる年金制度を確立しよう」と提案。討論を経て、議案はすべて圧倒的多数で可決されました。
 新役員は右のとおり。
(京都支部)



新執行委員紹介 中央執行委員 田口 雅之さん
こつこつ行動する子ぼんのうパパ
 今期、初めて中央執行委員に選出された田口さんとは、局は異なりますが、厚生省入省の同期で20数年来のつき合いです。彼は、児童家庭局での在職が長く、厚生労働省発足当時は、旧労働省と一緒になった雇用均等・児童家庭局に、現在は、関東信越厚生局に勤務しています。これまで青年対策部、支部執行委員、支部書記長(専従3年)等を経て支部長と、20数年の組合員歴の殆どが役員としての経歴です。組合員の少ない極めて困難な職場にあって、「不夜城」厚生省の長時間労働を少しでも解消させることを中心課題として孤軍奮闘してきています。仕事がら、男女平等の施策にも見識があり、組合活動にも役立つことが多々あるようです。
 子ぼんのうなパパぶりで、帰宅後あるいは土日も子どもとよく遊ぶことが多いとか…。ですから、組合の集会等には、目のくりんとしたパパ似のお子さま連れで参加して、終始ニコニコ顔です。
 活動スタイルは、派手なパフォーマンスよりも、こつこつと、几帳面に掘り下げていくのが上手いタイプ。彼を表現するなら、誠実で、原則的で、ぶれることがない人。時折酒でも飲みながら相談したい私としては、あまり飲めない田口さんに少し寂しさを感じることもありますが、中央執行委員として頑張ってくれるものと期待しています。
(本省支部)


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