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◆第1572号(2003年12月5日付)◆


全厚生青年交流集会inあいちを開催
明るい未来が見えてきた。  歩いて 笑って 考えて 語り合った3日間
 全厚生は、11月22〜24日の3日間、全厚生青年交流集会inあいちを開催。11支部100 人以上の青年が参加しました。
 1日目は、桂福車師匠の落語「21世紀は組合だ」(「笑工房」小林康二・作)と黒島英和さん(全労連・全国一般愛知地本前委員長)の講演。夕食交流会では、支部紹介や班対抗クイズなどで大いに盛り上がり、交流しました。2日目は、2コースに分かれてフィールドワーク。北コースは、愛知万博開催予定地であった瀬戸市・海上の森の視察と紙すき体験。南コースは、中部新国際空港セントレアの建設現場の視察と常滑市で陶芸体験を行いました。夕食交流集会は、名古屋名物「手羽先」を山ほど食べて交流しました。3日目は、NGOの草分け的存在の池住義憲さんが、参加者とともに車座になって座談会。フィールドワークで、何を感じ、何を考えたか、何が問題か、何故か、を班ごとに話し合って、模造紙にリポートをまとめ発表。「中部国際空港建設費7680億円を年金国庫負担2分の1の財源にあてた方が国民のためになるのでは」、「作ったからには活用しなければ」、「万博で潤うのは財界」、「万博は時代遅れ」など。池住さんは、参加者の意見を大事にしつつ、中部新国際空港と愛知万博の問題点を資料も示しながら鋭く指摘しました。参加者から「大手ゼネコンがもうかる仕組みは今の自民党政治そのもの。政治の転換が必要だ」、「新空港は採算がとれるのか疑問」、「見学と話し合いで深く問題を考えられた」、「すごくいいディスカッションができた」、「2泊3日で1つのストーリーが出来るような結びになっていて楽しかった」、「次の開催地はどこですか」との感想が寄せられました。


リレーずいそう
● 飯山寸閑
 先月、長野市で開催された「にほんのうたごえ祭典」に参加した後、飯山市に足を延ばした。飯山は雪国の小京都と呼ばれ、寺の多い町である。米もそばも旨い。最近は映画「阿弥陀堂だより」のロケ地として知られる。飯山駅に降り立つと既に日は暮れ、湿気を含んだ空気が雪を連想させて蹲っていた。私は?10年前ここに来たことがある。飯山市の古刹正受庵の縁の人が静岡の小学校で教鞭をとっていて、同僚の教師と共に姉と私が招かれて厳冬の雪国の生活を楽しんだ。
 豪雪地の名に恥じず町には雪が小山のように積み上げられ、店の中は薄暗く、人々は店の軒下を往来していた。スキー発祥の地らしく子供達はストックを持たず坂道を自在に滑っていた。私も使い古しのスキーを借りて滑ったが一向に上達しなかった。
 昨今は、地下水で融雪するため道路に雪が積もることは少なくなったそうであるが、そうした設備のない小道には2階に達するほどの雪が積もるという。正受庵は昔のままでそこにあったが、付近に家が建ち、道は広く整備されていて、遠い記憶の中のものが急速に薄らいでいくような覚束ない意識が、ふらりと立ち寄った紙店の主人の口から思いがけず恩師の名を聞いた時、懐かしさに充たされ、胸が熱くなった。野沢菜漬をつまみにコーヒーをご馳走になりながら、暫し子供の頃に戻っていた。
 飯山市から新潟県へぬける道に通称そば街道の富倉がある。そばのつなぎに山ごぼうの葉を使う。風味豊かで美味である。
(静岡県支部)


イラスト大募集中!
「全厚生」新年号子ども参加企画
憲法第9条イメージイラスト

 全厚生2004年新年号で、子ども(中学生まで)参加企画「憲法第9条イメージイラスト」を募集しています。憲法第9条を絵にするとどうなりますか?あなたのイメージで「ハガキ」大に描いて下さい(大きさ厳守)。そのまま印刷しますので、ハッキリ描いて下さい。色塗りOK。絵の解説文や住所・氏名は宛名書きの面に記入して下さい。イラストと一体となった文字は書いていただいてかまいません。締め切りは12月19日本部必着。住所、氏名、年齢、組合員氏名を書いて下さい。投稿いただいた方全員に1000円分の図書券をさしあげます。
 宛先▽〒100−8916千代田区霞が関1−2−2 全厚生労働組合新年号イラスト係
 EメールでもOK。ZENKOSEI@zks.dp.u-netsurf.ne.jp
 「私の言葉で憲法第9条」「手記・私と憲法第9条」の原稿、「憲法第9条絵手紙」も募集しています。応募作品は返却します。わしくは、支部役員、又は、全厚生本部まで。



信頼と安心の年金制度改革を

責任逃れをする財界の身勝手

 年金制度改革の最大の課題は、制度に対する国民の信頼をどう回復するかです。国民から不信が突きつけられる「改革」では、その将来はますます危ういものになります。
 国民の不信のおおもとはどこにあるのでしょうか。この間、給付水準がどんどん引き下げられてきた、ここにその原因があるのではないでしょうか。
 いま年末のとりまとめに向けて、厚生労働省案が、政府部内で議論されています。主な議論の発信先は、財務省や経済産業省です。
 財務省(相)のそれは、社会保障(年金)にお金は使いたくない、そのためには、現在受給している分を含めて、給付水準をもっと引き下げろ、支給開始年齢も繰り延べろ、というものです。
 経済産業省(相)にいたっては、財界と同じスタンスで、厚労省案では保険料水準が高すぎる、これでは企業が立ちゆかない、というもので、「企業論理」そのものです。
 どちらも国民の大切な年金を充実発展させる考えはみじんもありません。小泉首相にいたっては、いつもの「おまかせ」の姿勢です。
 一方、「反対声明」を出すなど、ますます動きを強めているのが日本経団連など財界です。
 財界は、厚労省案の20%はとんでもない、16%が限界だ、一面では高い負担にあえいでいる国民の悲鳴と「符合」するかのようですが、財界の本音は、もっと違ったところにあります。
 今年の1月、日本経団連は「奥田ビジョン」を発表しましたが、一口で言えば、「社会保障からの企業の責任の撤退」です。「社会保障の負担は、本来、個人が全額負担するところを事業主が肩代わり」しているもので、その財源は消費税の大増税でまかなうべきだ、とする立場です。
 これでは本来、『本人による何らの財源負担なしに(雇用主と国家の保障で)、法律で保障された基本的な権利を承認することを土台としなければならない』とする理念を根本から全面否定するものです。
 財界はさらなる法人税の引き下げとともに消費税18%を要求し、賛成する議員・政党に献金することをあからさまにしています。まさに身勝手の極みです。
 消費税は低所得者、庶民に重い不公平な税であり、社会保障の財源にはもっともふさわしくありません。
 信頼と安心の年金制度を確立するために、厚労省は、「改革案」を撤回し、その責任を果たすべきです。
 国民にとって最悪の選択肢ではなく、直ちに国庫負担を2分の1にすること、膨大な積立金を給付の維持改善に計画的に活用すること、そして、国の予算の使い方を改めることが待ったなしです。
 国民世論を変え、高めることが決定的に重要です。全厚生はそのために全力で奮闘する決意です。


新執行委員紹介 中央執行委員 森 芳清さん
仕事でも組合でも八面六臂の活躍
 森芳清さんは、香川県支部の支部長であり、国公権利裁判の原告でもあり、また少し前まで、香川県国公の事務局長であり、香川県の労働運動において各方面で活躍されています。今回、本部中央執行委員という肩書きが新たに加わり、活躍の場がさらに広がりました。
 また、04年金制度改悪反対闘争の中で、国民と直に接する国民年金業務を通じて国民の実情を、職場の状況を改善するために奮闘されています。
 私は、同じ課内で仕事をしていますが、仕事でも組合活動でも八面六臂の活躍により各々結果を出している姿を見てつくづくすごい人だな〜と思っています。たまに「ひねくれた事」を言って私が右往左往するのを楽しんでいることもありますが・・・
 私たちの職場においては、業務内容、労働条件ともに厳しさを増しています。この厳しい情勢の中で森支部長兼本部中執の役割は、これまで以上に重要となっています。 何事にも努力をおしまない(と思う?)森さんをこれからもよろしくお願いします。
(香川県支部書記長)



愛知県/第37回定期大会で討論

年金の信頼回復を

 愛知県支部は、11月6日、第37回定期大会を開催しました。全厚生本部の藤巻中央副委員長をはじめ各県支部(京都、岐阜、静岡、大阪)から連帯の挨拶をいただきました。
 105人の代議員と24人の執行委員が参加し、運動方針をはじめすべての議案を採択し、新執行部を選出しました。
 年金相談の増加や、適用・国民年金業務の混乱などの問題点、年金改悪で職場はかつてない厳しい状況に置かれている実態などが報告されました。同時に、そんな状況であっても「良い仕事がしたい」、「希望をもって仕事がしたい」という熱い思いが大いに語られ、組合があることの重要性、大切さが痛感された大会でした。
 年金改悪を阻止するため、今こそ全厚生の出番と受け止め、年金講師団を充実させて運動を強化していくことを確認し、真に国民の立場に立ち、誇りと展望を持って働き続けられる職場を守り、築いていく決意を固めあいました。
 新役員は次の通り。
委員長杉崎伊津子
副委員長渡邉美樹雄寺井唯哲佐藤雅信鈴木定雄深沢英二
書記長佐藤義松
書記次長後藤秀利國枝孝幸



神奈川県/新入組合員教室を開催

親睦深め大成功

 全厚生神奈川県支部では、同時期に入庁した仲間との交流や親睦を深めてもらう目的で、新入組合員を対象に毎年「新入組合員教室」を取り組んでいます。
 今年は通算22回目の新入組合員教室を11月7日から1泊2日で神奈川県三浦市で開校しました。
 1日目は支部の歴史や特別講演を学び、夜には恒例の夕食交流集会を開き親睦を深めました。2日目は私たちの賃金と労働条件や国公共済の説明、青年部からは原水禁世界大会の参加報告がそれぞれ行われました。
 参加した組合員からは、なかなか会う機会の少ない仲間との親睦が深まったと感想が寄せられました。
(神奈川県支部書記長)



静岡県/支部年金懇談会を開催

改悪反対闘争の第一歩

 11月15日、静岡県支部は、年金懇談会を開催しました。全厚生本部方針の年金改悪反対闘争を進めていくにあたり、全厚生各支部が年金学習会に力を入れているため、静岡県支部も改悪反対の学習会講師養成を念頭においた学習会としました。
 第一部として年金改悪の要旨、第二部として「誰でもできる年金学習会講師養成」と「全労連の提起している『最低保障年金の創設』について」勉強しました。
 静岡県支部も微力ながら年金改悪反対闘争に取り組んでいきます。
(静岡県支部長)


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