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◆第1555号(2003年6月5日付)◆

STOP! 有事法制 労働法制改悪

決してあきらめない

 政府は有事法制3法案を6月6日にも採決を強行し、可決・成立させようとしています。アメリカのおこす戦争に日本も参戦し、自衛隊の海外での武力行使を可能とする有事法制。国家公務員は言うまでもなく、民間企業や国民まで戦争に強制動員させられます。戦争への協力を拒否すれば罰金や懲役も。
 「北朝鮮などの脅威から日本を守るために」と必要性を説く議員もいますが、北朝鮮の軍事挑発に日本が乗ることの方が危険であり、日本が「戦争する国」になることこそアジアの国々にとっては「脅威」です。
 全国で「有事法制反対」の声があがり、連日、反対の集会やパレードが行われています。廃案にするまで、決してあきらめないで、世論と運動を広げていきましょう。

解雇ルールの条文削除

 使用者による解雇権を明示した労働基準法改悪案は、与野党による修正協議で「使用者は労働者を解雇することができる」を削除することで合意され、6月4日の衆院厚生労働委員会で修正案が採択されました。
 労働者保護が目的の労基法に「解雇ルール」が明記された政府案に対し、全労連はじめ、連合や全労協など労働組合の枠を超えて反対の運動が広がり、国会でも野党4党が反対で一致し追及してきました。
 裁量労働制の大幅緩和や有期労働契約期間の上限を現行の原則1年から3年に延長する労働者派遣法などの改悪案は参議院で審議が行われています。改悪許さない世論と運動を広げましょう。

公務員制度改革  一方的な閣議決定するな
今国会会期末まで緊迫の情勢

 公務員制度改革をめぐる情勢は、極めて緊迫しています。政府は依然として、今国会への法案提出をねらっています。5月16日の衆議院内閣委員会で石原行革担当大臣は、「今国会への法案提出の方針には変更ないことを関係4閣僚(行革担当、総務、厚生労働の各大臣と官房長官)で確認した」と答弁。6月18日の国会会期末を考慮すれば、政府の「最終的な判断」の時期が迫っています。しかし、現在まで具体的な法案は示されていません。
 国公労連は5月26日、公務員制度改悪反対闘争本部会議を開催し、一方的な閣議決定を許さないために行動強化を意思統一。全厚生も直ちに具体化し、政府・行革推進事務局宛の緊急打電行動を取り組み、6月6日の第1次中央行動に結集します。

あなたも全厚生へと呼びかけて  組織拡大・強化に本気で取り組もう!

 全厚生の「春の組織拡大特別期間」はあと一カ月を切りました。全支部の最後までの奮闘をあらためて呼びかけます。
 組織拡大の課題はもちろん今の時期だけのものではありません。むしろ一年を通して組合の日常活動とも結んで基本的活動として位置づけるべきものです。それでも新入職員・異動者を迎えたこの時期に力を注ぐことは要求実現をめざす組合活動にとって最大の力となります。
 今年も各支部で様々な取り組みが工夫されています。神奈川県支部は4月に新規採用者歓迎会を開催。労働組合の役割や支部の歴史と活動、国公共済会や全厚生慶弔給付など福利厚生について説明しています。愛知・岐阜県両支部は今年も合同で新入組合員学習会を開催し、支部を超えた交流もプラスして取り組んでいます。統計支部も新人歓迎ボウリング大会を企画。チラシもつくって未加入者も含めて職員に参加を呼びかけました。業務センター支部では新入職員の昼食説明会だけでなく、地方からの異動者を対象にして歓迎会を開催しています。また今年は感染研支部など独自の加入呼びかけチラシを作る支部が増えています。説明会や歓迎会、呼びかけビラで労働組合を知ってもらい、仲間に迎えようとする取り組みが広がっています。
 いま日本の労働組合の組織率は2割を切ろうとしています。働くルールが脅かされているもとで労働組合の役割発揮が強く求められています。組織の拡大・強化は地味だけれども大切な活動です。新入職員・異動者との対話を重視して、一歩踏み出した経験を「逃げない、投げない、あきらめない」で積み重ねていきましょう。


リレーずいそう
● 40代で隠居?引退?
 人生50年。70は古来稀なり。というのは『胡蝶の夢』という江戸時代の伝奇小説の書き出しの一節である。この随想を頼まれて、どういう書き出しで行くか考えているうちに思い出したのだが、そういえば、私も今年で45。もう終着点が見えるところまできてしまっているということになる。そういえば、赤穂の家老だった大石内蔵助は42才で「隠居」して復讐の時を待ったはず。隠居とはなんと甘美な響きであろうか(おいおい)。
 それで思い出したのが、中国では、今でも40までには功成り名遂げて引退するのが普通だという話。隠居するわけではないらしいが、少なくとも第一線からは引いてしまうというのである。中国人から聞いた話だから全くのでたらめでもないだろう。それは人口が多いせいなのか、共産主義で引退しても食べていけるからなのか、その両方なのか、詳しく聞いたことはないのだが、なんとなく中国ならありそうな話ではある。
 と、ここまで書いてきて、その話をした中国人が私よりも年上なのに、研究所でバリバリ実験をしていることや、他の留学生の人も40を過ぎている人が多いことを思い出した。
 学問の世界だけは違うのだろうか。それとも単にからかわれただけなのだろうか。今度会ったらぜひ聞いてみようと思う。
(栄研支部)


News
● 労基法・派遣法改悪反対 ―5・21中央決起集会に4000人―
 衆院委員会で派遣法改悪案が可決する一方、労基法改悪案が審議入りした5月21日、全労連と東京地評、労働法制中央連絡会は東京の日比谷野外音楽堂で「STOP!首切り自由化・使い捨て 労基法・派遣法改悪阻止5・21中央決起集会」を開催。4000人が参加し、拙速な採択や審議入りに強く抗議するとともに、廃案めざして幅広い共同行動を呼びかけるアピールを採択。集会後、国会請願デモを行いました。全厚生は本省・リハ・神奈川県の各支部と本部から11人が参加しました。

● 有事法3法案は廃案に ―5・23大集会に3万人―
 陸・海・空・港湾労組20団体、宗教団体、市民団体、作家の小田実、澤地久枝さんら著名な98人が呼びかけた「STOP!有事法制5・23大集会」が5月23日、東京の明治公園で開催され、連合、全労連、全労協に加盟する幅広い労組などから3万人が参加。全厚生も本省・感染研・リハ・神奈川県の各支部とOB、本部から14人が参加しました。与党と民主党による修正合意を経て参院に送られた有事法制について「決してあきらめないで、もっともっと運動を強めて、必ず廃案を実現しましょう」と訴える集会宣言を確認。3コースに分かれ、都内をデモ行進しました。

● 退職手当法の採決強行 ―引き下げ今年の10月から施行―
 国家公務員の退職手当の支給水準を6%引き下げる内容(03年10月1日施行、経過措置あり)の退職手当「改正」法が、5月28日の参議院本会議で、共産・社民を除く政党の賛成で可決・成立しました。民間準拠をよりどころに、「約束」違反ともいえる改悪が、わずかな審議で強行されたことは重大な問題です。全厚生は抗議しました。

● 裁判所の門を閉ざすな ―敗訴者負担に反対するパレード―
 日本弁護士連合会は5月30日昼休み、弁護士報酬の敗訴者負担に反対するパレードを実施し、1300人が参加。全厚生も参加しました。現在、司法制度改革のひとつとして、裁判で勝った側の弁護士報酬を負けた側に負担させる制度の導入が検討されていることに対し、「市民に裁判所の門を閉ざさないで」とアピールしました。


☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生 ☆ ★ ☆
─ 5 ─

 全厚生組合員の「ピカピカの小学1年生」全員集合。今回で終わりです。
〈コメント説明〉
@子どもの氏名(ふりがな)
A大きくなったら何になりたい?
Bお父さん、お母さんからのメッセージ。
深沢 朱音 ちゃん
@ふかざわあかね
Aお花屋さん
Bいつもお姉ちゃんのマネをして甘えん坊だったけど、弟ができて少しお姉ちゃんらしくなったね。早く大きくなってデートしようね。
佐藤 聡紀 ちゃん 友田紗奈江 くん
@さとうあきのり
Aお寿司屋さんと本屋さん
B友達が大好きで本屋さんとお寿司屋さんになることを七夕様にもお願いしているアキちゃん、きっとステキなお店になるね。
@ともださなえ
Aおもちゃ屋さん
Bお兄ちゃんがいるので、要領のいいさなえです。とにかく健康で明るい毎日を送ってほしいなァ。それからたくましく育ってね。

【統計】 新人歓迎ボウリング

新人2人迎え交流深める

 5月28日、統計情報支部ではこの4月に入省した新人さんを歓迎するボウリング大会を、品川プリンスホテルボウリングセンターにて開催。
 新人さん2人、その他先輩達23人、計25人の参加があり、まずはボウリングで汗を流し、新人さん歓迎ということも忘れて先輩達は興奮し、その後の表彰式及び懇親会では時間を忘れて楽しく過ごしました。
 統計情報部では、毎月第2・4水曜日を一斉消灯日としており、この日は19時までに執務室の施錠をしなければならないということもあり、普段早期退庁できない方々にも積極的に参加していただけたのではないかと思います。
 職場内で他課室の人達の顔を見る機会すら少なくなっている今日ですが、今回のレクリエーションを通して、新人職員の皆さんが少しでも多くの先輩達と交流を持つきっかけとなり、また、職場の皆さん同士もそれぞれの想いを伝え合い、話し合い、行動するきっかけとなってもらえればと思います。
(統計支部)


【京都】 女性部が春闘学習会ひらく

労働法制とシェフの話

 京都支部女性部は5月16日、毎年恒例の春闘学習会を開催しました。
 参加人数は、26人で、全体の4分の1になります。内容は、全労働京都支部の副支部長を講師に労働時間の用語をクイズ方式で回答しつつ、労働法制改悪について学習しました。
 その後、ふだん忙しい中、家庭面で毎日することの一つとして、“料理”を少しでも短い時間でできて自分の時間がもてるようにととあるシェフの話を聞きました。そのシェフが作ったケーキ(写真上)を食べながら、電子レンジの活用方法(カレーが45分でできる)とか、包丁の特徴と切り方、食材のおいしい所、ゆでる・焼く・揚げる・煮る・いためるの基礎、最後に野菜をたくさん取るために野菜スープのレシピまで教えていただきました。
 聞いているばかりではつまらないので、ビーズアクセサリーをみんなで教えあいながら、手みやげに作りました。
 参加者の感想を聞くと、内容も充実していてこんな企画だったらまた参加したいと大好評でよかったです。
(京都支部女性部書記長)



国民平和大行進が行く   (3)

平和の幸せをかみしめ神奈川県から静岡県へ引き継ぐ

 神奈川県支部は今年も「核兵器廃絶」の願いを込めて、5月7日より19日の間、神奈川県内の「平和行進」を行い、のべ10人が参加しました。
 7日、川崎市役所で本部から「通し行進旗」を引き継ぎ、10日には、米軍機墜落事件の現場付近(緑区)を通過しました。改めて「平和であることの幸せ」をかみしめるとともに、私たち一人ひとりが、戦争はいやだけどいつのまにか戦争を容認する「普通の人」にならないために、自分の生活と平和を関連づけて自分の問題として自分で考え、行進や選挙などでその考えを声にしていかねば、と痛感しました。
 19日には、あいにくの雨でしたが、県境近くにある千歳橋付近の公園で静岡県の仲間に旗を引き継ぎました。
(神奈川県支部)

第33回国公女性交流集会に全厚生から57人

みつめよういのち 築こう平和 生かそう憲法

 5月23〜24日、岐阜県下呂温泉で第33回国公女性交流集会が開催され432人が参加。全厚生は岐阜・愛知県支部を中心に57人が参加しました。(写真下)記念講演は痛みの神経科学の研究者、医学博士の半場道子さんがサイエンスの世界において、女性への差別から生まれる様々な「痛み」にも挑戦してきた自らの体験を語り、参加者を励ましました。


みんなの国公共済会
私の体験紹介しま〜す <連載(5)>
落雷で壊れた湯沸かし器に共済金が
 梅雨明けの頃でした。近所の電柱に落雷があり、我が家のパソコンから煙が上がりました。そして翌朝、ガス湯沸かし器まで壊れていることがわかったのです。
 パソコンは部品の交換で直りましたが、湯沸かし器は部品交換では直らず新品買い換えとなってしまいました。しかも、4年半前の新築時につけた大容量の湯沸かし器が製造中止のため、給湯・追い焚き用と床暖房用の2台が必要になったのです。
 見積り額を聞いた時は、夏のボーナスが袋ごと飛んでいく姿が見えましたね。
 そこで思い出したのが国公共済。保険大好きな私は、当然火災共済は建物も家財も入っています。2台分の給付は無理かな・・・と思いながらも請求したところ、湯沸かし器2台分とパソコン修理代プラス臨時費用の共済金の振り込みがありました。本当に入っててよかった!と実感したものです。
 その後、湯沸かし器については住宅金融公庫の特約火災保険の補償対象になることがわかり、保険会社にも請求をしたのですが、新築よりの経年減額15%とか、人件費の減額査定の計算がなされ、実際の経費より随分少ない額の給付でした。火災になっても契約している金額は支払われないというのはこういう事だったのですね。
 実損額が補償される国公共済はおすすめです。落雷は防げませんよ!
(愛媛県支部)


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