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◆第1550号(2003年4月5日付)◆

あなたも全厚生へ

前向き元気を待ってます。

 新しく厚生労働省に入られた皆さんに、先輩方からの熱いメッセージを贈ります。あなたも全厚生へ、あなたの前向きな元気を待っています。

組合で活動して変わったこと
  国立神戸視力障害センター支部

 組合って何だろう?などと真剣に考えたこともなく、勤めてからずっと組合員であり続けてます。ごく自然なことだと思いますし、なにも構える必要もないと思います。この間、公務員とはいえ私たちは労働者である、ということを強く意識できるようになりました。それはより主体的に取組む姿勢につながった。労働条件・職場環境・仕事の内容等々、まじめに話し合う場が組合にはあります。はじめは組合用語が飛び交って何が何だか、などということも多々ありますが(笑)。
 私は「要求で団結」という言葉が好きです。これが結構難しいのですが、これこそ組合の生命線だと思ってます。貴方の意見・望みをみんなの要求に練り上げていくのです。そして、みんなの望みを貴方の要求に高めていくのです。初めての職場で頼りになるのは、きっと職場の組合員だと思います。待っています、いっしょに職場づくりをしていきましょう。

子育ても仕事もいきいきと
  社会保険業務センター支部

 新入職員のみなさん、こんにちは。今は、いろいろな不安や期待の中で、新しい職場につかれたことと思います。
私は、10年程前入庁し、結婚、出産を経て、今も子どもを育てながら働き続けています。入庁した頃は、当然のことのように思っていた休暇制度なども、先輩方が組合でがんばって制度化されたことを知り、今、自分が共働きで子育てをしながら働いていくという状況になり、「組合があればこそ」と実感しています。
 男性も女性もいきいきと働き続けられる職場にするために、組合はあります。あなたもぜひ、全厚生へ。
あなたの声が、みんなの声が、いきいきとした職場づくりへの第一歩です。

違う職場、違う世代…と世界が広がる
  愛媛県支部

 この度、文章を書くにあたって国語辞典を開いてみました。
 「組合」…「共通の利害や目的をもった人達が、自分たちの利益を守り目的を達するため、お互いに助け合い責任を分け持ち、約束を守って運営する組織体」だそうです。
 実際、共通の目的や利害は、仕事をはじめて、すぐには分かりにくいものかも知れませんので、おいおいみつけるとして大切なのは「お互いに助け合い」というところではないかと思います。
 同じ職場、同じ世代、同じ問題を抱えた人はもちろん、違う職場、違う世代、違う問題を抱えた人たちともお互いに助け合いつながりを持てる場所。それが、労働組合ではないかと考えます。
 自分の世界を広げる意味で加入してみてはいかがでしょう。

リレーずいそう
● 何のための攻撃なのか
 ブッシュの狂気がついに始まってしまった、メディアは湾岸戦争同様、国家による殺戮をリアルタイムで報じている。だが今回のバクダッドの様子は少し異うように見える、あたかも攻撃目標が予め分かっているかのように、人影こそまばらだが、空爆を受けた後でも街中は一般の車が走っている。米英の超ハイテク兵器で戦況は圧倒的かと思われたが、市街戦は激しいものとなっているようだ。ハイテクヘリコプターが撃ち落とされ、市街でのゲリラ戦が展開している。
 過去の忌まわしい記憶が胸に浮かぶ、ベトナム戦争である。当時、米軍はジャングルのゲリラに悩まされ、絨毯爆撃さらに森林を破壊する大量の枯葉剤の散布を行った。ベトナム人民は勝利したが、30年近くが経った現在でもベトちゃん、ドクちゃんのようにその爪痕は消すことができない。
 フセイン政権は一般人を盾として、米英に不利な市街戦で抗戦するつもりらしい。ここで最も効果的なのは生物・化学兵器であろう、絶対に使わせてはならない。国連はこれまで国際平和のために幾多の努力を重ねてきた、この国連における協議を形骸化させた米英の責任は重大であり、追随する日本政府も責任は免れない。その政府の行動を許しているのは私たちであり、将来その責を再び問われる時が来る。「悪の枢軸」米英の暴走を止めるために、一人でも多くの人が立ち上がってほしい。
(感染研支部 支部長)


News
● DON'T ATTACK IRAQ ―STOP!有事法制3.21集会開く―
 アメリカが世界中の反戦の声を無視しイラクへの攻撃を開始した翌日の3月21日、東京・日比谷野音で、陸海空20労組の主催でイラク攻撃反対の集会&銀座パレードが行われ5千人が参加。(写真上)同日芝公園で行われた「WORLD PEACE NOW」の集会&パレードには5万人が参加。パレードは銀座で合流。全厚生組合員も家族連れで参加しました。

● イラク攻撃反対銀座デモ ―女性の憲法年連絡会が呼びかけ―
 イラク攻撃の即時中止を求め、女性の憲法年連絡会は3月25日昼休み、銀座デモを行いました。(写真上)雨の中、450人が参加。全厚生女性部も絵手紙プラカードで道行く人にアピールしました。

第4回定期大会を開催

過酷な超勤の縮減を  本省共闘

 厚生労働本省労働組合共闘会議(本省共闘)は3月6日に第4回定期大会を開催しました。大会には、本省共闘を構成する全厚生本省支部と統計支部、全労働本省支部の3組合から代議員のほか、全厚生の藤巻中央執行副委員長、全労働の澤中央執行委員、本省共闘幹事など30人が参加。田口議長あいさつ、両本部あいさつに続き、原事務局長より、超過勤務縮減の取り組みなど昨年の大会から現在に至るまでの厳しいたたかいについての総括、この一年間の運動方針、財政について提案が行われ、採決ではすべての議案について、満場一致で承認されました。新役員は次のとおりです。
議長菅沼伸至(全厚生統計)
副議長岡野秀樹(全労働本省)
田口雅之(全厚生本省)
事務局長原和義(全労働本省)
事務局次長市川茂(全厚生本省)
梅沢明子(全厚生統計)
幹事松田敏夫(全労働本省)
三角美智子(全厚生統計)
光家真由美(全厚生本省)
(本省共闘議長)



結成後初の職場集会開く

要求書を全員で確認  本省共闘

 3月17日、厚生労働省本省労働組合共闘会議は、国公労連全国統一行動・職場集会に呼応して、昼休み職場集会を開催しました。春闘山場の時期に公務員労働者をとりまく状況について理解を深め、本省職場における切実な要求について確認し、当局に実現を迫る決意を新たにするために開催したもの。本省共闘初の職場集会は、会場いっぱいに89人が参加し活気ある集会になりました。
 集会では、菅沼議長があいさつし、原事務局長が経過報告と2003年春期要求書を提案、各職場代表が決意表明しました。集会では、本省共闘として(1)過酷な超勤実態の改善を図るため、超勤縮減対策の徹底をはかること(2)メンタルヘルス対策含め健康管理対策の充実・強化(3)本省職員の増員(4)売店・食堂の改善など職員の複利厚生(5)職場の環境改善を求める春期要求書を全体の拍手で確認しました。
(本省共闘議長)



3・13早朝時間外職場集会開く

公務員制度改悪反対  岐阜県

 03春闘も正念場を迎えた3月13日、岐阜県支部では、各分会において早朝時間外職場集会を開催しました。その一つ岐阜北分会では、早い時刻にもかかわらずほぼ全員の組合員が会場に集合し早朝職場集会が開かれました。
 はじめに野崎分会長があいさつにたち、公務員制度改悪への警戒すべき動きなどを具体例を上げて紹介しながら、権利を守るための取り組み強化へ、組合員としてもうひと踏ん張りしていこうと呼びかけ、集まった組合員の団結を確認しあいました。つづいて鈴木副分会長から国公労連中央執行委員会からのメッセージの紹介、首相および人事院に対しての要請文・決議文が読み上げられ、内容確認の後、参加者全員で採択するとともに、厳しい状況の中でさらに団結を強め、組合員みんなで取り組みを続ける決意を新たにしました。そして岸本書記長の「団結頑張ろう」で締めくくり、集会は熱気のなかで幕を閉じました。
(岐阜県支部教宣部)



全厚生青年交流集会inあいち
と き2003年11月22日(土)〜24日(月)
ところ愛知県名古屋市・KKRホテル名古屋
 愛知県支部青年部が現地実行委員会として、楽しい交流集会を企画中。記念講演は、笑工房の落語家による笑って納得のロウドウクミアイのお話。フィールドワークは南と北の2コースで。南コースは中部国際空港の建設現場へ&常滑焼の窯元で土ひねり体験。北コースは、愛知万博会場となる海上の森へ&小原村で和紙すき体験。そして、夕食交流会でとことん楽しむ。ちょっと先のことだけど、予定表に入れててくださいね。



第33回国公女性交流集会
と き5月23日(金)午後〜24日(土)正午
ところ岐阜県下呂温泉・水明館
スローガン「みつめよういのち 築こう平和 いかそう憲法」
サブスローガン「大切にしたい あなたらしさ わたしらしさ」
記念講演半場 道子さん(東京医科歯科大学助教授)
「いろどりゆたかに、輝いて〜2つの痛みへの挑戦〜」
2日目は分科会。保育室あります。



イラク攻撃反対の葉書メッセージ募集
イラク攻撃は即時中止を!
 あなたの反戦平和の思いをイラストや絵手紙に。「全厚生」紙面で紹介する他、A3サイズに拡大し、プラカードにして、集会やパレードで掲げアピールします。ハガキ大の大きさに描いて全厚生本部までお送り下さい。


ピカピカの小学一年生原稿募集
 今年もピカピカの一年生の原稿を募集しています。今年小学校に入学する組合員の子どもさん全員が対象です。原稿は、子どもの氏名(漢字)(1)氏名のふりがな(2)入学する小学校名(〇〇市立〇〇小学校)(3)大きくなったら何になりたい?(4)父母からのメッセージ(支部・組合員名)を100字以内で。顔がはっきり写っている写真を送って下さい。写真はお返しします。
 締め切りは、4月11日です。お礼に図書券(1000円分)をさしあげます。
 くわしくは支部教宣部または本部まで。



イラクの子ども達を再び戦火にさらすな

フォトジャーナリスト 森住卓さんインタビュー    (3)

◇劣化ウラン弾の被害

 ある医師がバスラ市内でガンで亡くなった人の統計を取っていました。湾岸戦争が始まる前の88年には34人でした。湾岸戦争後、倍々ゲームで増えつづけ、2001年には 603人になっています。約17倍です。まさに異常な事態です。ピークがいつになるのかわからないという状態だそうです。
 重症の奇形の赤ちゃんは3%くらいの確率で生まれているそうです。無脳症や水頭症の子どももたくさんいました。
 経済制裁の影響もあって、妊婦の栄養状態が非常に悪いといわれています。生後4カ月の赤ちゃんが生まれて以降、 500グラム体重が減ってし まったということもあります。
 バスラで産科病院を取材して、「栄養失調の子の写真が撮りたい。とくにシリアスな赤ちゃんを撮りたい」と言ったら、女医さんが「いまさら何を言っているのよ。イラクの子どもたちはみんな栄養失調よ」と吐き捨てるように言いました。怒りをどこにぶつけていいのかわからないというような感じでした。
 非武装地帯の町に住んでいた皮膚ガンの少年は、病院に行けずにいました。アレルギー性皮膚炎のようにかゆくなってかいてしまうんです。かき傷から菌が入って化膿していました。
 こうしたシリアスな写真を撮っていると気が滅入ってしまうんですが、イラクの人たちは写真が大好きなんですね。病室に行って子どもたちの写真を撮ろうとすると、寝ている子どもをお母さんが起こして「撮ってくれ」と言うんですね。できるだけ要望に応えて撮るようにしています。
 バスラには子ども専用の墓地があります。湾岸戦争の後、子どもたちが次々に亡くなるので自然発生的にできたそうです。管理している人がいないので何人が埋葬されているかよくわかりません。墓地の横が広場になっていて子どもたちがサッカーをしていました。カメラをぶらさげているのを見つけて、子どもたちが集まってきました。子どもたちは写真が大好きで、パニックのような状態に。無意識に一枚撮って、東京に帰って現像したフィルムをルーペでのぞいたら、子どもたちの後ろにお墓が見えて、子どもたちの未来を見てしまったような印象を持ちました。

◇国際的な冤罪

 バグダッドの町でマーケットなどを見ると物がたくさんあります。しかし、家庭の中を見てみると、タンパク質もほとんど取れないような状況がつづいています。配給制度があってとくに昨年の秋から3カ月前倒しで配給されていますが、その配給量は半月分くらいしかもたないものです。自分たちで買わなければならない状況です。
 経済制裁が緩和された96年以降、経済が少しずつ良くなってきてはいますが、基本的な状況は変わっていません。
 フセインが独裁であることは間違いないんですが、西側のメディアが一貫してイラク、サダムを悪者に仕立てあげて湾岸戦争に突き進んで、その後12年間経ちました。最後の仕上げが「悪の枢軸」であり、イラク攻撃に進もうとしているわけですが、これに対して果たしてきたメディアは役割は重大な犯罪と言えます。
 今回のことは国際的な冤罪ですよね。それがまかり通るかどうかというところに来ていると思っています。
 現在、「チルドレン・オブ・ガルフウォー(湾岸戦争の子どもたち)」という写真展を日本各地で開いています。昨年11月からはアメリカでもツアーをやっています。いまオーストラリアやロンドンでも開かれています。
 サンフランシスコの小さな市議会がイラク戦争反対決議の討論会を開いて、市民も発言しました。英語版の写真集があるんですが、それを見せてイラクの状況を話をしたそうです。その後、イラク戦争反対の決議があがったということです。ぼくの写真がぼくの知らないところで役立っているのは、写真家冥利に尽きるなと思っています。
(つづく)
森住卓さんのホームページはこちら http://www.morizumi-pj.com


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