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◆第1521号(2002年4月25日付)◆

有事三法案を阻止しよう

「知って」「知らせて」「行動に立ち上がろう」支部委員長会議で呼びかけ

 全厚生は4月20日、全国支部委員長会議を開催し、02年春闘の中間総括と有事法制三法案阻止などの当面するたたかいの基本方向、組織拡大・強化の取り組みについて意思統一しました。
 「武力攻撃事態法案」「自衛隊法改正案」「安全保障会議設置法改正案」の有事法制三法案は、4月16日に閣議決定され、17日に国会に提出。全厚生中央執行委員会は、19日に声明「『戦争国家』づくりの有事三法案の成立を断固阻止しよう《広範な団体、国民の共同行動に積極的に結集を》」(別掲)を発表しました。
 支部委員長会議では、杉下委員長があいさつで、「戦争と社会保障は相容れない。憲法の戦争放棄を真っ向から否定する有事三法案を断固阻止しよう」と呼びかけました。
 たたかいの基本方向について提案した杉浦書記長は、「有事法制阻止、医療大改悪反対を当面の取り組みで決定的に重視する」として@一点での共同、国民的共同を大きく広げるA「知って」「知らせて」「行動にたちあがろう!」と行動提起。また、4月下旬に政府・行革推進事務局が、公務員制度改革の新人事制度第2次案を発表することから、5月の連休あけから、有事法制、医療大改悪、公務員制度改悪の3つのたたかいに全力をあげようと強調しました。
 討論では、有事三法案や医療大改悪阻止の決意とともに、組織拡大・強化の経験や教訓が数多く紹介され、「全厚生を大きくして悪法阻止を」「組織の拡大・強化が悪法阻止の力」と、悪法阻止と組織の拡大・強化を結びつけて取り組むことを確認しあいました。
 また、支部委員長会議では、全国保険医団体連合会の寺尾事務局次長を講師に「小泉・医療構造改革は何をめざすのか〜そのねらいと政策動向」とのテーマで政策学習を行い、国民皆保険制度の空洞化と医療の市場化をもたらす医療大改悪を許さない決意を固め合いました。(内容は次号に掲載予定)


「戦争国家」づくりの有事三法案の成立を断固阻止しよう
≪広範な団体、国民の共同行動に積極的に結集を≫
 小泉内閣は4月16日、「武力攻撃事態法案」「自衛隊法改正案」「安全保障会議設置法改正案」の有事法制三法案を閣議決定し、17日に国会に提出しました。この法案は、「武力攻撃事態」=戦争を想定し、武力行使の放棄を宣言した憲法第9条の規定を踏みにじり、憲法第25条が規定している国民の生存権をはじめ、基本的人権を奪い、戦争協力を義務づけるなど、国民を戦争に強制的に総動員するものです。二度と戦争を起こす国にしないと誓った日本を、戦争する国に変える「戦争国家」法案そのものです。小泉内閣は、この法案を今国会で一気に強行成立させようとしています。事態は、たいへん緊迫しています。
 小泉首相は「備えあれば憂いなし」といい、テロや不審船を口実にこの法案を強行しようとしています。日本が他国から直接攻撃をうける可能性がないことを政府さえ認めているのに、なぜいまこんな法案を急ぐのでしょうか。アメリカのアジアでの無謀な戦争に協力するためにほかなりません。そのことは、法案が日本が攻撃されなくても、アジアのどこかで米軍が戦争を始め自衛隊が後方支援しただけで発動される仕掛けになっていることに示されています。米軍が戦争を始めた「周辺事態」で、首相が「攻撃が予測される」と判断すれば、有事立法を発動できるのです。有事三法案は、まさに米軍の戦争への参戦に「備え」て、平時から「戦争国家」づくりをすることに最大の狙いがあります。
 戦争と社会保障は絶対に相容れません。全厚生は、国民を戦争に動員し国民の生存権、基本的人権を踏みにじる有事三法案を断じて認めることはできません。平和な社会でなければ医療、年金、福祉などの社会保障行政の充実は図られません。全厚生は結成以来56年間、「軍事費を削って社会保障の充実を」をかかげてたたかってきました。
 こうした輝かしい歴史と伝統をもった全厚生運動に誇りをもって、平和と民主主義、憲法擁護のたたかいを展開している広範な団体、国民とともに、有事三法案の成立阻止にむけて全力をあげようではありませんか。全厚生中央執行委員会はその先頭に立ってたたかう決意を表明します。
  2002年4月19日
全厚生労働組合中央執行委員会


リレーずいそう
● パーマカルチャー
 思うところがあって1月から、子どもの通う小学校で庭師のまねごとを始めた。学校側はとても喜んですぐに4種類ほどの園芸用鉢花を買ってくれたが、私の考えていたものとは少し違ったので、戸惑いつつプランターに植え込んでみた。しかし素人の悲しさで、培養土の配合がうまくできず半分以上が根ぐされをおこして失敗してしまった。
 少しずつ集めていた種も蒔いてみた。そのとたんに台風のような大風や、呪いたくなるような乾燥と早すぎる暑さがおそってきて、かつてないほど空を見上げて気をもんだ。私が学校に行けるのは休日だけなので、弱った植物の救済には間に合わないのだ。
 気まぐれな子どもたちは「チューリップは残してぺんぺん草を抜いちゃうのは差別だ!」とか、アブラムシを殺すためなら猛毒の殺虫剤でも「じゃんじゃんかけちゃえ」と言う。中には真剣に植物と向き合おうという子もいて、つい「この子に伝えよう!」と力が入るのだが、そこに我が子の姿はない。
 「自然」のとらえ方も千差万別、「パーマカルチャー」にはほど遠い現実を実感するこのごろである。さて、土曜のためにはさみの手入れをしようか。
(感染研支部 ねこやなぎ)


News
● 核兵器廃絶の願いつなげ ―国民平和大行進5月6日出発―
 「核兵器のない平和で希望ある世界を」をメインスローガンに、2002年国民平和大行進が全国11幹線コースでスタートします。全国各地から原水爆禁止世界大会の会場となる8月の「広島」に向けて「核兵器なくせ」の願いを行進でつないでいきます。今年で44回目を迎えるこの取り組みは、5月4日に北海道・礼文島を、5月6日に東京・江東区夢の島(東京〜広島コース)を出発します。全厚生は、東京〜広島(神戸まで)の幹線コースに通し行進旗を立てることも含め、全力で奮闘することとし、各支部の積極的な取り組みを呼びかけています。

● メーデーを成功させよう ―中央メーデーの会場は亀戸中央公園―
 「働くものの団結で生活と権利を守り、平和と民主主義、中立の日本をめざそう」をスローガンに5月1日、メーデーが各地で開催されます。第73回中央メーデーの会場は亀戸中央公園です。

● 有事法制は許さない ―4.19中央集会に5000人―
 「STOP!有事法制4・19大集会」が4月19日、日比谷野外音楽堂で開催され、5000人の参加者で会場は熱気に包まれました。これは、陸海空港湾労組20団体と平和を実現するキリスト者ネット、日本山妙法寺が呼びかけたもの。全厚生も在京近県支部や本部から20人が参加しました。集会では「考え方や立場、党派、ナショナルセンターなどさまざまな違いを超えた市民、女性、労働者たちが、お互いの立場を尊重しながら、『有事法制』の成立を絶対に認めない、という点で一致し、戦争の『加害者』にも『被害者』にもならない、有事法制を廃案にするまで『反対』の声を上げ続ける」との宣言を採択し 、国会と銀座の2コースで、デモ行進しました。


雇用・くらし・いのち守る

4・12国民総行動に各地で奮闘

大阪支部  医療関係3団体で宣伝
 4月からの国民年金事務見直しなどにより、季節はずれの超大型台風襲来かのごとく、各職場は大混乱の状況となっていますが、大阪国公から提起された具体的行動を職場から積極的に展開しました。まず、各職場周辺の民家に組合員一人あたり30枚のビラ配布。昼休みを活用したり、退庁後に職場から最寄りの駅までの間や家に持ち帰っての配布など「苦労なく出来る行動」として各分会の創意で取り組みました。
 12日当日は、大阪市内4カ所から市役所まで「求心ランチタイムデモ」。さらには御堂筋パレードなど府民に大きくアピールする行動が行われ、支部から10人の組合員が参加しました。行動の最後は、大阪駅前で医療改悪反対の宣伝行動。これは医療関係3団体(大阪医労連、大阪自治労連、全厚生大阪支部)の共同行動として行われ、支部から7人の組合員が元気よく行動しました。(大阪支部書記長 勝井正)

京都支部  「何でも相談会」実施
 京都では、京都国公から行動提起された@いのち・暮らし・雇用「何でも相談会」(医師・弁護士を含む各単産・団体と協力し4カ所)A休暇宣伝行動(2カ所での街頭宣伝)B「医療改悪反対、雇用・暮らし・いのちを守る国民総行動京都集会」への参加などに結集を呼びかけ、各分会最低1人以上(交替含む)が何らかの行動に参加することとし、全分会での取り組みが実現しました。この「4月の混乱」の中、いくつかの分会では「休暇行動」にはなりませんでしたが、「国民総がかり」の運動を実践できました。初の試み「何でも相談会」は来客が少ないなど課題もありますが、「ひとりで悩まないで!」をスローガンに、今後も国民・労働者が一体となり「いのち・暮らし・雇用」を守るために役立つものにしたいと思います。(京都支部書記長 川口博之)


医療改悪反対・公的医療を守れ

労働組合懇談会開く

 4月10日、「医療大改悪に反対し、国民のための公的医療・保険事業の確立をめざす労働組合懇談会」が、衆議院第二議員会館・第一会議室で開催されました。
この懇談会は、全厚生とともに、日本医労連、国公労連、全労働、全医労、健保労組、全労災の医療制度「抜本改革」に直接関係する労働組合の7団体が準備し開かれたもの。全体で103人、全厚生からは9人が参加しました。
呼びかけ団体を代表して、問題提起に立った全厚生杉下委員長は、今回の医療制度改革はかつて経験したことのない大改悪である。同時に、国の責任としての社会保障のさらなる空洞化をねらい、抜本改悪の検討項目、スケジュールを法律規定とすべく付則にもり込んでいると指摘し、共同のたたかいの重要性を訴えました。
 また、各団体が報告する中で、杉浦書記長は「政管健保の民営化は社会保障制度解体の道であり、絶対に許してはならない」と訴えました。
同懇談会には、日本共産党井上美代参議院議員が国会情勢を報告、共同通信、読売新聞、しんぶん赤旗が取材に来ました。


新体制で活動継続

科学院支部  国立公衆衛生院が移転・再編
 国立公衆衛生院支部は4月1日から、新たに国立保健医療科学院支部と名称を変更し、研究・労働条件の改善をめざし、活動を継続させます。
 国立公衆衛生院は、移転・再編で4月1日から国立保健医療科学院となりました。国立医療・病院管理研究所との再編、独立行政法人・国立栄養研究所や国立医薬品食品衛生研究所など、他機関の研究部門との一部再編を伴う大がかりなものです。また、当面2年間は、作業の遅れで現在地に残る部門もあり、移転先の埼玉県和光市との2カ所での研究・教育活動となります。
 支部は、約2カ月間、執行委員会を軸に全厚生本部とも協議し、移転・再編後の組合活動のあり方を検討。2月26日に開催した臨時大会で、活動の継続と2カ所から役員を選出して執行委員会を確立することを確認。この方針にそって粘り強く体制確立の努力を行い、3月29日に支部大会を開催。「組合の確固とした維持と、組合活動の継続にむけて、新しい仲間を増やしていけるよう、全員でがんばりたい」との方針を確認しました。
 なお、4月からの新執行部には鈴木晃支部長、阪東美智子書記長らを選出しました。



☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生 ☆ ★ ☆
─ 3 ─

 全厚生組合員の「ピカピカの小学1年生」全員集合。数回に分けて掲載します。
〈コメント説明〉
@子どもの氏名(ふりがな)
A大きくなったら何になりたい?
Bお父さん、お母さんからのメッセージ。
清水 信智 くん
@たかしみずあきのり
Aバスケットの選手
B末っ子で甘えん坊なアッキも最近は男らしくなってきたね。いつも笑顔を忘れないやさしいアッキでいてね。大好きなアッキ。
皆川 彩里 ちゃん 小松原 春郁 ちゃん
@みながわひかり
A保育士
B照れ屋で繊細なひかり。学校行事はたくさんあるけど、自信をもって、努力することを忘れないでね。
@こまつばらはるか
Aケーキ屋さん、カメラマン、絵かきさん、柔道選手
B忙しいけど、一緒に遊ぶ時間は、大切にしたいんだ。小学校の友達をたくさんつくって、紹介してね。
田中  綾 ちゃん 濱千代 あゆみ ちゃん
@たなかあや
A看護婦さん
Bいつもニコニコ元気いっぱいの綾ちゃん。遊びに勉強にとたいへんだけど頑張ってね。お父さんとお母さんは応援しています。
@はまちよあゆみ
Aお花屋さんかケーキ屋さん
B頼れるお姉さんで、いつも弟と遊んでくれてありがとう。たくさん友達を作って楽しく小学校へ行こうね。
蒲 慎之介 くん 山本 愛由美 ちゃん
@かばしんのすけ
A大工さん(仮面ライダーではないらしい)
B幼稚園の3年間でびっくりするほど成長したね。学校でもたくさんの友達つくって、いつも元気な慎之介で行こう。
@やまもとあゆみ
A人の顔を描く絵描き屋さん
B小学校に入ったら病気をせずに、元気で名前のとおり誰からも愛されて自由で外面も内面も美しい子になってね。
伊藤  舜 くん
@いとうしゅん
Aケーキ屋さん
Bヤンチャで毎日元気いっぱいの舜。ベイブレードとサッカーが大好き、そしてとても兄弟思い。学校に学童に頑張ろうね。

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