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◆第1513号(2002年2月5日付)◆

全厚生第43回中央委員会を開催

職場・地域から総ぐるみの春闘を

 「職場・地域から国民総ぐるみの春闘を」「民主的な公務員制度の確立を」などをスローガンに、全厚生は1月26日、第43回中央委員会を東京・江東区で開き、2002年春闘方針案、補正予算案を満場一致で採択、春闘勝利への決意を固め合いました。また春闘アピール、民主的公務員制度確立に向けての特別決議を採択。討論では、中央委員24人が発言し、行政サービス後退につながる公務員制度改悪反対、地域の労働者と団結して国民総ぐるみの春闘にする決意をはじめ、憲法擁護、小泉「構造改革」と対決し春闘を意気高くたたかう決意の表明がつづきました。来賓として、国公労連の遠山副委員長、全医労の東山副委員長、全労働の木下副委員長が激励と連帯のあいさつをしました。

執念をもって職場要求の実現にがんばる  ─杉下委員長あいさつ

 中央執行委員会を代表してあいさつに立った杉下委員長は、情勢の特徴、国民総ぐるみ春闘の課題、公務員制度改悪反対の課題などにふれた後、全厚生としてのたたかう構えを指摘しました。
 委員長はまず「小泉内閣の悪政と大企業の横暴と対決し私たちの生活の苦しみの根源に迫る02春闘が本番を迎えている」と述べた後、昨年の大会以後の情勢、とりわけ小泉内閣の政治姿勢を厳しく批判しました。
 米国における同時多発テロ事件以後、小泉内閣が米国に追従し、テロ対策を口実に短時間の審議で「報復戦争参戦法」を成立させ、戦後初めて戦場に自衛艦を派兵したこと、今通常国会では有事法制が最大の焦点になっていること、憲法改悪の策動が強まっていることなどを指摘し、「戦後の憲法体制、平和を希求する国民は、こうした憲法改悪の策動を絶対に認めない」と強調。
 つづいて、公務員制度改悪、医療保険制度の大改悪などの課題にふれながら、杉下委員長は「いま国民生活がほんとうに厳しい状況にある。02春闘をどうたたかうか、私たちはこれまでのたたかいから大きく脱皮し変わらなければならない」との考えを示し、全労連が提起している「国民総ぐるみのたたかい」に決起することの重要性を指摘しました。
 さいごに委員長は、今春闘に対する全厚生の構えについて、@組合員との対話をすすめ職場要求を組織し執念を持ってその実現にがんばるA組織の強化・拡大に努力するBあらためて公務員制度改悪反対のたたかいを重視するC国民春闘に全力をあげて職場・地域で奮闘する、の4点をあげ、「新しい春闘をどうつくるかが求められている。提起されている課題を真正面に受けとめ奮闘しよう」と呼びかけ、あいさつを結びました。   

地域の仲間とともに新しい春闘を  ─杉浦書記長が提案

 2002年春闘方針案を提案した杉浦書記長は、まずはじめに、02春闘が小泉「構造改革」との激しい対決であること、情勢は甘くないが国民総ぐるみで決起し展望を切り開こうと呼びかけ、情勢の特徴、秋闘の到達点、たたかいの基本方向と山場の取り組みなどにふれ、特に4月12日「国民統一ストライキ」へ最大結集すること、それにむけての宣伝行動への参加を成功させようと訴えました。
 つづいて、具体的課題として@公務員制度改悪反対のたたかいA賃金・労働条件改善B医療大改悪阻止、平和と民主主義擁護C魅力ある組織活動と組織強化・拡大などについて提案。公務員制度をめぐっては昨年12月25日に閣議決定した「大綱」は労働基本権を制約したまま能力・業績主義の人事制度の導入、特権官僚制度を強化し「天下り」を自由化するなどの内容であり到底認めがたいこと、そのため「大綱の撤回、交渉・協議の仕切り直し、基本法提出反対」を中心とする要求での所属長交渉、職場決議、ジャンボハガキ行動などに取り組むことを提起しました。
 たたかいの基本となる賃金改善要求は、国公労連が掲げている平均1万7千円(4・5%)引き上げ、定員外職員など国公職場に働く労働者の最低賃金を月額相当15万円(時給1千円、日額7500円)以上の要求をしっかり据えてたたかうこと、医療改悪・有事法制については、それぞれ国会請願署名に取り組むこと、そして魅力ある組織活動を生きいきと展開し組合員が主人公の春闘をつくろうと呼びかけました。さいごに、杉浦書記長は「いまたたかいの時、土台の職場から地域の仲間とともに新しい春闘をみなさんとつくっていきたい」と、自らの決意もこめて提案説明を終えました。   


リレーずいそう
● 合唱の魅力
 大分混声合唱団クール・エスポワール(フランス語で希望合唱)に入団して、早15年になります。
 昨年は6月の県合唱祭、10月の九州のうたごえ祭典合唱発表会(大牟田市)、11月の日本のうたごえフェスティバル合唱発表会(川崎市)(一般Aの部3位)、12月の大分県民芸術祭ミュージカル「ジンク・ホワイト」出演などの演奏活動を行ってきました。
 毎週1回の定例練習と随時の特別練習を平行してやっていますが、団員22名の平均年齢はすでに50歳を越えており、年金を受けている人も何人かいます。
 母さんの樹(1986年全国上映)の中の合唱組曲を演奏したのがきっかけで団が結成され、そのときからずっとがんばっている団員がほとんどです。
 県下には70歳以上のお年寄りだけのコーラスグループがあるそうですが、合唱は、年齢を問わず、たとえ合唱経験がなくても日々の練習次第で楽しく歌えるようになります。おなかの底から声を出すので健康にも良くストレス解消になります。
 さらに本番の演奏では、緊張感の中、歌を通して聴衆と歌い手がお互に感動を分かちあえるなど、魅力がいっぱいです。昨今のテロ、不景気、リストラ、倒産で暗い話が多い中、笑顔と歌声で気分一新、貴方も一緒にハーモニーを楽しみませんか。
(大分県支部 古代 英一)


News
● 医療制度の改悪は許さない ―第154通常国会が開会―
 第154通常国会が1月21日に開会しました。小泉内閣は、今国会を「改革始動国会」として、国民を戦争に総動員する有事法制、健保本人3割など国民負担を拡大する医療保険制度の大改悪、消費税増税を含む「税制改革」、雇用を一層破壊する「解雇基準」、憲法改悪のための「国民投票法」などを強行しようとしています。1月21日には土砂降りの雨の中を国会請願デモが、毎週水曜日には衆議院議面集会が開かれ、全厚生も本部中心に参加しています。(写真は1月23日の議面集会)

● 本部執行体制などを議論 ―全厚生組織財政検討委員会を開催―
 全厚生は1月18日、東京赤坂・茜荘において、第1回組織財政検討委員会を開催しました。この委員会は中期的な本部執行体制、組織強化・拡大、財政等の課題について集中的に論議することを目的に開かれたもの。本部役員はじめ、各委員17人が参加しました。委員会では、杉下委員長はじめ、本部役員が問題提起し、質疑及び討論を行いました。今後は、3月に第2回、5月に第3回委員会を開催する予定です。


全厚生第43回中央委員会で活発に討論

雇用・暮らし・いのち守る春闘

組合員とともにがんばる

 春闘方針案の提案を受けて、中央委員24人(うち2人は傍聴者)が発言し、02春闘勝利の決意を表明し、杉下委員長が総括答弁を行いました。

弱点克服し今春闘をたたかう決意

 発言のトップバッターに立った森中央委員(香川)は「5月24から25日に高松市で国公労連女性交流集会が開催される。地元の実行委員会も立ち上げた。ぜひとも成功させたい。特産品の財政活動もするので協力を」と訴えました。関連して国公女性協役員の経験を持つ三角中央委員(統計)も「女性交流集会はたいへんパワーの出る集会だ。男性も大いに参加してほしい」と呼びかけました。 今中央委員会の発言の特徴のひとつは、支部の組織活動の現状に立って、弱点を克服しながら今春闘をたたかい抜くという力強い決意にあふれていたことでした。
 上田中央委員(福岡)は、「月1回弁当を用意して昼食会を開き自由に懇談をして、日頃から組合員同士の意思疎通を大事にしている。未組合員の皆さんとも1人ずつ対話し、組合に対するイメージや日頃考えていることを聞いている。1歩1歩の日常活動を大事にしながら、組合員の声、要求をこの春闘で実現できるようがんばりたい」と決意を表明。三角さんも「あらためて職場内での懇談を行い要求の掘り起こしをいる。学習を強めながら組織活動を強化しながら、春闘への参加者を役員から組合員に広げていきたい」と発言しました。
 社会保険の支部ですすめられている分会オルグ、組合員の総対話運動が、支部活動の原点であり春闘をたたかう上で重要であるとの発言が注目されました。
 遠田中央委員(秋田)は、「秋闘では公務員制度の学習を徹底させるために全分会オルグをした。支部機関紙にも公務員制度の問題点を11回の連載で行った。こうした取り組みの中で2分会で機関紙が復活した。徐々に分会活動も前進してきている。今春闘でも全分会オルグを計画している。公務員制度、医療制度の改悪反対で地域・国民と連帯してがんばりたい。その土台となる分会・職場での組織活動を強めていかなければ」と決意を述べました。
 分会での組合員総対話運動について、佐藤中央委員(愛知)は「今年も全分会で行う。昼休みに全体のオルグを行った後、午後には3から4グループに分けて少人数で対話する。小さな要求を大切にしたい。今年は対話集会終了後に所属長交渉をセットしている」と報告した後、「公務員制度改悪反対、医療大改悪阻止に全力をあげたい。本当に全厚生の出番にしたい。支部では新聞投書行動を積極的に展開することにした」と発言しました。

国民のなかへ国民とともにを実践

 出だし早く1月8日に旗開きと分会長会議を開催し02春闘の意思統一を図った大阪支部の勝井中央委員は、公務員制度改悪に反対し民主的公務員制度確立、医療制度改悪反対をはじめとした社会保障拡充の取り組み、支部統一要求・分会独自要求の実現、組織強化・拡大など8項目の課題・取り組みを確認したことにふれながら、「国民の中に、国民とともにを本格的に実践したい。国民との対話を広げ、小泉内閣の国民いじめのバケの皮をはがしていきたい」と述べました。
 「賃下げ春闘」「雇用春闘」などと経営側の攻撃がつよまる02春闘に対して、磯貝中央委員(愛知)は「長引く不況のもとで賃金闘争はあらためて重要だ。公務員だけのたたかいでは勝利できない。愛労連では、西欧で当たり前になっている全国一律最低賃金の確立に向けて奮闘する。そのため今年も2月の1カ月最低賃金での生活体験を行う。支部でも昨年この行動にチャレンジした青年が再度参加する。全体で支え合い、この体験を生かし賃金の底上げに向けてがんばりたい」と、賃金闘争の重要性を強調しました。

◇     ◇     ◇     ◇     ◇     ◇     ◇     ◇

 この他、発言した中央委員とテーマは次の通り。(敬称略)
 ▽籠尾(神奈川)電話相談サービスの増設など粘り強く運動すれば実現できる▽儀同(ハ病研)人当研究費廃止は問題だ。研究機関の支部会議を時間を取って実施をしてほしい▽澤田(神奈川)青年部の活動を強化するために各支部間の交流を密にしていきたい。
 ▽蒲(岐阜)支部の秋の交渉では交渉参加者が全員発言した。春闘では2月に本部の協力を得て全分会オルグを行う▽北久保(京都)4月7日投票予定の府知事選で革新の候補勝利に向けてがんばる▽前野(リハ)職場の働く状況が悪化している。どう変えていくか。昨年12月青年が組合に加入した。
 ▽杉山(感染研)昨年の11・30集会には6名が参加した。公務員制度についてはどういう不利益が起こるのか、職場ではまだ見えにくい▽福士(神奈川・オブ)全国一少ない定員でがんばっている。定員増の要求は本当に切実だ▽徳山(衛生院)今年4月、研究者・職員の3分の2が和光市や他の研究機関に移る。そう言う中で若い女性を組合員に迎え入れた。
 ▽澤村(岐阜)行研活動を本格的にすすめていく時期だ。全厚生らしい運動を展望していきたい▽市川(本省・オブ)厚生労働本省労働組合共闘会議として10数回の窓口折衝を行い人事課長交渉にこぎつけた▽田口(本省)本部方針案に医療大改悪についてふれている個所がある。原因は国庫負担の減少にある▽柴原(函館)組合員へのアンケートを行うとともに討論会を行い要求を練り上げている。
 ▽逢坂(神戸)近畿ブロック、県国公、明石国公など地域に根ざした活動を重視していきたい▽佐藤(業務センター)賃金職員のたたかい、女性の昇格改善、青年部活動でも奮闘していきたい▽國枝(愛知)標準生計費(最低賃金)での生活に昨年に引き続きチャレンジする▽西村(滋賀)競合支部として組織強化・拡大にがんばりたい。


2002年全厚生旗びらき

今年も笑って笑って

 1月26日の中央委員会終了後、2002年全厚生旗びらきを開催しました。國枝中執と西田書記の司会でフレッシュに開会。はじめに、青年劇場「ケプラー」公演を紹介する寸劇を役者と一緒に神奈川県の組合員が熱演しました。恒例の部門別の紹介で、2002年を楽しく元気よくがんばる決意が語られました。国公共済会の松渕常務理事も参加しました。


青年劇場第80回公演
ケプラー あこがれの星海航路
 全厚生の旗開きでも紹介された青年劇場第80回公演「ケプラーあこがれの星海航路」の作者、篠原久美子さんは、元神奈川県支部の仲間で、夫は全厚生神奈川県支部の平丸支部長です。この「ケプラー」で篠原さんは1998年度劇作家協会新人戯曲賞を受賞しました。今回、全厚生神奈川県支部が「ケプラー公演を成功させる会」を結成し、公演成功へ全力をあげています。ぜひ、お近くの方は、ご観賞下さい。一般4,935円のところ全厚生特別斡旋価格4,410円になります。お問い合わせは、全厚生本部(рO3−3501−4881)川名まで。


公演日程

 2月14日から24日がシアターサンモール(地下鉄丸の内線・新宿御苑前駅下車徒歩3分)、25日はテアトルフォンテ(相鉄線・いずみ中央駅)、26日かめありリリオホール。下表参照。

2月14151617181920212223242526
 
14:00  

    
18:30          
19:00    
シアターサンモールテアトル
フォンテ
かめ
あり


ともに生きる〜人が人らしくあるために
第26回全厚生女性交流集会
日  時2002年2月23日(土)午後2時から
2月24日(日)正午まで
会  場「大阪コロナホテル」
大阪市東淀川区西淡路1−3−21
(JR新大阪駅東出口北側より徒歩1分)
記念講演小林康二さん
(落語グループ「笑工房」代表・落語作家)
楽しく語り合い、学び合い、交流しましょう。
保育室あります。お子さま連れでどうぞ。

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