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◆第1496号(2001年7月5日付)◆

社会保障の大改悪が待っている

「小泉改革」で国民の生活は・・

 小泉内閣が発足してから2カ月。その支持率は相変わらず80パーセントを超える高さを示しています。長引く不況に苦しむ国民が現状打開に強い期待を持っている証です。
 「自民党政治の改革」を唱えて登場した小泉内閣が「景気をよくしてほしい」「消費税を下げてほしい」といった国民の要求に果たして応えることができるのか。2カ月におよぶ国会の議論から「改革」の正体がはっきりしてきました。
 小泉内閣が進めようとしている「改革」と今までの自民党政治とはどこが違うのか、国民生活との関わりから考えてみましょう。


給付は薄く 負担は重く ―社会保障

 「自立・自助」「給付は薄く、負担は重く」。これが小泉内閣のめざす社会保障です。国民の生存権に対して国が責任を果たし、社会的弱者を社会全体で支えていくのが本来の社会保障制度ではないでしょうか。具体的には、小泉首相が厚生大臣だった97年にまとめた医療改革案(健保本人3割負担・大病院外来5割負担や高齢者すべてからの保険料徴収・1〜2割の窓口負担などの高齢者医療制度創設など)を医療の構造改革案として位置づけています。
 相次ぐ年金改悪、不十分な介護保険、これではますます将来不安を助長してしまいます。

不良債権処理で100万人の失業者 ―景気回復

 経済財政諮問会議が提示した「骨太」の基本方針(素案)では景気回復のために、「不良債権を早急に処理する」ことだとしています。しかしいま、不良債権を処理するということは、中小零細企業につぶれろと言っていることと同じです。倒産は膨大な失業者を生みます。財界寄りと見るべきシンクタンクの試算でさえも100万人を超える失業者を予測しているのです。景気悪化の続く中での無理な債権処理は日本経済をさらに追い込むことになるのではないでしょうか。
 小泉内閣は消費税の増税ももくろんでいます。竹中経済財政大臣はその著書で消費税を14パーセントにあげるべきだとしていますし、塩川財務大臣は2、3年後には消費税増税を明言しています。消費税増税は消費者のふところをますます冷え込ませ、財布の口を堅く閉じてしまいます。景気回復はおぼつかなくなるのは目に見えています。

憲法9条改悪は戦争への道 ―憲法問題

 小泉首相は、集団的自衛権の行使や靖国参拝の問題などでタカ派発言が目立っています。「憲法9条の改正」これが小泉首相のねらいです。
 9条をはじめとする日本国憲法は世界でも注目されています。一昨年5月、ハーグで行われた世界市民平和会議で採択されたアピールは「日本国憲法9条に学ぼう」と呼びかけています。
 平和な世界をつくるために、軍隊や軍事同盟をなくそうという流れが広がっています。憲法の花開く社会の実現こそが豊かな社会へのキーワードです。

国民が主人公 参院選は第1歩

 小泉首相は「自民党政治の改革」を叫び登場したにもかかわらず、KSD汚職や機密費の問題には言及していません、この問題は腐敗した政治を根本から解決するために必要なことであり、国民がその「改革」をもっとも望んでいたのではないでしょうか。
 「改革を行う」と言っても誰のためのどんな「改革」か、このことが最も重要です。民主主義はけして「おまかせ」であってはいけません。国民が主人公なのですから「日本をこんな国にしたい」「こんな社会であってほしい」、こう願う私たちみずからが、行動していかなければならないと思います。参院選はその第1歩です。
 ムードに流されないで自分の目でしっかり見極める必要があります。参院選は政治を変えるチャンスです。


リレーずいそう
● アウトドアライフを楽しむ
 現在の生活圏は、都市郊外とはいえ、人がいないわけでなく、たまにそこを離れて、人のいないところで自然観察・釣り・キャンプなどしながら放浪のまねごとをしたくなってくる。身近な自然の発見も楽しいものだという話もあるが、どうにもである。で、こういう旅は単独行が基本だと思っているし、それが楽しい。寂しい旅だねとかいわれるが、人口密度がやだから出かけるんだし、人と向き合うのでなく自然と向き合うのだというのだがあまり理解されない。人間が複数になるとそれはそれで楽しいが、同じところにいっても別物であるように思われる。
 そうはいっても、自分の趣味の世界と普通の社会生活との接点も必要で、それがバーベキューといっていいだろう。単独行で鍛えてるので、火や料理の準備は万全に近いのだが、人数が多くなるとどうしても手伝ってもらうことになる。常連が手伝う場合はいい。それに準備の方はまだいい。問題は片付けである。パーツを別々に片づけられて、2度と組上がらなくなったバーベキューグリルが押入に転がってる。火の付いたままの炭(昼間はわからない)を戻されて車が火事になりそう、という今では笑い話(?)もないではない。幸い発覚するのは帰ってからで、その場で爆発することもないし、準備する料理は好評らしく再度頼まれることもあるので、それもまたうれしく、まだ普通の社会にとどまっていられるようだ。
(感染研支部組合員)


News
● 紹介議員133人審議は未了 ―公務員制度確立を求める請願署名―
 6月29日、会期末の終盤国会で、国公労連が提出した19万筆の「国民のための公務員制度確立を求める請願署名」の取り扱いをめぐる攻防が行われました。
 総務委員会に付託された参議院では、「防衛庁の省への昇格に関する請願」と同時に付託されました。委員会理事懇談会の協議の席で、自民党は「公務員制度確立は反対、防衛省への昇格は賛成」、共産党は「公務員制度確立は賛成、防衛省への昇格は反対」との態度を表明したところ、請願採択は全会一致が慣例となっているため、他党は態度を表明せず、まともな審議もされないまま保留扱い(次の国会へは送らない)となりました。
 衆議院では、取り扱いが協議された内閣委員会の理事懇談会で、自民党が他に付託された8件の請願も含め「全部保留(審査しないという意味)にしたい」と主張しました。民主党は「全部保留で異議なし」、社民党は「賛成する請願もあるが、全部保留でやむなし」、共産党は「公務員制度確立の請願は採択すべき」とそれぞれ主張しました。
 与党側は「公務員制度改革は現在政府部内で検討中」という理由を持ち出し、結論を出させない対応をしました。共産党を除く野党は「自民党が保留というなら保留もやむない」という態度をとり、慣例で採択は全会一致のため、審査未了扱い(いわゆる廃案のようなもの)となりました。
 紹介議員は、衆議院74名、参議院59名、合計133名となりました。


労働組合の活動があったからいい職場環境があるんだね。

愛知・岐阜

組合は素晴らしい ―新入組合員学習会を開催

 6月22日、フレッシュな新入組合員に組合の大切さと団結の素晴らしさを学んでもらおうと、愛知県支部、岐阜県支部の両青年部は合同で「新入組合員学習会」を名古屋市中区の女性会館において開催しました。この合同学習会は昨年に引き続き2回目で、愛知県支部20名、岐阜県支部7名の新入組合員の参加がありました。
 学習会は、まず女性弁護士による「弁護士の仕事・社会人として」と題した講演があり、身近な法律問題を題材として、時には新入組合員にマイクを向けたりしながら、おもしろくわかりやすい話口で、私たちに役立つ話をしてくれました。
 休憩をはさんで、西田全厚生本部書記からは国公共済会の加入拡大を目的とした「国公共済会について」の話、その後愛知県支部の佐藤書記長による「組合について」と題した、組合の果たしてきた役割と成果について講義し、組合員としての意識を深めました。
 学習会終了後は場所を移して恒例のボウリング大会・懇親会を行い、疲れた頭と体に活力を与えるべく、賑やかな一時を過ごしました。
 参加した組合員からは「労働組合の活動があって今の職場環境ができているということがわかった。」「全厚生の活動を通して、人間関係の輪を広げていきたい」という主催者にとってうれしい感想も聞くことができました。
(愛知県支部教宣部長)



愛媛県

制度改悪阻止へ全力 ―支部定期大会を開き決意

 愛媛県支部は6月23日、第35回の定期大会を開催しました。
 今年も休日の開催となりましたが、代議員49名中47名の出席があり、活発な議論が行われました。
 質疑・討論では約2時間の短い時間ではありましたが、19名からの発言がありました。
 内容は、組合活動・総対話運動の強化、賃金闘争・公務員制度改悪阻止の取り組み強化、定員削減計画の即時中止、国民年金事務見直し問題、メンタル面を含めた健康管理のあり方など多くの発言がありました。
 公務員制度改悪阻止にむけた特別決議と大会宣言が採択され、無事大会を終了することができましたが、あらためて課題の多さと役員としての責任の重さを感じた大会となリました。
 要求実現のため、全組合員が団結し奮闘できるよう、支部執行部も頑張りたいと思います。
 
(書記長)


国民平和大行進が行く

暑い、熱い1週間 ―岐阜県支部

 今年も国民平和大行進が岐阜県にやってきました。6月11日に愛知県支部から全厚生の旗を受け継ぎ、16日までの暑い、熱い1週間を青年部・壮年層から総勢34人の組合員が参加してリレー式で行進しました。
 青年の参加者からは、「暑い中でも多くの仲間が平和のために集まること、特に通し行進者の方の熱い思いに感動した」「始めは知り合いにあったらどうしようとかいろいろ考えたが、一緒に歩いている仲間の話を聞くうちに、平和を守ろうという気持ちが高まってきた」などの感想が聞かれました。
 様々な思いが込められた旗は、組合員の手から手へ受け継がれ、最終日には関ヶ原において無事滋賀県支部に引き継がれました。
(岐阜県支部書記長)


雨に負けず京都と行進 ―滋賀県支部

 今年もまた「全厚生旗」を京都へ引き継ぐ日がやってきました。だいたい毎年滋賀の日程は梅雨真っ盛りのため、雨の行進がお決まりですが、今年も例にもれず、行進がスタートするころにはやはり雨模様となりました。京都支部の川口書記長ほか2名も大津市役所から一緒に雨にも負けずに行進し無事山科中央公園で引継ぎを完了しました。でも、午後の京都の行進は天気も回復したんですけど、これって俺は「雨男」てこと?
(滋賀県支部支部長)


憲法9条改悪許すな ―京都支部

 原水爆禁止国民平和大行進が、今年も6月21日に滋賀県から京都府へ引き継がれました。朝から降っていた雨も午後には上がり、汗ばむ暑さの中、支部からは16名が参加しました。オンライン検診と日程が重なって、昨年に比べ参加人数が少なく残念でしたが、「毎年行進を続けていればこんな年もあるさ」とお互い励ましあいながら、東京夢の島から引き継いだ「全厚生リレー旗」を掲げて元気に歩きました。
 また、今年も3名が大津市役所から、全厚生滋賀県支部の仲間とともに、京都・山科中央公園まで行進し京都の仲間と合流しました。
 21日以降も京都市内行進や京都府下の行進、また舞鶴では富山〜広島コースに、そして大阪への引き継ぎにも、それぞれ1〜2名ずつ参加し、連日、道行く人々に平和の大切さと核兵器廃絶を訴えました。
 今年は小泉首相が就任早々「自衛隊が軍隊でないというのは不自然でしょう」などと発言したり、首相公選制を改憲の糸口として第9条も改正してしまうのではという論評もあります。改めて平和憲法を守る取り組みも強化しなければいけないと行進を通じて感じました。
(京都支部書記長)


東京ディズニーランド
マジックキングダムクラブ
サマーサンクス・フェスティバル開催中
 この夏、東京ディズニーランドがとってもお得な価格でお楽しみいただけます。「エレクトカルパレード・ドリームライツ」毎夜開催中。

 ◆期間 7月1日〜8月31日
 ◆パスポート価格
    大人(18歳以上) 4,500円 (一般5,500円)
    中人(12〜17歳) 4,000円 (一般4,800円)
    小人(4〜11歳) 3,300円 (一般3,700円)
 ◆対象 マジックキングダムクラブ・メンバーとその家族

 その他、オフィシャルホテル、ディズニーアンバサダーホテルの割引が受けられます。
 お問い合わせ・マジックキングダムクラブ・メンバーシップカードの発行は全厚生本部(TEL 03-3501-4881)まで

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