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◆第1490号(2001年4月25日付)◆

国民サービス切り捨ての公務員制度改悪は許さない

全国支部委員長会議でたたかいを意思統一

 全厚生は4月21日、全国支部委員長会議を都内で開催し、24支部の代表と女性部長、本部役員の41人が参加しました。
 全厚生は2001年春闘で、栄研支部の独法化に向けての運動、業務センター支部の賃金職員雇い止め阻止、厚生労働本省共闘の結成、組織拡大、昇任昇格や再雇用の要求を前進させてきました。さらに、3・22全国一斉早朝時間外職場集会の成功など、多くの組合員の力で主体的に前進を作り出してきました。この春闘の到達点を確信に、当面の重点課題である公務員制度改悪反対のたたかいを意思統一しました。

国民不在の大改悪 ―杉下委員長が特別報告で解明

 公務員制度改悪反対のたたかいについては、杉下委員長が、「公務員制度改悪のねらいと内容」と題して特別報告しました。杉下委員長は、今回の公務員制度「改革」は、1981年・土光臨調以降、国民犠牲の行政改革の総仕上げとして、財界・政府与党の意に添った「もの言わぬ公務員づくり」をねらったものであり、国民不在の大改悪であると厳しく批判。公務員制度改革「大枠」で「信賞必罰の人事制度、成果・実績主義の賃金システム導入」を打ち出していることについて、成果主義賃金をいち早く導入し見直しを表明している富士通を例に、「過度な競争が働く意欲をなくす」「目前の成果に目がいき、高い目標をもてない」などの弊害を指摘し、公務職場に成果主義を持ち込めば、公正・中立で安定的な国民サービスの提供は困難になる、と公務員制度改悪は国民サービス切り捨てに他ならないことを明らかにしました。

学習・宣伝・署名を ―全厚生闘争本部を設置

 公務員制度改悪反対闘争について提案した杉浦書記長は、6月に「大枠」にもとづく「基本設計」を決定させないために、全厚生として闘争本部を設置して力を集中して全力で取り組む、国民世論の広がりと共同の追求、職場から使用者責任の追及、職場での意思統一を力にたたかいをすすめることを提案。具体的には、公務労組連絡会ですすめる「公務員制度改悪反対・50万署名」を組合員1人5筆以上で取り組む、600万枚ビラの大量宣伝行動を各支部が主体的に取り組む、新聞投書行動、職場連判状、所属長への申し入れ、支部・分会での学習の強化、6月8日の中央行動への参加などを提起しました。
 討論では、「職場の中に差別と分断を持ち込むものだ。国民に総スカンをくらうことないように訴えたい」(京都支部長)「公務員攻撃ではマスコミに負けている。定員削減の中でどれだけ国民サービスが出来なくなってきているかをを具体的に示し、国民を説得したい」(ハ病研支部長)「国民は公務員の不祥事に対して厳しいが、それは個人に対してだけでなく、職場の組合はどうしていたのか、という批判もある。このたたかいは組合の出番である」(国リハ支部長)「公務員が悪いから制度も悪いと考える国民も多い中、公務員制度改悪の真のねらいを多くの団体・個人に話していきたい」(神奈川県支部長)などの意見が出されました。
 最後に、高橋副委員長が「いろいろな困難はあるが、3・22一斉職場集会を成功させた仲間の力を信じて、公務員制度改悪反対のたたかいに全力をあげよう」と閉会あいさつし、杉下委員長の発声で団結ガンバローを行い、たたかいの決意を固め合いました。


リレーずいそう
● 12時までの桜の魔法
 4月の初め、満開の桜並木の下を子供と一緒に歩いて帰る。
 「きれいだねー。」「うん、ピンク色のお花なのに夜だと白く見えるんだね。」
 ああ、こんな会話が子どもと出来るようになったんだ。
 言葉を覚えるのが早かった。2歳の頃だろうか?たくさん喋るくせに、こちらの話を理解してくれないことをとてももどかしく思った時期があった。それで、理不尽な怒り方もしたっけ。
 でも、ようやく子どもも年長さん。うっかり者の私は子どもに怒られてしまうこともしばしば。そんな時のまるで小姑の様な子どものセリフに思わず笑ってしまうこともある。
 寝る前にカーテンを開け、ベランダの向こうにある大きな桜の木を見ながら子どもに話しかける。
 「きれいだね。まるで雪が積もっているみたいだね。」「ほんとだね。」今日は、桜を見るために20分かけて歩いて帰った。
 その分夕飯の時間が遅れたけれど・・・
 寝る前に再び桜を見ながらお話をして5分。もう、10時を過ぎているのだけれど・・・
 それでも、なんだか優しい気分になれる桜ってとても不思議。そんな優しい気分のまま眠りについたけれど、翌朝は
 「早く、着替えて!!遅れるわよ!!!」
 鬼のような私の叫び声。
(統計情報支部 書記長)


News
● ノー残業や最賃引き上げ求め ―4・18全国統一行動―
 4月18日、国公労連は2001年春闘第5波全国統一行動を行い、東京・霞が関周辺では、早朝宣伝、昼休み財務省前要求行動をはじめとする中央行動を行いました。
 全厚生は、統計・本省両支部と本部11人が参加し、全労働、全医労の仲間とともに厚生労働省門前で早朝宣伝ビラ配布を行いました。ビラは、昼休み財務省前行動への参加と、霞が関の長時間残業を告発し水曜日の「ノー残業」を呼びかける内容。宣伝カーからは、全厚生の杉下委員長が定時退庁と公務員制度改悪反対を呼びかけました。この日、国公労連作成の定時退庁を呼びかける赤青2種類ののぼりを初見せ。意表をつくのぼりに、道行く人が振り返りました。
 厚生労働省前では、午前11時30分から全労連・中労委民主化対策会議が要求行動を行い、中央労働委員会委員の偏向任命に抗議し、中労委の民主化を訴えました。引き続き厚生労働省前では、全労連パート・臨時労組連絡会が昼休み集会を開き、「最賃時給1000円以上に」「パート賃金の大幅引き上げ」を訴えました。
 12時から行われた財務省前要求行動では、国民本位の財務・金融行政の確立、5400万労働者の働くルールの確立、サービス残業の根絶、財務省内の労務管理の転換を求めました。
 昼の行動に全厚生は、本省・統計・人口研の霞が関御三家と神奈川県支部、本部から15人が参加。全体で700人を超える仲間が参加し、早朝からの行動全体で約1000人が参加しました。


☆ ★ ☆ ピカピカの小学1年生  〔3〕 ☆ ★ ☆
 全厚生組合員の「ピカピカの小学1年生」全員集合。数回に分けて掲載します。
〈コメント説明〉
@子どもの氏名(ふりがな)
A大きくなったら何になりたい?
Bお父さん、お母さんからのメッセージ。
佐藤理歌子 ちゃん
@さとうりかこ
A幼稚園の先生
B「ありがとう」「ごめんなさい」「だいじょうぶ?」がいつでも言える素直な心を忘れず育ってください。勇気・元気・根気でがんばれ!
橋本 春奈 ちゃん 大橋 玲奈 ちゃん
@はしもとはるな
Aお花屋さん
B空のランドセルを担いでみて、「これよりすごい重くなる?」と心配顔の春ちゃん。大丈夫。お友達つくって楽しい学校にしようね。
@おおはしれな
A看護婦さん
B鉄棒、なわとび、うんてい、一輪車、運動なら何でも得意です。でも小柄なのでもりもり食べて大きくなってほしいです。
入舩 美咲 ちゃん 木 勇佑 くん
@いりふねみさき
A美容院の先生
B動物が大好きで、やさしい美咲。小学校に入っても、お友達をたくさんつくって、いつも笑顔で元気に遊んで下さい。
@たかぎゆうすけ
A野球選手
B人の話をよく聞いて、自分の意見をはっきり言える人になってください。いつも笑顔で、やさしく人を思いやる心を忘れないでください。
佐藤 彩香 ちゃん 市川 翔大 くん
@さとうあやか
Aケーキ屋さん
B昨年10月に引越して新しい幼稚園にもすぐなれ今までより数倍明るくなったね。今年は1年生。お兄ちゃんと一緒に頑張っていこうね。
@いちかわしょうだい
Aスキージャンプの選手
Bジャイアンツの堀田選手が大好きで家庭の中ではひょうきんなのに外では父親似のはずかしがり屋。大きく翔ばたいて。
遠藤 愛 ちゃん 橋本友佳子 ちゃん
@えんどうあい
Aお花やさん
B引っ込み思案なところが心配だけど、名前のよう誰からも愛される優しいかわいい女の子になってください。
@はしもとゆかこ
Aアイスクリーム屋さん
B小学校までちょっと遠いけど、がんばって歩こうね。1年生になったら新しい友達ができるといいね。
水谷 匠 くん 堀江恵里花 ちゃん
@みずたにたくみ
A大工さん
B初心忘るべからず。毎日を大切にしていこうね。母は、年休20日繰り越しを目指しているので君も協力してね。
@ほりええりか
Aケーキ屋さん
B健康で、のびのびと育ってほしい。人に対して思いやりのあるやさしい女の子になってほしい。
布施 亮拓 くん 宮嶋 胤気 くん
@ふせあきひろ
Aケーキ屋さん
Bときどき文句を言いながら3年間通った幼稚園。皆勤賞をもらって得意顔でしたね。小学校でも“いい味”だして楽しく過ごしてね。
@みやじまかずき
Aかぶと虫屋さん
B“桜の花が咲くと学校だね”と、とっても楽しみにしているかーくん。お友達をたくさん作って楽しく通ってね。がんばれかーくん。
 
「ピカピカの小学1年生」を出し忘れた方、
最終締め切りは5月7日です。


栄研支部◆労基法36協定を締結

独立行政法人移行に対応し奮闘

 全厚生栄研支部は、4月1日の独立行政法人移行にともなう労働条件確保のたたかいを3月中旬から4月にかけて全力で進めています。
 また、この集中した取り組み中で、2人の研究職員を組合に迎え入れています。
 3月23日には、田中平三理事長(予定者)に対し、独立行政法人移行にあたっての申し入れを全厚生本部と支部の両者で実施。@賃金、労働時間、休暇等の労働条件を維持・改善を行い、悪化させないこと、A公共性を十分に発揮し、国民から求められる行政サービスを提供できるよう自主性、自律性を保障すること、B研究所の運営は、研究者、職員の意見を反映させ、民主的に行うこと、C当面、労働基準法第36条などの労使協定のために代表選出の方法を労働組合と早急に協議することを要請しました。
 この申し入れを受けて、労働者代表の選出は、栄研支部が臨時職員を含むすべての職員を対象にした署名を集め、過半数をこえた時点で、支部代表を労働者代表とする民主的な方法を労使で確認。栄研支部は、過半数を圧倒的にこえる署名を短期間に集めきり、労働者代表の資格を得ることができました。
 4月の独立行政法人発足後、当局との折衝を繰り返し、当面、労働基準法第36条にもとづく「時間外および休日労働に関する協定」(36=サブロク協定)を4月20日に締結しました。これは、使用者が1日8時間、週40時間をこえて時間外労働を労働者にさせるために必要な協定であり、労働基準監督署に当局が届け出るものです。協定では、時間外労働をさせる限度時間を労使で合意し、1カ月45時間、1年360時間までとすることも取り決めています。しかし、急いで締結した協定であり、適用範囲など、今後実態に即して議論していく課題も残されています。
 栄研支部は、新たな労使関係のもとで、生き生きと研究活動に従事できる研究・労働条件の確保のために、今後引き続き、当局との自主的な協議を続けていく方針です。 


紙上討論 5


◎公務員制度改革への私の意見

◆政権に都合良い忠実な公務員に  ―神奈川県支部の方
 一見「なるほど…」と思われる公務員制度改革と言える。これが本当なら大阪並みの830万人の県民を抱え、600人足らずの職員で住民サービスの向上をめざし、政策・提言を積み重ねている神奈川の職員は、「能力・業績」面では常に評価の対象に値し、誠にありがたいことと言える。
 ところが、この制度改革は、どうもこの様な事を目指しているのではないらしい。政治主導により時の政権に都合の良い行政を忠実に遂行する公務員をつくろうとしている。そのために「能力・業績主義」に名を借り、行動基準と罰則の強化を盛込んでおり、国民の声を無視し強権政治を続ける今の政権を見ると、その狙いが国民と職場にとっていかに危険であるか想像できる。最近では、教育現場に教育改革として教員の行動基準が強く持ち込まれ「日の丸・君が代」の強制が押し付けられた。強制と良心の間に苦しむ広島県の校長自殺事件の悲劇は記憶に新しいことでもある。
 国民本位の行政から人権が軽視された冷たい行政に再び流れを許してしまう危険性がある。国民と職場への新たな挑戦と受け取るべきだ。


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あなたのご意見をお寄せ下さい
Eメール:ZENKOSEI@zks.dp.u-netsurf.ne.jp
FAX:03−3502−4706


―お詫びと訂正―

 前号2面の本省支部支部長の意見で、「『業績』をどの機関で評価するか」の「機関」「期間」の間違いでした。お詫びし訂正します。 

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