◆第1453号(2000年2月5日付)◆

  自自公三党の横暴を糾弾する声明
 国会は、自自公の数の横暴により異常な事態となっている。1月28日の施政方針演説、同31日からの代表質問を与党だけで強行している。このような事態は憲政史上はじめてのことである。議会制民主主義破壊の暴挙は直ちに正されなければならない。
 今回の異常な事態は、代議制民主主義の基本にかかる選挙制度について、衆院比例定数削減問題を、自自公の三党が、与党体制維持という党利党略から、野党の主張、議長裁断を無視し、「冒頭処理」でなにが何でも可決成立させるとした方針に固執したことから生じたものである。
「定数削減」問題に関しては、唯一与党側が主張しているのは、「企業は厳しいリストラをしている、国会議員も自らリストラを」というものである。しかしこれは意識的にことの本質を歪めるものといわざるを得ない。ましてや、多くの国民が定数削減を真から求めているものではない。それは、民意が現行制度のもとで比較的反映されている比例定数を削減するもので、国民の多様な意思、民意を切り捨て、選挙制度を、比較第一党に決定的に有利なものに改悪しようとするものであり、重大な問題である。
 国政は国民の厳粛な信託によるものであり、国権の最高機関である国会の構成員、国民の代表者を選ぶ仕組みは、一部の政党の利益や都合で決めてはならないものである。
全厚生中央執行委員会は、自自公三党による「国会ジャック」を厳しく糾弾するとともに、民主党、日本共産党、社民党三党の国民世論を背景とした議会制民主主義まもれのたたかいを全面的に支持する立場を表明するものである。合わせて、早期に衆議院を解散し、国民の審判をうけることを強く要求するとともに、不況打開、くらしを守り平和を求める国民の声とどく国会の実現をめざして奮闘するものである。
 2000年2月1日

全厚生職員労働組合中央執行委員会
中央執行委員会


  いま、国民とともに厚生行政の拡充を  第41回中央委員会開く
 全厚生は、1月21日、第41回中央委員会を東京・お茶の水で開催し、全厚生大阪支部結成の承認を行うとともに、2000年春闘方針案、補正予算案を決定、また、要求と組織の前進めざす決議、中央委員会アピールを採択しました。
 中央委員会は、例年2月中旬に行われていましたが、2000年春闘を出足早く意思統一したたかおうと1月に開催されたもの。討論では、11支部18人が発言し、支部・分会の組織活動の重要性や、「25%定員削減反対の団体署名」の成功で国民世論を広げよう、との決意が語られ、春闘勝利の決意を固めあいました。
 来賓として、日本共産党の井上美代参議院議員、国公労連の福田書記長、全医労の保木井委員長、全労働の高木副委員長があいさつしました。

  国民の中に打って出よう  杉下委員長があいさつ
 杉下委員長ははじめに、昨年暮れに大阪の仲間たちが全厚生に結集したことを紹介。その勇気と決断に敬意を表するとともに、全国の社会保険労働者に展望と確信を与えると歓迎の意を述べました。
 次に、春闘情勢について触れ、(1)日経連は賃下げを主張し大企業の首切りリストラには口をつぐみ総人件費の抑制を強調(2)2000年度定員審査結果は、4〜12月で151人の純減(厚生省、削減443人、増員292人)、さらに労働省との再編後の1〜3月で69人の純減、全体では厚生省、労働省合わせて345人(2000年度末定員)という大幅な削減(3)2000年度予算案は、84兆円のうち32兆円が借金という大借金予算で、大銀行やゼネコンには手厚く、社会保障、庶民には徹底して冷たい、と厳しく批判しました。
 中央委員会の主要な任務は、2000年春闘方針を議論のうえ確立し意思統一をはかることだとして、次の3点を強調。1点目は、「国民の中へ、国民とともに」を運動の基本にして、職場内にとどまらず、国民の中に打って出ること、そのためにも組合員間での話し合いを重視する。2点目は、自自公の数の横暴・悪政を許さず、解散・総選挙に追い込み、国会を悪法の製造機関から国民生活擁護の機関へ切り替えることで、私たちの要求を実現する。3点目は、

  大阪支部の結成を承認
 中央委員会で、大阪支部の結成が承認されました。加納支部長は、「全厚生とともにたたかってきて、全員で討議するなかで、国民の信頼に応えうる社会保険行政の確立と労働条件確保を追求するために、全厚生大阪支部を結成した。微力だが、全国の社会保険職場の仲間を励ますためにも、がんばりたい」とあいさつ。満場の拍手が送られました。

  団体署名で対話広げて  杉浦書記長が方針提案
 2000年春闘方針案を提案した杉浦書記長は、「政府・財界が進める首切りリストラ・賃下げを許すのか、それとも労働者・国民のたたかいで雇用と生活改善の展望を切り開くのか、が今春闘の最大の争点」と述べ、全厚生は、国民春闘の一翼を担い、職場の仲間、地域の仲間の切実な要求実現をめざし、たたかうと表明。
 新たな段階を迎える行革闘争については、「数値目標」として一人歩きしている国家公務員25%定員削減に反対し、国民との対話や宣伝を重視する。団体署名(国会請願)の取り組みを通じて、地域の各団体と腰を据えて懇談を行う。その際、行政に対する率直な意見や要望も聞き、その結果として、25%定員削減反対の支持を広げようと提案しました。
 賃上げ要求については、「大幅賃上げで生活改善をめざすことは、国民春闘の基本」と述べ、「景気をよくする決め手は、庶民のフトコロを暖めること。財界の賃下げ攻撃に対し、賃金の底あげのたたかいを重視し、地域の民間組合と相互に激励しあい、たたかう。また、自自公による悪政をやめさせるために、国会解散・総選挙を要求し、国民的なたたかいに結集する」と述べました。
 組合員一人ひとりが主人公になるように、「みんなで討議し、みんなで決めて、みんなで行動する」ことを重視し、国民とともに、 21世紀に憲法の花ひらく、誇りと働きがいのある厚生行政をめざそうと呼びかけました。

  日産のリストラ許すな  1・25中央総決起集会を開く
 「日産リストラ計画見直せ。人減らしをやめ、地域経済を守れ。1・25中央総決起集会」が1月25日午後、東京・日比谷野外音楽堂で開催され、5000人が参加。(写真上)全労連、国民春闘共闘、国民大運動実行委員会が主催したもので、集会後、日産本社に向けて抗議のデモ行進を行いました。集会では、日産現地闘争本部の熊谷責任者が基調報告し、経営の責任を労働者に押しつけるのは許されない、大企業は社会的責任を果たすべきと政府と大企業の横暴を糾弾。海外から参加したフランスCGTルノー労組とメキシコFATの代表が、連帯の挨拶をしました。壇上にはJMIU日産自動車支部の組合員が並び、坂の下支部長が「日産のたたかいは日本中で起こっているリストラに歯止めをかけるたたかい」と決意を述べました。公務連絡会は、日産リストラ「NO」の人文字パフォーマンスで会場を湧かせました。集会は、マスコミ各社の取材があり、通行人からデモ行進へ「がんばれ」と激励がよせられるなど、国民の関心が高まっていることを実感させられる行動でした。
 この日の昼休み、「大企業のリストラ反対、労働者保護法の制定、衆院比例定数削減反対、国会解散・総選挙を!」を求める国会請願デモが行われました。


  第41回全厚生中央委員会の討論

中央委員会の討論では、18人の中央委員が発言しました。

  25%定削反対の団体署名で国民の中へ
行政改革・中央省庁再編の問題については、本省支部の田口支部長(オブザーバー)が、2001年1月から、厚生労働省になるが、本省組織のあり方について、団結ができる形ですすめていきたいとの決意と、本部への要望を発言。残業実態についても、予算編成の時期、厚生省は明け方まで、こうこうと明かりがつき、不夜城状態がつづいている。政府委員制度が廃止されても、いままでどおり、質問取りに走り、本省職員の実態は変わらないことを紹介しました。
 省庁再編で引っ越しの話が急浮上している人口研支部の石川中央委員は、「当局は場当たり的な帳尻合わせに終始している」と批判。さらに、民間ビルの賃貸料は年間2億円にものぼることを紹介し、「省庁再編には、いくらお金がかかってもかまわない」と

  組合員の要求を大切にして職場活動重視
 職場での対話や組織活動の重要性についての発言も多くありました。
 愛知県支部の磯貝中央委員は、昨年の調整手当  改悪阻止のたたかいを紹介し、職場懇談会をひらいて、議論し、運動につなげていくことの重要性を発言。
 神奈川県支部の籠尾中央委員は、「組合は、ひとりひとりの声を聞いて、どう取り上げていくかから始まる。まず、自分の所属するところからと、分会活動の確立をめざして、要求アンケート、分会長選任、アンケート集約での要求書づくり、昼休み職場集会と進めていった」と経験を紹介しながら、分会活動の重要性を発言。
 函館支部の熊谷中央委員も、みんなで討議し、みんなで決め、みんなで行動する支部活動の重要性を強調。夢をもって仕事ができるような職場にしたいと発言しました。
 神戸支部の小坂中央委員は、本人の意向を無視した異動はやめよと毎年当局に申し入れを続けている。福祉職俸給表への切り替えが、民主的に行われたのかチェックしていくと発言しました。
 業務センター支部の根津中央委員は、異動で減った組合員数を支部大会までに元に戻し、上回わろうと、組合加入に力を入れてきた経験を紹介。「大会までに8人を迎え入れた組合員2人が昨日、さらに4人の加入用紙を持ってきた。仕事帰りに飲みに行って、『この忙しさを変えよう』ときりだし『組合はがんばっている』と奨めると、入ってくれる。その人達は、センターでもいちばん忙しいところにいる。組合員が増えた職場は、雰囲気が変わる」と発言し「今年は、壮年部を結成したい。定年まで、みんなで盛り上げて、がんばりたい」と決意を表明しました。

  ひとり一人の声聞くことの重要性を実感
 神奈川県支部の福士中央委員は、「全厚生」新年号の神奈川県支部職場リポートについて「職場では今、フラストレーションがたまっている。労働組合が代弁してくれたと新年号記事を組合員は歓迎してくれた。役員としても、組合員がこういう考えをしていたというのは、励みになった」と発言。
 同じく川名中央委員も「新聞の取材に一緒にまわり、組合員ひとりひとりの声を聞いていくことは大切だと思った。今年、神奈川で開催される女性交流集会、青年交流集会の成功で、支部の活動を活性化させたい」と決意を語りました。
 2月26・27日に開催される女性交流集会については、八木女性部長と神奈川県支部の金子中央委員から全支部への参加呼びかけがありました。
 また、神奈川県支部の澤田中央委員が秋に開かれる青年交流集会の成功を呼び掛けました。

●真の平和めざして21世紀をきり開こう
第24回全厚生女性交流集会 in神奈川
保育あります。親子でどうぞ。
 全厚生女性交流集会を今年は神奈川県で開催します。開催地の神奈川は、沖縄につぐ米軍基地の多い県。記念講演も「平和」がテーマです。 
 2日目は全員参加のフィールドワークで、船上から横須賀基地を視察します。今回も、楽しく交流しつつ、平和や行革や働き方について考え、語り合い、行動する元気をつちかえるような集会にします。保育室を設けますので、安心して子連れで参加してくださいね。
記念講演は、池子米軍住宅建設反対などの平和運動家の信太正道さんです


日時 2月26日(土)午後2時から27日(日)正午まで
会場 「マホロバマインズ三浦」神奈川県三浦市
内容 26日 記念講演・夕食交流会・分科会・部門別交流(自由参加)
27日 フィールドワーク 横須賀基地を船上から視察


全厚生本部と各支部のホームページの紹介 その2

全厚生感染症研究所支部
http://www2.tky.3web.ne.jp/~kansen/
 感染研支部のHPは、支部大会や文化祭のお知らせなどの情報、「独立行政法人化に反対する声明」などの支部の主張など情報が満載。行事報告は写真入りでていねいに紹介しています。全厚生の情報はホームページを見ればわかるように、きめ細かく更新されています。

全厚生本省支部
http://www.kokko-net.org/honsho/
 本省支部HPは、 1.トピックス/残業実態/年次方針/青年・女性の主張など。 2.おすすめレストラン/五号館の食堂など。3.活動内容/規約/関係法令抜粋/組合員向け情報などの3つのグループで構成されています。ただし、これから内容を充実する予定。

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