◆第1452号(2000年1月25日付)◆
全厚生は2000年春闘で、国公労連が提起する「国家公務員の定員削減に反対する団体署名」に取り組みます。運動の目的や意義、目標について、杉浦書記長に聞きました。

  行革闘争の新たなスタート
 21世紀まで1年を切りました。「この国のあり方」を決める重要な位置にある行政改革とのたたかいが新たな段階を迎えています。
 なぜなら、行革基本法、独立行政法人化をめざす通則法や個別法などが成立し、省庁再編等の枠組みが決められ、今後はその中身を詰めていく時期に入っているからです。
 政府は、2001年1月に発足する新中央省庁体制や、86機関・59法人の独立行政法人化の準備を着々とすすめています。
 大企業の利益を最優先する一方で、労働者・国民には犠牲を強いる様々な悪法を自自公3党の「数の暴力」で強行し、さらに戦争法(=周辺事態法などガイドライン関連法)にもとづき、日本を「戦争する国」にかえるための行政体制の整備もすすめられています。
 私たちは今、政府・財界のめざす「この国のかたち」ではなく、憲法が職場や暮らしに生きる社会をめざし、国民本位の行財政を実現させていくたたかいの新たなスタート地点にたっています。

  25%定削反対が最大の課題
 一昨年、「行政改革基本法」が強行されました。その中には、中央省庁を再編するまでに、国家公務員の定数の上限を定める総定員法を見直し、2001年1月から「10年間で10%」の新たな定員削減計画を策定することが規定されています。
 また、昨年4月27日の閣議決定にもとづく国家公務員の「10年間で25%定員削減」が、行政改革の「数値目標」として一人歩きしています。この「25%削減」は、独立行政法人化をはじめ、民間委託、機関の統廃合、事務の廃止・民営化などの手法で「数あわせ」的に達成しようとするものです。数値が出された発端は、自自連立、自自公連立の政権合意で、まさに政治的に、強引に確認された数字です。ですから、確たる根拠があるわけではありません。
 こうした公務員減らしは、本来、国が責任を持って果たすべき行政サービスの後退に拍車をかけるものです。さらに、過労死にもつながる長時間過密労働や、サービス残業が恒常化している職場実態を、一層悪化させることは必至です。

  国民のための厚生行政を!
 国公労働運動にとって、この「25%定員削減」との対決は、2000年春闘の最大の課題です。
 国公労連は、国家公務員の「25%定員削減」に反対して、国民本位の行財政の確立をめざし、国会宛の団体請願署名の取り組みを提起しています。
 署名目標は、国公全体で3万団体をめざし、取り組み期間は、2月中旬から5月中旬までの3カ月間としています。
 この団体署名は、これまで行革闘争の中で重視してきた「対話と共同」をさらに一歩すすめるものです。団体署名を通じて、各団体との対話を積み重ね、相互理解を深めることを目的にしています。 しっかりと懇談して、その結果として、地域の中で「25%定員削減」反対の支持を広げることで、国民世論を築いていこうとするものです。
 地域の労働組合や民主団体、これまでの運動の中でつながりのある諸団体、行政関連の諸団体をはじめ、町内会、自治会などを対象にして、積極的な自主目標をかかげて取り組むことを提起しています。
 個人署名では、お願いするだけということもあったかもしれません。今回は訪ねた団体から、行政に対する率直な意見や要望も聞きながら、丁寧に話しあうことが、より重要になっています。
 厚生行政の担い手である全厚生にとっては、憲法の花ひらく、国民のための厚生行政を実現させるたたかいでもあります。この2000年春闘で、仲間とともに勇気ある一歩を踏みだしましょう。

 結成大会後、同会場で記念レセプションが和やかに開かれ、全厚生大阪支部結成を祝いました。 レセプションでは、加納支部長が主催者あいさつをした後、全厚生本部の加藤副委員長、全厚生各支部代表はじめ、大阪国公、大阪府職労、府職労社会保険支部退職者、大阪府福祉部当局の代表らが祝意を述べました。
 なお、結成大会とレセプションに駆けつけた全厚生本部役員、支部の代表は次の方々です。
 本部=杉下委員長、飯塚・加藤・杉崎副委員長、藤田・寺井中執、秋田=茂内副支部長、業務セ=根津支部長、本省=市川書記長、神奈川=梅田支部長、永井執行委員、静岡=飯塚支部長、愛知=磯貝支部長、岐阜=沢村支部長、滋賀=樋田支部長、中沢事務局長、京都=北久保支部長、香川=森支部長、愛媛=鳥越支部長


リレーずいそう=東京ロッキーズ

東京ロッキーズという野球チームを知っていますか?
 もちろんプロ野球チームではありませんし、オリンピックへ出るような高い技術を持ったチームでもありません。言ってみれば、草野球のチームです。それも、監督、選手とも身体に何らかの障害を持った人達で構成された野球チームです。
 昨夏、東京・中野の小さな映画館で、東京ロッキーズの活動と彼らの生活を撮ったドキュメント映画「パーフェクト・ナイン」を観ました。
 身体に障害を持ち、私たちと同じように仕事をし、休日に、時間をかけてグランドまで出かけていくのです。決して恵まれた条件で野球をしている訳ではないのです。続けることによって飛躍的に技術が向上するとは思えないのです。それでも野球をやりたいとがんばっているのです。この情熱、行動力はどこから湧き出してくるのだろうかと思いました。
 また、チームは全国大会等へ参加しています。大会は常にトーナメント制です。負ければ、そこで終わりです。勝つために、唯一の健常者であるヘッドコーチは悩みます。障害の軽い選手を起用すればチーム力は上がります。しかし、ベンチにいる選手を一度は試合に出場させてあげたいと考えるのです。
 機会がありましたら、ぜひ、東京ロッキーズに会ってみてください。きっと元気のでる力をもらうことができると思います。(藤巻一世中央執行副委員長)

賃下げ・リストラ許すな! 日経連「労問研報告」に抗議
 全労連や国公労連が参加する2000年国民春闘共闘委員会は1月12日、日経連が財界の春闘方針である「労働問題研究委員会報告」を臨時総会で採択し、賃下げとリストラを強く打ち出したたことに抗議し、早朝宣伝や昼休みデモを行いました。
 報告は「雇用を確保するためには、総人件費を引き下げざるを得ない」と従来のベア・ゼロ方針より一歩踏み出し、賃下げ論を強調しました。抗議行動(写真上)には、全厚生から杉浦書記長と山本書記次長が参加。春闘の本格的なスタートを切りました。

定数削減冒頭処理許すな! 通常国会が異常な幕開け
 1月20日、第147通常国会が開会しました。会期は、6月17日までの150日間。与党自自公3党が予算審議前に衆議院比例定数削減法案の強行採決を狙い、首相の施政方針演説も先送りにするなど、異常な幕開けとなっています。
 民主党、共産党、社民党の三党は20日、「与党三党の多数による横暴な国会対応を許さない」「定数削減の冒頭処理は許さない」など5項目で合意しました。
 今国会で審議される2000年度予算案は、政府の莫大な借金財政を選挙向けのバラマキでさらに借金を膨れ上がらせるというもの。「借金予算」への批判と「早期の衆議院解散・総選挙で国民の信を問え」の声が高まっています。
 今国会では、国家公務員の定員を削減する総定員法改悪や先の臨時国会で継続審議になった年金改悪法案、今年七月から高齢者の医療費定率一割負担を導入する医療保険制度改悪法案などの審議も予定されており、国会に向けた取り組みが重要になっています。

全支部からの参加で成功させよう 全国縦断キャラバン行動
 2000年春闘では、国家公務員の25%定員削減など行政「減量化」、国民サービス後退を許さず、国民本位の行財政・司法の実現に向けた取り組みとして、「全国縦断キャラバン行動」を展開します。
 この行動を、「25%定員削減反対」の団体署名や、行政相談、懇談会活動などとも結合させ、幅広い労働者・国民との「対話と共同」を地域からひろげていく運動の柱にすえ、職場・地域から活発な取り組みを展開します。
 キャラバン行動の日程は左の表のとおりですが、各県国公が中心となり次のような行動に取り組みます。
(1) 街頭や繁華街での宣伝行動、団地や公務員宿舎へのビラの各戸配布や宣伝行動
(2) 地域の労働組合、民主団体、公務関連の業者団体など、商業・農漁業・法律関係など幅広い諸団体への訪問・要請活動
 それぞれの支部は、各都道府県での行動に積極的に参加しましょう。





●不要品バザー好評
支部女性部の活動資金に 業務センター支部
 業務センター支部女性部は、昨年11月9・10日の昼休み、不要品を持ち寄ってバザーを開きました。組合員にバザーへの出品を呼びかけたところたくさんの品物が集まり、10円から100円のお買い得な値段でみなさんに買っていただきました。ビラを見て、10分前に並んだ人もいたほどで、大好評でした。女性部では、この資金を活用して、「メイクアップ教室」を開催する予定です。(掲載が遅くなったことをお詫びします。編集部)

●動が見える組合へ
支部定期大会開く 統計支部
 12月16日、来賓として本部杉浦書記長を迎え、統計情報支部99年度支部総会を開催しました。昼休みという限られた時間でしたが、全組合員の6割近くの参加で、全議案を満場一致で採択し、無事に終えました。 組合員の発言は「何をしているのか報告がなく活動が目に見えにくい」、「支部独自アンケートを実施したが、結果はどうなったのか、どう活用していくのか」、「将来生活に関わる年金問題に取り組むべきだ」というように執行部には少々耳の痛い内容でした。
 しかし、逆にそれだけ組合へ期待したい気持ちがこめられていることの現れと真摯に受け止め、身を引き締めました。
 省庁再編も目前に迫り諸課題目白押しの状況ですが、杉浦書記長の挨拶にあったように「民主的な職場・行政の実現」めざし、新執行部一同、頑張る決意を新たしました。

新三役は次の通りです。
支部長 菅沼 伸至
副支部長 後閑  猛
三角 美智子
書記長 梅澤 明子
(三角副支部長)


●京都市長選勝利へ
旗開きで大いに語り合う 京都
 京都支部では、1月14日に拡大執行委員会を開催し、2000年春闘のたたかう4つの柱として(1)年金改悪反対の取り組み。(2)調整手当改悪反対の強化。(3)地方事務官制度廃止に関する取り組み。(4)京都市長選挙勝利にむけた取り組み。を確認し、夜の旗びらきへと突入しました。旗びらきには、老若男女42名が参加し、京都市長選挙の勝利のために奮闘しようと、夜も更けるのを忘れて語り合いました。(酔っ払っただけ?)(京都支部・中本邦彦書記長)

●真の平和めざして21世紀をきり開こう
第24回全厚生女性交流集会 in神奈川
 全厚生女性交流集会を今年は神奈川県で開催します。開催地の神奈川は、沖縄につぐ米軍基地の多い県。記念講演も「平和」をテーマにしています。  2日目は全員参加のフィールドワークで、船上から横須賀基地を視察します。今回も、楽しく交流しつつ、平和や行革や働き方について考え、語り合い、行動する元気をつちかえるような集まりにしたいと準備をすすめています。また、保育室を設けますので、安心して子連れで参加してくださいね。

日時 2月26日(土)午後2時から27日(日)正午まで
会場 「マホロバマインズ三浦」神奈川県三浦市
内容 26日 記念講演・夕食交流会・分科会・部門別交流(自由参加)
27日 フィールドワーク 横須賀基地を船上から視察


全厚生本部と各支部のホームページの紹介 その1

全厚生本部のホームページ
<http://www.kokko-net.org/zenkousei/>

全厚生愛知県支部
<http://village.infoweb.ne.jp/~fwjb3410/>
愛知県のHPは、1998年6月に開設。内容は支部の活動報告が中心ですが、年金講師団活動の記事を見て、実際に年金学習会の講師を依頼してきた労働組合もあります。実はこのHPは、その作成を某県支部のボランティアにたよっています。今年こそは自前でというのが、支部

全厚生岐阜県支部
<http://village.infoweb.ne.jp/~sawamura/>
97年11月に開設し、現在アクセスが6000を越えました。全国からメールによる激励やご意見をいただき、日々更新に努めていますが、・・・・・。ホームページがきっかけで、他の国公職場とメールでの交流もしています。 (澤村明支部長)

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