◆第1446号(1999年11月5日付)◆
●厚木NLPに抗議
神奈川県支部青年部

平和のたたかいで奮闘する青年の活動を、神奈川県支部の玉木健二さん(全厚生青年部事務局長)がリポートします。

基地周辺で監視活動 爆音に怒り抗議行動

 10月13日〜19日まで、米軍が厚木基地で空母艦載機のNLP(夜間離着陸訓練)を行うとの情報をキャッチした神奈川県支部青年部は13日、緊急に監視行動を取り組み七人の青年が参加しました。
 当日は午後6時半に相鉄線大和駅に集合して厚木基地へ向かいました。「キーン、ゴー、ブルブルブルブル、ゴー・・・」と物凄い爆音が厚木基地に近づくにつれ大きくなっていきます。厚木基地監視行動ではお決まりになっている基地北側の進入路直下の空き地に行くと、すでに神奈川県平和委員会の宣伝カーや厚木基地爆音訴訟同盟が抗議行動を行っており、各新聞社・テレビ局などマスコミも取材に来ていました。
 まず、爆音を背に集会を持ち、青年部書記長の永井さんが、この飛行場は日本軍が敵の空襲を避けるため名称を厚木飛行場とし、わざと大和市に建設したことなど、事前に調べてきた厚木飛行場の歴史について報告しました。
 引き続き、平和委員会の宣伝カーに乗って監視行動を行いました。何キロも先から低空飛行で民家の上を飛んで来る米軍機を見て呆然としてしまいましたが、何回も繰り返し爆音を響かせ離着陸する米軍機を見ているうちに怒りが込み上げてきました。
 「なんで好き勝手にアメリカが飛び回ってるんだ」「ここは日本の空だ」「アメリカが日本の平和を守ってるなんて嘘だ」と気が付くと、参加者は口々に怒りの声を上げていました。
 平和委員会の人によれば、「今日はすでにS3B哨戒機、E2C早期警戒機、C2C輸送連絡機などが合わせて20回以上のNLPを行っている、F14や18などの戦闘機が離着陸だけでタッチ・アンド・ゴーを行っていないのでまだ静かなほうだ」とのこと。こんなに物凄い爆音なのに静かなほうだと聞いて青年部一同さらに驚いてしまいました。
 職場でNLPの監視行動に行ってきたことを話すと、基地の近くに住んでいる職員から「子どもの運動会の最中に飛行機の爆音がうるさくて競技にならなかった。せっかくの運動会が台無しになった、本当にひどいよ」と話していました。
 後日、平和委員会に確認したところ、今回のNLPは、13日から19日まで合計271回、1日平均54回も行われました。
 神奈川県支部青年部は、日米安保を盾に好き勝手なことをするアメリカとそれを黙認する日本政府を許すわけにはいきません。「アメリカ軍は日本から出ていけ!」をスローガンに引き続き、NLP監視行動など平和活動の取り組みを強化し、来年神奈川で開催される青年交流集会を成功させます。
 みなさん、来年神奈川で開く青年交流集会を多くの青年の参加で成功させて、基地のない平和な日本への第一歩にしましょう。

NLPに怒り 青年交流集会で伝えたい・・・・実行委員会事務局長:澤田泰介

今回、厚木基地のNLP抗議行動に初めて参加しました。住宅街の真ん中にある厚木基地で、夜の長い時間、しかも機体がまるまる見えるほど低空を飛ぶ飛行機に驚きました。しかも、ものすごい爆音で、心の底から怒りを感じました。
 来年の青年交流集会は、基地の実態も見てもらいつつ、遊び学ぶ交流集会にしていきたい。 

●リレーずいそう=マイペース

 高速道路を走る私の「ナナハン」の横を軽自動車がものすごいスピードで追い抜いていく。最新式のターボ付きにはかなわない。こっちは昭和56年生まれの18歳。プラグは新品の「イリジウム」合金に変えたばかりだけど、フロント左のサスペンションからオイルが漏れだしていて家を出る前に鉢巻をしてきた。エンジンの回転数は4000回転、速度は90q、向かい風はあまり強くなく、空は秋空、トラックの排気ガスをのぞけば特に問題はない。一つ気になるのはテールランプが接触不良か時折消えているのが気にかかる。パーキングで確認はしたけれど、トンネルの中で消えるなよと祈りながら、また軽自動車に追い越される。でも、北海道ツーリングの帰り台風の中、青森から高速道路を一日で900q走ったときもノントラブルだったから大丈夫だろう。走行中「事故車注意」の表示板や覆面パトに止められた高級車が路肩に止まっている横をすり抜けて目的のインターチェンジが近づいてくる。方向指示器を点滅させ、減速しながら料金所に近づいていくと、さっき追い越していった軽自動車が料金を支払っている。そして、支払いが終わると今度は国道をすごい勢いで走り去っていった。ギヤをニュートラルに入れ、ウエストバッグからハイウェイカードを出して料金所のおっちゃんに渡す。後ろの車はいらいらしているかもしれないが仕方がない。領収書を受け取ってやっと出発。さて、Kさんの家はこっちだったかな。(西村伊知朗中央執行委員)

●News

平和な日本とアジアを・・・安保廃棄10.21 中央集会開く

 21世紀の平和な日本とアジアを〜と、10月21日、東京・日比谷野外音楽堂で日米安保条約廃棄10.21中央集会が開催され、3500人が参加。(写真下)全厚生からは本部はじめ在京近県支部から9人が参加しました。集会では、西村前防衛政務次官の「核武装」発言に示される自自公政権の危険な動きを阻止しようとの決意があふれ、「憲法9条を守れ」「戦争法の具体化・発動にストップを」「基地撤去、安保条約廃棄」の横断幕などが掲げられました。集会後、参加者は銀座をデモ行進しました。

25%削減反対などで中央行動・・・10.28人事院前、総務庁前要求行動

 国公労連は10月28日、昇格改善要求等実現中央行動として、昼休み人事院前要求行動、総務庁前要求行動を行いました。
全厚生は、本省・統計・人口研・神奈川県の各支部と本部から14人が参加しました。 人事院に対しては、標準職務表を抜本的に改善し、複雑高度化・多様化する職務を正当に評価するよう要求。(写真上)総務庁に対しては、省庁再編・独立行政法人化反対、行政サービス切り捨てと労働強化につながる25%定員削減反対を訴えました。この日を前後して各単組の人事院交渉が行われます。 

●行政サービス交代と労働条件悪化をもたらす 国家公務員の25%定員削減絶対反対
対話と署名で国民世論づくりへ奮闘
 現在各支部・分会では、「行政サービス後退と労働条件悪化をもたらす国家公務員の25%定員削減に反対する署名」に取り組んでいます。
 これは、政府が決定した10年間で国家公務員定員の25%、約13万7000人もの削減に反対し、利用者ニーズに応えた行政サービスの確保を求める署名です。
 1968年以来、9次に及ぶ定員削減計画で純減が押しつけられ、本省庁の職場では「異常かつ深刻」な残業実態がつくられています。
 社会福祉施設では、入所者からも定員を増やして欲しいという声が寄せられている状況にあります。
 試験研究機関では、国民の生命と健康にかかわる研究活動に重大な影響を及ぼしています。とりわけ厚生省における研究に対しては、「健康に生活したい」という国民の切実な願いとともに大きな期待が寄せられているのが実態です。
 社会保険事務所など住民と直接せっする窓口では、来訪者があふれ相談にも十分に対応できず、被保険者・年金受給者からの苦情が多発するなど深刻な事態にあります。
 先の通常国会では、国家公務員の定員削減が「行革」の主要課題であるかのごとき審議が繰り返されましたが、国民世論が「充実した行政サービスを求めていること」は、私たちの日々の仕事を通じても明らかです。
 滋賀県支部では、県職員組合に署名の協力を要請するなど、より多くの署名を集約しようと取り組んでいます。愛知県支部や京都支部からも「署名用紙」の追加送付の要請が寄せられています。
 すべての職場の仲間と家族にさらに署名を広げるとともに、職場周辺の地域や各種の団体に、私たちの職場や仕事を語り、対話と署名を広げ、「国家公務員の定員削減を止め、行政サービスの向上を!」の国民世論を急速に広げるため、全力で奮闘しましょう。

●業務を正当に評価し昇格実現を
女性部が社会保険庁と労働条件等で懇談
 全厚生女性部は10月15日、社会保険庁と女性の労働条件改善等で懇談を行いました。
 全厚生は、北島女性部副部長はじめ女性部幹事、業務センター・神奈川・静岡・愛知・岐阜・京都・愛媛の各府県支部の代表16人が出席、社会保険庁からは、総務課職員厚生室三枝調査官と三浦班長が出席しました。
 懇談では、来年4月の機関委任事務及び地方事務官制度廃止に伴い、労働条件等の改悪にならないよう万全の対策を講ずるよう要求。これに対し調査官は、人事のあり方は検討中だが、本人の意に反する広域異動はしない、共済組合の運審については全厚生からの参画もお願いしているので、民主的に運営されていくと考えていると回答しました。
 行(一)五級からの男女格差解消については、今年4月から5・6級の男女による昇格格差はなくなることとなった、ただしポスト・定数の事情などから男女とも、任用の早い遅いが生じることがある、と回答。これに対し組合側は、センターでずっと働いてきた人への正当な評価がされていない。社会保険庁は、度重なる法改正のなかで、年金制度の運営を支えてきた業務を正当に評価せよと追及。さらに、男女問わず深夜までの残業、子連れでの休日出勤などの異常な実態を引き起こしており、健康破壊、家庭破壊につながる恒常的残業を早期になくすよう要求しました。関連して、システム改善等で業務量軽減をはかることを具体的事例をあげて求めました。
 セクハラ防止対策の研修について三枝調査官は、今年度から社会保険大学校のプログラムに取り入れているし、各県に対しては、セクハラ防止対策の教育ビデオを一セットずつ配布することを検討していると回答しました。
 この他に参加者からは、過度な退職勧奨は行わないこと、産前休暇8週などの母性保護の制度改善、防災対策及び研修の徹底を求めました。

●子育ても仕事もがんばる
本省と統計支部の懇談会開く

 9月30日、本省支部と統計支部のおもに小学校低学年以下の子どもを育てている女性の交流会を行いました。
 省庁再編により、同じ庁舎内で働くことになる両支部で、同じ立場の人たちの交流をはかろうと統計六人、本省六人の参加で、話し合いを行いました。
 支部紹介や職場紹介でも今まで何となく知っていたお互いの職場環境について、現場の言葉で理解する事ができましたし、自己紹介では、家庭環境・仕事に対する意識にも意見が及び、とてもお昼の一時間では足りないほどの内容でした。
 事前にアンケートを行い、子どもを育てながら、働くために役立つ情報を取りまとめて配布したことは、時間短縮にもなり好評でした。
 お互いの意見を聞くにつれ、自分の状況と比較したり、「コレは使える!」と手を打ったり、頷いたり・・・参加者の姿もいろいろ。
 アンケートの結果と話し合いから、参加者のほとんどは配偶者が厚生省内におり、配偶者には残業等のため日常的な育児・家事への参加は望めない状態と判りました。親と同居の場合は、逆に「援助がある」ために残業をほぼ恒常的に行う中で子どもとの関係を良好に保つ努力をしている等、集まった組合員はそれぞれ何等かの困難を持ちつつ働いている様子が判り、今回の交流会の役割が感じられました。
 これからも交流を持ち続けることで、お互いに知恵を出し合い、良好に仕事が続けられる努力をしていきたいと思います。

(本省支部・佐藤陽子)


●愛知・みんなの運動の成果
支部定期大会で確認しあう

 愛知県支部は10月14日、第33回支部定期大会を愛知県勤労会館で開きました。
 本部からは杉浦書記長が出席し、この間の支部と共同したたたかいの成果を報告、連帯のあいさつをしました。
 大会議論では、多くの代議員から地方事務官制度廃止後の諸問題についての不安や要望が出されましたが、それらを踏まえた上で、長年の懸案であった地方事務官問題が私たちの主張どおり決着したこと、今人勧での地域調整手当改悪を阻止したことなどを、組合員みんなの運動の成果として確認し合うとともに、引き続き定員削減反対などの行革闘争を継続し、厚生事務官移行にあたっては、福利厚生、労働条件等を後退させないよう、さらにたたかいを強めていくという方針が満場一致で採択されました。
新役員は次のとおり。
 委員長   磯貝 勝
 副委員長 小松 孝二
  同     寺井 唯哲
  同     湯浅 幸治
  同     加藤 伸二
  同     佐藤 義松
書記長    深澤 英二
書記次長  鈴木 定雄
  同      宮田 健一

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