◆第1445号(1999年10月25日付)◆
●みんなで行動すれば職場も社会も変えられる
全厚生女性部第4回総会開く
全厚生女性部は10月15日、第四回総会を、東京港区・国公労連会議室で開催し、代議員、傍聴、役員など38人の参加で99年度運動方針を確立、新役員を選出しました。総会では参加した全支部が発言し、粘り強く運動していけば労働条件も社会も変えていけるという展望が示され、仲間を増やしつつ前向きに活動していこうとの決意にあふれました。

 この日は午前中、社会保険庁との意見交換会、昼休みに国公労連女性協・青年協の人事院前要求行動、午後から総会という、ハードスケジュール。総会では、杉下中央執行委員長が、情勢を語りつつあいさつ。山本書記次長は、青年対策部を再建した勢いで女性部に負けないよう奮闘するとあいさつしました。
 活動報告と方針案を提案した八木女性部長は、今年度の活動を振り返って、女性部の人事課との意見交換会で要求した昇格改善が勝ち取れたこと、今年の人勧で育児休業の一時金の基準日が撤廃されたことなどを紹介し、どんな小さな要求でも粘り強くたたかえば成果が得られるという確信となったと述べました。また、今年度の活動の柱として、
  1. 省庁再編・独立行政法人化・厚生事務官への移行が、不利益や労働条件の低下につながらないよう運動していく
  2. 昇格改善
  3. 実効ある超勤規制
  4. 育児休業・介護休暇などの制度改善
  5. セクシャル・ハラスメントの防止対策
  6. 産前休暇8週などの母性保護の権利拡充
  7. 女性交流集会の成功
  8. 当局交渉の実施
  9. 平和の取り組み
  10. 男女平等社会の実現
  11. 全支部に女性部を確立する
方針を提案しました。
 討論では、2001年1月の厚生省と労働省の統合に職員の不安は広がっている(統計)、土日も子連れで出勤し女性も深夜まで残業している(業務センター)などの本省庁職場の実態や、組織再編で不利益が生じるとの懸念がある(感染研)、女性
の採用がほとんどない(国立衛研)、省庁再編でまた引っ越さなければならず、確定する前に研究環境の確保・拡充整備に全力をあげている(人口研)などの試験研究機関の実態が明らかにされました。
 分煙の実現(京都)、職員への給茶はもちろん、来客への給茶サービスを全廃した(愛知)、女性部でセクハラの学習会をしたが当局側の研修を要求している(岐阜)、支部としてお茶くみ全廃の方針を出したい(香川)、組合活動を活発にしていくために、若い人たちと勉強したり話し合いをしていきたい(リハ)、組合があったから権利が勝ち取れたことを若い人たちに伝える努力をしている(京都)、女性部のあり方をはっきりさせ次の役員に伝えていきたい(愛媛)、運動は何かしていないと止まってしまうのでがんばりたい(静岡)などの決意が語られました。
 討論のまとめは、北島副部長が行い、発言の中には活動のヒントがたくさんあった。私たちの楽しい活動で、職場を社会を変えていきましょうと呼びかけました。
 第4回総会で選出された全厚生女性部99年度新役員は次の通りです。

要求実現へがんばります  〜新役員のみなさん〜

▽部長 八木晴美(再)統計
 ▽副部長 北島由美子(再)統計、小出千鶴子(再)国立リハ
 ▽事務局長 小池文子(再)本省
 ▽幹事 金子菊枝(再)神奈川県、木立圭子(新)業務センター、佐久間桂子(新)統計、下阪三千代(再)統計、谷口いづみ(再)業務センター、手島玲子(新)国立衛研、前川純子(新)感染研、山本千鶴子(再)人口研
 ▽会計幹事 網野恵子(新)統計、和佐田裕子(新)統計

●リレーずいそう=社会保険野球大会に思う

先日、岩手で開かれた東北・新潟社会保険職員交流野球大会に参加した。この大会は数年前に秋田、岩手、宮城の3県の研修同期の先輩方が交流を深めようということで始まったものである。秋田以外は自治労なのだが、組合的思惑はみじんも感じないごく普通の交流として続いている。
 先般、地方事務官制度廃止問題に一応の決着が付いたが、この決着は全国社会保険の職場の仲間に今後どのような影響を及ぼすのだろうか。「身分は国」というその方向性になんら疑問を抱く余地はなかった訳であるが、社会保険行政の果たすべき役割についてもっと議論を尽くしてこれたらよかったかなと振り返るときがある。
 全厚生と自治労とでは簡単には理解できない様々な運動の違いがあったと思うが、算定基礎届、滞納処分で奔走し、国民年金の空洞化に悩みながら仕事をしている同じ仲間で、採用された県が職場がたまたま違うだけではないだろうか。
 今2000年の歴史の目撃者になる私達、組織の違いなどちっぽけなものかもしれない。現在はもとより未来を創造していくためには、物事の本質を見極める目を持ち、古い体質を見直していく必要があるのではないか。
 さて、野球大会の結果であるが、秋田県が誇るエース高橋由博青年部長の活躍により、岩手、宮城を完封で撃破し見事優勝。夜の懇親会では勝利の美酒に記憶をなくすほど酔いしれた。

(伊藤俊治中央執行委員)


●News

戦争法の発動を許さない 〜99年日本平和大会29日から〜

 99年日本平和大会は10月29日から31日の日程で、山口県岩国市で開会されます。今年の大会は、
  1. 戦争法の具体化・発動をゆるさないたたかい
  2. 基地の押し付け反対、無法な軍事演習をやめさせる
  3. 日米安保条約を解消し、憲法の花開く21世紀を
基調にひらかれます。30日午前には、岩国基地や呉基地の調査行動を行い、午後からは「許すな!戦争法の具体化・発動、憲法守り、監視・告発の国民運動を」などの分科会で各地のたたかいを交流します。なお、大会に先立ち国際シンポジウムがひらかれます。

昇格改善で人事院交渉 〜8級定数拡大を求める〜

 国公労連は9月24日を皮切りに昇格改善での人事院交渉を行っています。10月7日には根本給与局参事官と昇格全般に渡って交渉しました。人事院の査定作業は11月20日前後の例年と同じスケジュールで行われています。
 10月13日には、管区・府県・出先の昇格改善で交渉しました。国公労連の実川調査部長が
  1. 人事院の高齢者賃金抑制、本省・地方格差拡大の施策が昇格要求を切実にさせている
  2. 枠外・高位号俸者の頭打ち解消のための7、8級定数拡大
  3. 地方に行くほど評価が低い現行標準職務表の抜本改善を説明し、検討状況を明らかに
するよう求めました。
 この交渉に参加した全厚生の加藤調査部長は「地方事務官の廃止に伴い組織整備がすすんでいる。地方社会保険事務局ができ、これまでの出先機関の評価から府県機関としての正当な評価を求めたい。また、日夜奮闘している第一線の社会保険事務所の団塊の世代の職員の7級枠外解消を図るための8級定数の拡大を」と要請しました。

●遊びも平和も学習も交流も仲間を増やしてがんばる
青年部長会議開き確認
 全厚生は、10月16・17日の両日、青年部長会議を開催し、本省支部、福岡支部をはじめ10支部14人と大阪府職労社会保険支部の仲間が出席しました。
 本部を代表してあいさつをした杉浦書記長は、情勢にかかわって、要求を実現する上でいまの動きをしっかりとらえることが大切であることを強調し、自自公による悪政推進の実態を明らかにしました。また、憲法25条が厚生労働者のたたかう方向を示し、憲法12条は国公労働者が憲法を踏みにじるものとたたかうことを教えていることを指摘。さらに、全厚生の青年交流集会などの歴史にふれつつ、労働組合は将来に向かって発展する組織であるからこそ、青年の活動が大変重要であることを強調し、本部としても大いに応援し、一緒にがんばろうと呼びかけました。
 会議では、あらためて青年対策部の体制と全厚生青年交流集会の開催を確認しました。各支部の活動交流では、平和運動に青年の主体的な力を発揮して取り組んでいる経験、みんなに関心を持ってもらおうとマンガ原稿や映画上映など工夫して開催した学習会に前回を上回る多数の参加を得た経験、年に2回必ず学習会を開催し取り組みへの未参加者にもアンケートなどで意見を聞きながら取り組んでいる経験、支部に福利厚生部をつくって若い人を対象にした取り組みをすすめている経験、また、青年部を立ち上げたが活動の具体化に悩んでいること、青年部の取り組みへの参加が少なくて悩んでいることなどが語られました。
 玉木事務局長は、支部単独の取り組みだけではなく、複数以上の支部の共同の取り組みなどの経験を積極的に積み上げて、活動上の悩みなども解消しながら、活発な活動をつくろうと会議をまとめました。

青年は平和活動の先頭に  横須賀基地監視行動を実施

 この他、10月13日に厚木基地で行われた米空母艦載機による「夜間飛行訓練」を、神奈川県支部の仲間が録画したビデオをみ、1977年9月27日に横浜市緑区での米軍機墜落事件にまきこまれた被害者である椎葉さんの講演を聴きました。椎葉さんは、国民よりも米軍を大切にしている実態や平和はたたかわなければ勝ち取れないことを、事件や裁判の経過などにふれながらわかりやすく語りかけました。
 翌日の17日は、朝八時にホテルを出発、横須賀へむかい、船で横須賀港をまわり、海上から米軍横須賀基地監視行動を行いました。この日は航空母艦「キティーホーク」が入港しており、多くの米艦船が停泊していました。下船後は、日露戦争でロシアのバルチック艦隊と対戦した戦艦「三笠」を批判的に見学し、米軍基地の正門前で、「米軍は日本から出て行け」の横断幕をバックに要請書を読み上げました。このとき参加者は、正門前に突然現れた巨大な米兵に少々ビビリ気味でした。この後、「平和の母子像 鳩よよみがえれ」を見て、2日間の日程を終了しました。
 今後、青年対策部は、各支部との電話連絡を含めた連絡体制を密にしながら活動をすすめ、青年交流集会が全支部から多数の参加で成功するよう奮闘します。

●滋賀県・組合の重要性再認識
第2回支部大会を開く
滋賀県支部では、第2回定期大会を10月2日県職員会館において開催しました。 大会に先立ち、午前中に本部の杉浦公一書記長を講師として迎え、「社会保険職場をとりまく情勢と今後の運動について」というテーマで学習会を行いました。
 地方事務官制度廃止に伴う諸問題にはじまり、省庁再編、定員削減等、多くの難問題に対し、組合活動の重要性を再認識する1日でした。
 また、大会では、滋賀国公の今村健治副議長を来賓として迎え、共にたたかう思いを語っていただきました。
新役員は次のとおり。
支部長   樋田 嘉巳
副支部長 西村伊知朗
 同     小川佐多夫
書記長   中澤 明広
書記次長  木瀬 知彦

●函館・働きがいある職場に
支部定期大会開き確認

第3次熊谷執行部(函館支部は、7月に98年度の活動を総括する支部大会を開いており、この大会で熊谷日出夫支部長他選出)による99年度第1回定期大会を、来賓に本部の加藤副委員長を迎え、10月8日、函館視力障害センター小会議室で開催しました。
 国民犠牲・大企業本位の国づくりを許さず、憲法を生かし、厚生行政の充実を求める全厚生の運動と連動した支部運動方針、日頃の組合員の意見と先日実施した支部アンケートを集約した支部独自要求など、すべての議案について満場一致で採択。組合員はじめ全職員が、共に安心して働ける職場環境の整備・改善、「働きやすく、働きがいのある職場」を目指し、日常的な当局交渉の強化などを確認しました。
 全厚生機関紙フェスティバルで金賞を受賞した支部の教宣活動の「かなめ」となっている「イカ労かわら版」、定期刊行の継続と、さらなる充実に向けて思いを新たにしました。
 それに刺激されたのか、定期大会後に慣例となっている懇親会のイカロウ会(Part2)で朝5時まで大宴会をやった若き闘志が三名いたとか。函館支部の未来は明るい・・・?

(熊谷日出夫支部長)


●今すぐ昇任昇格の男女格差なくせ
国公労連女性協・青年協の人事院前行動に参加

 10月十五日国公労連女性協と青年協は、昇格課題で、昼休み人事院前要求行動を行い、全体で370人が参加。全厚生からは、女性部総会参加者はじめ人口研など在霞ヶ関支部から20人が参加し、人事院に向け、「昇任・昇格の男女格差をなくせ」とシュプレヒコールを響かせました。行動には、全厚生の重田青年協常幹も参加しました。
 午後からの女性協の人事院交渉には、感染研支部の小浦さんが出席し、研究職の2級高位号俸及び枠外者について、検査・検定・研修などの職務をきちんと評価し昇格させよと追及しました。

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