国公FAX速報 2004年7月27日《No.1548》
寒冷地手当改悪許さん!賃下げ勧告反対!
−猛暑の中、第二次中央行動実施−

 国公労連は27日、33.5度という猛暑の中、第二次中央行動を実施しました。貸し切りバスで参加した長野県国公の仲間をはじめ、全国から1400名(公務労組全体で2500名)が結集し、「賃下げ勧告反対!」「寒冷地手当改悪許さない!」をはじめとする夏期要求を力強く要求し、霞ヶ関で行動を展開しました。


照りつける日差しの中人事院前で座り込み行動

 第二次中央行動は、各単産、国公労連各単組、また民間労組からの参加も合わせ約200名の参加により、公務員賃金改善・寒冷地手当改悪阻止を求め、猛暑の中で人事院前での座り込み行動からスタートしました。
 堀口委員長から「3年連続のマイナス勧告、6年連続の一時金切り下げは断じて許さないという切実な要求は、客観的な世間の相場、国民の納得性からも当たり前の要求。寒冷地手当の改悪に固執しているが、寒さの中で公務を支えている仲間の苦労、生活の困難こそ人事院は直視すべき。要求に即した勧告を勝ちとるために最後まで奮闘しよう」と力強い主催者挨拶と、公務労組連絡会、全労連、建交労、JMIUの代表からの激励の挨拶を受け、15時まで座り込み行動が行われました。
 行動では、各参加者から「寒冷積雪地の住宅は費用が嵩む」「積雪が減ってきたと言うが、必要な金は減らない」「屋根の雪下ろしに四苦八苦。車の除雪に1時間半かかる。しばらく留守にしたら風呂釜が凍った」などと、寒冷積雪地の実態を述べながら人事院への怒りをぶつけた決意が述べられ、最後まで熱気がこもった中で座り込みをやり抜きました。


人ごとのような人事院の回答に怒り心頭

 昼休みには、座り込み行動から引き続き、マイナス勧告阻止!人勧要求実現!を求め、2500人(国公1400人)による人事院前要求行動がとりくまれました。
 冒頭に主催者を代表し、国民春闘共闘・老田代表幹事が「民間準拠を口実に、地方に勤務する公務員賃金切り下げ反対の要求は正当なものだ。公務員の生活のみならず、民間の多くの仲間の生活にも直結する課題」と、民間の仲間の声も代弁してあいさつを行いました。引き続き、公務労組連幹事である岸田書記次長は「人事院交渉を重ねてきた。人事院は今春闘の民間賃金は良いところも悪いところもある。大きな引き下げにならなければよいがと、人ごとのような回答をしている。また、寒冷地手当では7月23日、新たな提示がされたが、人事院は、北海道以外で寒冷生計増嵩費がなくなったというのか。256議会の決議採択もある。公務労組連絡会は最後まで奮闘する決意だ」と怒り心頭の情勢報告を行い、続いて各単産の決意表明では、宮垣副委員長が「国公権利裁判、国公法弾圧の二つの裁判を見ても、国公労働者はいかに無権利状態に置かれているかがわかる。民間準拠を持ち出しマイナス勧告をするのなら、ただちに労働基本権を回復しろ。それができないのなら、利益擁護のための改善勧告をすべき」と怒りをこめた発言を行いました。


最低賃金、全労働者の賃金引き上げ、国民のための予算を
総務省・財務省前要求行動


 13時からは、総務省・財務省コースと内閣府・行革推進事務局コースの二手に分かれて各府省前要求行動を行いました。
 総務省前では、裁判所前で宣伝中の「日本航空の深夜業免除裁判を勝利する会」のみなさんとエールを交換しつつ、行動が進められました。
 まず主催者を代表して、駒場公務労組連絡会副議長が「公務員給与、最低賃金などを結びつけて、すべての労働者の賃上げをめざす闘いが重要である」と挨拶をしました。引き続き新堰幹事から「民間の賃金が下がれば準拠して下げられ、民間の賃金が下がらなくても「構造改革」を口実に下げようとするのは許せない」と総務省交渉の経過もふまえた情勢報告があり、全建労深見副委員長が「憲法に基づいて国民の生存権を守るべき国家公務員が、自分の生活を守れないことに大きな矛盾を感ずる」と決意表明しました。
 財務省前に場所を移し、若井公務労組連絡会事務局長が「小泉構造改革はアメリカの要求そのままである。これでは日本はアメリカの属国だ。国民のための予算を求める」と主催者を代表して挨拶し、決意表明で全気象佐藤書記長が「地方切り捨ては自治体だけでなく、測候所の廃止など国の機関でも起きている。全気象は国民の安全を守る立場から、気象事業の整備拡充を求めている」と述べました。


「骨太方針2004」反対、公務員に労働基本権返せ
内閣府・行革推進事務局前要求行動


 内閣府前要求行動には、300名の公務労働者がつめかけました。堀口国公労連委員長は主催者挨拶で、「政府による露骨な介入を許さず、人事院はILO勧告など国際労働基準を真摯に受け入れ、国民的議論をするべきだ」と強調しました。情勢報告で山瀬副委員長は、97年に当時の梶山官房長官のベア凍結発言で内閣府に抗議した経験を踏まえつつ、小泉骨太方針の反動的特徴について情勢報告し、「官から民へという攻撃が、公務の公共性とは何かを問うている。いま、たたかいの正念場、最後の最後までたたかおう」と呼びかけました。決意表明では全法務の大磯副委員長、全厚生の峰業務センター支部長が決意を述べました。
 行革推進事務局前要求行動では、小田川書記長から「十分な協議を求め、とりくみを強めていきたい」と情勢報告と今後のたたかいについて報告が、全経済野村特許支部委員長、全運輸運研支部安達書記長からそれぞれ決意表明が行われました。また、岩田全労連公務員制度闘争本部事務局長は閉会あいさつのなかで、「ILO勧告を守れ、労働基本権確立せよ、民主的公務員制度を求めていこう」と訴え、西新橋一丁目交差点を埋めた公務労働者の力強くシュプレヒコールで、要求をぶつけました。


 公務員賃金改善、夏季要求実現
 労働者総決起集会に2500人参加
  賃金改善署名25万4千筆(国公10万9千筆)提出


 各省府などの要求行動を終えた、参加者全員は最後に日比谷野音に結集し、勧告まであと僅かになった今日時点の夏期闘争の到達点を確認し、さらにたたかいを強化する意思統一を図りました。
 集会は、全労連大会に出席する国際労連、世界労連の代表や、韓国、インドなど8カ国の労働組合の代表が参加しました。
 冒頭に石元公務労組連絡会議長から「公務労組として総務省と交渉してきたが、人勧を尊重すると行って逃げている。本日25万4千筆の公務員賃金改善署名を提出した。このような中央行動と地方が一体となった行動が重要である」との主催者を代表しての挨拶が述べられました。
 単産の決意表明で国公労連は、各ブロック国公代表が野球のユニホームに身をつつんだブロックナインが、山瀬副委員長扮する「たかが選手、たかが公務員」とうそぶくナベツネに対し「たかが労働者でも団結すれば怖い者はない。1リーグ反対、公務労働者にスト権ヨコセー!オウ!」というコールをぶつけるパフォーマンスを繰り広げ、女性中執が小泉首相に扮した全教とともに会場を大いにわかせました。
 最後に山谷中執の力強いコールで、参加者全員が「サウンドチューブ」を掲げ人事院に向かって「マイナス人勧は許さない、寒冷地手当改悪反対」とシュプレヒコールを唱和して、本日の行動を締めくくりました。


猛暑は我慢できても、寒さでは命も落とす

 猛暑の中、一日の行動に参加した全法務北海道地本の赤崎さんは、「自分は北海道出身でもこの暑さは我慢できる。しかし、寒さは我慢できないどころか命を落とすこともある。このような命を守る手当である寒冷地手当を改悪することは絶対許せない。要求が実現するまで、あきらめずにがんばる」と感想をのべていました。
以上


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