国公FAX速報 2004年3月5日《No.1494》
 04春闘勝利! すべての労働者に賃上げを!
 年金改悪阻止! 寒冷地手当改悪阻止!
 〜3.5中央行動が3000人の参加で行われる!〜

 3月5日、冬の関東らしいすっきりした青空のもと、平均12,000円の賃上げ、年金改悪反対、民主的公務員制度確立、平和と民主主義擁護を求め、2004年春闘勝利!3.5中央行動が3,000人の参加(国公労連は1,500人)で行われ、春闘での様々な要求を政府にぶつけました。

 04春闘はたたかえば勝利できる! 〜3.5中央総決起集会〜

 3.5中央行動は、日比谷野音で国民春闘共闘・全労連主催による「04春闘勝利!3.5中央総決起集会」からスタートしました。
 まず、全労連坂内事務局長から「04春闘はたたかえば勝利できる。明るく04春闘をたたかおう!」と力強いあいさつが行われ、その後に「チャーリーカンパニー」による爆笑コントで会場はおおいに盛り上がりました。春闘勝利にむけ会場が一体となった後、決意表明が行われました。
 全労連青年部の日下議長から「青年の雇用状況は一向に改善せず、労働条件も劣悪。国民の中に打って出る運動で、政府に有効な政策を求めていく」、全労連女性部の小原事務局長から「女性の職場では、非正規が過半数を超えている。また、雇用形態を一方的に変更する問題も起きている。今日は女性の働く環境改善を求め『菜の花行動』を取り組んでいる」と、青年・女性の劣悪な状況が報告されました。
 また、民間を代表して医労連田中委員長から「今日、国立病院職員の雇用を守れ、地域医療を守れの要求で、厚労省、国会議員要請行動を取り組んでいる。18日には、命を守る労働者として、イラク派兵反対でストを構えている」と今後のたたかいの決意が表明されました。続いて、公務労組連連絡会石元議長から「小泉政権は何の説明もできずに自衛隊をイラクへ派兵させた。有事法案と深く関係している。年金改悪は圧倒的な国民が反対している。4.15年金ストライキを大きく成功させていく決意だ。公務員の給与構造見直しもある。政府、大企業の横暴を許さず、官民一体となって04春闘をたたかっていきたい」と決意が述べられました。
 中央行動皮切りの決起集会の締めくくりに、田山青年協議長(全労連青年部書記長)が「すべての労働者に賃上げを!年金改悪阻止、春闘勝利総決起集会アピール」を読み上げ、満場の拍手で採択されました。

 寒冷地手当の改悪は絶対に許さない!〜人事院前要求行動〜

 決起集会後、3ヶ所に分かれて要求行動を行いました。人事院前では「賃金・労働条件改善、寒冷地手当改悪反対」を求め、要求行動が行われました。要求行動のはじめに、参加者からの熱い拍手で、地域で取り組んだ寒冷地手当改悪反対署名を携え要請団を送り出しました。
 公務労組連副議長である堀口委員長が主催者を代表し「公務労組連絡会は、3月10日政府・人事院に、平均12,000円以上、誰でも1万円以上の賃上げを求め要求書を提出、交渉をスタートさせた。極めてささやかな要求で公務労組連約80万組合員の総意。人事院は、第三者機関としての役割を発揮すべき。たたかえば要求は必ず前進する。このことを合い言葉に奮闘していこう」と挨拶。
 続いて公務労組連幹事である岸田書記次長から「賃金要求について、人事院は民間準拠を繰り返すだけ。寒冷地手当については、生活均一化で差は希薄、民間準拠で決めることが国民の理解が得られるとの姿勢。札幌、仙台、新潟、さらには京都、金沢でも集会が行われ、たたかいは大きく広がりつつある」と闘争報告があり、各単産と地方から決意が述べられました。単産からは、国公労連全運輸安藤書記長、自治労連秋田県本部高橋書記長、全教八巻中執から、「今回の寒冷地手当改悪をはじめ、賃金・生活改善要求実現に向けて、国公労働者一丸となり奮闘していく」「真冬の天候の中参加した。寒冷地手当改悪は公務全体への大きな攻撃。根底には小泉構造改革がある。住民とともに奮闘していく」などと決意が述べられました。
 次に地方から、バリバリの東北弁で「青森は吹雪けば上から下から雪が吹き付ける。人事院の連中は閉じこもっていて青森に住む人のことは何も分からない。雪と格闘して暮らしている。手当を削る前に青森に来い!」(翻訳は新潟出身の国公労連某中執)と自治労連青森県本部の高橋さんからの熱い決意をはじめ、岩手自治労連高橋さん、宮城公務関連共闘原子さん、新潟県公務共闘坂井さん、北海道国公伊藤さんからも寒冷地の生活実態を出しながら力強く決意が述べられました。最後に、「寒冷地手当改悪を絶対許さない」という気持ちを込め、シュプレヒコールと団結がんばろうで行動を締めくくりました。

 民主的公務員制度確立を〜総務省前要求行動〜

 総務省前では、「賃金・労働条件改善、民主的公務員制度確立」を求め要求行動が行われました。まず冒頭に、主催者を代表して、公務労組連絡会駒場議長は「寒冷地手当改悪は俸給制度改悪に繋がる問題。また、公務員制度改悪問題は未だ政府は今国会での提出を諦めておらず、今がヤマ場である。私たちはこの2点についてしっかり反対の意思統一を行い、阻止に向け運動を強めたい」と挨拶、続いて公務労組新堰幹事から闘争報告を行いました。
 決意表明では、国公労連を代表して小泉全経済委員長が「経産省では評価制度を導入しようとしている。民間でも批判が多く公務員にはなじまないという制度を、公務員制度改革決定前に導入しようというもの。全く許せない」と力強く決意を行いました。
 続いて東京自治労連の堤書記長から「石原知事は、住民切り捨て、職員犠牲の都政を推進していが、私たちは住民本位の都政をめざして奮闘したい」、全教杉浦中執は「教員共済制度も厚生年金の改悪に準じて改悪される。年金制度改悪阻止に向け共同してたたかう」、最後に郵産労日巻書記次長から「郵政公社に移行して一年が経過、効率優先のなかでリストラを押し進めようとしている。その効率主義をより進める民営化には強く反対していく」と3人の仲間から決意表明がありました。
 最後に、参加者全員で総務省にシュピレヒコールで要求をぶつけ、総務省前の行動を終了しました。

 「三位一体改革」は考え直せ!〜財務省前要求行動〜

 「税財政の三位一体改革阻止」を求める財務省要求行動で、主催者を代表して公務労組連絡会の石元議長は「財務省が強行する「三位一体改革」に対して、地方から悲鳴や怒りの声が聞こえてくる。本来、一体で進められるべき交付税の削減が財源移譲と全く無関係で進められており、国の借金が地方に押し付けられている。教育や福祉への影響も大きい。今すぐ「三位一体改革」を中止させ、地方切り捨てを止めさせなければならない。住民の暮らしと福祉を守るため、地域からの取り組みで政府を包囲しよう」とアピールしました。
 闘争報告で自治労連の林中執は、「三位一体改革」に対して行った自治労連の自治体要請行動で、「小さな自治体は悲鳴を上げている。多くの自治体が要請を支持してくれたし、激励ももらった。今後もこうした声を集めて、政府に要求していきたい」と力強く訴えました。
 4団体から決意表明があり、高知自治労連の筒井書記長は「国庫補助が1兆円削減されるなど、高知県は大幅な収入源に陥っている。「三位一体改革」は地方自治体を解体しようとするものに他ならない。真に日本の将来を考えるのであれば、三位一体改革は絶対に考え直すべきで、中央の財政再建だけで考えるべきでない」と訴えました。全国税の細川書記長は「構造改革の強引な推進によってデフレスパイラルが深刻な状況となっている。小泉改革は国民に将来までの痛みを押し付けようとするもので、正に「諸悪の根元」という言葉が当てはまる。これまで続けてきた失政の尻ぬぐいを国民にさせようとしている。」と財務省の責任を厳しく追及しました。

 賃金職員の雇用継続を求める署名提出!
 厚労省は不誠実な対応に収支


 同時に厚生労働省に対し、「国立病院賃金職員の雇用継続を求める署名」の提出行動が、当該の賃金職員も含め、50名の参加で行われました。60,168筆(これまでの累計は513,423筆)もの重みのある署名を提出しましたが、この間、何度も署名を提出してきたにも関わらず、厚労省の担当者はただ受け取るだけでノーコメント、不誠実な対応に終始しました。この姿勢に参加者の怒りが爆発!要請団は、8階の国立病院部に押しかけ「しかるべき責任ある者が対応せよ」と猛抗議をしましたが、当局は相変わらずダンマリを決め込むという姿勢に終始しました。

 たたかいを大きく広げ04春闘に勝利しよう!
 〜04春闘勝利公務労働者総決起集会〜


 それぞれの要求行動が終わり、再度、日比谷野音に集まり、全労連公務員制度改革闘争本部、公務労組連絡会主催の「諸要求実現・労働基本権確立!04春闘勝利公務労働者総決起集会」が行われました。
 主催者を代表して、大木全労連副議長は「昨年の春闘で公務員賃金は引き下げられたが、官民一体となったたたかいで最低賃金の切り下げを阻止できた。今後もたたかいを大きく発展させ、労働者の先頭になって奮闘していただきたい。たたかうみなさんには、公務員制度改革など、今後更なる攻撃が強まることが予想されるが、攻撃に対しては、全労連も一丸となってたたかう決意である」と挨拶。続いて、通信労組岩崎委員長から「民間では賃金は労使交渉で決定される。その当然の権利が公務員では奪われている。ILOから二度にわたる勧告が出されても日本政府は認めようとしていない。労働基本権回復に向け連帯してたたかいたい」と民間単産を代表して激励のあいさつがされした。
 決意表明では、国公労連山瀬副委員長から「昨日、国民として正当な活動に対し不当弾圧があった。逮捕されたのは、厚生労働省を相手にサービス残業摘発で頑張っている全労働、年金改悪阻止で全国で奮闘している全厚生、当局の不当な攻撃をはね返し労働者委員選出で圧倒的な勝利をした全医労など、厚労省の仲間をターゲットにしたものであり、絶対に許せない。55年前に国公法の改悪によって労働基本権を奪われたからである。今後は国民として当然の権利のために、賃金闘争と権利闘争を結びつけ小泉構造改革に反対するたたかいに奮闘していく」と公安当局の不当弾圧に対して、強い怒りと抗議を込め決意を述べました。
 引き続き自治労連の代表からは三位一体改革について、全教の代表からは教員基本法の改悪について、郵産労の代表からは郵政公社のリストラについて、特殊法人労連の代表からは特殊法人改革について、各単産の課題に対する決意が述べられました。決意表明の後、国公労連近藤中執によるシュプレコールでたたかいの意思統一を確認し、石元公務労組連絡会議議長の閉会の挨拶と、団結ガンバロウで集会を終えました。
 集会後参加者は、自衛隊のイラク派兵によってテロ警戒の強化に伴う物々しい警察の警備のなか、整然と国会に向け請願デモを行い、中央行動を終了しました。

 なお、16時30分から「民主的公務員制度の確立をめざす署名運動意思統一集会」が行われ、ILO勧告遵守署名を5月末までに3万団体目標で取り組む決意を固め合いました。
以  上


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