国公FAX速報 2003年1月21日《No.1364》

賃下げ許すな!リストラやめろ!
日本経団連抗議行動を実施
03春闘1・21第一波全国統一行動


 本日、全労連・国民春闘共闘は、「03春闘1・21第一波全国統一行動」として、内部留保をため込みながら労働者に犠牲を転嫁するトヨタ、NTTをはじめとする大企業の社会的責任を追及・告発し、大企業の横暴規制へ世論喚起をはかるとりくみを、全国的に展開しました。
 中央段階では、「1・21賃下げ許すな!リストラやめろ!日本経団連抗議行動」が実施され、全体で600人、国公の仲間100人が参加しました。また、並行して、全医労の仲間による「賃金職員の雇用継承を求める厚生労働省前座り込み行動」がとりくまれました。(全医労の座り込み行動は、明日も11時から14時まで実施します。)

 ◆中小企業の倒産、地域経済の破壊もたらす小泉改革

 午前10時、寒風吹きすさぶ金融庁前から行動はスタート。JMIU(全日本金属情報機器労働組合)、生協労連、銀行労連の仲間から、不良債権の早期処理の名で、金融機関による貸し渋り、貸しはがしなどが横行し、健全な中小企業をも倒産に追い込み地域経済を破壊する「小泉構造改革」の金融政策と、不況をいっそう深刻にする消費税アップのたくらみに対する怒りの発言が相次ぎました。そして、参加者は寒風をふきとばす勢いで、金融庁に向け、怒りのシュプレヒコールをぶつけました。

 ◆世界の流れに逆行する労働法制の全面改悪は許さない

 つづいて、厚生労働省前に移動し、要求行動および、労働法制の改悪反対、公的就労の実現を求める個人請願行動を実施しました。行動では、自由法曹団・志村弁護士が、「大企業が、リストラや不払い残業などで莫大な利益をあげているにもかかわらず、政府は、解雇の自由を拡大し不当な解雇でも金で解決する不当なルールづくり、ホワイトカラーに際限のないタダ働き=サービス残業を強制する裁量労働制の拡大、派遣労働の製造業への解禁など不安定雇用の拡大など、労働者の権利を根底からくつがえす労働法制の全面改悪をねらって、通常国会に法案を提出するかまえだ。ヨーロッパでは、解雇の規制を強め、労働時間を短縮する一方、派遣や有期雇用は臨時的な業務に限定し、正社員との平等待遇を義務づけている。労働者の雇用を守り権利を拡大していくことが世界の流れだ。世界に例を見ない労働者犠牲の労働法制改悪を何としても阻止しよう」と連帯あいさつしました。

 ◆国立病院賃金職員の雇用継承を求め厚労省前で全医労が座り込み

 決意表明では、全医労・保木井委員長が、「2004年4月から国立病院が独立行政法人化される。国立病院の職員の約2割=9千人が賃金職員。しかし、独法化にあたって、厚生労働省は、賃金職員の雇用継承について、国に責任はないと発言。こうした当局の不当な対応に抗議するとともに、『独法化に向けても賃金職員全員の雇用継続を行え』と、本日と明日、座り込み行動にとりくむ。みなさんのご支援をお願いしたい」と訴えました。
 昼休みには、丸の内仲通りデモを行うとともに、日本経団連前抗議行動を実施。決意表明に立った国公労連・山瀬副委員長は、「昨年12月17日に日本経団連が発表した、財界の春闘対策方針である『経営労働政策委員会報告』では、たたかう春闘は終えんした、これからは、企業の生き残りについて討論集会をひらく“春討”だとし、あからさまに賃下げをとなえ、定期昇給も、サービス残業代も払うな、解雇規制は行政の介入につながるから反対だ、などとしている。この報告の中で、“国際”という言葉は28カ所、“グローバル”は10カ所登場する。本当の意味での国際化、グローバルスタンダードは、ILO勧告も示したように、公務員の労働基本権を確立することなど、世界であたり前の働くルールを確立することだ。 国公労連は、全国津々浦々で雇用・くらしを守る03春闘に全力をあげる」と述べました。
 最後に、NTT持ち株会社前行動を実施。NTT闘争本部長の熊谷全労連議長は、「昨年5月、NTT東・西会社は業務を下請け会社に移し、50歳以上の社員5万2500名を退職させ30%賃下げで下請けへの再雇用を強制した。そして、雇用継続をした社員に対し、“報復・見せしめ”として、家族の介護をかかえる通信労組の仲間を北海道から東京へ遠隔地配転するなど無法の限りだ。このNTTリストラは、労働基準法3条(均等待遇)・ILO156号条約(家族と仕事の両立保障)・育児介護休業法26条などに反する違法行為だ。通信労組の仲間31名は、NTTの違法リストラを法廷で告発し企業の社会的責任を追及するたたかいに立ち上がっている。NTTの経常利益は昨年7千億円で内部留保は8兆円を超えている。今年3月には1兆2千億円もの経常利益をあげるといわれている。一方で、公共施設や学校から公衆電話を撤去しようとするなど、国民サービス切り捨ても進めている。労働者・国民犠牲のNTTリストラを許さないたたいかいを進めよう」と主催者あいさつし、国公労連・遠山副委員長が連帯あいさつを述べました。最後に、NTT持ち株会社にむけ、怒りのシュプレヒコールをぶつけ、本日の行動を終えました。

以  上

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