参議院行財政改革・税制特別委--9日午後の審議
(国公労連「行革闘争ニュース」1999年12月9日付)

 9日は、参院予算委委員会、本会議での第2次補正予算の採決の後、午後6時より30分間、共産党・林紀子議員の質問の残りが行われました。

<共産党・林紀子議員の質問>
林議員 放医研は、今回の臨界事故でも大きな役割を果たしている。独立行政法人化は行うべきではない。
興科技庁原子力局長 今回の事故の教訓は、事故の際の緊急医療体制が十分でないこと。放医研は第3次救急病院である。厚生省は、国立病院や地方の病院、文部省は大学病院の体制を拡充する方針であると聞いている。放医研は、第3次救急病院として、銃後の要の役割を持つ。現場の医療人への指導、地方病院や国立病院へのスタッフ派遣を行い、なおかつ必要な場合は、患者を受け入れる。委員のご質問は、人が少ないのではないかということだが、放医研を中心に緊急被曝医療ネットワーク会議を持っている。今回患者が入院している東大病院や東大医科学研究所付属病院がそれに含まれており、役割を果たしている。
林議員 ネットワークが活かされているのは承知している。国立病院や地方病院の整備も重要だ。しかし、チームを組んで飛び出すことは片手間ではできない。ガン治療患者が50〜60人入院し、60人くらいが通院している。もし何かあったらどうするのか、現場では危惧を抱きつつ対応している。
続総務庁長官 放医研は大変重要な機関。387人の定員のうち、医療職が73人、研究職が193人の体制。予算も平成11年度で、157億円。独立行政法人化により、387人の枠内で柔軟な対応ができるようになる。
林議員 現場は必死で対応している。今回の3人の入院が限度だ。HIMAC(重粒子治療加速器)の治療をやりつつ、後顧の憂いがなく被曝患者を受け入れることが必要だ。独立行政法人は、中期目標を、効率化や財務の改善を数値化して示すことになっており、企業会計制度も導入されることになっている。被曝医療チームは待機していてもムダになることが一番いい。原子力防災法が改正になるが、放医研の独法化は被曝事故がないことが前提だったときの計画。やめるべきだ。企業会計でぎりぎりの運営をしていてはだめだ。このことは厳しく申し上げたい。
 次に、国立美術館・博物館について質問するが、3年から5年の中期目標は、効率化や財務の改善を数値化し示すことになっている。どういうものを数値化すると考えているか。
近藤文化庁次長 たとえていえば入館者数を用いることが考えられる。文化庁の下に、専門家会議を置き、目標や評価について議論していただいている。専門家の意見を聞き、十分に検討していく。
林議員 入館者数はごく一面のもの。それを目標にして、その結果を評価して将来を左右するにはふさわしくない。岐阜県の地方自治大学校で、県立美術館を評価した際、海外の有名作品の展覧会を行えば入館者数は増えるが、それでは県立美術館として、県の文化を育てる点で問題を生じる、としている。国立西洋美術館の高階館長からもお話を聞いたし、「西美からのメッセージ」というパンフレットも見た。役割は、展示以外に収集、管理、保存、調査研究、教育と多岐にわたっている。その役割を十分に果たそうと、21世紀将来構想を立てている。意気込みをひしひしと感じる。こうした意欲をそぐような目標ではいけない。
近藤次長 文化庁の下に懇談会をおいており、11月には評価等に関するワーキンググループを発足させた。高階館長を主査に、評価を議論いただく。文化財保存、活用、文化の振興は重要であり、調査研究、教育普及も重要。特性を踏まえていく。
林議員 目標、計画に現場の声が反映されることを期待する。それにしても予算・人員が必要。日本は80億円だが、フランスは240億円、イギリスは413億円、イタリアは維持費だけで266億円になる。いかにも日本は少ない。これ以上スリム化しようがない。今以上に減らすことはないか。
中曽根文部大臣 通則法には、必要な額の全部または一部を国が支出できるとなっている。独法に移行する際、事務事業を確実に実施するため、独立採算性が前提でないことを踏まえ、所要の財源措置を行う。
林議員 河村文部政務次官は、衆議院の委員会で、運営交付金は配慮すると答弁している。増やすことはあっても減らすことないということだと理解しているが。
河村文部政務次官 4月にされている中央省庁等改革推進本部決定では、これまでの公費投入を踏まえて、十分配慮すると書いてある。そのことを踏まえて、増やす必要があるなら増やしつつ、博物館・美術館の側にも入館料で努力してもらう。それらを総合的に勘案していく。
林議員 博物館・美術館を国の責任で守るために、独法化はやめるべきだ。

(以上)

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