国公FAX速報 2002年10月22日《No.1313》


許すな!賃金・退職手当切下げ
全力投球!100万署名
秋年闘争10・22第2次中央行動を実施


 10月22日、雲ひとつない秋晴れのもと、国公労連は秋期年末闘争の第2次中央行動を950人の仲間の参加で実施しました。
 スタートの取り組みとなった昼休みの総務省前要求行動で、主催者あいさつに立った国公労連・堀口委員長は、「政府は私たちの反対を押し切って、18日にマイナス勧告完全実施の給与法案を国会に提出することを閣議決定した。不利益遡及ではなく『調整である』と強弁する政府・総務省は、定員削減のもとで、日々大変な苦労をし国民サービスを支える職場の仲間をかえりみず、使用者責任を放棄するものだ。また、政府は来年の通常国会に退職手当の引き下げ法案の提出を狙っている。そもそも、批判の対象は高級官僚の高額退職金、天下り・渡りによる退職金の二重三重取りだ。私たちの退職手当は、生活設計に直結する重要な労働条件であり、これを変更するというのであれば、労働組合との十分な交渉が大前提だ。職場からのとりくみを強化し、使用者責任を追及しよう」と呼びかけました。
 つづいて連帯あいさつにかけつけた年金者組合・小島委員長は、「政府は公務員賃金カットに連動して年金の切り下げを狙っている。年金生活者3千万人の命の綱を断ち切る政府の改悪は断じて許せない。公務員の賃下げ阻止は、国民生活を守る重要なたたかいとなる。私たちは国公のみなさんと共にたたかう」と、公務員の賃下げは年金生活者にとっても重大な問題であることを強調しました。
 決意表明では、「500名の上京団行動を展開中。職場は怒りが渦巻いている。公務員攻撃が次から次へと押し寄せているが、公務員だけの問題ではない。近畿では官民一体の総決起集会を今月27日に開催し、公務員賃下げをテコとした全労働者犠牲の攻撃をはねかえしていく」(全建労近畿地本・中家副委員長)、「賃下げ、定員削減、退職手当カット攻撃など、公務員攻撃は激しいが、私たちをはじめとする労働者全体のたたかいで反撃し働くルールを確立しよう」(全運輸羽田航空支部・樋口副支部長)、「医療改悪に加え、年金・介護・雇用保険の改悪で3兆2400億円もの国民負担増が襲いかかろうとしている。これ以上の国民生活悪化は日本経済に壊滅的な打撃を与えるもの。公務員いじめは、国民いじめの前ぶれ。力あわせてはねかえそう」(全厚生・國枝組織部長)と、職場の怒りをふまえた力強い発言が相次ぎました。
 総務省前行動の後、人事院前と行革推進事務局前の二手に分かれて、要求行動を展開。人事院前では、午前中に管区・府県・出先の昇格改善を求め実施した人事院交渉などもふまえ、人事院に対して昇格の抜本的改善をせまりました。また、行革推進事務局前では、公務員制度改革にかかわって、今月26日から国公労連・全労連がILO要請団を派遣し、11月にはILO結社の自由委員会が勧告を出す状況もふまえて、日本国内だけでなく、世界の働く仲間が注目している公務員制度改革の問題に対して、100万署名を軸とする運動強化を確認するとともに、推進事務局へ民主的な制度改革をせまる要求行動を展開しました。

★100万署名推進マン(M78星雲のウルトラ公務員)あらわる

 午後1時50分からは全体が合流して、日比谷野外音楽堂で中央総決起集会を開催。集会の開始とともに、国公労連青年協・後藤議長が“100万署名推進マン”(M78星雲からこの集会のために帰って来たウルトラマン)に変身し、この日がデビューとなる国公労連女性協・清水事務局長とのウルトラフレッシュコンビが司会を担当しました。
 冒頭、堀口委員長は、「この集会で3つの決意を固めたい。(1)11月末までに国公労連100万筆、全労連全体で200万筆の公務員制度署名を達成すること。政府は能力等級制度を基本とする新人事制度、労働基本権制約の相応の措置についての詰めの作業を進め、来春の通常国会に国公法改正法案の提出を狙っている。全国の職場から徹底して使用者責任を追及すること、キャラバン行動で国民共同を広げること、11月に出されるILO結社の自由委員会の勧告など国際世論もふまえたとりくみの前進などが大切であり、100万署名の広がりがこれらのカギとなる。(2)賃下げに対するたたかいの決意を固めること。賃下げ不況の悪循環を断ち切る国民共同の運動とあわせて、国公労連は、人勧制度の矛盾と不利益遡及の違法性を問う法廷闘争の検討を進めている。(3)国民犠牲・不況加速の小泉構造改革反対、有事法制廃案など、国民生活を守るたたかいに全力をあげること。以上の3つの決意を固め合い全国で奮闘しよう」と主催者のあいさつを述べました。

 ★公務員賃下げ阻止へ地方労連の運動ひろがる

 激励あいさつでは、「『公務員賃金カットは、労働者・国民生活全体に多大な悪影響をもたらすもの。たたかう仲間の共同で反撃しなければならない』と各地方労連でも運動が広がっている。18日から臨時国会が始まった。公務員賃下げ、社会保障3兆円負担増、不良債権処理の名による中小企業つぶし、アメリカの戦争に協力する有事法制、そして悪政推進の手先となる公務員づくり、これら国民犠牲の小泉改革に、大きな共同の力で反撃しよう」(全労連・西川副議長)、「いま国公労連のみなさんが全国で配布している宣伝ビラに『ストップ!小泉不況』『雇用・くらしの改善で景気回復をはかれ!』とあるが、まさにその通りだ。マイナス勧告の影響は750万人労働者にとどまるものではない。不利益遡及の問題についての私たちの質問に対し、政府は『調整するだけ』と言い放ち、その“調整”の計算などの実務の時間が必要だからと11月7日までに給与法を強行しようとしている。このような不当は許されない。断固反対してたたかう」(日本共産党・宮本岳志参議院議員)と、それぞれ公務員攻撃が国民全体への攻撃である点が広範な階層に明らかになってきていることを強調しました。

 ★この署名取ってみようぞ100万名/要求川柳、コント、
  漫才〜各単組が多彩なパフォーマンスで決意表明


 つづいて、“100万署名推進マン”の軽妙な司会で、今決起集会最大の見せ場「各単組アピール」が行われました。トップバッターは、「パフォーマンスといえば全法務!」の呼び声高い全法務の仲間。全国の仲間から寄せられた「要求川柳」を旗竿に長いペーパーを付け大きな文字でしたため華麗に披露。かつてない文化の香り高い全法務のパフォーマンスに会場は感動の嵐。披露された川柳は厳選された次の9句。八級を目指してみたが薄給か/ふたんゾウ我が家に棲みつき早や十年/また下がる給与とともにオヤジ株/地域給地方の時代に逆行し/老いた身に(オー痛みに)追い打ちかける退手削減/独法化黙っていれば独走か/原案の評価は赤点不合格/下げるなら上げてみようぞ闘争心/この署名取ってみようぞ100万名

 ★政府はおかしかばい。100万署名に全力をあげるたい!

 つづいて、パフォーマンスをまじえたアピールとして、○全港建はヤングチームの手作り横断幕とプラカードで目に見える形でたたかう決意をアピール、○全厚生は100万署名コント。全厚生本部の國枝組織部長の100万署名のとりくみ点検の電話連絡に京都支部の仲間が、京都弁で「署名持ってきましたえ〜」と重そうに署名を運び込むという妙にほのぼのとしたコントの後、元気いっぱいの國枝組織部長が残り1カ月でなんとしても目標をやりきる決意を表明、○全労働は青年トリオによるコント。国公くんに扮した全労働本部の保田中執が、小泉と人事院総裁の熱くて痛い“不利益お灸”攻撃をはねかえし、見事小泉を退治する爆笑コントでアピール、○全司法は広島出身の藤原書記次長と福岡出身の長岡青年協議長による漫才。「公務員の制度を変えようゆ〜て言いよるで。政府は労働組合ともきちんと協議せんし、この期におよんでも、ま〜だ、全体像を明らかにせんで。ええんかいの〜」「こっちの意見もきかんと勝手に決めるのはいかんばい。政府・小泉はおかしかばい。100万署名の最大集約に全力をあげるたい」「よっしゃ〜!団結してがんばるど〜」とヒロシマ弁と博多弁で大いに会場を盛り上げました。その他、シンプルに決意表明した単組もそれぞれ100万署名達成に向け力強い決意を述べました。
 まとめと行動提起を行った小田川書記長は、「すべての単組から100万署名達成の決意が述べられた。民主的公務員制度の確立、労働基本権回復のたたかいは国民世論の大きな広がりが重要。この広がりが国公法改正での政府との交渉などに影響を与える。基本的人権をじゅうりんされている自らの怒りをバネにして、キャラバン行動での国民共同の大きな拡大、100万署名の達成に全力をあげよう」と述べ、最後に山瀬副委員長が、「全法務のパフォーマンスに見習い、私も一句、『竹中で日本経済藪の中』『公務員制度は森ビルの中』。このような密室での公務員制度改悪を許さないため、ILO要請団の一員として奮闘したい。ILO勧告の内容を生かしていくためには、国内のたたかいが大事だ。今集会で確認された100万署名達成へ全力をあげよう」と閉会あいさつを述べた後、♪Y・M・C・Aの替え歌で♪I・L・Oと歌いながら人文字でアピールするという元祖パフォーマー山瀬副委員長ならではのパフォーマンスの後、団結がんばろうで決起集会をしめました。その後、国会請願デモと国会議員要請行動を実施し、きょうの中央行動を終了しました。

以 上

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