国公FAX速報 2002年7月5日《No.1272》

医療改悪・有事法案を火種残さず廃案へ署名などすべての運動くみつくそう
★19日までの署名集約、7・19大集会成功を〈延長国会初の国会前座り込み行動〉


 延長国会に入り、中央段階では、連日のように国会行動が展開されています。7月4日には、延長後、初めての国会前座り込み行動(今国会では第13次目)が午前10時から午後3時まで実施され、ヒートアイランド東京の蒸しかえる暑さをもろともせず150人が奮闘しました。

 昼の集会で、全労連・鈴木副議長は主催者あいさつで、「延長された国会だが、閉会の7月31日まで残すところあと27日、実質審議は20日間だ。6月19日の本来の国会会期末までには一つの悪法も成立させなかった私たちのたたかいをいっそう広げよう。医療改悪・有事法制反対署名は、それぞれの組織で、7月19日までに集中し、国会にぶつけよう。そして、『医療改悪反対、有事法制許すな!7・19全国大集会』(別添よびかけ文参照)を大きく成功させ、すべての悪法を火種残さず廃案にしよう」と訴えました。
 つづいて、日本共産党・木島日出夫衆院議員が、要旨次のように国会情勢を報告しました。
 鈴木宗男・外務省問題では、いよいよ本丸に検察の手が入ってきた。最近のマスコミの世論調査(朝日新聞6月24・25日付で政治献金の規制強化が必要との回答が81%)も示すように、金権・腐敗政治をなくして欲しいというのが国民の願いだ。とりわけ、公共事業受注企業からの献金はすぐに禁止すべきだ。公共事業の財源は国民の税金であり、その一部を献金として政治家が受け取ることはまさに税金の横取りにほかならない。小泉首相は「企業献金は悪ではない」と開き直り、自らも製薬企業や医療関係の企業から、この6年間で5710万円もの献金を受け取っている。国民の医療保険料や税金で収益をあげている製薬・医療企業から多額の献金を受け続ける小泉首相に、医療改悪で“国民に1兆5千億円もの負担増=痛み”を求める資格はない。医療改悪法案の参議院段階での審議が始まっているが、この法案に大義がないことは審議でも明らかになっている。病気は軽いうちに病院にかかることが、健康を守る上でも、医療費を削減する上でも必要だし、異常に高い薬価を是正することで1兆円の財源ができる。まったく道理のない医療改悪法案だからこそ、2600万人を超えるかつてない規模の反対署名が集まり、600の自治体が反対決議をあげ、労働組合も、全労連はもちろん、連合も先の中央委員会で医療改悪・有事法案の成立阻止を求める特別決議を採択(6月27日の連合第37回中央委員会)している。
 有事法案についてマスコミは、「今国会での成立を断念」などと報道しているが、政府は、悪法をすべて通すという構えで国会を延長したわけで、私たちの運動の手をゆるめることなく、次期国会に継続審議という火種も残さず今国会できっぱり廃案に追い込むことが必要だ。

 以上の報告後、各団体からの決意表明では、全医労・佐々木副委員長が、「EU(欧州連合)が、7月2日に、欧州の職場でストレスの影響を受けている労働者が4100万人と、スペインの人口よりも多いと発表した。職場ストレスによる企業の損失や医療費はEU全体で年間約2兆3600億円で、ストレスの主要因は長時間労働だ。欧州の労働者より長時間労働を強いられている日本の労働者はどんなに健康を害されているかはかりしれない。いま求められているのは、いつでもどこでも安心してかかれる医療の実現だ。医療に携わるものとして、医療改悪法案の廃案、国立病院を守るたたかいを全力ですすめる」と述べました。
 また、座り込み行動終結集会では、国公労連・遠山副委員長が、「平和や医療、人権を守るための国会が、労働者・国民の命と暮らしを破壊する悪法製造の場となることは断じて許さない。国民のための行財政をめざす国公労働者は、平和憲法と、国民の基本的人権をふみにじるすべての悪法を許さない決意でたたかう」と力強く決意を表明しました。

★医療改悪反対、有事法制許すな! 7・19全国大集会のよびかけ

 全国のみなさん。
 平和と民主主義、医療とくらしを守ろうと立ち上がった私たちのたたかいは、広範な各界各層との共同と連帯をひろげ、国会論争ともむすんで、医療改悪法案、有事法案などを強行成立させようという政府・与党のシナリオを大きく狂わせました。小泉内閣への支持率は急減し、各種世論調査でも国民は解散・総選挙を要求しています。
 しかし、政府・与党は、大幅な会期延長という暴挙をおこない、悪法4法案の成立をうかがい、さまざまの画策をしています。これは暴挙のうえに暴挙を重ねようとするもので、断じて許せません。小泉内閣が成立をねらうどの法案も国民が望んでいるものでないことは、マスコミの世論調査でも明白です。いま大切なことは、これまでのたたかいに確信を深めるとともに、草の根から国民の真の声を盛り上げ、悪法を許さないたたかいを合流させ、共同をひろげ、小泉内閣と与党を大きく包囲していくことです。
 7月末の延長国会の会期末までのこの限られた期間に、手をゆるめることなく、悪法の火種を残さないところまで追撃しなければなりません。悪法を廃案にし、国会解散・総選挙で国民の審判を下すことによって、暮らしと民主主義・平和を守り、21世紀の明るい未来を切り開こうではありませんか。
 そこで私たちは、「医療改悪反対、有事法案許すな」をかかげ、国民の声を総結集をする場として、次の全国大集会をよびかけます。

一、名称 医療改悪反対、有事法制許すな!7・19全国大集会
一、日時 7月19日(金) 午後6時30分開会 集会後、デモ行進
一、場所 明治公園(東京)

2002年7月4日

中央社会保障推進協議会/軍事費削ってくらしと福祉の充実を国民大運動実行委員会/
有事法制は許さない運動推進連絡センター/全労連・国民春闘共闘委員会


以上

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