かつてない反響呼ぶキャラバン行動〈兵庫県国公〉


 近畿ブロックの「アタックキャラバン」行動として、兵庫県国公は、日本海側の但馬地域をスタートに4月15日から19日までの5日間、姫路、明石、神戸、西宮、尼崎とキャラバンカーを走らせ、23の官署当局に要請をし、2つの組合と懇談、昼休み集会や宣伝行動にのべ230名の組合員が参加して、各地でにぎやかに運動を展開しました。
 カバンの生産で有名な豊岡市は産業空洞化と消費不況で深刻な事態に陥っています。「国会での議論と国民生活との乖離に憤りを感じる。高校卒業生の就職内定は平成3年時の5分の1で、就職が決まらず卒業せざるを得ない状況に心が痛む」と職安の所長。小泉不況内閣の悪政による痛みが住民生活に重くのしかかっている実態が、浮かび上がりました。
 人口1万7千人の町・和田山町の職安を訪問。2名の組合員が分室を支えています。ここでも順番待ちが5人ほど。山間部の小さな町にも、住民に信頼され、頼りにされる国公労働者の姿がありました。
 姫路での昼の宣伝では、小泉首相への批判を寄せてくれた住民4名、医療改悪は大変だと意見を寄せてくれたタクシードライバー1名、私も訴えたいのでマイクを貸してくれと言ってきた住民1名。小泉改革への失望と怒りは予想以上に高まっています。
 キャラバンで最も感激したのは、神戸大学付属養護学校を訪問した時でした。全組合員20名が玄関前に整列し、アコーディオンの伴奏による大合唱で熱烈に迎えてくれました。
 当学校の副校長から、「国公労連の運動は正しい方向に進んでいる。がんばって欲しい」とエールをいただき、「国立大学の独法化・非公務員型は、高等教育を台無しにするもの。国の根幹に関わる大切なことを国民に知らせないで一方的にすすめる政府に憤りを持っている。ストップさせるため、宣伝などを強めて欲しい」と要請されました。
 また、当局要請では、3つの国立病院とも、会議室で比較的誠実に対応してもらいましたし、法務や運輸などの職場では、「チームワークを乱す公務員制度には問題がある」、「国民と接する第一線の職員の声が反映されてこそ改革」という回答をもらいました。尼崎の労基署では、「首切りやサービス残業問題など月5百件の苦情や相談がここに寄せられている。定員削減が強行されるし、職員の超勤手当は予算確保ができない。労働組合にがんばっていただきたい」との激励を受けました。
 最後に、神戸での宣伝行動に参加された全港建の平田喜久夫さんの感想を紹介します。
 「4・12総行動にひきつづく行動参加でした。弁士の話に真剣に立ち止まって耳を傾ける中年の男性が、聞き終わるとビラを配る僕の前にきて『いま話している内容のビラですか』とたずねて、ビラを受け取りました。12日の医療制度改悪反対の署名行動では、若いサラリーマン(この類の人は忙しそうに逃げ歩くのが常)が、信号待ちで立ち止まっていたのに弁士の話を聞いて突然振り向き、署名をしてくれました。ほんのささいなことですが、これらの反応に、地道な行動が実を結ぶのではないかという、自信みたいなものを感じました。」
 兵庫県国公は、ひきつづき行政相談や財務金融包囲行動などに奮闘します。
(兵庫県国公事務局長・山本邦夫メール通信員発)

九州ブロック「セブンピースキャラバン」
    福岡→佐賀→長崎と展開

 4月18日午前8時、福岡第一合同庁舎での早朝宣伝行動とあわせて、九州ブロック連鎖キャラバン行動(愛称「セブンピースキャラバン」)の出陣式を行いました。
 出陣式で、あいさつに立った九州ブロック・南部議長は、「“セブンピースキャラバン”とは、九州7県が奮闘するキャラバンという意味と、7つの課題でキャラバンを進めようという意義を込めたもの。7つの課題とは、(1)医療改悪阻止、(2)国立病院の統廃合・独法化反対、(3)国立大学の独法化反対、(4)大企業利益優先の大型公共事業反対、(5)国民に戦争協力を強制し、私たち国家公務員に戦争推進の仕事を負わされる有事法制立法化の阻止、(6)消費税増税をはじめとする税制改悪反対、(7)国民のための民主的公務員制度確立。国民犠牲の小泉改革をはねかえすこの7つの課題を掲げ、今春闘期と連動したキャラバン行動で、九州一周宣伝を大いに展開しよう」と熱く語りました。
 出陣式の後、キャラバン隊は、北九州、筑豊、福岡地区などで宣伝・集会などを旺盛に展開しました。また、福岡地区労連にオブ加盟している連合系の福岡市職労から、「有事法制を許さないたたかいにぜひ活用を」と横断幕を託されるなど、共同も広がっています。
 18日、佐賀県入りしたキャラバン隊は、最初に佐賀大職組との懇談を行いました。懇談の中では、大学の独法化に対する不安や、怒りなどが率直に語られました。佐賀大学長との懇談も予定していましたが、相手の急用によりできなくなり、たいへん残念でした。
 その後、佐賀県労連との懇談と、締めの集会を実施。集会では、全医労の西岡さんが「白衣で参加しています。いま有事法制の立法化が急ピッチで進められています。私たちはこの白衣を戦争で流す血で染めさせてはいけません。なんとしても有事法制をストップさせましょう」と思いを込めた決意表明を行い、参加した仲間は熱い想いを1つにしました。
 19日は長崎でのキャラバン行動。最初に、全医労の川棚支部・大村支部との懇談や病院前での宣伝行動を行い、国立病院の充実を訴えました。つづいて、長崎大職組、医学大学労組と懇談を行いました。
 最後に、長崎一番の繁華街で宣伝行動を展開し、長崎でのキャラバン行動を終えました。
(国公九州ブロック事務局長・仙道久嗣メール通信員発)
以上

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