国民に痛みを強いる「構造改革」は
断じて認められない (談話)
 政府は6月26日夕方臨時閣議を開き、小泉首相自らが議長の「経済財政諮問会議」がまとめた「今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針」(いわゆる骨太の方針)を閣議決定した。

 1月6日の中央省庁再編と軌を一にし、内閣法の改正で内閣の重要施策に関する会議として「経済財政諮問会議」が設置され、この間経済・財政の運営、予算編成の基本方針を審議してきた。政治主導、総理大臣のリーダーシップを発揮する象徴的として、首相自らが議長となり、学識経験者2名、民間代表2名を含め11名のメンバーが、この国の経済の再生シナリオを描き出したものだが、諮問会議のベースにあるのは、新自由主義に基づく市場万能論である。そして、この国の経済・財政の運営方針を政治主導を口実に、議論の積み上げもないままに、少人数で短期間の内に決めるという、大変乱暴な方法が取られている。

 骨太の方針といわれる小泉改革は、歳出の一律削減と消費税率引き上げなどの負担増で財政再建への「近道」を歩もうとした橋本内閣の手法と一線を画しながらも、景気回復のためには構造改革が不可欠とし、不良債権の早期処理などの経済構造改革、道路特定財源や地方交付税などを念頭に置いた財政構造改革、負担と受益の見直しを中心とする社会保障改革など、広範な分野について指針を示している。
 もとより、現在の長引く不況から早く脱することは、国民みんなの願いだが、その方策として掲げられているのは、創造的破壊と称して聖域なき構造改革を進め、その課程で生じる倒産や失業、社会保障改悪、大増税という、国民への耐えがたい痛みを強いるものとなっている。

 また、経済の再生手法のひとつとして、人材大国の確立のため、国立大学の民営化を含めた法人化を打ち出している。国立大学のあり方については、現在当該組織内で活発な議論が進められているにもかかわらず、トップダウンによる結論の押し付けであり断じて許すわけにいかない。

 経済財政諮問会議は、財務省主導の予算編成を政治主導に変えることが狙いとされ、今後この基本方針に沿って、2002年度予算編成と平行して、各省当局による各行政分野の改革の具体化作業が進められるが、国民生活や社会福祉に係わる行政サービスが切り捨てられていくのは明らかである。

 異常なほどの小泉人気に支えられて進めてきた小泉内閣の構造改革の内容が、この基本方針でようやく明らかになった。21世紀の政治の流れを決める参議院選挙が間近に迫ている今、国民に耐え難い痛みを強いる小泉改革路線を突き進むのか、国民が主人公のこの国を実現するのかの選択が問われている。職場と行政をまもり改善するため、全国の職場・地域で、価値ある選択を訴え、意義ある取り組みに奮闘しよう。
 2001年 6月28日

日本国家公務員労働組合連合会
書記長 小田川 義 和


トップページへ  前のページへ