《人事院前座り込み行動第4日》
猛暑の中、600人が結集人事院を大きく包囲
--福岡でも早朝・昼休み集会、要請デモを展開
(「国公FAX速報」2000年8月3日付)
 時折薄雲が日差しを遮るものの、素肌を焼け焦がす夏の太陽がギラギラ照りつける中、ギリギリの要求を掲げて立ち上がった人事院前の座り込み行動もついに4日目に突入しました。この日の行動には、第2日目と同様公務労組連絡会の行動としても位置づけられ、さらには、東京国公の「ゆるすな一時金の再切り下げ、サービス残業なくせ 8.3昼休み決起集会」との共同行動ともなったことから、600人の仲間が結集、人事院を大きな怒りで包囲することとなりました。なお、座り込み行動には、国公労連150人と昼休み集会に引き続き全教の50人の仲間が加わり200人が参加しました。また、この行動に呼応し福岡では、早朝・昼休み集会、要請デモが取り組まれ、全国的な行動に拡がってきています。

座り込み行動は人事院を追いつめている

 飯塚中執の司会で始まった突入集会では、西田副委員長が、「昨日給与局長との交渉があった。これまで較差があっても勧告するかなお検討中としていたが、昨日の交渉で少ない較差でもこれを埋める勧告はすると表明した。これで少なくとも月例給与の切り下げは阻止した。また、勧告日についても受け手の調整もあるが、自らの都合もあげ再来週まで引き続き検討がなされることとなった。全国的に展開しつつあるこれまでの行動がボディブローのように確実に人事院を追い込んできている。引き続き、座り込み行動を貫徹し、さらに展望を切り開こう。」と座り込み参加者を激励しました。続いて、国鉄労働組合大船工場支部及び福岡県国公からのメッセージが紹介された後、全税関高橋書記長が「職員は今、行革、規制緩和、人減らしの中で苦しみながら、あらゆる差別に負けず国民全体の奉仕者として誇りを持って日夜業務に取り組んでいる。人事院はこのような職員の期待に応える勧告を行うべきだ。」、また、全労働渡辺中執は「不況で職場の中に求職相談者があふれているのに対応する職員の数が少ないため、十分な相談体制が取れないことを悩み、心を病み自ら命を絶った仲間もいる。」などと発言、それぞれ今夏の闘争をたたかい抜く決意を述べました。突入集会の最後には、人事院総裁に対して最初のシュプレヒコールをぶつけました。

職場は殺気立っている−怒りのリレー発言

 11時すぎからは、座り込み全員による怒りのリレー発言が行われ、「4日連続で参加している。悪魔のサイクルを断ち切ろう」、「今こそ人事院の存在価値が問われている。労働基本権の代償措置としての、役割をはたせ」、「公務員であっても、たたかいなしには自分たちの勤務条件の改善はないことを痛感した」、「職安の職場では、窓口では仕事遂行上必要最小限のペン以外は置かないよう指導されている。それは、不十分な相談体制に相談者が殺気だって危険だからだ。人事院はこの現実を直視しろ」、「身体は汗まみれ、洗えば流せるが、この怒りは簡単にはおさまらない。これで4日目、明日もガンバル」等々、人事院への怒りと座り込みを貫徹するとの発言が相次ぎました。

東京国公昼休み決起集会に400人が参加

 昼休みは、「ゆるすな一時金の再切り下げ、サービス残業なくせ」の要求を掲げ、8.3東京国公昼休み決起集会が取り組まれました。この行動に国公労連及び全教が参加し、総勢400人の集会となりました。集会では、冒頭、野口東京国公議長が、「人事院は昨日の交渉で、較差を埋める勧告を行うこと。一時金の切り下げは必至であること。勧告日は再来週にずれ込むことを明らかにした。このままでは2年連続の引き下げになり、絶対に許せない。人事院勧告は750万の労働者に影響する。ますます景気を冷え込ませる。残された期間、最後までたたかい抜こう」と主催者を代表して挨拶。また、東京春闘共闘の山口代表幹事の「民間ではリストラで雇用・賃金破壊が進んでいる。公務も年が明ければ省庁再編、独法化が具体化される。これは民間では吸収合併や分社化にあたる。今こそ労働者としての当たり前の権利の回復が求められている」との連帯の挨拶が行われました。
 闘争報告にたった小田川書記次長は、「これまでギリギリの生活改善要求を掲げ、30万の署名を集約し、中央行動も成功させてきた。また、地方でも行動が強められてきている。このような中、昨日の給与局長交渉で人勧の大まかな概要が見えてきた。人事院は少ないベアでも勧告するとしているが、俸給の改善では早期立ち上がりの関係で0%の者もあり得ることを理由に手当の改善のみをほのめかしている。しかし、手当の改善ではその効果は結局は全員には及ばない。しかし、一時金の切り下げは全員に影響する。たたかいを強化する必要がある。勧告日が再来週に延びた。さらに人事院に対する打電や寄せ書き、決議を集中し最後まで奮闘しよう」と訴えました。
 続いて、4単組から、「愛知から4人で来た。県民や仲間の気持ちを考えれば、ここで1時間でも2時間でも座り込むことが大切だと思う」(愛知県高教組)、「ボーナスカットは教育や住宅ローンを抱える中高年を直撃している。これ以上の賃下げは許さない」(全農林)、「人事院勧告の意義や職員を守るべき人事院制度の危機が迫っている。一時金の再切り下げはゆるせない。最後までガンバロウ」(国会職連)、「500円玉も必要ない勧告、一方何万円のカットされる一時金。人事院に怒りをぶつけよう」(会計検査院職員労働組合)と人事院に対する怒りの抗議を訴えました。
 最後に、東京国公坂本副議長(全気象)の閉会の挨拶と音頭でシュプレヒコールを行い、集会を締めくくりました。

 午後2時からは、昨日に続き各単組代表及び公務労組連絡会・全教による人事院要請行動を行い、職場からの決議、寄せ書き、賃金改善署名などを手交しました。また、午前に引き続き全教の仲間を中心に人事院に対しそれぞれ怒りのリレートークを展開しました。

 集結集会では、岡部中執が「この4日間の座り込み行動に述べ1,100人の仲間が参加した。勧告が再来週になった。闘いの一層の継続発展の条件が生まれている。要求決議、寄せ書き、署名をあらゆる職場から引き続き集中しよう。これまでのメッセージをみても民間もふくめ750万の熱い支援と期待が寄せられている。意義と道義ある闘いを圧倒的仲間の結集で大きく成功させよう」と訴え、最後に全教の新堰書記次長の閉会の挨拶と音頭で団結ガンバローを三唱し、4日目の行動を終えました。
以 上

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