《人事院前座り込み行動第3日》  
人事院を追い込む全国の怒り--明日は東京国公・国公労連・全教の共同へ広がる
(「国公FAX速報」2000年8月2日付)
 座り込み行動の3日目も、朝方にわか雨が降ったものの、行動開始時にはカラっと晴れ渡り、3日連続猛暑のなかの人事院前座り込み行動となりました。人事院前は、「座り込み実施中」の横断幕とノボリ、そして20組織の組合名のノボリがはためきました。この日の行動に、神奈川労連から副議長と建設労連書記長が激励の挨拶にかけつけ、機関紙印刷所から飲み物の差し入れがあるなど、着実に運動が広がっていることを実感させました。行動には、福島・群馬・筑波・神奈川・千葉・埼玉・八王子、在京などから150人が参加しました。なお、午後2時からの人事院要請行動では、賃金署名、職場決議、寄せ書きなど多数の職場の怒りと要求をぶつけました。

“全国の仲間の思いを胸に座り込みを貫徹”

 服部中執の司会では始まった突入集会では、西田副委員長が、「この間の座り込み行動はマスコミで取り上げられ、民間労働者にもたたかいの輪が広がっている。いま何よりも人事院へのインパクトは職場からの怒りの結集だ。一喜一憂せず、座り込み行動を貫徹し、展望を切り開こう。」と座り込み参加者を激励しました。続いて、全気象根津東京地本書記長が、「職場では厳しい時こそ労働組合に結集しようとの機運が高まっている。しかし、過酷な観測体制と労働条件で、仲間たちはここに来たくとも来れない。全国の仲間の分までたたかいぬく」と述べ、全医労大塚中執が、「医療現場はすざましい『合理化』が行われ、超勤不払いが横行している。さらに2年連続年収マイナスではやる気も失う。人勧の行方を民間の医療の仲間も注目している。みんなと団結して頑張る。」との決意を表明しました。この後、人事院総裁に対して最初のシュプレヒコールをぶつけました。
 11時すぎからは、座り込み全員による怒りのリレー発言が行われ、「労働基本権の代償措置というなら、役割をはたせ」、「人事院はどこを見て作業をしているのか、生活実態と繁忙職場を直視せよ」、「汗も怒りも噴出している。こんな人事院ならいらない。あきらめずたたかう」、「青年が豊かな気持ちで仕事できるようにしてほしい」、「暑さで倒れそうだが、家計は2年連続の賃下げで気絶しそう」等々、人事院への怒りと座り込みを貫徹するとの発言が相次ぎました。

来年度は増員認めず、マイナス勧告とは許せぬ

 昼休み決起集会の冒頭、藤田委員長が、うだるような暑さのなかでの行動への敬意を述べた後、3日間の参加者のリレー発言の共通点として2点を強調。まず、「労働基本権の代償措置などはありえない。しかし、政府・人事院は代償措置論を言い続けてきた。そうであるなら、公務員労働者の生活と労働条件擁護の一点で機能しなければ成り立たない論理だ。マイナス勧告となれば制度の存在が問われる」とのべました。続いて、公務員の労働条件と国民生活、国民経済との関係として、「人事院はもっぱら世論の動向・反応を懸念している。民間労働者や国民が大変な辛苦をなめているなか、改善勧告が行われれば批判や世論誘導が行われるかもしれないが、長期・冷静にみれば公務員賃金が750万人以上にもろに影響を与えることからも、ささやかでも公務員労働者の給与改善を通じて国民生活と国民経済の活性化へのテコ入れをはかることが人事院の責務だ。」と訴えました。 闘争報告にたった小田川書記次長は、まず昨日、政府が来年度概算要求の増員要求基準を決定し、各省に対して、25%削減計画達成のため、原則増員要求は行わないよう徹底したことに抗議したうえで、人勧情勢にふれ、「人事院はギリギリの検討段階に入っているが、2年連続の一時金切り下げ、年収マイナスが必至の状況になっている。今週中に職場の怒りの声、決議を集中し、適切な判断を求めよう。」と呼びかけました。
 続いて、2単組から、「毎日一生懸命仕事に邁進している公務員の生活を直視し、不況打開のためにも改善勧告を行え」(全司法東書記長)、「職場からこんな人勧ならいらないという声が寄せられている。一時金は生活給で、2年連続切り下げは絶対に許せない」(全港建山下書記次長)と公務員労働者の立場にたった人勧を強く求めました。
 最後に、「なんでもやる」公務労組連絡会の山瀬事務局次長の音頭でシュプレヒコールを行い、締めくくりました。

 午後2時からは、昨日に続き各単組代表による人事院要請行動を行い、職場からの決議、寄せ書き、賃金改善署名などを手交しました。
 集結集会では、萱森組織部長が「この間の座り込み行動を中心とした行動と道理ある主張は確実に人事院を追い込んでいる。このことに確信を持って、残る2日間、2年連続の一時金切り下げ・年収マイナス阻止にむけて総力をあげよう。とくに明日3日の昼集会は東京国公・国公労連・全教の共同行動にひろがった。全農林都本部や会検労、国会職連が連帯の挨拶に駆けつける。最大規模で成功させよう。また、最終段階で人事院総裁への怒りの要求決議、寄せ書きをすべての職場から集中しよう」との行動提起を行い、最後に、安部副委員長の音頭で団結ガンバロウを三唱し、3日目の行動を終えました。
以 上

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