調整手当改悪阻止、該当地域連鎖行動
《第2日》地方・地域の切り捨てやめろ!

―近畿・東海・中国ブロックの仲間が大上京団で人事院を包囲
(「国公FAX速報」2000年5月16日付)―
 5月16日、前日に引き続き、調整手当改悪阻止の課題を中心にした該当地域連鎖行動が取り組まれました。昼休みの人事院前要求行動には、400人を超える仲間が参加し、4/25、5/15を上回る規模となり、行動のたびに参加者が増えてきています。午後1時からの人事院前座り込み行動には210人が参加し、人事院を文字通り包囲する行動となり、歩道を埋めつくしました。交渉団を激励しながら、「調整手当改悪反対」のシュプレヒコールを響かせました。

調整手当問題で職場・地域は怒りが頂点に
昼休み人事院前行動に続々詰めかける
 昼休みの人事院前行動には、12時前から、100人規模の近畿やバス1台貸し切りで参加した静岡をはじめ、地方からの上京団が続々と到着。はじまる頃には、立錐の余地もないほどになりました。
 主催者を代表して国公労連・藤田委員長は、「昨日に引き続いての行動に参加、ごくろうさまです。また今日上京団で参加された地方組織のみなさんに敬意を表します」とあいさつし、「人事院のデータのずさんさ、内容のあいまいさ、いずれも職場の疑問にこたえず、我々の主張を検討すらしていない。怒りは頂点に達している。人事院に調整手当改悪を断念させるとともに、まちがった政治・行政をただすたたかいの一環として全力を尽くそう」と呼びかけました。
 人事院前行動には、公務労組連絡会・福島議長、自治労連・三宅副委員長が駆けつけ、連帯のあいさつを述べました。福島議長は「人事院に対する不信の声は、地方自治体も含め全国からあがっている。地方切り捨ての調整手当改悪であり、人事行政上からも妥当性がない。『見直し』はきっぱりやめるべきだ」と強調、三宅副委員長も「兵庫のある自治体では、地域名発表の午後、誰も仕事が手につかず事実上のストライキ状態に。大阪でも市当局が『本院へ物言いにいく、組合も来ないか』などと言っている。昨年22自治体で人事委員会無視の賃金切り下げが強行された。明日は自治労連・全教が中心で人事院前行動を展開する。ともにたたかおう」と述べました。
 闘争報告に立った国公労連・小田川書記次長は「人事院は早期に成案を得るという姿勢を変えていないが、今、『見直し』改悪を許すのか、食い止めるのか重要な時期の行動である。見直し基準の後退を余儀なくしていること、それが新たな矛盾を呼び信頼性が揺らいでいること、『総合的判断した』にもかかわらず暫定地域にこだわっていることなどなど、もはや面子にこだわっているとしか言いようがない。今日の行動を契機に、さらに一回りふた廻りの運動強化をしよう」と訴えました。
 中央行動に参加したブロック・県国公を代表して、近畿の兵庫県国公・松村事務局長は「兵庫は、阪神淡路大震災以来、これまでの定員削減の中でも堪えながら仕事しているのに、調整手当削減強行の人事院に対し、大きな怒りがわき上がっている。今日の交渉で鋭く追及していく」と決意を表明。東海ブロックの静岡県国公・八木議長は「県内の各単組・職場で怒りが渦巻いている。今日はバスで上京してきた。調整手当改悪は地方切り捨てに他ならない。静岡・熱海・伊東の調整手当削減を断じて許さない」と述べ、中国ブロック・藤井事務局長は、人事院のデータのずさんさを指摘しながら、「下関・岡山が対象となっているが、地域経済を破壊し、不況を固定化することに人事院は手を貸すのか」と強い口調で批判し、中国ブロック・全国の仲間と一体となってたたかう決意を表明しました。
 昼休みの人事院前行動の締めくくりとして、参加者全員の力強いシュプレヒコールを人事院にむかって唱和し、午後からの座り込み行動に移りました。

人事院前埋めつくす座り込み行動に210人
―リレートーク、シュプレで交渉団を支援
 昼休みの人事院前要求行動に引き続いて、13時から人事院ビル前での座り込み行動を展開しました。行動には、第1日目を大きく上回る地域・単組代表の仲間たち210人が埋め尽くし、横断幕や「23地域の調整手当切り下げやめよ」の1字1枚のプラカード、「大阪をターゲットにした調整手当改悪阻止」のノボリなどで道行く人にアピールしました。座り込みでは、参加者全員が、人事院に対する「怒りの一言」を次々とリレー発言するとともに、断続的にシュプレヒコールを行い、2班の交渉団を激励しました。この日、タクシー台数の規制緩和法に反対し、午前中に参議院議員会館前で座り込みを行っていた自交総連の久賀書記次長が激励に訪れ、「構造改革の名によるタクシー業界の破壊と公務員賃金抑制攻撃に連帯してたたかおう」と力強い激励を受けました。
 怒りの一言では、「子どもが3人で、家を建てたばかり、調整手当を削られたら、ローン返済できるか不安だ」「怒ってます。おじいちゃんもおばあちゃんも、子どもにいたるまで」「賃金センサスは都道府県別には使えない。データを都合よく勝手食いしての改悪は許せん」「4月に局長が人事院事務局に書面をもって要請に行った。全面撤回までガンバロウ」「人事院は地域の実態に目を向けろ、生活設計を根本から崩す改悪は許さない」「われわれの道理ある追及にまともに応えない。特に数値のブレの原因を問うと、集計結果こうなった、というだけで説明もできない。とんでもない数値での切り下げ許せない」などといった怒りが次々と出されました。
行動の最後に、遠山副委員長が、座り込み行動参加者の労をねぎらうとともに、「データにだまされるな、改悪阻止までたたかいをあきらめるな、賃金切り下げなどの情勢に流されるな、を合言葉に最後までたたかい抜こう」と呼びかけ、団結ガンバロウを三唱してこの日の行動を終えました。
以 上

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