国公労新聞 第1130号

●国公労連第115回拡大中央委員会を開催

〇国民総決起春闘に結集 〜2003年春闘方針を決定〜
 国公労連は12月13〜14日の2日間、「国民総決起の春闘で雇用・くらし・いのち・平和をまもろう 〜『構造改革』に職場・地域から反撃を」をスローガンに第115回拡大中央委員会を開催し、2003年春闘方針を賛成多数で決定しました。

 拡大中央委員会は、政府・財界が国民生活と権利を破壊しながら、社会、経済構造を反動的に再編し、戦争する国づくりにむけた動きを強めているなかでの開催となりました。
 討論では、マイナス勧告が広く国民生活に影響を与え、2002年秋闘では、民間の仲間からも「マイナス勧告の実施反対」の声が大きく拡がっていることが報告されました。
 また、不利益遡及については、「脱法行為」であり、裁判闘争でその不当性を追及していく意志を固め合いました。

▼国公法「改正」案などの改悪阻止
 民主的公務員制度確立のたたかいでは、ILO「勧告」を活かし、「大綱」に基づく公務員制度「改革」反対の国民世論を大きくしていくことの重要性が強調され、また、次期通常国会で、国公法「改正」法、能力等級法案、新給与法案の3法案の成立を阻止し、民主的な公務員制度「改革」を迫るとりくみを強化していくことを確認しました。

▼職場・地域から官民一体のたたかいを
 2003年春闘に向けては、2月20日の地域総行動、3月4日の中央行動、3月14日の第4波全国統一行動を軸としながら、2002年秋闘での官民一体のたたかいをバネに、職場・地域から「国民総決起春闘」の一翼を担って奮闘する決意が強く出されました。

〇堀口委員長あいさつ(要旨)
 賃金切り下げ、公務員制度「改革」など私たちに対する攻撃は、社会、経済構造を反動的に再編しようとする政府・財界の「21世紀戦略」の一環であり、来春闘の「対抗軸」は「人間らしく生き、はたらく」社会の実現を展望しつつ、労働組合の存在意義をかけて労働者・国民の「生活と権利を守る」ことにあります。
 デフレ不況の深刻化・「不良債権処理」の加速によって、倒産・失業の不安がさらに強まるもとで、苦しみの根源が、国民に痛みを押しつける小泉「構造改革」と、財界・大企業によるリストラ、賃下げの攻撃にあることは明らかです。
 労働環境の悪化とその改善を求める声は公務・民間とも切実であり、職場の怒りを使用者責任の追及と「外に打って出る」行動に結びつけ、闘争参加規模の質的・量的拡大を追求していくことが重要です。
 国公労連は、国民の雇用・くらし・いのちを守る「国民総決起」のたたかいに奮闘するとともに、「賃金底上げ、最低賃金、差別是正で賃金破壊に歯止めを」かける運動の具体化として、非常勤職員の労働条件改善にとりくみます。
 約6万人といわれる恒常的な非常勤職員と国が雇用関係を否定する多数の相談員の皆さんは劣悪な労働条件を強いられており、春闘段階から非常勤職員の要求前進を具体的に追求していきます。

▼賃下げのサイクルを断ち切ろう
 また、「マイナス勧告」を理由に、自治体、特殊法人、国営企業などで賃金切り下げが強行されるなかで、賃下げの悪循環や不利益遡及への危機意識と怒り、地域経済衰退への不安など、公務員賃金の社会的影響の大きさに国民的関心が高まっています。
 国公労連は、労働基本権制約に起因する「マイナス勧告」の意味を社会的に明らかにしながら、賃下げのサイクルを許さない官民共同のたたかいを強めます。

▼公務員の基本的人権を守ろう
 政府は通常国会に国公法「改正」案などを提出する方針であり、公務員制度「改革」のたたかいは正念場を迎えます。
 国公労連は、国公法など「関係法案の改悪阻止」をたたかいの中心課題と位置づけ、国民的共同の発展に全力をあげます。
 11月21日のILO勧告は、労働基本権制約の現行制度が87号・98号条約に違反しており、結社の自由原則に合致させる方向での法律改正を求めるなど、歴史的で画期的な内容です。
 国公労連は、政府がこの勧告をうけとめて公務員制度「改革」の検討作業を中止し、「大綱」を撤回したうえで国際労働基準と結社の自由原則に沿った改革を行うよう、国公労働者の総意として要求するものです。
 同時に、ILO勧告にそった労働基本権回復および職員の利益擁護の制度的整備など、基本となる7項目の要求について各省当局の責任を厳しく追及していきます。
 「マイナス勧告」が公務員制度「改革」など「構造改革」と結びつけて強行されたもとで、公務員の労使関係や賃金決定の仕組みを政府の意向に沿って改悪しようとする意図がはっきりしてきたと思います。
 国公労連は、公務員の基本的人権を守る立場から、権利侵害の実情を社会に訴えるとりくみとして裁判闘争を位置づけ、共同を拡大していきます。

〇2003年春闘アピール(要旨)


 2003年春闘では、大企業の横暴を糾弾し、国民に犠牲と痛みを強いる小泉「構造改革」と対決し、「雇用・くらし・いのち・平和」を守るための「国民総決起」が求められている。国公労連は、「マイナス人勧」を口実とした賃下げの悪循環に歯止めをかけるため、民間との共同拡大に全国でさらに奮闘する。
 第115回拡大中央委員会では、労働法制の改悪、「経済特区」などの規制改革の問題点や国民生活への影響などを明らかにし、小泉「構造改革」に反対する運動の一翼をになうとともに、ILO勧告にもとづく民主的公務員制度の確立など国公労働者の切実な要求の実現をめざし、全労連・春闘共闘規模の「国民総行動」をはじめとする職場・地域のたたかいに総力をあげることを確認した。
 また、公務員制度「改革」や定員削減、総人件費抑制など国公労働者にかけられている攻撃をはねかえし、職場・地域で労働組合が頼りにされるよう、全ての仲間の要求を基礎に「チャレンジ30」の運動を前進させる決意を固めあった。
 これ以上の労働者・国民いじめは許さない、その怒りを胸に、確認した春闘諸行動の成功にむけ、すべての国公労働者が決起しよう。転換期の2003年春闘を、地域の仲間とともに意気高くたたかいぬこう。
 2002年12月14日

                     日本国家公務員労働組合連合会
                       第115回拡大中央委員会


〇「構造改革」に職場・地域から反撃を 〜拡大中央委員会での討論〜
 第115回拡大中央委員会では、2日間でのべ50名の中央委員、特別中央委員、オブザーバーから発言があり、活発な討論で2003年春闘方針が補強されました。【文中敬称略】

▼秋闘総括
 2002年秋闘の総括では、「人勧が最低賃金、年金などに影響することが明らかにされ、民間労働者も他人事ではないとたたかいが広がった」(北海道国公・佐藤)、「公務員賃下げ反対で、民間の20単産が共同アピールを発表するなど、官民共同のたたかいが前進している」(愛知県国公・空)など、各地域での官民の共同のとりくみが広がったことが報告されました。

▼法的対抗措置
 不利益遡及にかかわる裁判闘争(法的対抗措置)については、11名の発言があり、「各単組・地域が足並みをそろえ、全体としてのとりくみとしていくことが必要」(全法務・菊地)、「職場での徹底した議論を行った上で、とりくみを進めていきたい」(全司法・鶴田)、「不利益遡及の裁判をたたかっていること武器にして、公務員の労働基本権問題について国民との対話と共同を進めることも必要」(兵庫県国公・松浦)などの意見が出されました。
 また、独立行政法人の賃金確定闘争では、「産業技術総合研究所労組では、マイナス人勧を超える賃金の改悪に対し、中央労働委員会への調停申請を行った。今後の支援をお願いしたい」(全経済・泉部)との報告がありました。

▼公務員制度「改革」
 「大綱」に基づく公務員制度「改革」反対のたたかいでは、「要請署名は、単組として目標には達しなかったが、国民との対話と共同のとりくみは前進した」(全通信・菊池)「職場からの運動を強めるため、単組の役割発揮が求められている。わかりやすい学習資料などを作り進めていきたい」(全労働・森崎)などの補強意見が出され、「マスコミやILO勧告でも『大綱』の撤回が求められている。国公労連として『大綱』撤回の一本として運動を進めていくべき」(全建労・葛西)との意見も出されました。

▼2003年春闘
 2003年春闘のとりくみについては「単組、県国公が企業内労働組合的な発想から脱却することが必要」(近畿ブロック国公・秋山)、「地域での官民一体のとりくみが重要。県国公・地区国公が外に踏み出しともにたたかうことで、民間労組や国民からの信頼が得られる」(静岡県国公・小山)などの決意が述べられました。

〇小田川書記長総括答弁(要旨)
▼不利益遡及の裁判闘争
 「不利益遡及」にかかわる裁判闘争について、提案を積極的に受けとめ、産別一体でとりくむ立場からの補強意見を多数いただきました。
 今回の裁判闘争は、労働基本権制約下での「不利益遡及」という脱法行為を問うものであり、労働基本権確立の運動と一体で展開するものです。その点で組織内の論議を深めるとともに、国民世論への働きかけを強めることが重要です。 裁判の原告団募集や「300円カンパ」も、基本権回復闘争を強める観点を重視して進めることとします。
 3月5日に予定する国公労働者決起集会では、原告団が確定できるテンポで進めたいと思います。

▼2002春闘運動の組み立ては
 2003年春闘全体の組み立てにかかわって、2月20日地域総行動、3月4日の中央行動、3月13日の第4波全国統一行動を、一連、一体で展開することをあらためて強調します。
 2月20日の総行動には、単組での行政研究活動の成果もふまえつつ、各単組の専門性を活かした宣伝物の配布行動を中心に準備を進めます。
 産別運動の展開にかかわる単組、県国公相互の役割について、県労連には、県国公で一括加盟しているという組織的な関係を押さえた運動調整が必要だと考えます。
 「単組独自の課題」「産別課題」「地域課題」の3つのバランスが必要であり、各単組からの指導でも、その点への配慮が求められます。地域をキーワードとして運動を展開する2003年春闘では、2月20日、3月13日の行動について、特に単組の留意をお願いします。

▼労働基本権を強く意識
 労働基本権問題を強く意識したとりくみを強めたいと考えます。
 職場からの日常活動の強化や、独法労組での協約闘争の強化は、現に保障される権利の確保を求めるものです。団体交渉権の拡充をどうはかっていくのかは、あらためての課題となっています。賃下げなど生存権が侵される局面で、どのような戦術を行使するのかは、争議権の必要性を確認するという意味をもつ課題です。
 以上のような具体的運動との関係で、ILO勧告の意義を確認していくことが必要だと考えます。

▼合理化攻撃を許さない
 国立病院の賃金職員の雇用承継問題、産業技術総合研究所労組の中労委闘争、宿泊労連での施設「合理化」計画とのたたかい、国共病組での再編「合理化」攻撃などの課題が、小泉「構造改革」とのたたかいの接点であることを確認し、産別全体のとりくみを強めることとします。

▼公務員制度「改革」に対するたたかい
 公務員制度「改革」の闘争課題にかかわって3点述べます。
 一つは、日本政府は一貫して、ILO勧告を無視し続け、司法の場でも、ILO勧告や条約がないがしろにされる状況に目を向けなければ、今回の勧告の実現をもとめる運動を国民的、全労働者的に広げることはできません。
 ILOに対する日本政府の対応の不当性を追及することを強調しているのは、そのためです。
 二つは、「大綱」にもとづく国公法改悪の焦点が、推進事務局が10月に示した労働基本権問題での「たたき台」にあります。
 提案でもふれた二重のとりくみの具体化として、「大綱」にもとづく国公法改悪阻止を目的に、「たたき台」を前提とする交渉・協議も強めていくこととします。
 三つには、評価制度の問題です。大会方針でも明らかにしているように、評価制度問題への労働組合としての対応は避けがたいものと考えています。
 推進事務局との交渉・協議では、これらの点も前提において対応してきており、評価制度の試行問題も、その延長線で進めることととします。組織内の合意形成と、制度検討での労使協議の双方を尽くすことを追及していきます。

▼2003年春闘をたたかい抜こう
 無法の限りを尽くす大企業と、国民生活と雇用の破壊を先導する小泉内閣、この両者への怒りをどれだけ結集し、形に示すことができるかが、春闘以降のたたかいの展望にかかわっているとの決意で、2003年春闘をたたかい抜くことが重要です。
 公務員賃金に関わっては、地域の公務員の給与の在り方が最大の課題となってきます。「配分の適正化」を口実にした本俸切り下げは断じて許さない、とする点で要求を一致させ、春闘からの運動をスタートさせたいと思います。

 転換期の国公産別運動、力を寄せあって困難を克服し、職場の仲間に元気の出る運動を展開するため、全力で奮闘する決意を申しあげ、総括答弁とします。

〇第115回拡大中央委員会で採択された決議


▼公務員制度改悪反対、民主的制度確立を求める決議(要旨)
 国公労連はこれまで、国民のための民主的公務員制度確立をめざすとりくみを、広範な国民とともに精力的にすすめてきた。こうしたたたかいが実を結び、ILO理事会は11月21日、結社の自由委員会による歴史的かつ画期的な「報告・勧告」を採択した。
 国際労働基準とILO結社の自由原則にそった「公務員制度改革」を実現していくうえで、国内での私たちの主体的なたたかいが決定的に重要になっている。
 国公労連は、次期通常国会での国公法等「改正」案の成立阻止とILO勧告の実現を迫るたたかいを軸に、民主的公務員制度と「働くルール」の確立にむけ、全国の職場・地域から組織の総力をあげて奮闘するものである。
 以上、決議する。
 
▼アメリカのイラク攻撃に反対し、有事法制の廃案を求める決議(要旨)
 アメリカ・ブッシュ政権のイラク攻撃計画で国際的な緊張の高まるなか、小泉内閣は高い戦闘能力を持つイージス艦をインド洋へ派遣することを強行決定した。
 継続審議の有事法案は、アメリカの戦争に参戦し、憲法の民主的諸原則を破壊するものである。今こそ、憲法や国連憲章を守り、平和解決を求める国内外の世論を結集するたたかいの発展が重要となっている。
 私たちは、戦争に反対し、平和解決をもとめ、次のことを政府・与党に要求する。一つ、米国のイラク攻撃に反対の態度表明を行うこと。二つ、インド洋へのイージス艦派遣など、米軍支援の兵力増強を中止し、自衛隊を即時撤退させること。三つ、米軍の無法な戦争に参戦する有事三法案を廃案にし、いかなる戦争にも協力しないこと。
 以上、決議する。


〇来 賓
 ▼全国労働組合総連合  国分  武 事務局次長
 ▼公務労組連絡会  松村 忠臣 副議長 
 ▼日本共産党  春名 眞章 衆議院議員

〇メッセージ (順不同・敬称略)
【労働組合関係】
全教、日高教、郵産労、都市公団労組、水資労、銀行労連、銀産労、全国厚生連、生協労連、全印総連、検数労連、全損保
【民主団体等】
母親連絡会、婦団連、自由法曹団、AALA連帯委員会、全国公害患者の会連合会、全国革新懇、じん肺闘争支援東京連絡会・全国じん肺原告団連絡会議・全国じん肺弁護団連絡会議、国民金融公庫を発展させる会、国民救援会、自治体問題研究所、日本労協連、労働共済連、国民大運動、原水協、全労済、全国労金協会、労金新橋支店、(有)陽光堂印刷、(株)きかんし、(株)教宣文化社


●「生活と労働の実態に関わる要求アンケート」結果
 

 国公労連は、2003年春闘に向け、「生活と労働の実態に関わる要求アンケート」を実施し、4万6278名分を集約しました。
 回答者の内訳をみると、年齢層で多いのは30歳代が34.9%、40歳代が28.5%となっています。性別は、男性が79.1%、女性が19.2%となっています。適用俸給表は、行政(一)が85.7%、専行が6.7%となっています。
 世帯の収入構造は、独身が31.0%、扶養者ありの単収世帯が30.8%、共働き世帯がフルタイムとパートを合わせ33.6%などとなっています。

〇生活実感、仕事の状況は
 生活実感としての暮らし向きでは、「かなり苦しい」と「やや苦しい」が合わせて68.4%と約7割が苦しいと回答しています。「まあまあだ」は27.2%で、一方、「ゆとりがある」とする者はわずか4.0%にとどまっています(図1)。



 最近の仕事の状況については、「非常にきつい」と「きつい」を合わせ65.9%、「あまりきつくない」、「きつくない」は合わせて33.4%となっています。第10次定員削減計画が強行されるなか、厳しい職場の実態がうかがえます(図2)。



〇賃上げの要求額は
 こうした状況を背景に、2003年春闘でいくら要求するかでは、昨年まで3万円に最も高い山がありましたが、今年は1万円(24.5%)に最も高い山があり、続いて3万円(21.1%)、2万円(16.8%)、5万円(10.5%)の順で、昨年よりも低額の要求傾向となっています(図3)。



〇重視してほしい労働条件課題は
 賃金・労働条件課題として特に重視してほしいもの(3項目選択)としては、最も多いのが「賃金の引き上げ」で72.5%、次いで「定員削減反対・要員確保」が49.0%、「退職手当制度の維持改善」が39.2%、等となっています。生活の実感として「苦しい」とする層が多いことからも、賃金の改善が多いのもうなずけるところです(図4)。



 また、賃金体系を検討する場合に考慮するもの(2項目選択)としては、「仕事の内容や責任」「年齢や勤続年数」「家族を含めた生計費」には5割を超える仲間が考慮すべきと回答しています。「組織への貢献」や「個人の能力」を考慮すべきとするものは、2割弱にとどまっています(表1)。

表1 賃金体系で考慮するものは
仕事の内容や責任  58.2%
年齢や勤続年数     50.6%
家族を含めた生計費     50.3%
組織への貢献(業績・成果) 17.7%
個人の能力 16.9%


〇政府に対する要求は
 政府に対する制度要求(3項目選択)をみると、6割を超える仲間が、「年金・医療などの社会保障の充実」を望んでいます(図5)。
 次いで「リストラや解雇規制などの雇用対策の拡充」、「消費税の減税や課税最低限度額の引き上げなど税負担の軽減」、「公共事業の見直し・削減、生活関連への転換」と続いています。



●国公労連2003年春闘統一要求(案) 〜平均12,000円(3.2%)引上げ〜

 国公労連の「2003年春闘統一要求」は、1月31日に開催される第116回中央委員会で決定されます。
 「平均12,000円(3.2%)」の賃上げ、給与制度の改悪反対、働くルールの確立などの春闘統一要求(案)のポイントをまとめました。職場での積極的な討議を呼びかけます。

 2003年春闘にむけてとりくんだ「生活と労働の実態に関わる要求アンケート」の結果では、「賃上げ要求額」は、1万円が最も多く(24.7%)なっており、その傾向は表2のとおりとなっています。
 また、重視すべき賃金・労働条件課題については、7割を超える仲間が、「賃金の引き上げ」と回答しており、賃金改善が最も切実な要求であることが明らかとなっています。

 表2 2003年春闘要求アンケートの傾向

2003年春闘   2002年春闘   前年との比較;
加重平均 24,113円   28,500円    △ 4,387円
並  数 12,422円   26,435円    △14,013円
中位数  18,810円   25,261円    △ 6,451円
3分の2ライン  11,878円   16,929円    △ 5,051円


生活と労働の実態に関わるアンケート結果から

〇統一賃金要求(案)の概要
 このようなアンケート結果をもとに、一人ひとりの賃金要求を「最大公約」し、6割以上の多数の仲間が結集できると考えられる「3分の2ライン」に着目して、本俸の「平均12,000円(3.2%)」の賃金引き上げ要求を提起しています。
 賃金体系については、初任給の改善を前提に、生計費及び経験・勤続など専門性の向上に応じた賃金水準確保に向けた配分を要求するとともに、賃金カーブの維持を要求します。
 国公労連は、初任給重視の立場から、アンケート結果にあらわれた20歳代の要求傾向にも注目して、初任給改善要求をかかげ、高卒初任給(1−3)9,100円(6.5%)と大卒初任給(2−2)9,400円(5.5%)の賃上げを求めています。(この要求額は本俸のみで諸手当は含んでいません。)
 なお、全労連は2003春闘における賃上げ統一要求目標として、全労働者の賃金底上げを求める「誰でもどこでも月額10,000円以上の賃金引き上げ」、パート労働者の賃金要求として「誰でもどこでも50円以上の時間給引き上げ」をかかげています。

〇全国共通の賃金制度維持求める
 人事院は、「地域に勤務する公務員の給与に関する研究会」を開催し、地域に勤務する公務員の給与のあり方について検討を進めています。
 国公労連は、中央と地方の格差を拡大することに反対し、「同一労働同一賃金」の原則による全国共通の賃金制度を堅持することを求めています。

〇ILO勧告にそった公務員制度「改革」を
 政府・行革推進事務局は、国家公務員法等の改悪法案を来年の通常国会に提出しようとしています。この政府・行革推進事務局による公務員制度改革の進め方や「大綱」の内容について、ILOは、第87号条約(結社の自由及び団結権保護条約)と第98号条約(団結権及び団体交渉権条約)に違反するとの勧告を行いました。
 国公労連は、「大綱」の撤回・修正を迫るとともに、ILO勧告にそった公務員制度「改革」を求めるたたかいを展開します。

〇2003年春闘統一要求(案)の具体的な内容(抜粋)

1 賃金水準の改善
 国公労働者の賃金を平均12,000円(3.2%)引き上げること。  また、パート・アルバイト等の非常勤職員など、国公職場に働く労働者の最低賃金を月額相当150,000円(時間給1,000円、日額7,500円)以上とすること。

2 賃金体系などにかかわる要求
 賃金体系について、初任給引き上げを前提に、世帯形成に伴う生計費の増大や、経験・勤続(専門性向上要素)に応じた体系を維持すること。
 上記の点を踏まえ、行政職(一)表での俸給体系の目安となる級号俸の本俸改善を次のとおり求める。

 《モデル賃金要求額》

モデル年齢 本俸引き上げ要求額  引き上げ要求率  本俸改善要求額   備 考
18歳 9,100円 6.5% 148,600円 1−3
22歳 9,400円 5.5% 180,900円 2−2
35歳 10,500円 3.7% 291,200円 4−8
45歳 11,500円 3.0% 389,400円 6−14


3 その他給与制度
(1)定期昇給制度の改悪を行わないこと。枠外号俸者の昇給制度を改善すること。
(2)能力・業績強化を口実とする給与制度改悪を行わないこと。
(3)短期的な評価結果を直接賃金に反映させる給与制度の改悪・「見直し」を行わないこと。そのための「試行」を一方的に強行しないこと。
(4)「中央と地方」及び「本府省と出先機関」の格差を拡大する地域給与の見直しを行わず、全国共通の賃金制度を堅持すること。
(5)地域給与の在り方や賃金の配分、諸手当などについて、労使協議を十分尽くすこと。

4 一時金は、現行の水準の切り下げを行わないこと。また、「役職別傾斜支給」及び「管理職加算」をやめること。一時金への業績反映を行わないこと。

5 働くルールなどの要求
(1)超過勤務を大幅に縮減するため、超勤規制、指導基準の改善を行うこと。
(2)男女共同参画社会の実現にむけて、各省が作成した「女性職員の採用・登用の拡大計画」に数値目標を明示させ、実効あるものとすること。
(3)非常勤職員の均等待遇実現のための「制度検討」をすすめること。

6 公務員制度改革「大綱」を撤回・修正し、ILO勧告にそった民主的な公務員制度「改革」を行うため、労使協議を尽くすこと。

●第155臨時国会を振り返って

 マイナス勧告完全実施の給与法を成立させた第155臨時国会は、12月13日に閉会しました。
 アメリカによるイラク攻撃の危険性が高まっているなか、政府が臨時国会での成立を狙っていた「有事法制3法案」については、陸・海・空・港湾労組20団体などが開催した「STOP!有事法制12.1大集会」に2万5000人が結集するなど、国民の大きな世論で法案の成立を許していません。
 独立行政法人国立病院機構法については、12月13日、参議院本会議で可決、成立させられました。国会の審議では、8500名の賃金職員の雇用継続問題をはじめ、多くの課題が残されたままでの法案成立という不当なものです。
 また、業務実態を無視し、国の機関や独立行政法人までも巻き込んだ特殊法人「改革」関連の46本にもおよぶ法案も、すべて成立しています。
 1月20日に召集が予定されている通常国会では、国公法「改正」案など、「大綱」に基づく公務員制度「改革」を進める法案の成立を許さないとともに、国民生活犠牲の悪政にストップをかける国会闘争が重要となっています。

●単組大会の主な特徴
 
開建労−−劣悪な職場実態改善と組織拡大に全力 

 結成10周年を迎えた開建労(沖縄総合事務局開発建設労働組合)の第12回定期大会は12月7日、沖縄県那覇市で開かれました。
 大会では、沖縄振興開発計画など社会資本整備により業務量が増大し、慢性的な超過勤務の実態が次々にだされ、職員の健康と生活を守るため劣悪な職場実態の改善と大幅増員の必要性が浮き彫りになりました。
 また、過半数組織の建設を達成したことに確信を持ち、さらに広範な未加入者に呼びかけて強固な100%組織をめざすことを意思統一しました。
 国民のための公共事業を推進するためにも、民主的な公務員制度確立と職場・仕事を守る運動を結合し、総力をあげてたたかうことを誓い合いました。

○選出された四役
委員長・東浜邦章(再)、
副委員長・仲里孝之(再)、名嘉康行(新)、
書記長・伊是名興治(新)


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