国公労新聞 第1080号

●17万筆の署名を国会に提出

−−6・8中央行動に2400名が結集−−

 国公労連は6月8日、全労連、公務労組連絡会に結集し、民主的な公務員制度の確立を求めて中央行動にとりくみました。全国から参加した国公の仲間1500人をはじめ全体で2400人の参加者は、早朝宣伝行動、要求行動、国会請願デモ、すべての国会議員への要請行動など、多彩な行動を展開しました。
 全労連「公務員制度改革」対策本部の主催による総決起集会には、全日本金属情報機器労働組合(JMIU)の仲間100人をはじめ民間の仲間からも数多くが参加。公務員制度改悪の課題では、初めての官民共同の大規模な中央集会となりました。

○すべての国会議員に要請行動を実施

 国公労連が5月からとりくみをすすめた「国民のための公務員制度確立を求める請願署名」は、6月20日現在で17万筆を超えています。
 国公労連は、各単組の協力のもと、6月8日と19日の2日間で、すべての国会議員への要請行動にとりくみました。要請行動で、参加者は集まった署名を国会議員に渡し、請願の紹介議員となるよう要請しました。
 今国会では、衆議院・参議院あわせて104名の議員が紹介議員となっています。


●公務員制度改悪ぜぇったいゆるさん

公務労組九州ブロックが総決起集会ひらく

 【九州ブロック国公発】公務労組九州ブロックは、6月2日に福岡市内で「公務員制度改悪反対総決起集会」を開催しました。
 東京から駆けつけた公務労組連絡会の福島譲議長は「公務員がときの政府に私物化されようとしている。国民的なたたかいで改悪を阻止しよう」と力強くあいさつ。全労連の九州ブロックの久間事務局長から、「公務員制度改悪は労働者全体への攻撃だ。今後は憲法改悪も予定されている。官民一体のたたかいで反撃していこう」との熱い連帯あいさつを受けました。
 集会では、公務労組連絡会の山瀬徳行事務局長から、情勢報告を受け、九州ブロック国公など各団体が決意表明しました。また、JMIUからは激励のあいさつ、九州大学教職組からは、大学病院での大リストラについて生々しい報告がありました。
 最後に、公務労組九州ブロック仙道事務局長の行動提起をうけ、参加者は、官民一体でのたたかいをつよめつつ、公務員の未来を切り開く決意を固め合いました。


●全労連対策本部が石原行革担当大臣に申し入れ
 
 坂内三夫事務局長を本部長とする全労連の「公務員制度改革」対策本部は、5月25日に石原伸晃行政改革担当大臣に対して申し入れを行いました。対策本部からは、坂内本部長、同副本部長である国公労連堀口委員長をはじめ8名が参加。石原行革担当大臣に対し、政官財のゆ着の根絶をはじめ、民主的な公務員制度の確立を申し入れました。
 冒頭、坂内本部長が、「公務員制度のあり方は、国民生活にかかわる問題であることから、『対策本部』を設置してこの問題に臨んでいる」とのべ、石原大臣に「申入れ書」を手渡しました。
 堀口委員長は、「今回の改革は、労働条件の重大な改変であり、労働組合の意見をよく聞くことが不可欠である」と強調しました。
 申し入れに対し、石原大臣は、「『申入れ書』についてはよく検討させていただく。公務員制度を検討するとき、そこに働く公務員がいなくなっては公務がなりたたないと考えており、常識をもってとりくんでいきたい」とのべました。


●公務員制度改革がILOの場に
−−全労連など日本代表団が奮闘−−

 ジュネーブで開催されている第89回ILO総会において、6月12日、日本の公務員の労働基本権とかかわって、政府による公務員制度改革の検討が、労働組合との協議がないままに、すすめられていることがとりあげられました。
 これに対して日本政府は、「今後、職員団体をはじめとする関係者と誠実に協議・交渉しつつ制度内容を検討」すると表明しています。
(なお、ILO総会の模様については、本紙次号(7/1付)において、日本代表団として出席した、全労連坂内事務局長のインタビューを掲載します)

○推進事務局は誠実に対応することを表明

 6月14日の、国公労連と行革推進事務局との交渉では、ILO総会での日本政府の発言をふまえ、労働組合との関係を含め、今後の検討をどのようにすすめていくのかをただしました。
 これに対して、「基本設計」を示した後も、組合と誠実に対応することを表明するとともに、「基本設計」は、@使用者・政府が労働組合に対しての「公務員制度改革の提案」の性格を持っていること、A内閣官房のみならず政府の共同のものとしたい、とする事務局の考え方を示しました。


●学んだ! 歩いた! 涙した! やっぱり平和は大切だ!
 −−第2回国公青年・平和のつどい in オキナワを開催−− 

 国公労連青年協は、6月1日〜3日に「国公青年平和のつどいinオキナワ」を28県国公の代表など124名の参加で開催しました。昨年の広島集会に続いて2回目となります。
 今回の平和のつどいでは、沖縄戦の学習に重点をおき、「戦争」がどのようなものであるか、住民がどのように巻き込まれていったのか、当時の状況を学習し、あらためて平和の大切さと運動への結集を強めていくことを目的に開催しました。

○沖縄の悲惨な歴史と「基地問題」を学ぶ
 第1日目には、沖縄国際大学の安仁屋教授を招き、沖縄戦に至るまでの歴史的な背景を中心に、当時の日本軍による戦争の正当化と、沖縄に対する理不尽な支配について、さまざまなエピソードを交えた講演を受けました。
 2日目は、嘉数高台(たかずたかだい)を最初に南部戦跡をめぐりました。沖縄戦の激戦地で、米軍普天間基地を望む嘉数高台では、当時のエピソードとともに、住民の被害や航空管制など「基地問題」についても学習しました。

○当時の戦争の傷跡を歩いて聞いて涙する
 次に、糸数壕(アブチラガマ)をたずねました。「ガマ」とは防空壕のことで、実際にその中に入ると、当時、ここで生活していた人達へと思いがめぐり、いつしか悲惨な沖縄戦へとタイムスリップしていました。
 平和祈念資料館・平和の礎を見学したあと、魂魄の塔を経て、ひめゆりの塔へと向かいました。ひめゆり平和祈念資料館では、生存者の方の証言ビデオや展示品を見学しました。最後に、旧海軍司令部壕を見学し、アブチラガマとの大きな違いに驚きました。
 2日目には、現地実行委員会による交流会が開催され、全通信沖縄支部青年部による「エイサー」などで、大いに盛り上がりました。
 最終日には、元ひめゆり学徒の宮良ルリさんの証言を聞き、平和を夢見ながら命をおとしていった少女たちの話には、多くの参加者が涙しました。
 今回の平和のつどいでも、現地実行委員会が2日目の企画やガイドをうけもち、つどい全体の成功の大きな役割を果たしました。参加者からも「非常に有意義だった」「平和のとりくみの必要性や大切さを再認識した」など感想が寄せられています。
 みなさんのご協力に感謝します。

○参加者の声
・沖縄では、まだまだ戦後は終わっていないと感じました。沖縄の人々の心の傷はまだ治ることはなく、いまでも米軍との関係が続いていることがわかりました。戦争の恐ろしさ、平和の大切さを忘れることのないようにと思いました。(全法務・女性)

・実際に戦争を体験した方の話や、実地視察は、歴史の教科書だけでは知り得ないことだし、心に残った。平和の尊さを、あらためて再確認する良い機会だった。(全労働・男性)

・今、「平和」をめぐる情勢が危なくなっている。自分たちも、この体験をふまえて活動しなければならないと思う。生きることの大切さを認識した集会でした。(全運輸・男性)


●「団結して職場を改善しよう」
 −−KKR鹿児島敬天閣労組が誕生−−

 5月8日宿泊労連7番目の組合が、鹿児島で産声をあげました。KKR鹿児島敬天閣(けいてんかく)労働組合です。敬天閣は県内唯一のKKR宿泊施設で、37室規模で約15名が働いています。
 敬天閣ではこれまで、賃金表や一時金の支給基準が職員に一切明らかにされていなかったり、勤務シフトや公休が一方的に決められるなど、支配人による専制的な施設運営がされてきました。 
 また、宿泊事業が赤字で大「合理化」のうわさが職場に流れるなか、職員は経営改善の提案を支配人にしましたが、相手にもされず、みんなそんな支配人の態度に不満が高まっていました。
 そんな折りいつも利用していた鹿児島県国公の役員が、組合づくりをよびかけると、一気に組合結成のはこびとなりました。
 夜10時をすぎて集まった結成大会では、連合会の「合理化」攻撃や転勤に対する不安が出されましたが、討論を続けるうちに「団結して職場を改善していこう」という決意に変わり、12時まわって参加者全員の加入届けがそろいました。
 県国公・県労連から大きな祝福を受けるなかで、初代委員長には、料理長の永山さんが選ばれました。

○はじめての交渉で「組合の力はすごい」

 書記長になったばかりの泊口さんは「さっそく支配人と交渉を持ちましたが、これまでの姿勢をあらため、組合とも相談しながら決めていきたいとのことです。組合の力はすごいですね。よい職場をつくるため、がんばります」と抱負を語ります。
 今後とも、全国のみなさんの支援をよろしくお願いします。


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