国公労新聞 第1068号

●新世紀春闘で働くルールの確立を

国公労連第110回拡大中央委員会ひらく

 2001年春闘方針を決める第110回拡大中央委員会が、2月1・2日の両日、東京・池之端文化センターで開催されました。
 中央省庁の再編や、4月からの独立行政法人の発足をひかえるなか、公務員制度改革など新たな攻撃を許さず、国民本位の行財政・司法の確立をめざしたたたかいの発展が重要となっています。
 また、戦後最悪の不況のもとで、大企業の労働者いじめを規制し、働くルールの確立が緊急にもとめられています。
 こうしたなかで開催された中央委員会では、全国から159名が参加し、新世紀の春闘をたたかう方針が熱心に議論されました。

〇「対話と共同」の実践が各地から報告される
 討論では、各地で開催された行政懇談会やシンポジウム、全建労がとりくんだ住民アンケート、全法務の法務行政相談所など、国民との対話を通して民主的行政の確立への賛同と協力をひろげている豊かな経験が報告されるなか、春闘の諸行動と結びつけて行革闘争を継続・発展させることが確認されました。
 また、公務員制度改革にかかわって、政府のねらいを見抜く学習や、公務産別、全労連規模のたたかいなど機敏なとりくみの必要性が指摘されました。
 賃金闘争では、「22000円、5・8%」の賃上げなど、要求にまず確信を持つことの大切さが多く発言でのべられ、そのためにも、750万労働者とともにたたかう立場をひきつづき重視していくことを、あらためて明らかにしました。 権利を守るたたかいでは、全税関の賃金差別裁判の勝利判決が報告されるとともに、国立湯田川病院の職員不採用、共済宿泊施設の営業停止など不当な攻撃を許さず、仲間の生活と雇用を守るため、力を合わせてたたかうことが強調されました。
 討論を通して、労働者の過半数からの賛同を展望する全労連「働くルール確立署名」、公務労組連絡会規模の大量宣伝ビラ、「2・21地域総行動」など、春闘の柱となる「50万労働者との対話」活動の発展にむけ、「国民のなかへ、国民とともに」の立場でたたかい、春闘の流れをかえるためともに奮闘する決意を固め合いました。
 拡大中央委員会は、すべての議案を満場一致で採択し、最後に「春闘アピール」と諸決議を採択して2日間の幕を閉じました。


●2001年春闘アピール(要旨)

 2001年2月2日 国公労連第110回拡大中央委員会
 新たな世紀をむかえても、日本経済は依然として景気回復のきざしが見えない。大企業は、膨大な内部留保をためこみ、ボロ儲けをつづけながらも、理由なき首切り、法律違反の不払い・サービス残業が横行している。
 2001年国民春闘は「働くルールの確立を」の旗を高く掲げ、人間らしく生き働くことのできる社会をめざし、共同をいっそうひろげていくことが求められている。
 年金・医療など社会保障の改悪が暮らしを直撃するなかで、冷え切った個人消費をあたため、景気回復によって日本経済を立て直すうえでも、大幅賃上げは正当で道理ある要求である。今春闘では、「月額15万円以上、時間給千円以上」の賃金要求実現をめざす全労連のたたかいに結集し、すべての労働者との共同拡大にむけて奮闘する。また、国公労働者として、「22000円、5・8%」の要求をかかげ、使用者である政府の責任を徹底追及するとともに、能力・業績給の強化など政府・人事院のねらう給与制度の改悪に反対してたたかいを強化する。
 新省庁体制がスタートしたもとで、「25%定員削減」など行政「減量化」を許さず、民主的行財政・司法の確立にむけた新たなたたかいが求められている。とりわけ、政府・自民党がねらう「もの言わぬ公務員づくり」とも言える公務員制度改革や、特殊法人や公益法人の「合理化」など新たな行革を阻止するために、幅広い国民と連帯した取り組みがこれまで以上に求められる春闘である。引き続き、「対話と共同」を機軸とした行革闘争の発展にむけて奮闘する。
 政治の民主的転換を求めるたたかいも重要である。KSD汚職では、自民党全体が丸ごと財団資金に汚染され、この党が大本から腐っていることを国民の目の前にさらした。あらためて、国会での徹底究明を求める。
 国民が求めるのは、いきづまった自民党政治からの転換である。参議院選挙を7月にひかえて、みずからの要求実現ともむすびつけて、国政の革新を展望してたたかう決意を新たにする。
 政府・財界による攻撃の強まりは、労働者・国民の怒りやたたかうエネルギーを増大させ、国民的な運動へと発展する条件となっている。情勢のきびしさにたじろぐことなく、「国民のなかへ、国民とともに」の言葉を胸に、共同の広がりをめざして、職場・地域から2001年春闘に総決起しよう。
 750万労働者との共同をめざして、「50万労働者との対話」の取り組みを思い切ってすすめよう。労働者の過半数からの集約という壮大な運動を展望して全労連が提起した「働くルール確立署名」や、公務大産別規模の「100万枚ビラ」を手に、地域に足を踏み出そう。「2・21地域総行動」「3・2中央行動」の成功を通して、要求前進にむけた大きな流れをつくり出そう。
 新世紀を迎え、たたかいの新たな発展めざし、すべての仲間にたたかいへの結集をよびかける。


●森内閣は退陣せよ! 国会開会日に怒りのデモ行進

 通常国会が開会した1月31日、KSD疑惑や官房機密費疑惑の真相究明、国民生活を擁護する予算への組み替えを求めて、全労連や国公労連など500人が昼休み国会請願デモをおこないました。同日、連合も国会前座り込み行動を実施しており、国会前で連合の組合員と一緒にシュプレヒコールを唱和する場面もありました。


●流れを変え、転換を勝ちとる春闘に
 第110回拡大中央委員会 堀口委員長あいさつ(要旨)


 職場の仲間と日本の労働者の状態悪化が深刻になり、省庁再編や独立行政法人が発足する情勢のもとで、国公労働運動は新たな試練に直面しています。
 困難と変化の時代だからこそ、職場の仲間と国民の切実な要求を一体的に追求し、「流れを変え、転換を勝ちとる春闘」にしたいと思います。
〇人間らしく働く公正なルールを
 まず強調したいことは、人間らしく働くルールを確立するたたかいです。
 いま、日本の労働者はきわめて深刻な状況にあります。大企業が膨大な内部留保を蓄積する一方で、不当な人減らし・合理化が強行され、失業者は恒常的に300万人を越えています。 また、賃金切り下げや、成果主義賃金の導入、長時間・過密労働やタダ働き残業など、非人間的といっても過言ではない状況が常態化し、パート、アルバイトなど不安定雇用労働者は1100万人に達しています。
 医療・年金制度の改悪とあいまって、労働者は日々の生活・雇用・健康・子育てなど、生活環境のすべての分野で大きな不安を抱えており、個人消費の低迷・日本経済混迷の原因となっています。
 これらの原因と責任が、「構造改革」を進める政府と、国際競争力強化を最優先に、リストラ・人減らしを推進する大企業にあることは明らかです。
 社会を支える5400万労働者の状態悪化を改善し、人間らしく働く公正なルールを確立することが、社会・経済のゆがみを正す方向でもあります。
 全労連は、大幅賃上げによる消費不況の打開やパート労働者などの賃金底上げ、一方的解雇や違法・タダ働き残業の根絶など、すべての労働者を視野においた経済的要求と、働く権利の保障を最重点課題としています。
 国公労連は、行革闘争とも結合しながら、当面50万を対象とする人勧関連労働者との対話行動や、労働者の過半数を目標とする全労連提起の署名にとりくみます。また、本省庁を中心とする過酷な長時間残業の改善、公務職場の非常勤職員との目的意識的な連携を追求します。
 賃金改善による公務員労働者の生活の安定は、よりよい行政をすすめる基本であり、その点での政府・当局の責任は重大です。
 すべての職場で当局に対し要求の切実性と正当性を認めさせ、統一行動を大きく成功させたいと思います。
〇行革のたたかいは新たな段階へ
 行革闘争は、中央省庁の再編・独立行政法人発足のもとで、新たな段階に入ります。
 今日の状況は、KSD事件にみられるように癒着・金権腐敗構造はむしろ悪質化し、医療・年金制度の連続改悪の一方で、累積債務は666兆円、国民一人あたり525万円にも膨れ上がっています。
 また、医療事故の多発など各分野で、国の行政責任が後退する状況が表れており、政府のすすめる行政改革の破綻と矛盾の拡大は明らかです。
 行政の点検・公開など行政民主化のたたかいをすすめるならば、国民の支持を拡大する条件は大きくなっています。
 政府は、昨年の12月1日に行革大綱を決定しました。そのねらいは、競争原理の導入、信賞必罰の強化による公務部内のさらなるリストラ、総額人件費の抑制であり、同時に、連立政権に対する国民の批判を、公務員攻撃にすり替えながら、消費税増税など新たな国民負担の増大をはかろうとするものです。
 労働基本権の保障は、民主的公務員制度確立の基本であり、公務の民主的運営を目的とする「身分保障」とは異なる次元の問題です。 反動行政推進の新たな枠組みづくりを許さないたたかいが重要です。
〇政治の民主的転換を
 いま、追いつめられているのは国民生活を犠牲にしながら、財界や大企業本位の「構造改革」をすすめる自民党政治そのものです。 今年の7月は参議院選挙です。憲法がくらしや職場、行政・司法のすみずみに生きる社会を展望して、政治の民主的転換をめざしたいと思います。
 新世紀春闘は、困難と変化に立ち向かう新たなたたかいのスタートです。お互いの奮闘によって21世紀初頭の展望を確かなものにしたいと思います。


●拡大中央委員会全発言

 討論では、のべ50名以上から発言があり、運動の貴重な経験や、たたかう決意がのべられ、議案を補強するものとなりました。
 要約してすべての発言を掲載します(順不同)。

〇行政相談・懇談会・シンポで「対話と共同」を実践
群馬(中島)
 国立大学・病院の独法化問題で「落語とシンポの夕べ」を県労連などと共同して開催し、200名が集まった。一般市民の参加が77名もあり、反響も良好だった。
北陸(世戸)
 行革闘争として3年前から月1回の街頭宣伝を続けてきた。最初は市民は見向きもしなかったが「継続は力」で激励も増えた。県国公の行政相談は参加も少なく、公務以外の幅広い運動に広げる必要がある。
全建労(高橋)
 国民本位の公共事業にむけ、全国の沿川・沿道の5万世帯にアンケートを配布するなかで、地域住民との対話をひろげてきた。「国民のなかへ、国民とともに」の実践となっている。
九州(門田)
 行政相談活動を各県で実施しており、長崎では県労連や民主団体との懇談会で、「行政の顔が見えた」との感想もあった。独法問題シンポジウムを開催する予定であり、国公労連の協力をお願いする。
全法務(浅野)
 法務行政相談活動は、国民総対話の効果的な活動となっており4年目を迎える。これまで様々な経験を蓄積するなかで、参加組合員の確信もひろがり、組織強化にもつながっている。
東北(及川)
 鶴岡市へ移譲される国立湯田川病院では、4名の雇用継続にむけて、現地では、連日のビラ・宣伝活動、総決起集会、要請行動などにとりくんでいる。ブロックの重点課題として奮闘する。
全医労(保木井)
 国立病院の独法化を前に、当局は、職員の意識改革をすすめている。個別法審議の来年の通常国会にむけ、署名を中心に運動を強化する。あわせて、あいつぐ医療事故のもとで、看護婦増やせの署名にとりくむ。
全国税(山口)
 政府税調の「中期答申」は、構造改革の総仕上げとしての税制改革をすすめるもの。公務員制度改革は、反対の態度を内外に明らかにし、公務大産別の一致したとりくみ追求を。
全司法(松藤)
 司法制度改革の動きに対し、国民の利益を守る立場からの改革の必要性を訴えてきた。国民に開かれた司法の確立、国民の信頼に裏打ちされた司法の民主化、必要な条件整備など、議論をすすめる必要がある。
北海道(池上)
 道労連と行政懇談会を計画中。どんな内容にすべきか「手引き」の作成を要望する。また、独法化や国公共済会の学習会を開く予定であり、講師の派遣など協力をお願いしたい。

〇国民犠牲につながる政府の公務員制度改革をストップ
全労働(森崎)
 国公労連の「公務員制度改悪への批判と見解」は、職場の組合員の視点からの補強が必要である。信賞必罰の評価制度は、労働者の分断が目的だ。団結破壊、組合つぶしの攻撃を許さない立場を鮮明にしたたたかいを。
人事院職組(森崎)
 公務員制度は、全体の奉仕者という立場で、科学的・民主的に確立されることが原則だ。労働基本権の確立は当然だが、労使間だけで解決できない課題は多く、中立・公正な人事行政を担う機関の存在が不可欠だ。
近畿(伊藤)
 公務員制度問題で緊急にポスターを作成。働くルール確立にむけ、国公労働者の労働条件のすぐれた部分をひろげるために、共同したとりくみを民間に訴える努力も必要だ。
全建労(鈴木)
 公務員への攻撃は国民総犠牲の前触れだ。2年連続賃下げや公務員制度改悪などのもとで、国公大運動の教訓を生かし、新たな賃金闘争論の提起など大胆な運動がもとめられる。
全労働(橋本)
 2・21地域行動で使うビラの内容は、組合員が確信を持ち、国民の納得がえられるものであるべき。その点から、公務員制度改革を前面に出したものにするなどの工夫をお願いする。
全国税(小田川)
 公務員制度改革は一気にすすめられようとしており、対決姿勢を鮮明に、早い態勢づくりや全労連規模の運動が重要。イデオロギー攻撃をはねかえすため、マスコミにもどんどん顔を出すなど、啓蒙活動の追求を。

〇独立行政法人の移行へは万全の体制でのぞむ
全運輸(市川)
 独法組合の賃金要求は、春闘が決着した4月以降の提出が提起されているが、産別全体の行動や要求提出と統一すべきではないか。独法職場の賃金闘争の展開について十分な検討を要請する。
全建労(大塚)
 独法化される土木と建築研究所では、過半数組織めざして奮闘している。独法の労働協約は重要であり、最低ラインを示すなどして、産別全体で足並みをそろえて協約が締結できるよう、国公労連として、しっかりとした指導体制がもとめられている。
近畿(伊藤)
 近畿には、独法化される機関は25あり、就業規則などの学習会にとりくんできた。2月16日には、民間労組もまねいて独法集会を開き、決起の場にしたい。
総理府労連(柳)
 4月に2つの単組が独法に移行。就業規則などをつめているが遅れぎみだ。就業時間と非常勤の雇用継続が焦点。国公労連からの指導強化をお願いする。
新潟(立石)
 国立大学の独法化は、効率化のなかで大学の変質をねらうもの。文部科学省の来年度予算の削減などは、独法化の準備と見られる。全大教との共同などで運動の強化を。
福岡(江崎)
 県内には3つの国立大学があり、3月に県国公と国立大学、私大教連の3者で「独法化問題シンポジウム」を開催する。内容は、独法化後の労働条件などの具体的なものとする予定。

〇働く権利、平和と民主主義を守るための国民的共同を
総理府労連(小林)
 統計・恩給職場の昇任・昇格の男女差別は、この間の運動で一定の改善を勝ちとってきた。能力・業績賃金は、差別の新たな口実にされかねない。くりかえしとりくんできた庁舎前行動をはじめ、昇格改善を求めてねばりづよくたたかう。
全税関(高橋)
 全税関賃金差別裁判では、東京高裁で、当局の差別意思・行為を明確に認める判決を勝ち取った。今後も、労使の話し合い解決をめざす。職場環境の改善を前面に組織拡大に奮闘する。
宿泊労連(大山)
 国公共済組合連合会は、KKR宮崎の9月営業停止をねらっている。突然の通告は絶対に許せない。職員の動揺もあるが、白紙撤回めざしてがんばる。国公労連、県国公の指導をはじめ、全国のみなさんの支援を心からお願いする。
宿泊労連(高野)
 連合会宿泊事業の巨額借入金の原因は、KKR熱海などへの過剰な投資にある。放漫経営をやめさせ、公正な運営を求めるたたかいが重要。5施設の営業停止がねらわれるなかで、連合会の責任追及を土台に、職員の生活と雇用を守るたたかいに全力をあげる。
宮崎(工藤)
 宮崎県国公として、いかなる事態でもKKR宮崎の6人の組合員を守る決意だ。労働組合を無視するやり方は許せない。全国の試金石であり、最後までたたかいぬく。
開建労(中里)
 橋本元首相が沖縄担当大臣になり、基地移設も政府主導の体制へ。政府は、「何でもやるから普天間基地を」と地元にカネをばらまいている。基地反対の声を地域からあげていく。
全港建(後藤)
 アメリカの圧力もあり、有事法制がねらわれている。99年は戦争法、昨年は船舶検査法や憲法調査会設置法が強行された。総理大臣の権限も強化されており、戦争につながる危険な動きを許さないためたたかう。
千葉(香山)
 不況・失業など国民が苦しんでいるなか、いまこそ政治を変えるチャンスだ。3月の県知事選挙では、県の行財政のゆがみをただし、住民が安心して暮らせる県政にするため、県国公としてがんばる決意だ。

〇「50万人との対話」を前進させ春闘の流れを変える
全法務(岩波)
 増員請願は21年連続で採択されたが、政府の増員査定はかつてなくきびしく、運動の発展が必要。50万人との対話活動はすばらしい提起で、早急に意思統一をはかる。運動の点検など産別の体制強化を要請する。
東京(三井)
 働くルール確立署名は、目標達成のため、きめ細かな行動の具体化や、意思統一の会議配置を求める。本省庁の非常勤職員の組織化にむけて、目標と計画を持ったとりくみが必要だ。
高知(川村)
 春闘の流れを変えていくためには、大胆な提起と、ていねいな行動の具体化が求められる。中小・零細業者と共同なども追求すべき。50万人との対話活動では、参議院選挙につながるような運動の組み立てを。
愛知(中川)
 行政懇談会を14地区国公で具体化する。2・21地域行動では、県労連として200か所で早朝宣伝にとりくむが、地域の主体性を発揮できるよう100万枚ビラのとりくみ方針を明確に。
九州(門田)
 賃金要求に確信を持つため、アンケート段階からの討議のつみあげが大切。連合との共同の条件がひろがるもと、地域での対話活動が重要。要求前進の取りかかりとなる春闘にしたい。
宮城(志賀)
 最低賃金での生活体験活動は、春闘共闘規模のとりくみにひろがっている。労働局や人事院、県への要請行動などにとりくんでいる。独法対象の職場で労基法、協約のつくり方などの学習会を開いた。

〇要求に確信を持ち、外に足を出す賃金闘争の発展へ
全通産(泉部)
 賃上げ要求実現の困難さはあるが、政府の「ミニ経済白書」の指摘は、以前からのこちらの主張そのもの。有利な条件も確信に、大幅賃上げの必要性を高く示そう。独立行政法人の労働条件確保にむけては、緊急集会などで奮闘している。
全建労(鈴木)
 要求額で3分の2ラインを重視した根拠を明確に。要求アンケートの集約数6万は、運動として不十分。要求に確信を持つとともに、生計費重視の賃金要求を確立するため、家計簿調査は重要なとりくみだ。
三重(田中)
 春闘討論集会の感想文には、連年の賃下げや「行革」、定員削減のきびしさが出されている。賃金要求では、基礎理論の学習は不可欠であり、学習資料の作成をお願いしたい。
全港建(山下)
 統一賃金要求を支持し、積極的に結集する。地方整備局発足のもと、これまでの労使の力関係を維持し、さらに権利を前進させるため、全支部からの要求書提出、全組合員のプレート着用、タテ看板闘争など従来を上回る職場活動で奮闘。
全気象(宮崎)
 職場には、賃金要求で足を出す勇気がないという声もあるなか、情勢負けを克服する努力は必要。能力・実績賃金の問題では、青年層には淡い期待もあるが、総額人件費抑制のネライを見抜くため学習が大切だ。
中国(藤井)
 1月5日に実施した中央省庁再編に関わっての宣伝行動は、タイムリーだったこともあり、マスコミ報道もされた。ビクトリーマップは、企業の横暴さが示されており、春闘の武器として全国で活用すべき。
福岡(古賀)
 750万労働者の生活改善のため公務員の賃金は重要。私たちの賃上げ要求を外にむけてうったえていく。3月の県民大集会では県国公5割の参加をめざす。女性・青年などの組織拡大のとりくみも強化したい。
全建労(大塚)
 職場討議を積み上げ、要求に確信を持つことで運動が前進する。精一杯たたかったときの充足感こそ、次の運動につながる。その点から、山場にむけての具体的な戦術提起が必要だ。

〇要求闘争としっかり結びつけ組織を拡大・強化する
全医労(淀)
 男女共同参画の観点から、諸会議には、せめて各ブロック1名の女性の参加を。非正規職員は圧倒的に女性であり、労働条件改善は緊急の課題。組織化へ本格的な検討を要望する。
全建労(高橋)
 非常勤職員へのアンケートを実施し、要求としてとりまとめ、改善も勝ち取っている。地域では、未組織労働者の組織化のためには国公労連の役割が大きく、非常勤の統一要求も必要ではないか。
全厚生(杉浦)
 社会保険業務センターではたらく非常勤職員の雇い止め問題に支部全体でとりくみ、「組合を身近に感じた」と42人が全厚生に加入。非常勤職員とともにたたかうことによって労働組合の原点を実感している。
九州(仙道)
 すべての労働者の賃金底上げ要求を重視するとの提起を積極的に受けとめる。停滞ぎみの青年運動の活性化とも結びつけてとりくみを強化する決意だ。
岐阜(中川)
 県知事選挙の支援に感謝する。討論集会では、賃金闘争が実感できないとの声も出た。運動に確信を持つため、学習を深めつつ、女性・青年交流集会など階層別のとりくみを強化したい。
岩手(吉田)
 春闘討論集会をすべての地区国公で開催。2年連続の賃下げで、22000円はぎりぎりの要求との声がある。地域では人口も少なく、ビラまきも大変だが、がんばっていきたい。
沖縄(山城)
 沖縄には未組織が多く、国公・単組の連携で組織対策のとりくみを強化すべきだ。昨年、広範な民主団体と連帯して行革シンポを成功させ、仲間の確信になっている。平和キャラバンでは、各県国公の協力を。
東海(竹内)
 要求アンケートは職場の要求を引き出し、討議・学習の場として、10人に一人の世話役づくりを実践するためにも重要だ。今春闘はブロックでオルグ団をつくり、分会レベルまで方針を広げる努力をしている。
四国(熊谷)
 賃下げや行革など攻撃の強まりを背景に、行動や会議への参加人数が増え、運動に活気がでてきている。四国ブロックにはじめて専従事務局長の配置が実現。決意あらたにがんばる。
福岡(江崎)
 民間労組と行動をともにして、それぞれの行政に関連した官民一体のたたかいを実現することが重要だ。また、「共済は団結のかなめ」と位置づけ、国公共済会の拡大もがんばりたい。


●拡大中央委員会で採択・承認された議案

 第110回中央代表委員会に提出された議案と報告はすべて採択・承認されました。
(1)2001年春闘方針(統一賃金要求を含む)
(2)2000年度中間決算報告と会計監査報告
(3)2000年度一般会計・特別会計の補正予算
(4)国公労連規約の一部改正
(5)国公労連中央闘争委員会設置と同委員の構成
(6)社会保障専門委員及び研究機関対策委員の委嘱

●来賓

 全労連事務局次長     国分  武 氏
 公務労組連絡会副議長  山口 光昭 氏
 日本共産党参議院議員  宮本 岳志 氏

●支援の訴え

 全動労争議団団長     棚池 正則 氏

●メッセージ(順不同・敬称略)

建交労、特殊法人労連、日高教、航空安全会議、学研労協、水資労、銀行労連、全損保、通信労組、自交総連、生協労組、郵産労、全基労、検数労連、退金労、全教、年金者組合、行財研、全国労金協会、労働共済連、全国消団連、日中友好協会、労協連合会、音楽センター、中央社保協、消費税をなくす会、原発問題連絡センター、全国革新懇、母親大会連絡会、働きたいみんなのネットワーク、国民大運動実行委員会、じん肺弁護団連絡会議・じん肺原告団連絡会議、農民連、(株)きかんし、非核の政府を求める会

●公務員制度「改革」をゆるさず、賃金闘争・国民的課題を一体で
 小田川書記長総括答弁(要旨)


 2日間の討議では、文書発言を含め56名から発言があり、方針が豊かに補強されました。
 討論では、労働運動全体が大きな転換点にあることでの情勢認識が深まり、いわゆる「構造改革」の流れをかえる国民的な運動の一翼を担って奮闘する決意をかためあえたと思います。
 行政改革が「構造改革」の突破口であるとする政府の攻撃がさらに強まり、行政サービス切り捨ての「減量化」や、自民党政治の延命策として公務員制度「改革」が急テンポで進められていることからしても、国公労連の運動の中心課題が行革闘争であることは共通認識になったと思います。 2001年春闘を、組合員の労働条件の擁護・改善と、行政民主化をめざす「総合要求闘争」のスタートと位置づけ、行革闘争(公務員制度「改革」)を軸に、賃金闘争・国民的な課題でのとりくみを一体で展開することを重視します。

〇構造改革は働き方の「変革」をせまる攻撃
 「構造改革」が、国公労働者を含む5400万労働者の生活や働き方の「変革」をせまる攻撃であるとの共通認識も深まりました。
 国公労連は、全労連が、2001年春闘を出発点に、3年間で労働者の過半数の支持を獲得する「構え」で提起している「働くルール確立署名」を積極的にうけとめます。すべての国公労働者と家族、国公関連労働者(「50万労働者」)への働きかけを強めて、初年度100万名の署名集約をめざします。
 そのためにも、「行政の点検、公開」、行政懇談会、人事院勧告の影響を受ける「750万労働者」との対話と共同などの取り組みを単組、県国公ともに強める必要があります。
 公務員制度「改革」が行政改革の「総仕上げ」を意図していると同時に、長期勤続を前提とした制度から官民の雇用流動化への転換という、公務員労働者の「働くルール」の変質をねらっていることも明らかです。
 現状でも、低賃金と差別的な労働条件にすえおかれている非常勤職員の存在や、ただ働き・サービス残業の蔓延など、公務での「働くルール」は底抜けの状況にあります。「公務員25%削減」などの行政「減量化」が強行されるもとで、事態はいよいよ深刻になっています。
 そのような実態に追い打ちをかける公務員制度「改革」を許さないためにも、職場の内と外から、「働くルール」の確立を政府に迫る取り組みを強化します。

〇「成果主義賃金」に反対するたたかいを
 政府・財界のベアゼロ攻撃に反撃するためにも、「大幅賃上げで不況の克服を」などの国民的な大義をもとに、大幅賃上げを使用者・政府にせまるたたかいが重要です。公務員賃金への国民の理解は必要ですが、決して「情勢負け」にならず、仲間の切実な要求をかかげて、たたかう立場からの意思統一が求められます。
 また、現時点の賃金闘争では、総人件費抑制攻撃そのものである「成果主義賃金」とのたたかいが重要になっていることの確認が必要です。
 「22000円、5・8%」のベア要求や、「初任給15000円の改善」など、職場討議をへて確認された要求をかかげ、上申など使用者責任を追及する取り組みを強めることは、「成果主義」賃金の公務への持ち込みを許さないたたかいでもあります。省庁再編後の交渉ルール確立とも一体で、今春闘では、当局追及の強化を重視します。

〇すべての組合員の参加で諸行動をやりあげる
 使用者・政府の責任を追及するためにも、職場での団結を強め、民間労働者との共闘を広げる必要があります。2月21日の「列島怒りの総行動」、3月2日の中央行動、3月15日のNTT宣伝をはじめとする民間支援行動、政府回答日に配置する早朝時間外職場集会など、重点的に配置している行動をすべての組合員の結集で成功させるため奮闘しましょう。「行動参加署名」など事前の取り組みを各級機関で強化します。
 なお、情勢の変化をふまえた行動補強は、中央闘争委員会でおこないます。

 春闘をたたかいながら、組織の整備・強化を目的意識的にすすめ、「10人に一人の世話役づくり」の具体化などを追求します。
 そして、今こそ、国政革新の絶好のチャンスであることでの組合員の意思統一を深め、7月の参議院選挙を焦点においたたたかいも春闘期から強めましょう。

 


第110回拡大中央委員会では、5つの決議を採択しました。

〇独立行政法人化による職員の労働条件改悪を許さない決議

 独立行政法人への移行を目前にして、職員の労働条件の維持・拡充を求め、国公産別全体で運動を強化する。独立行政法人を行政「減量化」の手段にさせず、要求実現にむけてたたかう。

〇国民に開かれた司法制度への改革を求める決議

 政治改革・行政改革など一連の諸改革の「最後のかなめ」としての司法制度改革がすすめられ、「中間報告」が出される重要局面にあたり、民主的な司法制度の実現にむけ、国民的な運動に結集する。

〇男女共同参画社会の実現をめざす決議

 男女共同参画基本計画の閣議決定をふまえ、女性の採用・登用の促進を人事院・各省当局に求める。また、労働組合として女性役員の選出を追求するなど、あらゆる分野での女性と男性の対等・平等な共生を実現させるため奮闘する。

〇国立病院・療養所の廃止・民営化、独立行政法人化に反対して存続・拡充を求める決議

 地域医療を担う国立病院の統廃合、独法化を許さず地域と共同して運動を強める。湯田川病院の職員の不採用撤回にむけ、厚生労働省などに雇用責任を果たすよう求める。

〇税関賃金差別裁判の自主解決を求める決議

 東京高裁の勝利判決をふまえ、財務省・税関当局に対して、労使関係を正常化し、自主解決にむけた努力を求める。
●さようなら荒川昌男さん(国公労連元委員長)

 国公労連元中央執行委員長の荒川昌男さんが食道ガンのため2月4日、ご逝去されました。67歳でした。荒川さんは全建労および国公労連委員長を歴任され、長年にわたって国公労働運動の前進のために尽力してこられました。謹んでお悔やみ申し上げます。

〇荒川さんをしのんで 堀口士郎(国公労連中央執行委員長)

 荒川さんは昨年5月に食道ガンであることが判明して以来、約8ヶ月間、奥さまの献身的な看護に支えられ、持ち前の強い精神力で病魔とたたかってこられました。
 昨年10月からはホスピスに入院されましたが、その際、「この病院に入っても2〜3割の人は元気になって生還する。それでもだめなときは静かに終末を迎える」というお気持ちを淡々と語っておられました。私はその静かな語り口から、はたらくもののしあわせを願い、労働運動に生涯を捧げてこられた荒川さんの最後のたたかいへの執念と、病気の進行を事実として受けとめようとされる冷静さを感じ、深い感銘を受けました。そして、痛みとたたかいながらも病床で専門書を読み、最後まで一人の労働者・運動家として、学び・たたかう人生をまっとうされました。
 荒川さんは、全建労の委員長を経て、81年からは国公労連の副委員長を兼務され、87年には委員長となり、95年まで国公労働運動の先頭に立ってこられました。全建労時代は、建設省当局の人事差別、大量処分や弾圧、組織破壊攻撃と徹底してたたかい、組合員が一時期4200人まで減少するという困難にも屈することなく、大変なご苦労の末、現在1万人台を組織する全建労を築いてきました。国公労連委員長時代は89年の全労連結成にあたって、傘下単組を一糸乱れることなくまとめあげるとともに、官公労と民間労組のまとめ役として中心的役割をはたしてこられました。
 私は91年から3年間ご一緒させていただくなかで、たくさんのことを学ばせていただきましたが、特に、組合員に奉仕する姿勢を徹底して貫こうとする信念、日本の労働運動全体のことを考える大局観、そして、なによりも、国公労働運動に対する情熱と不屈の闘志を忘れることができません。
 荒川さんの残された足跡に学びつつ、ご遺志を引き継いで奮闘することがなによりのご恩返しであると決意しています。心からご冥福をお祈り申し上げます。

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