2.7国民大集会8万人を結集した力で「霞ヶ関総行動」を終日展開
--国公労連の99年春闘の第1次中央行動に1千名--

 全国から8万人が集まった「2.7国民大集会」にひきつづき、国公労連は2月8日、国民春闘共闘、公務共闘・公務労組連絡会に結集して、99年春闘の第1次の中央行動にとりくみました。この日の行動は、官民の労働組合が一体となった「2.8国会・霞ヶ関総行動」の一環としてとりくまれたもので、早朝宣伝行動や国会議員要請、昼休みデモ、人事院前要求行動など、多様な行動が展開されました。国公労連からは、上京団をふくめ約1千名が参加し、終日奮闘しました。

●世論の力で国会の包囲を〜早朝宣伝行動から国会議員要請行動へ〜
 早朝宣伝行動は、東京・有楽町などの駅頭、霞ヶ関、国会周辺で、各単組や県国公代表の参加のもとにいっせいにとりくまれました。冷たい風のなかで、全国から上京してきた参加者は、ビラを手にしながら通勤者などに元気よくビラを手渡しました。
 その後、午前中には、衆参すべての国会議員を対象に要請行動を実施しました。この行動に先立って開かされた国公労連主催の総決起集会には、会場の通路までうめつくす400名をこえる仲間が結集しました。集会では、藤田委員長が主催者あいさつし、「橋本前首相がたくらんだ6大改革は、つぎつぎと破綻してきている。国民犠牲の『行革』の息の根をとめるたたかいを、政治をかえるたたかいともむすびつけて奮闘しよう」と決起をよびかけました。
 全労連の岩田副議長の連帯・激励あいさつのあと、3人の代表から決意表明をうけました。「政府は、通産省職員4千人の分離を計画しているが、通産官僚は、省の利益のみを優先させている。こうした当局の責任を徹底的に追及してたたかう」(全通産本部・泉部さん)、「国立病院が独立行政法人化の最大のターゲットにされている。かけがえのない国民の財産をまもるため、行革署名や独自の350万署名などで全力あげて奮闘する」(全医労・田岡さん)、「寒いなかでも2月1日には『1の日行動』をやってきた。2大署名の目標達成にむけて、青森に帰ってから地域でがんばる」(青森県国公・神さん)など、それぞれ決意のこもった発言がつづきました。

●行革闘争と新ガイドライン法案阻止の課題を一体で  --総務庁・人事院前で要求行動を展開
 昼休みの時間帯には、「2.8国会・霞ヶ関総行動」の最大規模の行動として昼休みの国会請願デモがとりくまれました。請願デモには、公務共闘をはじめ、運輸一般や自交総連、JMIUなど民間の仲間も総結集し、数千名規模の大デモ行進となりました。
 午後からは、公務労組連絡会の主催で総務庁・人事院前の要求行動を並行して実施しました。歩道を埋めつくすほどの多くの参加となった人事院前行動、公務労組連絡会の藤田副議長(国公労連委員長)の主催者あいさつではじまりました。99春闘の重要性を示した藤田副議長は、「政府・人事院追及と、労働者全体の賃金改善とを一体にして奮闘しよう」と強くうったえました。
 新堰(しんせき)事務局次長の闘争報告のあと、自治労連・日高教・国公労連の代表が決意表明しました。そのなかで、全運輸本部の真面(まつら)さんからは、「行革では、運輸省内部でも航空大学校などが独立行政法人にあげられ、管制保守部門の民間委託がねらわれているが、国民の安全にとっては大きな問題だ。ガイドラインなど国民的課題と結合させて、法案の成立阻止にむけて最後の最後までたたかいぬく」との力強い決意がのべられました。
 また、総務庁前の要求行動では、公務労組連絡会の山口議長が主催者あいさつし、全労連の坂内事務局長が連帯あいさつにかけつけました。決意表明した全気象沖縄地本の上原さんは、「行革による首相権限の強化と新ガイドラインによる戦争体制確立は一体のものだ。基地移設など沖縄の基地機能の強化もたくらまれている。こうした危険な策動をゆるさないため地域からたたかう」と沖縄の心をのべました。

●公務員減らしはバナナのたたき売りではない!  --公務労働者総決起集会に2,000名が参加
 この日の行動の最後となった「公務労働者中央決起集会」は、全国から集まった2,000名の公務員労働者を結集し、日比谷公会堂で開会しました。
 主催者を代表して公務労組連絡会・山口議長があいさつし、「不況打開が99春闘の最大の課題だ。公務員労働者にとっては、今年は、退職手当改悪が予測されている。公務員賃金闘争のゆくえは、民間をふくめて多くの労働者に影響する。国民の怒りを結集すれば、たたかいの展望は大きく開ける」と共同拡大にむけた奮闘をよびかけました。
 激励にかけつけた全労連・国民春闘共闘の坂内事務局長からは、「フランスの週35時間労働制など、労働者が主人公になる流れが世界のすう勢だ。戦後最悪の不況を、戦後最大のたたかいでうちやぶろう」と公務労働者への期待がのべられました。
 その後、各単産の代表からは、「自治体行財政の民主的な改革にむけた課題を、地方選挙と一体的にたたかう」(自治労連)、「教育破壊が強まるなかで、30人学級実現などで地域の共同もひろがっている」(全教)、「福祉・医療切り捨てを許さないため、都知事選挙ともむすびつけてたたかう」(福祉保育労東京)、「新ガイドラインでは民間病院まで利用される。地域医療を守るためにも法案阻止に全力をあげる」(医労連)など、各分野のたたかいが報告されました。
 国公労連からは、福田書記長が発言し、「政府の行革の最大のねらいは、強権的な国家改造にある。それを公務員減らしにすり替えて国民をごまかそうとしている。昨年の行革基本法では10%だった削減率が年末には20%となり、年明けには『自自連立』で25%になった。公務員削減はバナナのたたき売りではない。国家的なリストラ計画を許さないため、両輪の署名を武器に大いにたたかう」と行革闘争をたたかいぬく決意を表明しました。
 集会の最後に、公務共闘の福島議長の閉会あいさつのあと、公会堂の2階席までうめつくした参加者が声をそろえて団結ガンバロウを三唱し、行動の幕を閉じました。
 2日間にわたって参加された全国の仲間のみなさん、たいへんごくろうさまでした。この行動の成功を力に、いよいよ正念場をむかえつつある行革闘争に、職場・地域からいっそう奮闘していきましょう。