〈宣伝スポット原稿〉
 独法全国統一宣伝行動用「宣伝スポット原稿」(2007年12月11日作成)


 ご通行中のみなさん、ご出勤途上のみなさん、おはようございます。私たちは、国の行政機関で働く職員と、国立病院や様々な研究所など独立行政法人で働く職員などでつくっている労働組合、国公労連です。本日はこの場をお借りして、独立行政法人の廃止・民営化に反対する宣伝行動を実施させていただきます。

 政府は、独立行政法人を廃止・統合したり民営化するための整理合理化計画を今年中に作ろうとしています。いま渡辺行革大臣が、各省大臣との折衝をおこない、政治的な圧力を使って、一つでも多くの独立行政法人を統廃合させたり民営化させるための整理合理化計画を作ろうと躍起になっています。一部マスコミでは、大臣折衝がうまく進まないため整理合理化計画の今年中の策定は、無理で、来年になるとの報道もされていますが、担当している政府の行政改革推進本部事務局は、あくまで今年中の計画策定を狙っている状況にあります。

 独立行政法人の廃止・統合や民営化は、国民生活の安全・安心をおびやかすものです。たとえば、いま政府が業務の一部の統廃合を狙っている独立行政法人の一つに、製品評価技術基盤機構という法人があります。いま、みなさんに配布している青い宣伝ビラを開いていただくと、製品評価技術基盤機構がおこなっている仕事の一部を紹介していますので、ぜひお読みください。宣伝ビラにも書いてあるように、独立行政法人・製品評価技術基盤機構は、いま大きな社会問題になっているパロマの湯沸かし器による死亡事故など私たちの身近な製品による事故を防ぎ、国民が安全な生活を送ることができるようにするため、事故情報を収集し、原因を究明して提供する業務を担っています。こうした製品事故は、近年増大し、2006年度は前年度と比べて4割も増え4千件を超える大変な状況になっており、製品評価技術基盤機構の役割は、ますます、大事になっています。こうした国民の安全・安心をささえる役割を担っている独立行政法人を統廃合してしまうような整理合理化計画は、国民生活の安全を切り捨てるものです。

 また、政府は、整理合理化計画の中で、独立行政法人の国立病院や統計センターの職員を公務員でなくしてしまおうということも狙っています。国立病院は、がん・脳卒中・心疾患などの高度医療の実施とともに、重症心身障害や筋ジストロフィー・神経難病、結核、災害医療、僻地医療など、民間では実施することが困難な医療分野を担っています。いま地域の医療崩壊、医師・看護師不足などが大きな社会問題になるなかで、地域医療においても、独立行政法人の国立病院は、重要な役割を果たしています。民間ではできない医療サービスを国民に提供している国立病院の職員を公務員でなくしてしまうことは、国の責任を放棄していくことにつながっていくものです。  独立行政法人の統計センターは、統計調査の業務をおこなっています。政府統計は、国や地方自治体のさまざまな施策のもとにまる基礎資料であるだけでなく、国民のみなさんにとっても、国や地方自治体の施策をきちんと評価する上でもなくてはならないものです。また、統計調査をおこなうにあたって、個人情報や企業の情報をきちんと守る問題など、公務員であるからこそ、正確な統計調査の業務をスムーズにおこなうことができます。イギリスでは、サッチャー政権時代に、統計業務を独立行政法人にし国の責任を投げ捨てていったことで、統計調査がきちんとできなくなり、国の政策立案にも支障をきたすという実害が発生したため、統計業務を独立行政法人から再び国の機関にもどしました。統計センターの職員を公務員でなくしていくことは、イギリスの失敗を日本で繰り返すことになりかねません。

 また、独立行政法人の中には、様々な研究所があります。それぞれの研究所は、多様な分野の研究を、民間の研究所ではできない、長期的な視野に立った、国民生活と多様な産業活動を支える基盤となる科学技術の基礎研究をすすめています。民間の研究所は、その企業体の利潤追求のための研究をしているわけで、独立行政法人の研究所がおこなっている国民生活を支えるための基礎・基盤研究とは違います。いま政府は、多様な分野の研究所を、“研究”という同じ名前だから6つの研究所を一つや二つぐらいに統廃合してもいいんだという乱暴な整理合理化計画を作ろうとしています。政府みずからが、「科学技術立国」をとなえながら、研究所の統廃合では、言っていることとやっていることがまったく矛盾することになります。資源のない日本で、「科学技術立国」をめざすために、私たちは、独立行政法人の研究所の統廃合ではなく、拡充こそ、いま大切になっていることを訴えます。

 そもそもの独立行政法人の仕組みから言っても、今回の整理合理化計画の策定は必要がありません。独立行政法人の法律である通則法では、3年から5年の中期目標と呼ばれる期間を設定して、その終了時に総務省の機関などから、きちんと評価を受け、独立行政法人の組織の改廃も含めて業務のあり方を決める仕組みになっています。独立行政法人の仕組みの上からみても、今回の整理合理化計画の策定は、屋上屋を重ねることになり、これこそムダな作業といえます。

 独立行政法人の成り立ちは、国みずからが直接はおこなわないけれども、民間にゆだねたら、実施されない恐れがある業務をおこなうことにあります。さらに、独立行政法人の業務がおこなわれなくなると、国民生活の安全・安心に大きな支障が生じてしまうことになると、政府みずからが法律でうたっているのです。国民サービスを切り捨てることになる、政府の独立行政法人の整理合理化計画をストップさせましょう。

(※「国民の安全・安心と社会の基盤をささえる独立行政法人はなくしてはいけません。存続させ、拡充すべきです」というフレーズを随所に入れるなど、工夫してください)

以上

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